ここは塔のラトリアの沼…
私は今にも崩れそうな橋の上を歩いてる。
「何か出てきそうで怖いなあ…」
そんな事を呟きながら橋の上を歩く。
「…何?あれ…」
そこに居たのは大きな虫。
…ただの虫じゃない…!
人面虫とでも言うべきだろうか。
けれど、この手の化け物にはもう慣れっ子。
私は盾を構えながら木の杖を振る。
炎の魔法が虫を焦がす。
「…なんだ、大したことないなあ。この位なら怖くない…」
そっと足を踏み出す。
そこへさっきの人面虫が何かを飛ばしてきた。
「熱いっ!」
酸が私の服と盾を焦がす。
盾がボロボロになり、服は少し破けたようだった。
「…このっ!」
もう一度炎の魔法を唱える。
今度こそ虫は完全に焼け焦げたようだった。
体が少し熱いように感じた。
私は全力で走り抜ける。
虫、蛸、ガーゴイルの攻撃を潜り抜けるたびに何か違和感を感じる。
「もう駄目…」
そう思った時青サインを見つけた。
「助かった…!」
そのサインに触れて青ファントムを召喚する。
青ファントムの人と頑張って追いかけてきた魔物達と戦う。
…そして何とか窮地を切り抜けて青ファントムの人にお礼を言おうとして気が付いた。
服はボロボロに破れて片方の胸が曝け出されている。
胸だけじゃなくて…秘部まで。
青ファントムの人は恥ずかしそうにこちらを見ている。
「や、やだっ!帰って!お願い!」
思わず白石を使って青ファントムを帰還させてしまった。
「クスン…恥ずかしいよう…」
素肌を晒したまま私は一人歩く。
これからこの姿で要石まで戻らなければならないのだ。
服の替えは無い。
「…ま、負けないもん、この位平気だもん…」
涙をぐずつかせながら私は一人帰還した。
神殿に帰った時余計に恥ずかしい想いをしたのは言うまでもなかった…