「…キラだから」
「え、お兄ちゃん… どういう意味…」
「時間だ」
無言で脱ぎ始める妹。
「どうした?」
「お洋服、脱がなくちゃいけないの」
「もう、そろそろ母さんがかえってくる頃だよ、部屋にもどらなくていいのかい?」
「しゃべってるヒマはないの…」
「いい子だ、毎回しっかりと忘れさせてあげるからね」
*
夜、妹を部屋にもどらせてから名前を消し、深く息をつくライト。
「(…さようなら、非処女の記憶)」
(終)