メロがロッド達と組むようになってから、二年近く経つ。
完全に打ち解けあったとはいえないけれど、大分馴染んできたんじゃないだろうか。
(仲間が欲しくて組んだわけじゃないし 馴染む必要なんてないけどな)
初めのころ、いちいち喧嘩越しになって、周りの物を投げては部屋をめちゃくちゃにしていたのが懐しくもある。
今日は仕事もなく、一日自由に過ごしていいとロッドに言われた。
久しぶりの休みだ
ここのところ、毎日死体の処理や薬の運搬を手伝っていたため、肉体的にも精神的にも疲れていた。
しかし、一日寝て過ごすのは勿体無い・・・そう思ったメロはなんとなく街に出ることにした。
街にはカラフルな看板や店の売り子、それに賑わう人々の明るい笑顔があった
施設の時はメロもあんなふうに笑って過ごしていたのだろうか。
最近は全く笑う機会なんてない
院にいたころ、笑い転げてみていたテレビ番組も全く面白く感じれなくなっていた。
(きっとこいつらは、俺と全く違う世界で暮しているんだろう
きっとこいつらは、何も知らないんだろう。)
そう思うとなぜか、悔しくて苛立った
どうしてなのかふいに、ニアの感情のない表情を思い出す。
「くそ・・・」
急に街の賑わいが騒騒しく感じ、足を止めて立ち止まった
「ミサちゃんおつかれー!」
「明日も今日と同じ時間でね!」
「はーい!おつかれさまでしたーっ!」
カフェの入り口から出てくる・・・何かのスタッフ?と金髪の女
何かの撮影でもしていたのだろうか。
生の日本語を聞くのは珍しい
英才教育を受けていた頃にニアと競って勉強していた頃を、また思い出した。
その女はロングの金髪に黒のビスチェにチェックのスカート、全身の至るところに鎖をまいたファッションをしていてかなり目立つ
「ハロー!えくすきゅーずみー??」
女は何度かキョロキョロした後、稚拙な言葉で俺に話しかけてきた
通じるかどうか心配なのだろう、首をかしげて俺の返事を待っている。
「日本語で結構ですよ」
俺がそう言うと女は驚いた表情で話し出す
「わっ!すごい、あなた日本語しゃべれるんだ!」
「ええ。小さい頃に勉強した時期があって」
「そうなんだー!で、どう?私の英語、通じた?」
「はあ・・・まあ・・・」
聞くところによるとこの女はアマネミサという名で日本でモデルとして活動していて、
芸能活動も軌道に乗ってきて、近々ハリウッドデビューするらしい。
今回ははじめての海外ロケらしく、日本にいる恋人と離れてくるのが辛かった・・・と聞いてもいない事まで話していた。
「それでね、せっかく来たんだからお買い物していきたいの。ライトに・・・あ、恋人のライトね!お土産買いたいし。メロさん、いいお店知ってる?」
「お店・・・そうですね・・・」
二十四だという歳のわりに、まるで童女のような話し方をするアマネ。
こんな無邪気な女は周りには一人もいない。
脱色を繰り返したのだろう、日の光にすける人形のような髪の毛が綺麗だと思った。
それに、チョコレート色の瞳の色。
(ほしい。あいしたい。・・・あいされたい)
「知っていますよ。いいお店があるんです・・・ついて来てもらえますか」
嘘
俺の知っている店なんて、飯を食うところとホテル、酒屋くらいのもんだ。
お菓子がいいかな、ペアのアクセサリーも素敵かも、ダラダラ話しながら二人で歩く。
アマネは全く疑わずに、俺のうしろを着いて歩いた。
「ねえ、メロさん・・・なんか人通り、少なくなってきてない?」
アマネの声は無視した。
路人をたまに見かける程度の、人気のない裏路地。
賑やかできらびやかな街中とは対照的に、ひとつ路地を間違えると湿った空気が肺を濁す。
「ねえってば・・・何か恐いよ・・・道、間違ってない?」
アマネの声は無視した。
道にはほとんど日も差さない垣間の、マンションや建物で埋もれた道。
だらりと流れたパイプからは排水がぽたぽたとこぼれていて、どこかカビくさい。
「ねえ!ミサ、もう帰るよ!」
怒ったようなアマネの声に振り返る。
帰れるものか
一人で帰れないように、俺から逃げられないように、迷路みたいに道を縫って歩いてきただろ
急に振り返り、アマネのほうを見る
「お前、恋人との子供は?」
急すぎる質問と、紳士的な態度から急変した冷たい口調に、ミサは一瞬戸惑ったように見えた。
《なによ、急に》
そう言いたげな瞳で俺をみる。
答えてくれよ 「恋しい人」と「あいしあって」、子供を作り、育てるんだろう?
それが普通なのか?俺の母親は普通じゃなかったのか??
「なによ、急に!子供はまだ作ってないけど・・・でも、ライトがほしいって言ったら・・・」
唐突な質問にも、幸せそうに顔を緩めて答えるアマネ
きっとよほど満たされているんだろうな
羨ましい。羨ましい。
(ほしい・・・あいしたい、愛されたい)
「子供は育てるのか?自分の手で?」
言ってみろよ
自分で育てるのか 自ら産んだ子に自らの乳を与えて育てるのか?
「当然じゃない!大事な子供を、ミサが育てないで誰が育てるの!?」
まだできても居ない自分の子をかばうように俺を睨みつけるアマネ。
れっきとした母性を感じる
(愛されたい)
至近距離からミサの腹に拳を突き立てると、かすかに呻き 倒れた。
気を失った女なんか抱いていたら普通のホテルなら部屋に通さないかも知れない
でもこのホテルは違う。
なんせロッドに教えてもらった、この辺じゃ「一番使い勝手のいい」ホテルだ
どんな格好をしていようとどんな事をしていようと、金さえ出せば泊めてくれる。
・・・内装はボロボロに剥がれかけているけどな。
アマネをベッドに寝かせ、寝顔を見下した
気を失ったままなのを確認しつつ、ちょっと強くやりすぎたかな なんて自問する。
常備しているシガレットケース(いつもは粒チョコレート等を入れているもの)に入ったカプセルをひとつ摘む。
カプセルの中の白い粉は、全身を痺れさせてしまう。体の感覚も、舌の感覚も。
害は、たぶん無い
カプセルをねじって開けると、中に詰まっている白い粉を手のひらに出して少しの水にまぶす
グラスのなかにユラユラと沈んでいく途中、粉は濁って溶けた。
唇を開かせ、指で白い歯をこじ開ける。
薬の溶けた水を流し込み始めると少しむせて吐き出してしまったが、まあこのくらい飲ませれば平気だろう
安物のベッドでも、アマネが寝れば絵になった
乱れたスカートのプリーツがずれて、白い太股が真っ直ぐに伸びている。
乱れた髪を手で梳かすと、さらりと細い髪が指の間を抜けていく・・・
「・・・・ぅ・・・」
「起きたか」
-ミサの小さな呻き声に視線を向けるメロ
普通なら聞き逃していただろう微声にも瞬時に反応できるあたり、よほど神経をすり減らして過ごしているのだろうと想像できる。-
「う・・・ア・・・!!?」
アマネが目だけを動かし(体はもちろん動きやしない)、辺りを確認している
万一薬がきれたときのため、着けていた皮製のベルトで両手を縛っておいた
舌を噛み切らないように、丸めた布も押し込んでいる
抵抗する術は奪ってやった
これからどう足掻こうと逃げられやしない。
お前に、どんな大切に思っているやつが居てもな。
「・・・!!ゥ・・・〜〜〜!!」
叫ぼうとしているのだろう、アマネは何度も息を吸い込もうとしているらしい動作を見せるが、声など一向に出ないでいる
「無駄だ。お前は今から、俺に尽くし、愛すんだ」
「・・・??!ん・・・〜〜・・・!!」
「恐いのか?」
「っふ・・・〜〜〜・・・・!・・・!」
「セックスすることが?それとも、俺、が?」
「・・・・ア、ぃ・・・!」
何を言っているのか分からない 当然だけど
でも、会話なんてできなくていい
嘘や建前を簡単に言える会話なんて、なんの意味もない
セックスなんて、心で交わるもんじゃない体で交わるものなんだから。
まだ叫び足らないのか、唇を痙攣させるアマネ
運ぶ時にどこかに擦ってしまったのか、せっかく綺麗についていた口紅は落ちてしまっていた
開いた唇の隙間をうめるように、俺の唇を合わせる
騒ぎ、口紅のとれたアマネの唇は乾燥していて キスをしても唇同士が連ならない
舌でれろり、と右から左へ舐めてやり、唇をみずみずしく潤してやる。
「ウウ・・・〜〜〜〜・・・!!!」
目尻からぽろぽろと涙を零し、悔しそうに顔を痙攣させるアマネ
(嫌かよそんなに)
せめて、
俺とセックスするのが嫌 なんじゃなくて 恋人以外とセックスするのが嫌 なんだと思って欲しかった。
陶器みたいにしろいアマネの肌を、雨粒みたいな涙が伝っていく
拭くものはシーツくらいしかないし、舌ですくって舐めてやる
アマネの涙は海とおなじ味がした。
黒レザーの手袋を剥ぎ、アマネの口内に差し入れる
麻痺していて力の入れようのない歯を開くのは、他愛も無いことだった。
白い歯が、真珠みたいにならんでいる
指先で撫でるように歯をこすると、舌がわずかに揺れた
苺のような、あかい舌
唾液で濡れたアマネの舌は淫靡に蠢き、とても甘そうに誘惑しているように見える。
本能的に舐めてみたくなり、自分の舌を口内に滑り込ませると 粘膜同士がヌルリと絡んで心地いい。
ちろちろとアマネの舌の先端をつつく
俺がアマネの一部に触れるたび、アマネは悔しそうに情けなそうに表情を歪めた。
(教えてやる 大切な奴がいても 急に壊される事もあるって)
横たわったまま動けないアマネの着ているビスチェの肩紐を、一気に引っ張る
アマネを更に辱めてやりたくて、抵抗しても無駄だと分からせてやりたくて。
硬そうな素材に見えたが、感情を込めた力で引くと、ビスチェはボロキレになってしまった。
装飾品のチェーンも音を立てて外れる
鉄の鎖も、十字架のネックレスも、何の装備品にもならない。
「あー、こわくない、こわくない」
アマネが顔を真っ赤にさせ泣いているので、できるだけ優しく頭を撫でてやる。
・・・この場で頭など撫でても、なんの気休めにもなりはしないだろうが。
撫でられたアマネの方は目を瞑り、表情を押し殺しているものの、犯される覚悟は決めていないようだ(まあ当然だけどな)
ビスチェの下は黒のフリルの付いた下着
アマネのファッションセンスと全く同じ類だ
無防備な薄いフリルが、アマネの汗に濡れている。
胸の膨らみこそは大きくないものの、ゆるく狐を描くそのかたちは、メロを高潮させるのに十分であった
ホックなんて無視し、力任せに下着を拳に握って剥ぐ
汗で湿ったアマネの白い胸が、安い照明の下に映った。
しろい、しろい胸肌
色素のうすい、胸の突起
浮き上がる鎖骨
「きれい、アマネ」
軽く、乳首にキスをする
「〜〜〜・・・・っ!!」
アマネは、今この現実を見たくないと言わんばかりに、きつく目を閉じている。
(俺をみてくれよ
それから、俺を愛してくれたらもっと・・・・)
この感触は神にしか作り出せないであろう、母性・女体。
温かく、優しい感触にメロは恍惚としていた
仮に相手が自分を愛していなくても、拒んでいても、交わっている時だけは包まれている 愛されている そんな気になれたのだ
ミルクティみたいな色味の乳首を、そっと口内で弄ぶ
ちゅ
軽く吸いつつ、舌でまるく転がす
味なんてないのに、チョコみたいに甘くないのに、ずっと口にしていたくなるのはなぜだろう。
暫くの間舐めていると、元々色素の薄いアマネの乳首は、うっすらと赤味を帯びている
普段触れない場所を、執拗に愛撫したからだろうか。
「ごめん、痛くないか?」
再び、アマネの髪を撫でる。
犯しながら言うのもなんだが、つらいときに頭を撫でてもらうと落ち着けるのはよく知っていた。
息が苦しそうに見えたので、口に詰めた布も取り出してやる。
「なん・・・で」
ミサが唇と舌を必死に動かし、たどたどしく言葉を口にする
(・・・薬、飲ませ足りなかったかな)
痺れ薬がきれても、ベルトで両腕を束縛している。
まあ逃げられやしないんだ
しかしこの拘束を外せばすぐに逃げてしまうんだろうな
そう思うとふいに胃の辺りが冷たく感じた。
「なんで、ミサを・・・おかすの・・・」
--------ミサ視点-----------
いきなり連れてこられたのは汚れた部屋。
(さっきまでいいひとだったのに、どうしてミサを犯すの?)
命よりも大切に思っている月へ操をたてているのもあったが、それと同じくらいそれが気になっていた。
どうして無理矢理犯すんだろう。
無理に強制して、それでセックスして満足なの?
ミサなら満足できない。
相手に愛してもらって、ちゃんと気持ちのつながったセックスじゃなきゃ嫌。
体が痺れてうまく動かせないけれど、なんとか視線をメロに向ける
答えを待つように。
メロはまるで、冗談でも言うように軽く言う
「なんでって、愛してほしいから?」
「そん、な・・・のおかしぃ・・・!」
少し頭にきたような少年の顔が、ぼんやりと映った。
「何が」
「むりやり、おかしても・・・きもちよくなん・・・かない、で しょ・・・!?」
正論であったはずだが、メロは口元を歪ませて笑う
-不気味
成長しきっていない、幼さが残った顔のその表情は恐ろしさすら感じる
メロは何も言わず、ミサのスカートに手を掛けた
声をあげたが、もうメロは何も言わない。
薄手の生地が、少年の力によって形を崩して音をたて、脆くも破れてしまった
まるで人形の服を脱がすように、感情のないものの衣類を剥ぐように、下着すらも何のためらいもなく床に投げ捨てられる。
(やだ・・・助けてライト、ライト!!)
辛うじて声は出るものの、体は思うように動いてくれない
しかも皮製のベルトを、両手ぎゅうぎゅうに締め付けられているのだ
きつく締められているせいで、ミサの色白の皮膚は赤い跡がついてしまっていた。
-逃げられない-
分かっていても、最後まで足掻きたい
叫ぶことすら諦めたら、日本に戻れた時 月に合わせる顔がないと思ったからだ。
「けて・・・らい、とっ!たすけ・・・」
ミサの身につけているものは、両手を拘束するベルトのみ。
その両腕も後ろ手に縛られているため、細い身体を隠すものは何一つなかった。
少年は感情のこもっていない眼で、じっとミサを見つめている。
「呼んでも無駄だ 恋人は来ない」
黒い皮のパンツのチャックを静かに下ろす
ゆっくりと落ちてゆくジッパーの音がもの凄く恐ろしかった。
表情には出ていないものの、やはり雄として高潮しているのだろうか
充血した男性器が嫌でも目に入った。
これからどうなってしまうのかと思うと、いっそ死んでしまいたくもなる。
(ライト・・・こわいよライトー!!)
逃げたい
見たくない
そうだ、これから起こることは忘れてしまえばいい
ミサは強く、強く眼を瞑った。瞼に皺が出来てしまうほどに。
「見ろよ。目を瞑るなアマネ」
横になったままのミサに跨るように、メロが覆いかぶさる
勃起したそれを、ミサに見せ付けるように近づけさせて。
「舐めてくれよ 別に始めてでもないんだろ」
興奮しているとは思えないほど、冷たい声
ミサが身を縮め、眼を瞑ったままでいると唇に先端を沿わされた。
(ひっ・・・!!)
いくら眼をつむっても、その燃えるような熱さ その雄臭い匂い その滑る感覚は無視できない。
メロは自らの性器を持ち、ミサの唇にそれを押し当てる
まるで、柔らかい唇の柔軟を楽しむように。
「舐めれねーのかよ」
そう言うと、両手で思い切り歯をこじ開けられる。
(うー・・・・っ!)
痺れが残っている上に、男の力には適うわけがない。
口の両端に、見たこともない器具がはめられる
鉄とゴムかなにかで出来たその器具をはめられると、いくら力を入れようとしても口を閉じることが出来ない
開きっ放しのミサの口から、ぽたりと唾液がこぼれ落ちる。
ミサの口に、容赦なくメロの性器が押し込まれた
「ゥ・・・え゛っ・・・!!」
いきなり喉の奥までペニスを突き立てられ、吐き気がする。
息は苦しいし、喉の壁を擦られる感覚も気持悪かった。
しかし、そんなミサを気遣う素振りもなく メロはミサの頭を掴み、腰を上から下に落としては出し入れを繰り返している
本当に、人形を扱っているような行為
口いっぱいに苦い味が充満していく。
(やだ・・・やだよーライトー・・・!)
生くさい男のそれが喉の奥に垂れてくるたびに、ミサは月を呼び続けた。
メロは喉の最奥まで性器を滑らせたかと思うと、急にミサの舌の上で動きを止める
何度も先端を舌に擦り、摩擦させているようだ
(・・・・?なに・・・??)
「・・・ぅ・・・」
ドク・・・ドク・・・ドプ
(!!!)
ミサの顔を跨ぎ、性器を上から差し込んだ状態での舌上射精
苦い精液が、先ほどの倍以上の量で流し込まれる。
舌のうえにドロリとした粘液が次々と垂れてきて、耐えようのない気持悪さに吐き出そうとするが、メロがそれを許さない
まだ粒のように濃く滲んでいる精液の糸を引きつつ、性器をミサの口から抜く。
口を閉じないように拘束していた器具を片手で外し、無理矢理唇を閉められた
「飲め」
じろりと、見下ろした状態で命令されるが、月のことを思うと素直に従う気にはなれるはずもない。
「んん・・・!」
(やだ・・・!)
パチィッ!
ミサの頬がメロの手の平に張られ、音を立てる
いきなりの衝撃に驚いたミサは、口に溜めた精液を少し飲んでしまう
(気持ち悪い・・・気持ち悪いよ・・・!)
時間が経てば経つほど、精液は固くなってドロドロになっていく気がした
味、匂い、まさに嫌悪感を感じるそれ
(吐きたい、はきだしたい・・・!!)
メロは、ミサの唇を閉じさせたまま見下ろしている
いつまでも飲み込まないミサに痺れを切らしたのか、メロはミサの細い首を掴んだ
「飲め 殺されたいか?恋人と会えなくなるぞ」
まるでゲーム感覚なのだろう、少年は無情にも笑みを浮かべながらミサを見ていた
(会いたい・・・ライトに、会いたいライトに会えなくなるのはいや)
もう何も考えないようにしながら、いっきに口の中のものを喉に流し込む 決心を固めて。
ゴクッ・・・ゴプ・・・
ネバついた粘液は、いくら飲み込もうとしても喉壁に張り付いて絡み、ミサを苦しめた。
もう帰して欲しい
もう許して欲しい
そう願いながら、息すらも潜めて耐え続けてどのくらい経過しただろう
いつか、竜崎に拘束されていたことを思い出した。
「アマネ、よく聞け」
「・・・?」
「お前は人形だ 考えることも感じることもない」
「・・・い・・・や!わたし・・・にんぎょう、じゃ」
「人形は持ち主に逆らえない 逆らえば捨てられる 当然のことだ」
「いや・・・っや・・・っ!」
パシッ
再び、ミサの右頬に冷たい平手が飛ぶ
衝撃で、金色に染められた髪が無残にも乱れた。
「逆らうな」
まるで自分自身にも暗示をかけるようにそう呟くと、メロはミサの脚を開き、片脚を肩に乗せる。
なにひとつ身に纏っていないミサにとって、これ以上恥ずかしい格好はない
メロの肩に掛けられた太股の間近くに、当然秘部が丸出しの状態なのだから。
(いや・・・いやだ!犯される、ミサ、本当に犯されるよライトー!!)
ちろりと、メロに視線を送る。
先ほどあんなに射精したはずなのに、彼の性器は猛々しく勃起していた。
恐ろしくて、おぞましくて、止まっていた涙がまた零れてくる。
-----メロ視点-----
レイプしたいわけじゃない
快感を得たいわけじゃない
なのに俺は、度々強姦行為を繰り返すようになっていた。
絡んできた女を犯し、部屋に食事を運んできた店の娘を犯し、
そして
日本から来た女を今、犯そうとしている
(はやく、はやく包まれたい暖かいところへ)
性的欲求とは別ななにかに急かされ、メロはアマネの脚を肩に掲げる。
ライト、ライトと恋人を呼ぶ声が聞こえたが気にしない。
どんなに拒もうが、蔑もうが、女の身体は俺を受け入れてくれると知っていた
先端をアマネの秘部に擦り付けた
くちゃくちゃと粘っこい音を響かせながら、俺の先走りと、アマネの粘液がごちゃ混ぜになるのが見える。
先端の窪みに アマネの濡れた肉ビラが絡んできて心地いい
マスターベーション等で満足している奴らの気が知れないと思った。
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女が処女なのかそうでないのかは、入れてみないと分からない
ただ、先端で入り口を練っているとほぐれてきた ので
グプッ
間髪いれずに突っ込んでやった
一思いに突き刺したときの、女の小さな悲鳴・息遣いがたまらない。
アマネの壁は狭く、俺を両側から締め付けてきた
拒もうとしているのか、力むたびにヒダがぬめぬめと動いて気持いい。
必死で腰を浮かして逃げようとするが、逃げれるものか
両手で腰を掴み、性器同士を交わらせたままの状態に固定させると、ゆっくりと性器をスライドさせる。
一番奥まで挿入し、子宮入り口まで当たったら、亀頭すれすれまで引き抜く
その繰り返し
それだけでこんなにも温かく気持ちいいなんて、人間の身体はなんて単純なのだろう。
(あたたかいあたたかい あー・・・)
宙を見つめ、性器の出し入れに夢中になる。
アマネの顔に視線を落とすと、頬が赤く痛ましいくらいに腫れている
夢中になっていて気付かなかったが、抵抗したときにあれからも何度か頬を張った気がした。
グチュッグチュッ・・・
膣壁をえぐるように、擦りつけながら深く、深く挿入
アマネの性器からは白い粘液が滲んで、俺のペニスに付着していた。
出し入れを繰り返した俺自身ももう限界で(アマネのほうこそ限界かも知れないが)ラストスパートをかけようと、右手でクリトリスをぎゅっと摘む。
「き・・・ゃッ!!」
突然の快感に、アマネが身体を跳ね上がらせた
と同時に、今まで以上にきつく、膣壁が俺を締め上げていく。
コリコリと女芯を弄ぶたび、アマネの性器は面白いくらいに締まった。
全面からぬめる壁に圧迫されている快感に、俺は大きく息を吐く
(出してやる・・・なかに、すべて・・・)
グンッ!!
渾身の力を込め、腰を打ち付ける。
これ以上入れないくらい奥まで先端を打ち付けてやる。
「ヒイ・・・っ!!」
衝撃が強すぎたのか、悲鳴のようなものをアマネが漏らした。
「う・・・」
ゴプッドプ・・・ドプッ
「あ・・・いや・・・らい、と・・・ごめんなさ、いごめんな・・・さいぃ・・・・!!」
一番奥底での射精
確実に孕んでしまうくらいの量だな そう思った。
アマネの腹が俺の精液でいっぱいになり、なお出し続けている俺のペニスまでを満たしていく
結合部からどろりと流れ出た精液を見て、俺はアマネの腰を持ち上げた
(一滴でも外に出すものか
全て、中に出し尽くしてやる)
性的感覚というよりも、奇妙な征服感がメロを満たす
性行為を行い、女体に入ることにより 母の存在を感じているのかもしれない。
愛し、愛された上での行為を、彼は知ることはない
--完--