黒き幻影として人の体を刈り続けずいぶんと長いことになる。
狩猟本能の牙を人間相手に向けることに快感を覚えた俺は、どこぞの暗殺者集団と同族か…
いや、デモンズソウルという卑しい願望とはいえ目的を持つ奴らと比べれば
俺はただ人の身を刻むことに快感を覚える日々……デーモン以下の鬼畜かもな。
そんな日常に変化の起きたある日のボーレタリア。
「……あなたもソウルにやられたのね。でも、あたしの実力じゃ…」
瑞々しい艶やかな髪。少し丸みを帯びた頬。そしてその大きな青い瞳に見つめられて、俺は動けなかった。
右手の削り取る槍の先端は地に付く。左手の暗銀盾の重さが妙に気だるかった。
苦痛の表情見たさに学んだ魔法など使う余地もなかった。
気づいた時には後ろから青き幻影に突き消されていた。折れた直剣(+50)によるバックスタブだった。
それから柄にもなく青き幻影として人助けなどに興じる日々が始まる。
一目見たあの女に再び会うことを信じて…。
やはり柄にもなく槍を倉k……トマスに預け、刀や騎士剣を鍛冶屋に持っていく。
「ところで爺さん、この柄なしは刃を鍛えるより柄を作った方が握力の関係で威力が倍増―」「言うな」
そして女と巡り合う。わずかな希望でサインを出したラトリアの沼で…。
だが状況が悪かった。襲われていた彼女を助けた時、その肌をさらけ出した格好を見て、
たちまち忘れていた黒い炎が燃え上がる。それも生身狩りという狩猟本能ではなく凌辱
という言葉にすり替えられて。一体何のバグ…………超常現象か、指先から青い体が黒
ずんでいくのを感じる。そして気づいたら送還されていた…。 (続かない)