……私はどうかしてしまったのだろうか。  
 
殺人鬼であるやもしれない女が恋しいなんて…  
 
……私は…どうかしてる……  
 
 
《秘め事》  
 
 
 
「夜神さん模木さん松田さんお疲れ様でした。 今日はもうご自分のへやに戻っていただいていいですよ」  
いつものように一日の仕事を終わらせたある日の事だった  
 
−彼女と二人きりで会いたい-  
 
そんな思いが頭をよぎるや否や  
私は夜神月を私をつなぐ手錠をはずしていた  
「どうしたんだ?竜崎。もう監視はいいのか?」  
「ーー今晩だけ」  
「…?どういう事だ?」  
「今晩だけ、手錠をはずします。たまには別々に睡眠をとりたいものですから。」  
「ん…まぁそうだな。ははっ。なんか珍しく竜崎が普通だな。どうかしたのか?」  
「別にいつも通りです。さ、部屋に戻ってください」  
まだ少し訳が分からないというような顔をしながらも彼はモニター室を出て行った  
…モニター室はモニターからの薄暗い光と私一人だけになった  
 
「邪魔者はいなくなりましたね」  
 
そんな独り言を呟いて  
私は受話器をとり彼女の部屋のナンバーに電話をかけた  
 
 

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