〜レンの目覚め〜  
 
ある日の放課後。  
レンは委員会活動のため学校に残っていた。  
武哉と寧々子は先に帰っており、レンも委員会が終わり次第帰る予定だった。  
そこへ、男の声がした。  
「やぁ、レンちゃん。今日もどこかへ行ってふれあわない?」  
声の主は野仲宏文というレンと同じふれあい委員会に所属する美形の男子だった。  
レンは野仲にこう答えた。  
「レンは委員会が終わったらすぐに帰宅せねばならない。夕飯の準備をしなくては」  
今までも数回声をかけられたレンだが、この一言で断っている。  
しかし、野仲は強引にレンを連れ出し、カラオケなどに同行させていた。  
今回も同様に、レンを連れ出しどこかへ遊びに行く様だ。  
「あんな奴は放っておいてさ、どっかで遊ぼうよ。ね?」  
「しかし…」  
「またカラオケでさ、一緒に歌わない?今度は前と違う曲でさ」  
「……了承した」  
レンは渋々と野仲についていくことにした。  
それから程なくして委員会は終了し、レン達は町へ繰り出した。  
 
 
カラオケに到着し、レンと野仲は歌い始めた。  
しかし、レンは武哉が心配で気が気ではなく、歌どころではなかった。  
 
そんなレンの様子に気づいた野仲は言った。  
「どうしたのレンちゃん?さっきから落ち着かないけど…」  
「以前ヒロくんと来たときは帰りが遅くなってしまい、武哉に心配をかけた。レンは出来るだけ早く帰りたい…」  
レンが呟くように言うのを聞いた野仲は言った。  
「あんな奴といるより、俺と遊んでた方が楽しいだろ?さ、歌おうよレンちゃん」  
歌っている最中に野仲はレンの肩や腰になれなれしく触れていたが、そんなことは気にしていなかった。  
今、レンは武哉のことしか頭の中なく、また心配をかけるのではないかと不安だった。  
幾度か野仲に声をかけられても反応がなく、それは彼を怒らせる結果になる。  
「レンちゃん、そんなにあいつのことが心配?」  
「当然だ。レンは武哉の奴隷だから」  
「あいつなんかより俺の方がずっとかっこいいし、いろんなことを知ってる。あいつの何がいい?」  
レンは黙ってしまい、それがさらに野仲を怒らせてしまう。  
「答えろよ。あいつの何がいいんだ?」  
「よく……わからない……。レンは武哉の奴隷で、家族だ。ヒロくんと何を比べていいか、わからない…」  
 
それを聞いて野仲は怒鳴った。  
「いろいろあるだろ!かっこよさとか、頭の良さとか!  
俺とあいつ、どっちがカッコいい!?」  
「うーん………」  
即答できないでいるレンに苛立つ野仲。  
ふと、野仲は妖しい笑みを浮かべて言った。  
「レンちゃん、あいつと寝たことはあるかい?」  
「寝るとは?」  
「あいつに抱かれたことはあるかってこと」  
「…トギのことなら、まだない。タケヤは、愛し合っていないとだめだと言っていた」  
レンの制服に手をかけ、野仲は言う。  
「じゃあ、教えてあげようか?愛って奴を」  
「…レンとトギをするのか?」  
「嫌かい?」  
「レンにはタケヤ以外の人間とトギをする義務はない…」  
その一言でとうとう野仲の堪忍袋の尾が切れた。  
「ふざけるな!さっきからタケヤタケヤと…俺をバカにしてるだろ?」  
「ヒロくんもタケヤをバカにしていた」  
「関係ない!どっちがいい男か教えてやる!」  
野仲はレンに飛びかかるが、レンはひょいと避けた。  
先ほどまでの言動と今の行動で野仲を敵だと判断したレンは、飛びかかってくる野仲の鳩尾の辺りを手で強打した。  
 
その一撃で野仲はたまらず腹を抱えて倒れ込んだ。  
「ぐ……は……」  
レンは野仲の前に立って言った。  
「ヒロくん、いやノナカ。レンにはレンの使命がある。邪魔をするなら、今みたいな目に遭う」  
人格が変わったようなレンに驚きながら、野仲は呟いた。  
「使命……だと…?」  
「タケヤに尽くすことだ」  
「くそ………俺があんな奴に………」  
レンは続けて言った。  
「今後、レンやタケヤに危害を加えようとした場合、今よりさらに痛い目をみる。分かったか?」  
「分かったよ………」  
「ではレンは帰宅する。さよなら、ノナカ」  
レンはカラオケを後にした。  
一人残された個室で、野仲は呟いた。  
「ディアーズは………怖いな………」  
 
 
 
武哉のアパートに帰宅したレンは夕食の準備を始めようとするが、テーブルの上には空の食器が並んでいた。  
「遅かったな、レン。さっきミゥが来てな、食べ物分けてもらったからそれで夕飯すませちまった。わりぃな」  
「そうか…」  
少ししゅんとしてレンは自分の夕食の準備を始めた。  
「随分遅くまでやってたんだな、委員会。もう八時だぜ」  
その言葉を受けて、レンは遅くなった事情を説明した。  
 
「なるほど。野仲の奴、またレンにちょっかい出してきやがったか」  
話を聞いた武哉は呆れたように言った。  
しかし武哉はレンの無事を喜び、続けてレンの話を聞いていた。  
「野仲にはきつい仕置きをした。もうこんなことはないだろう」  
「仕置きって?」  
「鳩尾を強打し、警告を与えた。レンとタケヤに危害を加えるな、と」  
それに驚く武哉だが、レンはいつもの表情で夕食を食べていた。  
話が終わった後、武哉は風呂にはいると言って浴室に向かった。  
レンは夕食を取り終え、食器を片づけていた。  
ふと、レンは思った。  
(寂しい…)  
レンは自分の近くに武哉がいないことに寂しさを感じていた。  
浴室に向かおうと思ったが、すぐにやめた。  
以前にも武哉の入浴中に浴室に入り、怒られたことがあるためだ。  
仕方がないので待つことにしたが、やはり寂しい。  
今までこんなことはなかった。  
自分は武哉の奴隷、ただそれだけの筈なのに、寂しさを覚えるなんて。  
(何だろう、この気持ち…分からない…でも、嫌だ…この気持ちは、すごく嫌だ……)  
言い様のない寂しさにレンは耐えられなくなり、その場に座り込んでしまう。  
 
「タケヤ……」  
弱々しい声で呟くレン。  
普段なら感じないはずの感情によって、レンは衰弱していた。  
全身をガクガク震わせ、ポロポロと涙を流している。  
「タケヤ……タケヤ……」  
譫言のように繰り返すレン。  
数分後、武哉が戻ってきた。  
レンの異変に気づいた武哉は慌ててレンに駆け寄った。  
「レン!おいレン、大丈夫か!?」  
「大丈夫だ……。タケヤが戻ってきたから…」  
その返事にホッとする武哉。  
しかし、何故レンが泣いていたのかが分からず、武哉は困っていた。  
黙っていても埒があかないため、直接聞いてみることにした。  
「レン、何かあったのか?何で泣いてんだ?」  
「何でもない……」  
「何でもなくねぇだろ!そんなに泣いてて何でもない訳ないだろ?!」  
武哉はレンの涙を拭って落ち着くのを待った。  
しばらく後、レンは言った。  
「スマナイ……またタケヤに心配をかけてしまった…。  
でももう大丈夫だ。タケヤがいてくれるから」  
「そうか。なら良いけどよ、あんまり心配させんなよ?」  
「了承した」  
落ち着いたレンは立ち上がって武哉に訊ねた。  
「タケヤ、男というのはトギをしたがるものなのか?」  
 
質問の内容に驚く武哉。  
「な、なんでそんなこと聞くんだよ…」  
「ノナカはレンとトギをしたがっていた…タケヤは違うのか?」  
「何っ!?」  
突然大声を出されびっくりするレン。  
武哉は怒りを込めて言った。  
「あの野郎……レン、お前、まさか!?」  
「レンはタケヤとしかする義務はない…ノナカとはしていない」  
ふぅ、とため息をついて武哉は言った。  
「びっくりさせるなよ…でも、俺は違うって言ったら嘘になるな」  
「?」  
「男っていうのはそういう欲が強いからな。俺だって同じだ」  
首を傾げてレンは言った。  
「しかし、タケヤは愛がないとダメだと言っていた」  
「あー…それはだなぁ…」  
武哉はゆっくりと説明した。  
「こういうことはお互いの気持ちを確認しあってだな…」  
言いかけたところで、先日幼なじみに言われたことを思い出した。  
言ったところで思ったような答えが返ってくるか分からないが、聞いてみることにした。  
「…レン、お前は俺をどう思う?好きか嫌いで答えてくれ」  
「タケヤ?」  
「答えてくれ…」  
「レンは武哉を嫌いじゃない。レンは武哉の奴隷だから」  
やはりそうきたかと武哉はうなだれた。  
 
「あー…、そうだな。俺も、お前のこと嫌いじゃねえし…それに…」  
「?」  
「お前が側にいないと落ち着かないっつうか、なんつうか……」  
気恥ずかしげに言う武哉にレンは嬉しそうに抱きついた。  
「タケヤ!タケヤも同じなのか?」  
「え?」  
「レンもタケヤがいないと落ち着かない…だからさっき…」  
レンの声のトーンが落ちるが、武哉は励ました。  
「んなことで泣くなよ。これからはずっと、側にいてやるから…な?」  
我ながら恥ずかしいことを言ってしまった、と武哉は照れ隠しにそっぽを向いて鼻の頭を掻く。  
「本当か?」  
「ああ、ホントだ。約束する」  
武哉は小指を立ててレンの前に差し出した。  
しかし、レンにはそれの意図することが分からず、武哉の小指を見つめていた。  
「あー…指切り知らないか。こうやって小指を交差させてな、約束したことを確認するんだ。日本の習慣みたいなもんだな」  
指切りの解説する武哉に喜ぶレン。  
「久しぶりにタケヤに教えてもらった。レンは嬉しい…」  
「大したことじゃねえよ。ほれ、指切り」  
改めて武哉が小指を差し出すと、レンも武哉の小指に自らの小指を絡めた。  
 
「指きりげんまん、嘘ついたら針千本のーます。指きった、っと」  
絡めた小指を上下に振って指切りをする二人。  
レンは針千本飲ます、と聞いてゾッとした。  
「嘘をついたら、本当に針千本飲まされるのか…?」  
「ああ、こういうまじないでホントにはやらないから、安心していいぞ」  
「そうか…」  
武哉は苦笑してこういうところはレンらしいな、と思った。  
ふとそこで、レンが言った。  
「タケヤ…レンはまだ、好きとか愛するといった感情は分からないが、レンは多分、タケヤが好きだ…」  
突拍子もないレンの発言に驚く武哉。  
レンは続けて言った。  
「だからレンは、タケヤとトギがしたい…」  
「レン…お前…」  
レンの発言を受けて、武哉は決心した。  
「…お前の気持ちは分かった。…………するか。トギ」  
「了承した」  
レンは嬉しそうに言って、手際よく布団の準備をした。  
布団を敷き終わると、レンは服を脱ごうとするが、武哉に止められた。  
「ちょ、ちょっと待て。…俺が、脱がしていいか?」  
「タケヤが脱がしてくれるのか?了承した」  
レンは弾んだ声で言うと、服のボタンにかけていた手を下ろした。  
 
武哉はレンの服のボタンを一つ一つ丁寧に外していき、全部外すと服を左右に開いた。  
すると、豊かな双丘と桃色の小さな果実が現れた。  
(間近で見るとホントにでかいな…)  
今まで何度か事故で触れたりはしているが、改めて見ると相当の大きさだった。  
武哉がレンの乳房に見とれていると、レンは言った。  
「タケヤ、トギの始めはキスと学習しているのだが、合っているか?」  
「あ、ああ。そうだな…」  
生返事をして乳房から目を離した武哉は、レンと顔を向かい合わせ、キスをした。  
「ん……」  
唇を合わせるだけの軽いキスの後、数回レンの唇を吸い、僅かに開いた隙間から舌を入れた。  
「んっ…ちゅっ、ちゅ…んむ…」  
「………!」  
レンは深いキスに対応できず、されるがままになっていた。  
唇を離すと、レンは不思議そうに言った。  
「タケヤ…今のは…?」  
「ああ、口をつけるだけがキスじゃないってことだ」  
「了承した…」  
レンも見様見真似でキスをした。  
武哉はそれにあわせ、レンと舌を絡ませる。  
「ん…ふ…んん……」  
「んむ…ん…んふ…」  
長いキスの後、レンの顔がトロンとしているのに気づく武哉。  
 
(レン…)  
彼女は事の最中にどんな顔をしてくれるのか、快感を感じさせることができるのか…  
期待と不安が入り交じった気持ちで、武哉はレンの乳房に触れた。  
二、三度揉んで感触を確かめる。  
(うわ、柔らけぇ…)  
先日幼なじみとしたときはまだ芯が残っている感じだったが、レンのは比べ物にならないくらい柔らかく、抜群の感触だった。  
あまりの感触の良さに、武哉はつい夢中になってレンの乳房を揉みしだいた。  
「………っ」  
レンもこうして揉まれるのは初めてだったため、どう反応していいか分からず声を抑えてしまう。  
武哉は両の乳房を鷲掴みにし、強めに揉んだ。  
「………っ………」  
またレンは声にならない声をあげる。  
乳房をグイグイと揉まれ、未知の感覚がレンを襲った。  
(何だろう…タケヤにされると、レンは変な気持ちになる…)  
レンがそんな困惑していると、武哉の手が止まった。  
武哉は心配そうに言う。  
「レン…痛かったか?わりぃ…つい夢中になっちまって…」  
レンは慌てて首を横に振る。  
「タケヤは悪くない……レンはこの感覚まで学習していなかったから、戸惑っていただけ…」  
 
レンの言った感覚というのは、性的快感のことであろう。  
彼女はまだ未経験のため、それが分からないのだ。  
武哉はレンに身体の力を抜いて楽にして、その気持ちに集中してみろ、と助言を与えた。  
レンは彼の言うとおりにし、もう一度武哉が乳房を揉むと───。  
「ん……っ」  
微かにではあるが、レンは甘い声をあげた。  
「そう。もっとレンの声を、俺に聞かせてくれ…」  
言いながら武哉は優しく乳房を揉み、乳首を指で摘んだ。  
「あっ……あぁ……」  
やはり微かに、レンの媚声が漏れる。  
ゆっくりとした愛撫を続け、武哉は徐々にレンを快感に導く。  
「ん……っ……タケヤ…ん…」  
武哉はレンに軽いキスをし、少しずつ愛撫を強くしていく。  
「あ……っ、タケ、ヤ…っ…」  
快感に踊らされているレンは、未だ戸惑っていた。  
本来ならば、レンがまず武哉に奉仕をし、その褒美として愛撫を受けるはずなのだが、全く手順が違ってしまっている。  
そのことを武哉に伝えようとするレンだが、愛撫によって声が出なくなってしまう。  
それでもレンは声を振り絞り、武哉に伝えた。  
「タケ、ヤ……あっ……まっ…、まっ……て……」  
 
「レン?」  
どうにか聞き取った「まって」という言葉を受けて、武哉は愛撫を中断した。  
「どうした?」  
「はぁ…、はぁ…、レンじゃ、ない…。タケヤが、先…」  
何となく言葉の意味するところを察した武哉は答えた。  
「いや、レンが先だ。俺は後でいい」  
「しかし…」  
「いいから、俺に任せろ。な?」  
武哉の言葉とあっては従わざるを得ず、レンは再び武哉に身体を預けた。  
武哉はレンの綺麗な桃色をした乳首を口に含み、ちゅっちゅっと赤ん坊のようにしゃぶった。  
「はぁっ……ぁ……あぁ…んっ」  
敏感な先端をしゃぶられ、レンは蕩けきった声をあげてしまう。  
武哉は更にそこを舌先で刺激し、ペロペロと舐めた。  
「あぁっ……タケヤ…っ、うぁ…っ…」  
素直なレンの反応に武哉はこう漏らした。  
「随分敏感なんだな…お前」  
切れ切れの声でレンは答える。  
「タケヤに、されると…、快感が、押し寄せてきて……、何も…考えられなくなる…」  
「そうか。じゃ、こんなことしたらどうなっちまうかな?」  
武哉はレンの秘所の割れ目に指をあてがい、そっと動かした。  
「あっ、ひあぁぁっ!」  
それだけでレンは悦びの悲鳴をあげる。  
 
その様子を見た武哉は思った。  
(これじゃすぐにレンがイッちまう…そうか!)  
何かを閃いた武哉は上体を起こしトランクスを脱いだ。  
「レン、俺も気持ちよくしてくれるか?」  
武哉のモノは丁度レンの顔のあたりに先端が向いている。  
レンは了承した、と答え武哉のモノにしゃぶりついた。  
「わ…っ」  
いきなりそうくるとは思わなかった武哉はその場に固まってしまう。  
レンは愛おしそうに武哉の欲棒をしゃぶり、鈴口からくびれまでを舐った。  
「ぴちゃっ…ちゅっ…んん…ちゅ…」  
「うく…っ」  
予想しなかったレンの口撃に呻く武哉。  
続けてレンは竿の方まで舌を這わせ、丹念に口と手でしごいた。  
「うぁ……っ、く……」  
(レンの奴、なんでこんな…)  
レンのテクニックに驚く武哉。  
このままではすぐにイッてしまう、と思ったが身体が言うことを聞かず、レンに咥えられているため逃げられなかった。  
レンはその間も武哉に激しい奉仕を続ける。  
やがて、武哉は襲い来る快感に耐えきれず、レンの口中で果ててしまう。  
「うぅぅっ…!」  
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ…  
レンは口中に放たれた多量の精を一滴残らず飲み干した。  
 
「はぁっ…はぁっ…はぁ…はぁ………っ」  
武哉は射精の余韻から覚めると、レンに訊ねた。  
「レン…お前、なんであんな積極的に…?」  
レンはコクン、と喉を鳴らしてから答えた。  
「トギの際の奉仕はレン達ディアーズの基本的な学習内容だ。レンは本で覚えたが」  
「そうか…」  
やや力のない笑顔を浮かべる武哉。  
それを見て武哉の疲労を感知したレンは言った。  
「タケヤ、疲れたか?少し休むか?」  
「いや、大丈夫だ…」  
「無理はいけない。ここからはレンに任せるがいい」  
たちまち体勢は逆転し、レンが上になる。  
「ここからは直接的生殖行為…セックスだ。レンはまだしたことはないが、大体は学習している」  
そう言うとレンはゆっくりと武哉を自分の中へ進入させていった。  
「レン達ディアーズは子供を作ることはできないが、生殖行為を通してご主人様の性的欲求を解消し、また快感を共有することで…」  
「分かったから、早く先に進めてくれ…」  
長々と説明するレンを止め、武哉は続きを催促した。  
「スマナイ。では…」  
レンは一気に腰を落とし、武哉と一つになった。  
 
「………!!」  
「うぉ……っ」  
一つになった途端、武哉の肉棒がレンの膣内で強烈に締めつけられる。  
寧々子の中もきつかったが、レンの中はさらにきつい。  
このままでもイッてしまいそうなのに、動いたらどんなに気持ちいいのか、武哉には想像もつかなかった。  
「タケヤ、動いてもいいか…?」  
「ああ…」  
レンはゆっくりと動き始めるが、次第に動きは激しくなっていく。  
それとともにレンの締めつけも武哉にすさまじい快感を与える。  
「あっ、はっ…はっ、はっ、はぁっ、あぁぁ…っ!」  
「…っく、うぅ…っ…」  
互いの媚声や淫らな水音、全てが一体となって二人に襲いかかり、更なる快感を呼ぶ。  
「うぁっ!あぁっ…はぁっ…はぁっ…タケヤ…ッ!」  
「く、うぅ…っ…レン…っ!」  
互いの名を呼び合い、一心不乱に腰を振る二人。  
やがて、二人にも限界が訪れる。  
「んぁっ!タケヤっ、タケヤっ……タケヤ……ッ!!」  
「くぅっ…ダメだっ…レン…っ!」  
レンの膣内に精が放出されている間、レンはずっと武哉を抱きしめていた。  
 
 
 
絶頂の余韻が終わった後、レンは言った。  
「タケヤ…レンはもう一度トギがしたい…。タケヤはしたいか?」  
 
「ああ…じゃ、今度は俺が上な?」  
「了承した」  
こうして、二人は夜が明けるまで睦みあっていたという。  
 
 
 
 
その翌朝。  
「武哉、起きろ。学校に遅刻してしまう…ぞ?」  
いつものように武哉の部屋に寧々子が入ってきた。  
すると、何やら異臭がする。  
部屋全体からその異臭がするのだ。  
床を見てみると、布団の上で抱き合っている男女がいた。  
その二人は何も身につけていなかった。  
事情を把握した寧々子は先に学校に行くことにした。  
(ふ…幸せそうにしおってからに。見ているこっちが恥ずかしくなる…)  
眼鏡を中指でくいっと上げると、寧々子は学校へ急いだ。  
 
いつもと同じ様でいつもと違う毎日が今、始まろうとしている。  
〜Fin〜  
 

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