ちなみに、総一郎の死後・・松田たちが日本に帰ってきた辺りの話です。  
 
 
 
「いい天気だね」  
車椅子に座る粧裕に松田は声をかけた。  
平穏に暮らしていたはずの一人の大学生が  
恐ろしい事件に巻き込まれ声と表情を失くしてしまった。  
松田は粧裕の座る車椅子をゆっくりと轢きながら  
たわいもない事を話しかけ続けた。  
捜査の為に日本に戻り、松田が最初に訪れたのは夜神家だった。  
粧裕の父、夜神総一郎の最期を伝え、謝罪した。  
自分を責めてもしょうがないことは分かっていたが  
あの時同じ場所にいながら守れなかったという事実は彼を苦しめ続けていた。  
覚悟をしていたかのように凛とした態度で話を聞く幸子とは違い  
庭先で遠くを見つめ話を聞こうともいない粧裕に松田は酷くショックを受けた。  
あの事件の後に粧裕と会うのは初めてだった。  
落ち込んでいるだろうとは思っていたが、ここまでとは想像もしていなかった。  
常に明るく表情豊かだった粧裕。  
総一郎の死は粧裕の傷ついた心を更に蝕んだのではないか・・松田の胸は痛んだ。  
幸子の承諾を得て松田は粧裕を外に連れ出した。  
どうにか粧裕には元気になってもらいたい、それが松田の素直な思いだった。  
「ここね、僕の家の近所の公園なんだ」  
「・・・・」  
「いい所でしょ?」  
「・・・・」  
「捜査で失敗するとさー、いつもここに来たんだ」  
「・・・・」  
「ここでしばらく落ち込んで、そんで“よしっ、また頑張ろう!”って」  
「・・・・」  
「僕が一番心休まる場所なんだ」  
粧裕の前にまわりしゃがみこみ、松田は暖かい笑顔を見せた。  
今までどこか遠い所を見ていた粧裕の目が、しっかりと松田を捕らえた。  
「・・・・・松田さん」  
「あ・・粧裕ちゃん、声・・・」  
「あの・・・」  
粧裕は一生懸命言葉を選ぶように話をする。  
「いい所ですね・・・」粧裕が少しだけ微笑んだ。  
松田は感激のあまり込み上げてくる熱い涙を必死に堪え  
出来るだけ普通に粧裕に接しようと心がけた。  
公園をぐるぐると散歩しながら、2人は会話を続けた。  
ひとつひとつの話題はあまり続く事はなかったが  
話が途切れるたびに松田は必死になって話題をふった。  
 
公園はすっかり夕日に包まれていた。  
少し冷たくなってきた風に吹かれ、粧裕は小さくくしゃみをした。  
「あっ、ごっごめん。寒いよね。・・気づかなくて。帰ろうか?」  
「・・・・話をしたくて」  
「あ、じゃぁなんか温かい飲み物買ってくるよ、待ってて」  
「違うんです。・・聞いて欲しいことがあるんです」  
粧裕の声は小さく震えている。寒さから来るものじゃない事くらい、松田にも分かった。  
「うん。なんでも話して」  
「ここじゃ・・2人きりになれる所が・・」  
粧裕は少し周りを見ながら言った。  
確かに遊んでいる子供やらデートを楽しむカップルで公園は賑わっていた。  
「家、来る?・・ここからそう距離は無いけど・・」  
粧裕はコクンと頷いた。松田の胸はまた、グッと熱くなった。  
 
松田の家。長いこと車椅子に座り、自力で歩くことをしていなかった為か  
粧裕は車椅子から降りようとした瞬間に体のバランスを崩した。  
とっさに松田が支える。  
今までに無い密着に松田の心が騒ぐ。  
(変な気を起こさない様にしなきゃ・・・)  
「ごめんなさい・・」  
「ううん、いいよ。とりあえず座って」  
動揺を粧裕に感づかれないように松田は粧裕を椅子に座らせた。  
粧裕は怯えた目をしながら話をはじめた。  
「松田さんに、聞いてもらえないと・・前に進めない気がするんです」  
「・・え?」  
「私、誘拐されたとき・・・・・その・・・・」  
粧裕の目から涙が流れ、体が震えはじめた。誰もが予想しえた事ではあった。  
20歳前の若く綺麗な女性が、極悪非道なマフィアに誘拐されたのだ。何も無かったとは思えない。  
「無理矢理・・・・・・」  
「・・・・くそっ・・・・!!!」  
松田は怒りで震えが止まらなかった。かみ締めた唇には血が滲んだ。  
「何回・・・何人に・・さ・・されたかも・・・分からなくて・・・・  
最初・・・・・襲われた時に気を失ってしまって・・目が覚めると」  
「いいよっ!・・・もういいよ粧裕ちゃん!大丈夫だから!」  
「松田さんに聞いて欲しいんです!」  
「?!」  
「・・・・松田さんの事・・・ずっと好きだったから・・・・」  
 
「・・粧裕ちゃん・・・・」  
粧裕が辛い事を告白しているのを分かってはいながら  
松田の胸は嬉しさのあまり鼓動を早めていった。  
一回り以上も違う女の子・・しかも尊敬する上司の部下に抱いていた恋心。  
ずっと自分の気持ちに知らん振りをしていたのだ。  
まさか、粧裕が自分に振り向いてくれるはずは無い、と。  
「初めて松田さんが家に来たときから・・憧れてました、好きでした・・ずっと」  
松田は勢いよく粧裕を抱きしめた。  
すると、粧裕の体はビクっと震え松田を拒否した。  
「・・・・ごっごめんなさい」  
マフィアに体をいいように蝕まれ、玩具にされた粧裕の体は無意識のうちに男性を拒否していたのだ。  
「いいよ、大丈夫」  
震えながら涙を流し続ける粧裕に、松田は精一杯の優しい笑顔を見せた。  
「わっ私・・・あの時の恐怖からもう逃げたくないんです。  
 あの時の・・・・痛みから」  
「僕は、粧裕ちゃんが好きだよ。一番大切な女の子だ」  
松田は粧裕の頬の涙を拭った。  
「僕が出来ることならなんでもする。粧裕ちゃんの痛みも全部受け止める。  
 だから、粧裕ちゃんが思うようにして」  
粧裕はその言葉小さく頷き、自分の受けた屈辱についてグッと拳を握り  
常に目には涙を浮かべ話した。  
聞くのは酷く辛かったが、一生懸命喋る粧裕の為にも松田は聞き逃さぬよう耳を傾けた。  
「私、一生人を好きになっちゃいけないんだ、って思って・・・  
 でも、松田さんが来てくれて・・すごい・・やっぱり好きだなぁって思いました・・・  
 それで・・・忘れさせて欲しいんです」  
「粧裕ちゃん・・・きっとまだ早いよ。  
 さっきだって僕が抱き寄せただけであんなに怯えて・・・  
 僕はいいけど・・粧裕ちゃんが」  
粧裕は松田を真っ直ぐに見ながら頷いた。  
潤んだ大きな目に下から見上げられ、松田の理性は飛んだ。  
 
グッと抱き寄せ強引に唇を奪う。粧裕の震えは止まりそうに無かったが  
必死に松田を受け入れようとしている。  
「ん・・っ・・・」  
少し開いた粧裕の口にすかさず松田は舌を滑り込ます。  
怯えながらも、粧裕はそれに答えた。  
舌が絡まりあい、淫靡な音が松田の部屋の中に響いた。  
2人は立ち上がりキスを続けた。  
松田は粧裕の体をまさぐりながら「こっちで」とベットへ誘導した。  
粧裕を下に倒れこむ2人。  
押し倒されたときの恐怖が粧裕の頭を過ぎり、密着した体を粧裕は引き離した。  
「あ・・・・」  
「大丈夫だよ、僕を信じて」  
松田は優しくキスを続けながら粧裕の服を脱がしていく。  
粧裕の白い肌が露わになると、松田は小さく膨らんだ胸に下を這わせ始めた。  
「ん・・・ふぅ・・・」  
恐怖の色しか見られなかった粧裕の顔が次第に恍惚の表情をのぞかせ始めた。  
唇からも声が漏れる。  
松田は思い出したかのように自分の服を脱ぎ始めた。  
「や・・やめないで・・ください・・」  
潤んだ目で見つめる粧裕に松田の下半身は一気に熱くなった。  
急いで服を脱ぎ捨てて再度粧裕へと向かう。  
片手で胸を愛撫しながら、もう一方を粧裕の下腹へ這わせていく。  
慎重に秘部を探り、充分に濡れている事を確認した後、指を入れた。  
「あっ・・・んんっ」  
粧裕の口から甘い吐息が漏れる。  
2本3本と指の数を増やし掻き回すほど、その声は大きくなっていく。  
「あっ・・松田さん!・・・んっ・・・もっと」  
「粧裕ちゃん・・すごく綺麗だ」  
「あっ・・・早く・・・!」  
松田はその声に答える為、そそり立つ自分自身を粧裕の入り口へ擦り付けた。  
「挿れるよ」  
コクっと粧裕が頷くのを確認すると、松田は一気に粧裕の秘部へと突き立てた。  
「んぁあああ!」  
粧裕が今まで以上に大きな声で喘いだ。  
粧裕の膣内は意外と狭く松田のモノをきゅうきゅうと締め付けた。  
「くっ・・・いいよ、粧裕ちゃん」  
ゆっくりと腰を動かし始めると、粧裕は更にいい声で喘いだ。  
肉のぶつかりあう音と粧裕の声が部屋の中に響き渡る。  
打ち付ける速度は次第に速くなり、粧裕の小ぶりの胸も激しく揺れた。  
「まっ・・松田さん・・・」  
「ん?」  
「温かい・・・男の人に抱かれるって・・んっあぁ・・・こんなに温かいんですね」  
粧裕が受けたであろう屈辱が頭をよぎった。  
どれだけ辛い思いをしたのだろう・・。粧裕の頬に水滴が落ちた。松田の涙だ。  
「愛してるよ・・・僕が、幸せにする」  
松田は更に激しく粧裕を打ち付けた。2人は確実に絶頂へと高まっていく。  
「あっ・・もう、ごめん・・限界・・」  
松田は慌てて体を離そうとするが粧裕は首に手を回し離さない。  
「中に・・・お願いです・・」  
「そんな・・・」  
粧裕の目が中に出されることを懇願した。  
松田は理性よりも欲望が勝っていくの感じた。  
「あ・・ぁぁぁぁ」  
粧裕の膣内がビクビクッと痙攣する、先に絶頂に達したのであろう。  
その小刻みな痙攣と粧裕の喘ぎ声に、松田も続いて絶頂へと達した。  
ビクンビクンと性が粧裕の膣内に放出され  
松田もあまりの気持ちよさに思わず声を漏らした。  
全てを出し切った松田はそのまま粧裕を抱きしめ続けた。  
 
 
お互い抱き合いながら眠ってしまっていた。どれ程の時が流れたのだろうか。  
松田が目を覚ますと、未だに粧裕は松田の胸にしがみついていた。  
(恐怖を思い出して、辛い思いをさせたかもしれない・・・  
 でも・・これできっと粧裕ちゃんは・・・)  
ふと粧裕が目を覚ました。近くにある松田の顔を見て嬉しそうに微笑む。  
「幸せです」  
目に涙を浮かべ心底幸せそうに松田を見つめる粧裕。  
松田の心も温かい気持ちで埋まっていく。  
「キラ事件が全部解決して、世界が元に戻ったら・・・一緒になろう」  
「それまではお父さんにも秘密にしておくね・・」  
少し笑いながら粧裕が言った。  
「うん・・全部終わったら、お父さんのお墓に報告しに行こう」  
松田は愛しい女性を胸に抱きながら、キラ事件の解決を強く心に誓った。  
 
 
 

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル