貴公か。どうかされたか?
何?私がなぜ暗殺者に不向きのショーテルを扱っているかって?
これだから素人は。上辺でしか物が見れないから困る。
確かに私の持つショーテルは暗殺には不向きだ。それどころかこのグルーム装備一式でさえ、風景に溶け込むにはお世辞にも向いているとは言えないだろう。
それではなぜ扱うのか?これは私の誇りなのだ。
かつて私も鋭利な隠密短剣とブラックレザーを装備する一介の暗殺者であった。
だが、そんな私が今の装備になるまでに、一人の男がいた。そう、先代沈黙の長だ。
彼は今の私と同じ水銀のショーテルとグルーム装備一式だけで数々の任務を遂行していた。
そうだな、先代オーラント王の病死も彼による物だ。
何をバカなだって?確かに証拠など残していないから証明はできないが、それがなんだと言うのだ?
信じるか信じないかは貴公次第だ。
そう言った経緯から私が先代沈黙の長に敬意を払うなど当然なこと。彼の背中を追う内に、私もいつしか沈黙の長と呼ばれるようになったというわけだ。
フフフ、貴公も沈黙の一団に入らないか?貴公程の戦士ならスグにわたしの右腕に…………まぁいい。最後に貴公にはこの言葉を送ろう。
この先嘘メッセージに注意しろ。