「きっ貴公ッ……!!」
仮面を脱いだ暗殺者の耳元に男の荒い息がかかる。
自らの身体を私の背に押し付け、「デーモンを倒すもの」の手によって鎧が剥がされていく。
「思ったとおり、良い身体していやがる…助けた甲斐があったぜ」
愉快そうな笑みを含んだ台詞に虫唾が走る。
確かに私は助力を求める発言をしたが、このような仕打ちを受けるためではない。
もう一度非難の声を浴びせようと口を開きかけたとき、腰に怒張した男の肉棒を感じた。
ぎくりと身体が強張る。
それを見抜いたらしい男が、再び私の耳元に唇を落としてくる。
「そんな可愛い反応してくれんなよ、いきなり突っ込みたくなるじゃねぇか」
くく、と喉奥から洩れる笑みと共に恐ろしいことをほざく。
冗談ではない、いつまでも好き勝手させてたまるものか。
起死回生の機会を窺うべく、私は享受する姿勢を向けながら周囲に視線をめぐらせた…