【番外編】  
月は目覚めると全身の違和感を感じた。  
ベットの上、両腕は頭の上で縛り上げられ、両足はVの字に固定され縛り付けられている。  
これがホントの『人』文字・・・。  
そんなくだらない冗談を思い付くわけもない。  
(なにがどうなってんだ・・・それにここは・・・?)  
綺麗に整頓された部屋、余計な物は置いてなく清潔感漂う。  
 
ガチャ  
 
ドアが開き見慣れた女性が入ってきた。  
 
「目を覚ましたんですか?」  
 
黒く清潔なショートカット、切れ長な眼、スラリと長い脚・・・  
黒のノースリーブに膝の少し上までの丈のスカート  
 
「高田さん?!」  
 
高田清美、東応大の学生からば清楚"高田と呼ばれている。  
入学直後なのにもかかわらず、すでにミス東応の呼び声が高い。  
 
「高田さん、なんで?・・・解いてくれよ高田さん」  
「夜神くん・・・私は貴方に思いを告げました。・・・だけど貴方は私といても少しも楽しそうな雰囲気はありません。」  
清美はそう言いながら月の寝かされているベットに近づく。  
「そんなこと・・・そんなこ・・・!?・・・高田さん?!」  
清美は月に覆い被さり、月に顔を近づけ哀しそうに呟いた。  
 
「・・・夜神くん・・・貴方にとって私ってなんですか?」  
 
清美はそう言うと月の唇に自分の唇を重ねた。  
 
優しく、軽く触れるだけのキス。  
清美は唇を下ろしていく。  
月の首筋にも軽くキス。  
そして月の上着を捲り月の乳首にも軽くキス、幾度も。  
「ん、高田さん・・・ん、高田さ・・・」  
清美が舌先で月の乳首を転がす度に月はくすぐったそうに顔を歪める。  
清美は舌を更に舐め下ろしていく。  
「ん、ん・・・」  
へそ辺りまで舐めると月のズボンのベルトを外し、ズボンとパンツを一気に降ろした。  
「!?・・・高田さん!?」  
ズボンを降ろすと、すでにいきり立った月のソレが勢いよく姿を現した。  
月は恥ずかしそうに顔を背ける。  
「んふっ」  
清美は月のソレを見て鼻で笑うと自分の掌を舐め、まるでゲームのレバーを操るかのように掌で月のソレを弄ぶ。  
 
「ん、あ・・・はぁ・・・ん、ん」  
 
清美は更に左手で月の亀頭を弄んだまま右手では竿をしごきはじめた。  
 
「んふっ・・・こうすると気持ちいいんでしょ?」  
「んはぁ・・・はぁ・・・高田さん・・・」  
 
「名前で呼びなさいっ!」  
清美はそう叱ると月の腹部をつねった。  
 
「はぁ・・・んはぁ・・・清美・・・清美・・・」  
 
それを聞きまた鼻で笑うと手の力を強めた。  
 
「ん、どうですか?夜神くん・・・」  
 
清美は右手で竿をしごきながら舌先で月の尿道を刺激しはじめた。  
 
「・・・はぁはぁはぁはぁ・・・んうっ!」  
 
ドピュッ!ドピュッドピュ  
月は清美の口の中に精液を放った。  
「んふっ」  
清美は鼻で笑うとそれを一気に飲み干した。  
 
「高田さ・・・清美、なんでこんなこと・・・」  
そんな言葉を尻目に清美は放出したばかりの月のソレを今度は足で弄びはじめた。  
手とはまた違う、ストッキングの擦れる感触。  
 
「夜神くん?心の底から私のことを愛してるって言うまでは帰さないわよ!」  
 
「そ、そんな・・・」  
 
 
 
「ん、清美、愛してるよ清美・・・」  
 
「嘘ね!」  
 
「清美ぃ・・・清美ぃ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」  
 
 
 
「・・・くん?!」  
 
「ん?」  
 
「夜神くん!」  
 
月は清美の声で目覚めた。  
(・・・ここは・・・大学?講義中?」  
 
「大丈夫ですか?夜神くんらしくもない・・・講義中に居眠りなんて・・・」  
 
清美は心配そうに月を見つめている。  
 
 
「高田さん・・・」  
 
「はい?」  
 
「僕は君の事、本当に好きだよ・・・ホントに」  
 
「???」  
 
清美は不思議そうに首を傾げた。  
 
 
§5  
ある晩、月は頭の中を整理していた。  
(最近どうも悩みが多い。)  
(L、竜崎・・・追い込まれている・・・この僕が)  
(・・・粧裕・・・ここ最近なんか気まずい)  
(・・・ミサ・・・ミサ・・・ミサミサミサ)  
月はミサと何度か表面上だけのデートを繰り替えしていた。  
そのうちに徐々にミサという人間を知り、ミサが自分にとってかけがえのない存在であることに気付いた。(ミサ、偽キラ・・・きっとLはミサに辿り着く・・・)  
 
ミサの顔、ミサの身体、ミサの唇、フェラチオ・・・不謹慎だがミサの名を思い浮かべるだけで想像が膨らみ股間が熱を持つ。  
(・・・・・。)  
月のソレはすっかり元気になってしまっている  
この性欲をどうにかしなければ寝れない気すらしてきた。  
月は股間を擦りながら考えた。  
(・・・粧裕)  
 
月は自分の部屋を出て粧裕の部屋へと向かった。  
 
(あいつは部屋に鍵をかけてないはず・・・)  
恐る恐るゆっくり粧裕の部屋のドアのノブをおろす。  
 
カチャ・・・  
 
(ビンゴ!)  
 
これまたゆっくり音をたてないようドアを開ける。  
 
3分ばかり開けたところでスッと身体を部屋の中に入れ、再び音をたてないように閉める。  
 
キィー・・・ガチャリッ!  
 
「!?」  
予想外の閉まり方に一瞬ビクついたが布団を覆いかわいい寝息をたてる粧裕を見てホッと胸を撫で下ろす。  
 
§5  
昔のマンガではないが、恐る恐る忍び足で粧裕のベットに近づく。  
 
「スゥー・・・スゥー・・・んっ・・・スー」  
粧裕が寝返りをうったため布団から粧裕の顔が出た。  
「粧裕・・・」  
月は小声で呟くとまずは軽く優しく粧裕の頬にキスをした。  
唇にも軽く、そして徐々に舌を侵入させる。  
「んぐ、ん、ん」  
歯と歯の間をこじ開けたあたりで粧裕が目を覚ました。  
「んんーん!?んひぃーはん!?」  
月は一旦唇を離し、手で粧裕の口を塞ぎ小声で粧裕に忠告した。  
「あまり大きな声出すと母さんが起きるぞ、母さん驚くだろうなぁ」  
粧裕が首を縦に振ると月は手を離し再び粧裕の唇を求めた。  
 
§5  
ちゅっ、くちゅ・・・くちゅくちゃ・・・  
互いの唾液が絡む音が静かな部屋に響く。  
舌を絡めたまま月は粧裕のパジャマの上着を捲くり粧裕の可愛い乳房を揉みだした。  
「ん、んー」  
突起を弄る度に粧裕から洩れる喘ぎを楽しむかのように乳房を揉みまわしながら口を乳房に運ぶ。  
「んー・・・んっんふ・・・」  
突起に挨拶するかのように軽くキス、そして口に含んだ。  
「んっんー、んー」  
月は狂ったかのように粧裕の乳房に貧りつく。  
貧りながらも右手は粧裕の下半身へと這わせていく。  
 
パンツとパジャマを一緒に脱がせていく。  
粧裕も腰を浮かせそれを手伝う。  
脱がせ終わると月は粧裕の恥毛を優しく撫でた。  
そして指を粧裕の秘部へ這わせる。  
くちゅ・・・くちゅくちゅ  
指を中へいれゆっくり掻き回す。  
くちゅくちゅっ・・・くちゅ・・・  
んー・・・ん、んふ・・・  
時折ザラザラした感触がする。そこを攻めると粧裕はピクンと身体をよじらせる。  
くちゅ・・・くちゅ・・・溢れてくる愛液  
暫くの間この遊びを楽しんだ。  
 
「粧裕・・・・・」  
月は小声で囁くと急々とズボンとパンツを脱ぎ先走り液で濡れたソレで粧裕の秘部をなぞった。  
 
「お兄ちゃん、ちょっとまってお兄ちゃん・・・」  
粧裕は上半身を起こし月を見つめた。  
「お兄ちゃん、あのコのこと好きなの?」  
「・・・・・粧裕・・・」「ううん、好きでもいいの、でも・・・」  
「でも?」  
「でも・・・粧裕のことを忘れないでね。」  
粧裕は恥ずかしいそうに下を向きながら言った。  
「粧裕は、粧裕は・・・」続きは聞かず月は粧裕の肩を抱き上半身を寝かせてやり自らのソレを粧裕の秘部に挿入させると膝の上に抱き抱えた。  
「ん、ん、お兄ちゃん・・・」  
ぬちゅ・・・ぬちゅ・・・ぬちゅ・・・  
月はゆっくりと粧裕を突き上げる。  
・・・ぬちゅぬちゅ・・・ぬちゅ・・・  
粧裕も月の背中に手を回ししがみつき自ら腰を振った。  
 
そのままゆっくりと粧裕に覆い被さると月は腰の動きを速めた。  
ぬちゃっぬぷっぬちゃぬちゃ・・・  
「ん・・・ん・・・んっ・・・ん」  
月の袋が粧裕に当たる音と粧裕の秘部が月のソレを取り巻く音と粧裕の閉じた口から漏れる喘ぎが交差する。  
ぬぷ、ぬちゃ・・・ぬぷ、ぬぷ、ぬぷっ  
「ん、んん、んっ・・・・・」  
パン パン パン パン パン パンッ  
腰の動きに勢いを持たせると音が一定してきた。  
「・・・粧裕、粧裕、粧裕ぅ・・・うっ」  
月はビクンッとし限界を感じ急いで粧裕の秘部からソレを抜き粧裕の腹部に精液を放った。  
 
2人軽く長いキスをしながら余韻に浸った。  
 
月は粧裕が寝静まったのを確認すると静かに部屋を後にした。  
 
 
(・・・「好きでもいい」か・・・)  
 
 
(・・・よしっ!)  
月はある決意を固めた。  
部屋に戻ると月は死神リュークに声を掛けた。  
 
「リューク、大事な話しがある。」  
 
§6  
「まさかライトから誘ってくれるなんて思ってなかった」  
ミサは上機嫌に月の手を握り月に寄り添っていた。  
 
この日、月はミサをスペースランドに誘った。  
誰が見てもこの2人は今世間を騒がせている【キラ】であるなど分からぬぐらい全てを忘れ楽しんだ。  
夜、2人は月が去年まで通っていた高校にいた。  
「ここだ、ここから全てがはじまった。」  
月はリュークがノートを落とし、そのノートを自分が拾った位置に立った。  
「僕はこのノートで世界の悪を一掃し、腐った世の中をリセットしようと考えた。」  
月はしゃがみ込み今手にしている2冊のノートを拾った辺りに置いた。  
「でも僕は間違っていた。」  
月は立ち上がるとミサのもとに寄りミサの頬を優しく撫でた。  
「腐ってなんかいなかった。ミサと・・・ミサと出会えた。」  
「ライト・・・」  
ミサの頬を涙がつたう。  
 
月はリュークの方を向き呼びかける。  
 
「リュー・・・」  
 
「待って!」  
 
ミサは泣きながら叫んだ。  
「死なないでライト!」  
 
「!?」  
 
ミサは依然泣きながら口を開く。  
「ミサはわかるもん・・・ライトの事なら全部・・・」  
「ミサ・・・」  
月はミサを抱きしめた。  
ミサも月の背中に腕を回しす。  
2人は長く、永く抱き合った。互いの全ての意思が精通した気がした。  
 
「リューク!」  
「レム!」  
 
「夜神 月は今」  
「弥 海砂は今」  
 
 
 
「このノートの所有権を放棄する!!!」  
 
 
 
2人はホテルの浴室で一緒にシャワーを浴びていた。  
「ライトぉ、ホントに今日は楽しかったよ。やっぱライトさいこー」  
ミサは月に抱き着き月の顔を見上げた。  
「もちろん僕も楽しかった・・・ミサ・・・」  
月もミサを包み込むように抱いた。  
 
 
「・・・愛してる。」  
 
 
言葉が重なった。  
「ふふふ・・・」  
ミサは思わず吹き出す。  
 
2人は照れを隠すかのように唇を重ねた。  
 
ちゅっ、くちゅ、ちゅ・・・くちゅっくちゅ・・・  
 
シーツの上、2人はさらに強く、熱く唇を重ねた。  
 
互いの吸い付き、互いの唾液を吸い。  
くちゅっ、くちゅ、ちゅっ・・・  
(愛しい、全てが・・・ミサ、ミサ、ミサぁ・・・)  
ミサの胸を鷲掴みひたすら舐めまわし、吸いつく。  
「んふっ・・・かわいいよ、ライト・・・」  
月はミサを四つん這いに這わせてミサの尻を撫で回す。  
「ひゃっ!はぁん、ん・・・・」  
月がミサの尻に舌を這わせるとミサはビックリしたように声をあげた。  
 
月はミサの秘部に手をやりミサの恥毛をなで、そして誰にも侵されたことのない秘部を指でなぞる。  
くちゅっ、くちゅっくちゅ・・・  
ミサを仰向けにし、股を開かせミサの秘部をマジマジと見る。  
もうすでに愛液溢れるその秘部に吸い付き、舌で弄りはじめた。  
「あん、ん、ん・・・はんっ!」  
ミサはシーツを掴みながら身体をよじらせる。  
くちゅ・・・じゅっ、くちゅくちゅ・・・  
ミサの唇、ミサの胸、ミサの尻、ミサのクリトリス、ミサの愛液・・・  
(全てが可愛い、全てが愛おしい・・・)  
じゅっ、じゅっ、くちゅっくちゅ  
 
月はいきり立ったソレをミサの十二分に濡れた秘部にあてがう。  
 
ミサが小刻みに震えているのがわかる。  
「ミサ、愛してるよ・・・」  
ミサは微笑み頷く。  
ゆっくり、ゆっくりとソレを侵入させていく。  
「んっ!・・・んんーっっ!」  
ミサは顔を歪める。  
一度抜き、再度沈めていく。  
ずず・・・ずにゅにゅ・・・  
ゆっくり出し入れしながらついに奥まで到達した。  
月は繋がったままミサを抱き寄せまだ震えているミサの唇にキスをした。  
 
「ミサ愛してる、すごく・・・本当に・・・」  
2人は繋がり抱き合ったまましばらく見つめあった。  
「ミサも、ミサも・・・ライトのことたくさん好き・・・」  
 
ミサを再度寝かせるとゆっくりソレを動かした。  
 
「ん、はん、あ・・・あんっ・・・ん」  
ミサは痛さに耐え愛するヒトと繋がってる喜びを噛み締めていた。  
月は腰を動かしたままミサの唇を求める。  
「あ、あ・・・ん・・・はぁんっ・・・ん」  
シャンプーの香り、出し入れするたび揺れる胸、ミサの顔、ミサの唾液、ミサの喘ぎ声、ミサの肌、ミサの腰骨  
すべてが月の5感を刺激する。  
「んはっ・・・ん、ん、ん」  
月の腰を動かすスピードも増す。  
「はぁ、はぁ・・・ミサ・・・ミサぁ・・・」  
「んっん・・・はん・・・はぁんっっん」  
 
限界が訪れた。  
「んっあ、ん、ん、は・・・っん」  
「ミサぁ・・・ミサミサミサ・・・ミサ・・・んぁぁっ!」  
月の背筋に何かが走ったとおもうと月はミサの膣内で果てた。  
 
 
愛を確かめあい余韻に浸った後、月はミサの膝の上で寝ていた。  
 
「ねぇライト、ミサはライトに出会てホントによかった・・・。」  
ミサは優しくそう囁く。  
「僕こそ・・・ミサ、君に会わなきゃ一生強がって生きていたよ。」  
月は眼を閉じたミサにその言葉を捧げる。  
 
 
「ありがとう」  
 
 
 
 
一瞬ビクッとし、眼を見開いたかと思うと月の身体から一気に力が抜けた。  
 
(・・・ライト)  
 
ミサの頬を涙がとめどなくつたう。  
 
「ありがとう・・・」  
 
ミサは手で月の瞼を閉じた。  
 
 
エピローグ  
 
ミサが警察に拘束され1ヶ月、記憶を失ったミサは答えようのない取り調べを毎日受けていた。  
 
 
取り調べの様子をモニタリングしながら竜崎は最後に残しておいた苺を口に運ぶ。  
 
(やられました・・・夜神 月・・・私の負けです)  
 
 
立ち上がると窓をあけ、空を見上げた。  
 
 
 
「さぁリューク!はじめましょうか!」  
 
テーブルのノートが風でめくれた。  
 
 
END  

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