真っ暗な闇の中―…‥
冷たいコンクリートに覆われた狭い室内。
口元には粘着テープが貼られ、身体は縄でグルグルに巻かれた、夜神粧裕がいる。
ノートの交換の為にマフィアに連れ去られ、いつ殺されるのかも解らない状況にも拘らず必死に助けが来るのを待っていた。
身体はすでに疲労しており頬には雫の跡が残されている。
「…お兄ちゃん…‥」
ポツリと小さく呟きながらひたすら恐怖に耐える。
―ガチャ―
鉄の扉が開く―…‥
そこに立っていたのは微笑しながらチョコレートを噛る、メロがいた。
メロが開いた扉の向こうから差し込む、ローソクの灯りに粧裕は目を軽く瞑る。「あなた誰…‥?」
目の前にいる金髪の少年に声を掛ける。
そんな粧裕の問い掛けを無視しながら、ズカズカと狭い室内にメロは入ってきた。
メロはブーツの踵を鳴らし、ゆっくりと粧裕に近づくと粧裕は怯えた表情を浮かべ、目の前にいるメロを見つめた。
幼さの残る金髪の少年に凝視され、粧裕は顔を軽く背けるとメロは親指の爪を噛みながら、チッと舌を鳴らし、粧裕を睨み付けた。
「お前が夜神粧裕か?」
口元にはテープが覆われている為に答えることが出来ない。
それに気付いたメロは粧裕に貼りつけてある口元のテープを無理矢理、剥がした。
―ビリッ―…‥
「痛っ…‥」
無理に剥がされた為に粧裕の唇がらは紅い鮮血が滲む。
メロは粧裕の唇に付着する紅い雫を指先で拭いとると自分自身の口内に含む。
その光景に瞳を奪われて、ただ呆然とメロを見つめる粧裕にメロはもう一度、問い掛ける。 「お前が粧裕か?」
粧裕は少し、間を置いてメロに答えた。
「…はい…‥」
ただ一言、言葉を交わし、また沈黙が訪れる…。
そんな中、メロはチョコレートを紅い舌先で舐めながら、粧裕を冷たい瞳で凝視する。
まるで目の前の少年に視姦されている気分に陥る。
それに耐えきれず、粧裕は言葉を発しようとするが、メロの柔らかい唇でソレを停止させられた。
「…んっっっ…‥」
口の中には先程、メロが食べていたチョコレートの甘さが広がる。
甘い甘いキスをされて、身体のチカラが抜ける。
粧裕は抵抗する事も忘れ、喉の渇きと空腹感の為、メロの唇を貪っていた。
深く長い口付けに呼吸が出来ず、粧裕は縛られて自由の効かない身体で藻掻く。そんな粧裕の頭を掴み、口内にメロはさらに深く舌を押し込んだ。
粧裕は自分とメロの唇の間にできた隙間から呼吸を吸い込み、甘い吐息を吐き続けた。
―くちゅ―…‥
メロが唇を離すと二人の唇に銀糸が伝う。
「――…‥」
思考が無くなり欲に溺れた粧裕はメロを見つめる。
そんな粧裕の顔があまりにも卑猥で美しく、メロは粧裕を冷たいコンクリートの床の上に押し倒した。
「…きゃぁ…」
冷たく硬い床の感触に粧裕は声を喘げる。
見上げて見えたメロの表情が冷たくて、粧裕はこの時になって見失った思考をやっと取り戻した。
「…嫌だ―…」
不安を感じ、メロに抵抗しようとするが動ける訳もなく、メロに着ていた洋服を無理矢理、剥がされた。
下着をも剥ぎ取られて、粧裕の白い肌が曝け出された。
羞恥心に煽られて、粧裕の頬は紅に染まる…。
不安と恐怖感の狭間で揺れ動く感情が彼女の瞳に雫を溢れさせた。
「…うぅ、嫌っ…」
泣いて、涙を流す粧裕にメロは躊躇する事もなく、白い肌に舌を這わせた。
メロの紅い舌でねっとりと胸の膨らみを舐め回され、粧裕の口元からは次々に甘い吐息が漏れていく。
「‥はぁん…‥」
メロに嫌悪感を抱くものの与えられる快感に、もっともっとと刺激を求めてしまう。
そんな卑猥で艶っぽい粧裕を見つめ、メロは呟く。
「‥淫乱だな…」
メロの吐いた言葉に彼女の肌は益々、ピンクに染まっていく―…‥。
左手で粧裕の胸の膨らみを掴みながら、舌先で先端を強く吸い上げる。
「ぁ‥んんっ‥」
唇を噛み締めて、声を我慢する粧裕。
犯されているのに嫌じゃない自分に吐き気を憶え、無償に悲しくなる。
そんな彼女の身体を弄ぶように、メロはもう片方の手を粧裕の下腹に降ろしてゆく。
下に降りた右手の指先で蜜で濡れた下着越しに粧裕の秘部を擦る。
―くちゅ―…
―くちゅ―…
濡れたソコからは卑猥な音が室内に溢れていた。
その音に気分を良くしたメロは下着をずらし濡れて蜜が溢れたソコに二本の指を突き挿し、内壁を擦り上げた。
二本の指で粧裕のナカを掻き回せば、彼女の口元から甘い吐息が漏れる。
「‥ふぁ‥んんん‥」
もっと‥もっと‥とメロの指先を奥深くに取り込もうと秘部の壁がメロの指に絡み付いてくる。
そんな中、メロは動きを止め、ナカから指を引き抜くと粧裕は切なそうに瞳を濡らしメロを見つめた。
「‥‥‥」
メロは何も言わず、粧裕の太股を掴むと彼女の脚を持ち上げ、顔埋める。
その瞬間、粧裕のソコに快楽が走る…。
秘裂を舌でなぞられ、ナカに舌を挿し込まれるたびに粧裕は背中を仰け反らせ、迫りくる限界を感じた。
「‥も、もうダメ‥ぇ‥イッちゃう‥よぅ‥」
我慢の限界を訴える粧裕にメロはさらに激しくソコを責め立てながら、彼女に向かって呟く。
「まだいくな!‥」
「もう‥我慢できないよぉ―‥」
懇願する粧裕にメロは舌打ちし、片手で自分が履いているジーンズのナカから反り立つ自身をとりだすと、ソレを濡れた粧裕の秘部にイッキに突き立てた。
「あぁぁ‥んんぅ…」
痺れる快楽が粧裕の脳内を犯していく…。
メロが粧裕に腰を打ち付ける度に、狭い室内に肉体がぶつかる音と粧裕の甘い悲鳴が響いていく。
その音がさらに二人を限界近く昇らせていった。
きゅうきゅうと締め付ける粧裕の内壁に耐えながら、メロは彼女の奥深くに自身を突き立て、子宮の入り口を突く。
「はぁ…はぁ…もうイッちゃう…」
粧裕は呼吸を荒々しく吐きながらメロに限界を訴える。
すると腰の動きを速めて、さらに強くナカに自身を打ち付けた。
「‥もう‥ダメっ―…」
「俺もイク…ッ」
「あぁぁぁぁん―…‥」
メロ自身も粧裕の締め付けに耐えれなくなり、粧裕とともに彼女のナカに白濁の液を流し込んだ。
粧裕の膣から二人の蜜が音をたて、溢れだす。
荒い呼吸を整えながら、薄れ行く意識の中、粧裕は少年に笑みを浮かべて尋ねる。
「貴方は誰?名前は‥」
メロは少し間を置きながら、彼女の質問に答えた。
「‥‥メロ‥‥」
「‥いい名前ね‥」
粧裕が褒めると顔を横に逸らし少し戸惑いながらメロは彼女に問う。
「‥‥そうか?‥‥」
粧裕は優しい笑みを漏らして頷くとゆっくり瞳を閉じた…。
瞳を閉じ、眠る彼女の隣でマフィアのメロとは想像もつかない表情で愛しそうに粧裕を見つめる。
初めて感じる女の温もりと優しさを感じながら、メロもゆっくりと粧裕の隣で目蓋を閉じた―…‥。