長編エロ尻小説
「秘密特命捜査官 NAOMI 〜DEATH NOTE事件〜」
(ファイル36)
「・・・ホント、なにもかもうまくいかねぇぜ・・・」
震える指先を見ながら、鬼塚英吉は呟いた。
数週間前から、かすかな吐き気やめまいが頻繁に起こり、鼻血や
口の中の血が止まらなくなった。
こっそり病院で検査すると、医者から多発性脳動脈瘤だと言われた。
脳内の血管の一部がコブのように膨らみ、それが破裂したら
よくても半身不随、もしくは植物人間になる危険性があった。
さらに硬膜下血腫も併発しているという。
打たれ強い肉体が災いして、ダメージが蓄積しすぎてしまったのだ。
「もう一度、頭部に強い衝撃を受けたら、死んでもおかしくは
ないんです!すぐに緊急入院すべきです!このままでは・・・!!」
「手術をすれば、オレは助かるのか?」
「・・・可能性は、ゼロではありません」
「ふ〜〜ん・・・あっそ・・・」
タバコを咥えながら、鬼塚は病院を後にした。
(・・・へっ・・・さんざんバカやったあげくが、こんなオチかよ・・・
ついてねぇぜ・・・なにもかもうまくいかねぇや・・・)
黒田組で、笑いながら朝までドンチャン騒ぎをしていたあの日々が、
まるで夢のような気がする。
微笑みながら、彼にもたれかかってきた山口久美子の心地よい温もりは、
はたして幻だったのだろうか。
タバコの煙が眼に沁みる。
自分が、いまのままの自分でいられなくなるということを知ったら、
山口はどう思うだろうか。
彼女は彼の元を去っていくのかもしれない。
ミジメに捨てられるのかもしれない。
それは考えるだけで、恐ろしいことだった。
そうなる前に、逃げ出したい気持ちに駆られる。
人から傷つけられる前に、人を傷つける。
思えばそんなことばかりを繰り返し、人生をずっとごまかしてきた
ような気がする。
(こんな半端なまま、終わりたくねぇなあ・・・)
人形のような南空ナオミの顔が、鬼塚の心を過ぎった。
(いつも寂しそうにしてやがんのな、あいつ・・・)
本当ならば、ああいう追い詰められている生徒を、救ってやるのが
教師の役目ではないのか。
大人は子供を守るのが、務めではないのか。
だが鬼塚が、その幼い美貌にのめり込んでしまったのも事実だ。
しょせん自分は聖職者やまともな大人ではなかったのだ、とも思う。
いまさらなにを言っても、ただの愚痴にしかならない。
いっそのこと、またいつものようになにもかも放り投げて、
逃げ出す方がいいのかもしれない。
(ヘヘヘ・・・南空と駆け落ちでもしてみたりしてな・・・)
北に行こうか、南に行こうか。
そう思うと、少しだけ気分が晴れてくる。
(そうだ、沖縄に行こう!ずっと続く一本道を、ZUで全力疾走
してさ!南空の奴、そんな経験したことないだろうから、きっと
喜ぶだろうな・・・)
憧れの男に貰った愛車に跨り、朝焼けに煙る道をどこまでも
どこまでも駆け抜けていく。
自由な空気に身を委ね、なにも考えずに、ただひたすらに・・・
ふいに後ろの席で自分にしがみついているナオミが、山口の
楽しそうな笑顔と重なる。
(・・・久美子・・・)
あれほど愛していたオンナの笑顔が、いまは重く感じる。
死ぬのが怖い。
やっと自分の居場所が見つかったのに、このまま死ぬが怖かった。
(・・・オレは・・・オレは・・・これからどうしたら・・・)
そのとき扉が、ギギギッと開いた。
「・・・くみ・・・」
振り向いた鬼塚は、眼を見開いた。
「・・・南空・・・おまえ・・・ホントに来たのか・・・」
人形のように青白い少女が、月明かりに導かれるように立っていた。
「・・・みっ・・・南空・・・!!」
いきなり席を立つと、鬼塚はそのか細い脚にしがみついた。
どうしようもないドロ沼のような悪循環に、鬼塚は心底震えている。
選ぶべき大切な場面で、いつもハズレを引いてしまう。
そんな自分がミジメで、無性に悔しかった。
「・・・オレは・・・オレは・・・」
鬼塚は、なぜこんな幼い少女に助けを求めているのかが不思議だった。
ナオミが、そっとやさしく鬼塚の頭を撫でる。
山口を想うあまり臆病になっている鬼塚だが、ナオミには容赦なく
オトコのエゴが吐き出せる、と本能が囁いていた。
この少女は、この世界から外れた存在。
オトコにとって都合のいい、無垢なる人形。
なにも見返りを求めず、ただ黙って受け入れてくれる器。
プレッシャーを与えない、ナオミの無機質さがありがたかった。
偶像崇拝の悩める信者のように、彼はひたすら足元にしがみつく。
ドタッという音とともに、鬼塚とナオミは床に倒れこんだ。
鬼塚は強引に唇を奪い、ナオミも今度は嫌がることなく、そっと
重ね合わせた。
交わす言葉もなく、ただビチャビチャ・・・という唾液と肉の絡み合う
淫靡な音が、静かにそして大胆に響き合っていく。
服を脱ぐのももどかしい。
上半身裸になると、まだ服を脱いでいるナオミに覆いかぶさる。
ナオミの息遣いもかすかに荒い。
つい昨日まで処女だったはずの幼い少女が、自分を性欲の対象に
しているらしいことに気がつき、興奮する鬼塚である。
再びピンク色の唇に、貪るように吸い付いた。
舌と舌を絡みつかせ、口腔の中に溢れ出る唾液を啜り合う。
形がいい小さな胸を舌で舐め回し、熟れた蒼い果実に齧りつく。
赤黒いペニスは、たまらず粘っこい液を垂れ流している。
それをじっと見ていたナオミは、震える小さな舌で舐め取った。
「・・・・・・!」
ナオミは恐れることもなく汁を舌の上に丁寧に乗せ、口に含むと、
今度はペニスを咥える。
ジュプッという空気の漏れる下品な音がした。
温かい唾液に満たされた口の中では、舌が亀頭を探るようにチロチロと
舐め回している。
それはぎこちない動きではあったが、口を頬張りながら見つめる
幼い眼差しは、気持ちいいですか?と問いかけているようでもあった。
それが健気で、愛しい気持ちで満たされる。
上気した顔で一生懸命咥える少女が、鬼塚の心を癒していく。
我慢ができなくなり、ナオミのか細いカラダにむしゃぶりつく。
まだ小さく狭い秘華に、熱く硬い肉棒を遠慮なく埋めていった。
ズブブブッ〜〜〜〜!!
「・・・ふっ・・・!!」
ナオミのカラダが固くなった。
さすがに昨日まで処女だっただけに、蜜に溢れた花びらは、まだ
オトコを向かい入れるほど、柔らかく解されてはいないようだった。
わずかに血が滲んではいるが、それは大量の愛液と交じり合い、
快楽の泉へと成り果てていった。
ジュプッ・・・!ジュプッ・・・!ジュプッ・・・!ジュプッ・・・!
本能に衝き動かされるままに、腰を上下に突き上げ、そして回転
させて、リズムよくペニスを使い、肉襞を引き裂いていく。
ピンッと突き出たクリトリスが、鬼塚のカラダで押しつぶされ、
それがまたなんとも切ない刺激を、ナオミに提供した。
太い首筋にか細い手を絡め、ふたりは何度も唇を交わす。
大胆に両足をオトコの腰に絡めた少女は、この快楽を一滴残らず
搾り取ろうと、貪欲にしがみついているように見えた。
無理やり肉を抉り出される痛みと、カラダが蕩けるような悦びに、
ナオミは涎を垂らしながら、激しく哭き悶えた。
野獣は熱を孕んだ白い塊を、幼い子宮に向け吐き出しても、なおも
萎えることなく、肉棒を振るい続けた。
逃れられない死の恐怖と、やっと掴んだ居場所を失うことへの
焦燥感・孤独感・虚脱感が、オトコの性欲を昂進させていく。
ナオミを四つん這いにさせ、後ろから責め立てた。
獣のように目合うふたりの息は熱い。
ナオミの脳裏に、あの夏の忌まわしいイジメの光景が過ぎった。
後ろから尻を叩かれる、屈辱的で、しかしなぜか甘美な刺激。
それが少女を倒錯的な快楽に溺れさせていく。
「・・・あぁ〜〜〜ん?」
親指を噛み締めながら、潤んだ瞳で媚びた哭き声をあげる。
(死にたくねぇ・・・死にたくねぇ・・・死にたくねぇ・・・死にたくねぇ・・・)
オトコの震える無念さが、虚空を彷徨い流れ去る。
(気持ちいい・・・気持ちいい・・・気持ちいい・・・気持ちいい・・・)
少女の無垢な悦びの唄が、夜空に煌き揺蕩っていく。
狂おしい情念の迸りが、肉体と精神とを輝かしく彩り、熱く切ない
男女の隔たりは、永劫の闇を超え、やがては生命の賛歌へと奏でて
至るであろう。
人はなぜ生まれ、そして死んでいくのか。
人が人である限り、その答えを求め続けなければならない。
無限に広がる人の生きた証にこそ、人が運命に縛られず、神をも超える
存在へと昇華する答えが、隠されているはずなのだ。
きっと・・・