長編エロ尻小説
「秘密特命捜査官 NAOMI 〜DEATH NOTE事件〜」
(ファイル15)
「はぁあぁああ・・・!?」
人を馬鹿にした顔つきで威嚇する黒川だったが、根がお調子者なのか、
すぐにまたニヤける。
「へへへ・・・だったらどうなんだよ?」
背中から形のいい尻に手を滑らせていく。
ナオミは微動だにせず、まっすぐ前を見据えている。
「戸叶の奴はよお、要領が悪くてなあ。
自分の顔とか隠すの嫌がるし。あとオンナ犯るときにも保険を
かけねぇんだ。何べん言っても、本能で犯っちまうのよ。
バカだろ、あいつ。マンガばっか読んでたからよお」
「・・・保険?」
「そうよ。写真とかビデオ撮っといて、それをばら撒くって脅せば
泣き寝入りは確定。訴えてこねぇのよ。この間のオンナのときは
浣腸させてな。もうウンコまみれで、臭いのなんの。そいつ
泣きながら、写真を撮らないでぇ〜〜だってよ!ギャハハ・・・」
「・・・ゲス野郎」
いままで可愛い日本人形のように大人しかったナオミの口から出た
言葉とは思えないほど、それは辛辣なものだった。
「はぁぁああ!?オレに言ったのか、てめぇ・・・」
マスコミ人間相手に喋りすぎたと感じた黒木は、あわててナオミに
恫喝をかけ始める。ポケットからバタフライナイフを取り出し、
それをナオミの目の前にちらつかせた。
「言っとくがな、オレはてめぇらマスコミの・・・」
最後まで言うことができなかった。
今まで目の前のイスにちょこんと座っていたはずのナオミの姿が
消え、同時にいきなり後ろから片腕を締め上げられた。
「っぐぇえぇ・・・!?」
激痛が走り、黒木はナイフを床に落とす。
そして痛みのあまり、ブザマにも机にへばりついた。
「てっ、てめ・・・」
机を弄っていたもう片方の黒木の腕を、ナオミは無慈悲に掴み、
彼の背中に重ね合わせる。
複雑に挟み上げられ、仰け反った黒木の体に、ナオミは自分の
膝を背骨に突っかけ、ぐううっと引っ張り上げた。
力任せというより、勢いとタイミングで組み上げた体勢に
黒木は目を白黒させる。
(オッ、オレの体に・・・なっ、なにをした・・・)
だが声は出ず、黒木の肉体は、完全にナオミの支配下にあった。
「どう?こんな痛み、味わったことがないでしょ?
自分の筋肉で心臓を破裂させましょうか?それとも血管を切って
内臓を腐らせるほうがいいのかしら?」
奇妙な方向に体を捻じ曲げられている黒木は、横目でナオミを見る。
ナオミの眼が一瞬、紅く光った。
(・・・ばっ、化け物!)
体が動かない。
ある部分は下に、ある部分は上にと、いろんな方向に力を加えられ、
筋肉と骨格が、自分の体をミシミシと壊していく感覚がはっきりと判る。
そのくせ自分が今、どんな状態にあるのかすら理解できないのだ。
格闘技マニアの黒木が知らない関節技だ。
いや、ただの関節技ではあるまい。
体全体の痛みとともに、アタマの中がキーンと異常に冷たかった。
脳髄に錐を突き刺されたような、そんな不快感がある。
「質問に答えなさい。イエスなら首を一回、ノーなら二回振るのよ」
黒木は力なく、一回頷いた。
「盗見が捕まったのは、まだ名前が変わる前だった?」
一回頷いた。つまりイエス。
「名前が変わってから捕まったことがあるの?」
二回頷く。ノーだ。
「・・・盗見が捕まった暴行事件に、あなたも関わっていた?」
イエス。
「それは警察も知っている?」
ノー。
そのとき不意に事務所のドアが開いた。
「・・・きゃっ!」
バイトの交代時間なのか、学生らしい女の子が声を上げた。
「ああっ、勘違いしないで。ちょっとマッサージしていただけ
だから。ねっ、黒木くん!」
ナオミは黒木の戒めを解いて、背中をぴしゃんと叩いた。
「・・・・・・」
体を痙攣させたのち、黒木は怯えたような表情でナオミを見る。
「失礼」
ナオミはカバンを持つと、足早に部屋を出る。
騒ぎを聞きつけ、副店長があわてて駆け寄ってくるが、ナオミは
軽く会釈して歩みを止めずに、店を出て行った。
副店長は、床に転がっているナイフを見て怒鳴りつけた。
「おい、黒木!おまえ、また何かやったのか!?」
それを平然と無視して、上半身裸の黒木は腕や首を軽く揉む。
心臓がドクドク鳴り、軽い痺れがやや残っているものの、体中を
いろんな方向に捻じ曲げられたような痛みはすでに消え、また
頭の芯が冷える嫌な感覚もなくなっていた。
(血液の流れも利用したサブミッション・・・?)
格闘技マニアらしい感想を抱きつつ、しかし同時にオンナに組み
伏されたという怒りと屈辱が、黒木の心に広がっていく。
(あの野郎、よくもこのオレ様に・・・)
プロならば、相手とのちがいすぎる力量の差を感じた場合、
五体満足なだけでも運が良かったと胸を撫で下ろすところだ。
しかし黒木は、自分の格闘術に絶対的な自信を持っていた。
そして何度か修羅場も経験してきた。
このような素人にありがちな中途半端な実力とプライドと若さが、
耐え難い恥辱感を黒木に与えていたのだ。
もっともナオミが以前とはちがい、ずいぶんと甘くなっているため、
黒木を助長させている面もあった。
レイと逢う前の彼女ならば、黒木の小指の骨を二度とくっつかない
ように折るくらいの芸当は、確実にしたであろう。
「おい、黒木、聞いてるのか!」
肩を掴んだ副店長に、黒木の裏拳が炸裂する。
グシャッという音を立て、鼻を押さえてうずくまる男には目も
くれず、黒木は人ごみに消えたナオミの後姿を見つめる。
(・・・許さねぇ!絶対に許さねぇ!すましズラのあのアマぁ・・・!
てめぇの居所を突き止めて、絶対に犯してやる!
そのツラが醜く歪むほどの苦痛を与えてやるぞぉぉぉ!
舌で!口で!手で!足で!チンポで!縄で!ムチで!
ロウソクで!ローターで!バイブで!媚薬で!麻薬で!
徹底的に朝から晩まで昼夜問わず発狂するまであのオンナを・・・
犯す!犯す!犯す!犯す!犯す!犯す!犯す!犯す!犯す!
ヒヒヒ・・・オンナに生まれてきたことを後悔させるぐらい、
てめぇを責めて責めて責めて責めて責めぬいてやるぅ!
ウケケケケ・・・イヒャヒャヒャヒャ・・・)
狂人のような笑いを浮かべる黒木だった。
(のらりくらり適当に続く)