暗闇の中、少女は想う。  
(これが、これが奴の手だったら…)  
少女は自らの秘所をまさぐり、自慰に耽っていた。  
「うぅ…ぁ…あぁぁ…っ!」  
 
やがて絶頂に達すると、少女はため息をついて言う。  
「武哉………」  
 
   〜秘かな想い〜  
 
いつものように少女は幼なじみの部屋へ向かった。  
「武哉、起きろ。早く起きんと遅刻するぞ」  
少女の名は和泉寧々子。  
傍らで眠っている幾原武哉とは幼なじみで、よくこうして彼を起こしに来るのだ。  
「んー…うっせえなぁ…よく毎日来れるもんだぜ…」  
眠そうな声で口答えする武哉だが、いまいち迫力が出ていない。  
「まったく…レン、お前には武哉を起こすように言っておいたはずだが?」  
武哉の傍らにいたレンと呼ばれた少女は答えた。  
「スマナイ…レンは今日寝坊してしまった…」  
レンはディアーズと呼ばれる宇宙人で、ひょんなことから武哉と同居している。  
そのレンは武哉の身の回りの世話を任されているのだが、時折このような失敗をする。  
「ふぅ…まぁよい。私は先に学校に向かう。お前達も遅刻せんうちに来るのだぞ」  
そう言って寧々子は武哉の部屋を後にした。  
 
寧々子が学校に着いて十分ほど経ったところで、武哉とレンが教室に入ってきた。  
「ギリギリだの、二人とも」  
「レンがちんたらしてっからだよ」  
「お前がギリギリまで寝ているからであろう。レンのせいではない」  
そんなやりとりをしていると、先生が入ってきた。  
「はぁーい、皆さんおはよう。今日も熱ーい授業をしちゃうから、楽しみにね♪」  
武哉達二年B組担任の蜜香先生は極度の露出狂で、セクハラ紛いの授業をする迷教師である。  
こうして、いつもと変わらない一日が始まろうとしていた。  
だが、この日は武哉と寧々子にとって忘れられない日になるのであった。  
 
 
この日の昼休み。  
武哉とレン、寧々子は食堂できつねうどんを食べていた。  
いつもは自前の弁当を持ってくる寧々子も、実はいつもより遅く起きてしまい、弁当を作る時間が無かったのである。  
「ふむ。たまには学食も良いものだな」  
うどんをすすりながら言う寧々子。  
「珍しいな。お前が弁当忘れるなんて」  
「ちと事情があっての。作る時間がなかったのだ」  
「事情とはなんだ?」  
武哉の代わりにレンが聞いた。  
そこで、武哉が言う。  
「どうせロクでもねー事情だろ。ほっとけ」  
 
「大層な言われようだな。…まぁ確かにロクな事情ではないが…」  
寧々子がぽつりと言うのを武哉は聞き逃さなかった。  
「図星か。言ってみるもんだな」  
「う、うるさい!元はと言えばお前のせいなのだぞ!」  
「何で俺のせいなんだよ。関係ねぇだろ」  
「………!」  
寧々子は反論できず、八つ当たりのようにきつねうどんを一気にかきこんだ。  
「ったく、訳わかんねぇ奴。レン、あいつのことは構わなくていいぞ」  
「了承した…」  
武哉とレンはゆっくりときつねうどんを食べ、食堂を後にした。  
武哉より先に食堂を出ていた寧々子は、密かに思った。  
(言えるわけがない。あんな…あんなことで…)  
その時のことを思い出し、かあっと顔を赤らめる寧々子。  
それを振り払うかのようにぶんぶんと顔を横に振る。  
(いかん…今日の私はどうかしてるな…)  
顔を俯かせて歩いていると、何かにぶつかった。  
「わっ…」  
「あら、失礼。…あらあら、よく見たら和泉さんじゃないの」  
寧々子が顔を上げると、担任の蜜香先生だった。  
「どうしたの?何か困っていたようだけど…」  
「…先生、相談してもいいですか?」  
「うん。ここじゃなんだから、職員室でも行きましょうか」  
 
「あ、なるべく、人がいないところがいいんですけど…」  
「わかったわ。いらっしゃい」  
寧々子は先生に相談すればなんとかなるかと思い、ついていった。  
「…で、何で女子トイレ…?」  
「あら、人目につかなくていいでしょ?」  
寧々子は呆れながらも相談を始めた。  
「実は、私好きな人がいるんです…」  
「で、言えずに困ってるってわけね。良いわねぇ…青春って感じがするわ」  
「………(汗)」  
(相談する先生を誤っただろうか…)  
寧々子は心中でそう思いながらも、相談を続けた。  
「で、相手は誰なの?」  
「…言えません」  
「うふっ、まぁいいわ。それで、どうしたいの?」  
「どうしたいって訳じゃないけど…気持ちを伝えたい、かな…」  
蜜香は頷きながら答えた。  
「なるほどね。…先生もね、高校生の時好きな人がいたの。でもね、告白できなかったの」  
「なぜ…?」  
「あのころの先生はシャイだったから、ダメだったの。でもね、気持ちを伝えるのは大事だと思うわ」  
坦々と話し続ける蜜香。  
「和泉さんが好きな人が誰だかわからないけど、まずは普通の話から持ちかけて、それから告白に移せばいいんじゃないかしら」  
「なるほど…」  
 
「もし伝わらなくても、後悔はしないと思うわ。頑張ってね」  
「はい」  
ふと、蜜香は服のポケットから何かを取り出した。  
「これ、餞別にあげるわ。機会があったら使ってちょうだい」  
寧々子に手渡された物は、コンドームだった。  
絶句する寧々子。  
それを気にも止めず、蜜香は言った。  
「うふっ、久しぶりに先生らしいことしちゃったわ。それじゃ和泉さん、頑張ってね♪」  
そう言って蜜香は去っていった。  
(気持ちを伝える、か…やってみるかな)  
若干顔を赤くしながら、寧々子は渡された物をポケットにしまい、教室に戻った。  
 
 
「はぁーい。今日の授業はここまで。皆、また明日ね♪」  
蜜香はそう言うとすぐに、教室を後にした。  
「あーあ、やっと終わった。今日はバイトもねぇし、とっとと帰るか。行くぞ、レン」  
「了承した」  
「待て、武哉」  
帰ろうとする武哉を呼び止める寧々子。  
「なんだよ、何か用か?」  
「…今日は私と一緒に帰らないか。二人で」  
「おいおい、どうしたんだ?熱でもあるんじゃねぇの?」  
「違う!…重要な話がしたいのだ」  
どうも様子がおかしい寧々子を不思議に思う武哉だが、とりあえず聞いてやることにした。  
 
武哉はレンに言った。  
「そう言うことだからレン、先に帰っててくれ」  
「了承した。レンは先に帰る」  
レンを帰らせた武哉は、帰り道に話を聞くことにした。  
 
「で、大事な話しってなんだよ」  
スタスタと歩きながら聞く武哉。  
「…武哉。お前、好きな女子はおるか」  
「あ?何だよ急に…」  
「答えろ」  
「…いねぇよ」  
「そうか」  
それからしばらくの間沈黙が続いたが、それを破ったのは武哉だった。  
「…あーもう!何なんだよ今日は!お前おかしいぞ?」  
「…私にはいる」  
「え?」  
武哉の言葉を無視し、言う寧々子。  
「私には好きな男がいる。そいつはガサツで、乱暴で、鈍感で…どうしようもない奴だが、好きなのだ」  
そんな話しは初めて聞くので驚く武哉。  
「そいつとは十年来のつきあいになる。まだ小学生の頃には、守ってもらったこともあった。それからだろうな。好きになったのは」  
「ふーん……で、そいつ誰だよ?」  
「…知りたければ家に来い。正体を教えてやる」  
突然寧々子が走り出した。  
それを追いかける武哉。  
「おい、待てよ!」  
(やれやれ、あそこまで言っても分からないか…まぁいい)  
寧々子はそう思いつつ家に向かう。  
 
寧々子の家に着き、武哉は寧々子に問いただした。  
「で、誰なんだよ、そいつ」  
「…目の前にいるではないか」  
「え?」  
「私のすぐ目の前だ」  
武哉は寧々子の周囲を探したが、自分しかいない。  
何度もキョロキョロと見回すが、男は自分一人だった。  
「…………ひょっとして、俺か?」  
「…やっと気づいたか。だからお前は鈍感だというのだ」  
俯いて呟くように言う寧々子。  
「バ、バカ!んなこと、気づくわけねぇだろ!?」  
寧々子が好きな男が自分だと気づき慌てる武哉。  
「そうだな。私は言おうとしなかったし、周囲にも言っていない。知らないのは当然だ」  
あくまでクールに振る舞う寧々子。  
「あ、あのなぁ、そんなこと、言われなきゃわかんねぇよ…」  
動揺する武哉に寧々子は言った。  
「…ならば、改めて言おう。私はお前が好きだ」  
「寧々子……」  
「ずっと好きだった…しかし、言うに言えなくてな…」  
ぽつぽつと言う寧々子にかなりのショックを受けた武哉。  
「…武哉、お前は私をどう思う?好きか嫌いで答えてくれ」  
「い、いきなり言われたって…」  
「頼む…」  
俯いたまま言う寧々子に大いに動揺するが、武哉は言った。  
 
「………好きか嫌いかで言えば…好きだ」  
「武哉…」  
「か、勘違いするなよ?別に俺は、嫌いじゃないから好きだって言っただけで……」  
しどろもどろになる武哉に寧々子は言った。  
「それでいい……今は、それで……」  
寧々子は武哉に抱きつき、泣いていた。  
ずっともどかしさを感じていた寧々子。  
しかし、武哉に好きだと言われ、どうしようもなく涙が溢れてきたのだ。  
「お、おい…」  
「すまん…今は…このまま、いさせて…くれ…」  
涙声で言う寧々子に武哉はこう言った。  
「…好きなだけ泣けよ。俺の胸でよければ貸してやる」  
「武哉…たけ、や……ひっ、うぁぁぁぁっ!」  
そう言われて涙がせき止められなくなり、寧々子は声をあげて泣いた。  
数分そうしていたが、寧々子は武哉の胸から離れた。  
「…っ、すまんな、武哉。私は今日はおかしくなっているようだ…」  
「…構わねぇよ。なんとなくお前の気持ち、分かる気がするし…」  
今度は武哉が顔を俯かせ、恥ずかしそうに言っていた。  
ふと、何かを決心したかのように寧々子は言った。  
「武哉……ならば最後のわがままを聞いてくれ」  
「なんだ?」  
「私を……私を、抱いて欲しい…」  
 
「…なっ!?」  
「武哉…ダメか?」  
瞳を潤ませ、上目づかいで言う彼女には、何か説得力がある。  
武哉の理性はギリギリのところで保たれており、あと一押しあれば崩れる状態だった。  
「おっ、お前……いいのか?」  
「構わない…私は…武哉に捧げたいのだ…」  
その一言で武哉の理性は崩壊した。  
寧々子を寝室まで連れていき、ベッドに押し倒した。  
「ホントに、いいんだな?」  
改めて聞くが、答えは同じだった。  
「俺だって、経験あるわけじゃねえし、下手くそかもしれねえが、それでもいいんだな?」  
「…くどいぞ。武哉」  
「わりい。じゃ…するぞ?」  
寧々子はコクンと頷いた。  
武哉は寧々子の頬に両手を添え、軽くキスした。  
「ん……」  
武哉は顔を離そうとしたが、寧々子の腕に引き止められる。  
寧々子は武哉の軽く開いた唇に舌を入れた。  
「ん……ふぅ……」  
「ッ!?」  
寧々子はそのまま武哉の舌に自分の舌を絡ませ、深いキスをした。  
「んん……ん、ふ…」  
「む……ぅ……」  
長いキスからようやく解放された武哉。  
「ぷはっ…お前…」  
「これが、本当のキスと言うものだ。武哉……」  
今度は寧々子が武哉の顔を抱き寄せ、唇を重ねた。  
 
「ふ……むぅ…ん…」  
「ん……む…」  
武哉は彼女の深いキスに翻弄されるが、すぐに彼女の舌に合わせ、自分の舌を絡ませていった。  
「んむ……ん…ふぅ…」  
「ちゅ…ちゅ…む…ん…」  
激しいキスのあとには、透明な銀の糸が二人を繋いでいた。  
「ぷはっ……寧々子、初キスの味はどうだ?」  
「そうだな……甘くて…とても熱い…どう形容していいかわからないが…最高の味だった」  
「そうか…」  
武哉は次に進もうと寧々子の胸を服越しにまさぐる。  
「ん…あ…武哉…しわになるから、脱がしてくれ…」  
「分かった」  
武哉は寧々子の服を捲り上げ、そのまま脱がした。  
そこから現れたのは、可愛い下着とそれに覆われた小振りな乳房だった。  
下のスカートも脱がし、穿いていたスパッツのような穿き物も脱がした。  
下もブラとお揃いの可愛い柄で、普段の彼女からはあまり想像ができなかった。  
「ふっ…随分女らしい下着じゃねえか」  
「これでも女だからな…とっておきの下着だ」  
武哉は微笑して寧々子の乳房に手を乗せ、下着越しに揉んだ。  
「あぅ……ん、武哉…私は…」  
「?」  
「私、は…胸が、小さい…武哉は、大きいのが好みでは、なかったか…?」  
 
武哉はまた微笑して言った。  
「確かに、でかい方がいいけどな。でかけりゃいいってもんでもないだろ」  
「武哉…」  
「続けるぞ?」  
「ああ…」  
武哉は下着越しに両の乳房を揉みしだき、中心の辺りのしこりをいじった。  
「んぁ……んんっ…たけ、や…直に、して…」  
「分かったよ。こうか?」  
武哉はブラをたくしあげ、寧々子の乳房を揉んだ。  
「んっ……そう…そうだ…あっ」  
乳房の中心の鮮やかなピンク色をした乳首を摘まれ、ぴくんっ、と震える寧々子。  
「あぅ…そこ…は…あぁっ!」  
両の乳首をくりくりと弄ばれ、寧々子は熱っぽい声を上げる。  
「ここが気持ちいいんだな?」  
「そう…だ。そこを…あぁっ…」  
今度は片方の乳首をしゃぶられ、寧々子は今までにない色っぽい声をあげていた。  
「はぁ…はぁ…はぁ…たけや…」  
乳房の刺激にぴくぴくと体を震わせ、寧々子は喘いでいた。  
「色っぽい声だ…いいぜ、その声」  
「そう…か…?あぁっ…自然と、でて、しまうんだ…うぁっ」  
「もっと聞かせてくれ…」  
武哉は寧々子の喘ぎが聞きたくて、乳房の愛撫を続けた。  
「武哉…あっ…あぁ…自分でも、信じられない…こんな、こんな声が、でるなんて…」  
 
「はぁっ…はぁ…ぁ…っ…うぁっ…んん…」  
武哉に唇を塞がれ、最後まで声にならない。  
「んふ…んぁ…たけやぁ…もっと、もっとキスして…」  
「よし」  
先ほどのように深いキスをしつつ、武哉は乳房をまさぐる。  
「んん…んぁっ…あぁ…あむ…ん…」  
くぐもった喘ぎ声を上げながら、寧々子は武哉の唇に応えていた。  
「ふ…ぁ…たけ…や…んふ…む…」  
「んん…ねね子…ん…」  
情熱的な口づけを交わし、二人はお互いを求め合う。  
武哉が乳房を愛撫すれば、寧々子も武哉の胸板に触れ、乳首を刺激されれば、寧々子も仕返しとばかりに武哉の乳首に触れる。  
「ちょ…くすぐってぇよ…」  
「悪い感じでは、なかろう…?男もここが感じるというし…」  
寧々子は自分がされたのと同じように武哉の乳首を刺激した。  
「うぁ……」  
「どうだ、気持ちいいだろう?私もこんな風にされたのだぞ…?」  
「ちょ…待てよ…っく…」  
寧々子に乳首を舐められ、武哉はくぐもった声をあげる。  
「う…く…」  
「武哉、手が止まっているぞ…私にも…してくれ…」  
武哉は離れかけた手を寧々子の乳房に戻し、乳首を摘んだ。  
 
「あっ……そう…そうだ…んっ…んん…」  
寧々子は喘ぎながらも、武哉の愛撫を忘れない。  
「う…ぁ…」  
「あん…んん…ん…」  
お互いの胸を愛撫しているうちに、寧々子の下着が湿ってきた。  
それを発見した武哉は優しくそこを撫でる。  
「あ…っ…武哉…そこは……」  
「湿ってるぞ?ここ…」  
すりすりと武哉が撫でると、じわじわと染みも大きくなる。  
「うぁ……たけや…うぅ…っ」  
「濡れちまってるから、脱がすぞ…」  
「あ…っ?」  
あっという間に、寧々子の下布は脱がされてしまった。  
ぷっくりとした割れ目と、僅かな恥毛が露わになる。  
武哉は割れ目に沿って中指を這わせた。  
「ひゃうっ!う…あ…あぁ…」  
そこを撫でているうちに、さらりとした液体が溢れてくる。愛液だ。  
それは撫でる度に溢れてきて、武哉の指を濡らした。  
「濡れてる…」  
「武哉…あぁっ…言うな…うぁ…くぅ…」  
寧々子は快感に浮かされて、自分でも何を言ってしまうか分からない状態になっている。  
そんなことは知る由もなく、武哉の愛撫は続く。  
「うく……んぁ…はぁ…はぁ…はぁ…たけや…気持ちいい…」  
「そうか?なら、もっとしてやるよ…」  
 
そう言うと武哉は撫でる指を二本に増やし、寧々子の秘部をまさぐる。  
「うぁ…ぁっ…く…ふぁ…」  
その刺激にますます声を上げてしまう寧々子。  
武哉は寧々子の愛液でべとべとになった指をペロリと舐めると、割れ目に舌を這わせた。  
「ひぁっ!?た、たけや…そんな…とこ…舐めたら…あぁっ!」  
最後まで言えず、喘いでしまう寧々子。  
(武哉にそんなことされたら、私はどうにかなってしまう…)  
そんな寧々子の思いも知らぬまま、武哉はそこを舐めたりしゃぶったりと、様々な刺激で寧々子を悦ばせる。  
「きゃうっ!はぁ…うぁ…あぁぁ……たけやぁ…」  
寧々子もそれに応え、快感に喘ぐ。  
「すげーな…舐めても舐めても溢れてくる…」  
「それ、は…たけやが…気持ちよく、して、くれるからぁ…はぁぁっ!」  
そんなことに感心しつつ、武哉は愛撫を続ける。  
「ぴちゃ…ぴちゃ…ちゅっ…ちゅっ……どうだ、ねね子」  
「んあぁっ!たけや…たけ、や…私、何か、来る…」  
反応を求めると甘い反応が返ってくる。  
(武哉にしてもらうのがこんなにいいなんて…)  
イキそうになりながら思う寧々子。  
 
「イキそうなのか?」  
「あぁ…武哉が…よくしてくれたから…」  
武哉はニヤっとして言う。  
「今日は随分素直なんだな。やっぱ変だぜ…今日のお前」  
「ふふ…お前がこうしたのだぞ。武哉…」  
寧々子は武哉を抱き寄せ、軽くキスして言った。  
「武哉…今だから言うが、私は何度もお前を想って一人でしていた。それが叶ったのだ…私とて変にもなる…」  
武哉はそれにびっくりする。その反応を楽しんだ後、さらに寧々子は言う。  
「武哉…私はそろそろお前が欲しい…。お前とてもう限界であろう?」  
武哉の股間の一部が著しく盛り上がっていることに気づく寧々子。  
それに触ったり撫でてみたりして武哉をからかうように弄ぶ。  
「なっ…ちょっ…やめろ…おい…」  
「なんなら、私がしてやっても良いぞ?ほれ」  
そう言いながら寧々子は武哉のズボンを下着ごと引き下ろす。  
「わっ…」  
「ふふ…こんなに膨脹させていては苦しかろう。武哉も脱げ。制服が汚れてしまうからな」  
言われて渋々従う武哉。  
上着を全て脱ぎ捨てると、武哉は言った。  
「これでいいんだな?」  
寧々子は首を縦に振り、ベッドに仰向けに寝た。  
 
武哉は彼女に跨り、言った。  
「じゃ、行くぞ…」  
武哉はそのまま腰を進めていき寧々子の秘部にあてがうが、ツルリと滑ってしまいうまくできない。  
「あ、あれ…?こうか?よっ、と」  
腰の辺りに力を入れて進めてみるが、やはりうまくいかない。  
「武哉…?」  
「わ、わりいな…。うまくできなくて…」  
「構わんよ。私だけではダメだ。やはり武哉にも気持ちよくなってもらおう」  
「いっ…?」  
そう言って寧々子は身を起こし、武哉の肉棒に触れる。  
間近で見るそれに若干びっくりするが、意を決して口に含んだ。  
「わっ…」  
そのまま寧々子は先端の辺りや括れの辺りを舐めしゃぶり、懸命に武哉に奉仕する。  
「わっ…あっ…」初めて味わう感覚に戸惑う武哉。  
「どうだ、武哉?少しは練習したんだが…」  
僅かに不安を感じる寧々子。だが武哉から返ってきた答えは、  
「ああ、いいぜ…。最高だ…」  
というものだった。  
その言葉に力を得て、さらに寧々子の奉仕は続く。  
「あむ…んん…んっ…んっ…んっ…」  
寧々子は細かく顔を上下に動かし、武哉の肉棒を刺激する。  
「うっ…あっ…くぅ……」  
(ああ…武哉…感じているのだな…)  
寧々子は嬉しくなる。  
 
その気持ちのまま、寧々子の奉仕はさらに激しくなる。  
「んむっ…んっ…んっ…んっ…」  
「くぅぅ……うぁ……」  
(や、やべぇ…このままじゃ、俺の方が…)  
危機感を感じた武哉は、寧々子を引き剥がして言った。  
「ねね子…俺…もう…」  
「ふふ、そうだな…私の方も限界だ。上手くできないなら、私が上になろう」  
「いっ…」  
あっと言う間に体勢は逆転し、寧々子に跨られる武哉。  
「なぁ、お前、大丈夫なのか?その…痛みとか」  
「心配ない。ほれ、ゆくぞ」  
寧々子は武哉の肉棒の照準を自分の秘所に合わせ、一気に腰を落とした。  
「うぁっ…ああぁぁぁっ…!」  
「………!」  
荒く息をし、身体を振るわせながら寧々子は言う。  
「ほれ…大丈夫であろう…?続けて、ゆくぞ…」  
「ま、待て…無理すんな…」  
武哉は明らかに彼女が無理をしていると分かった。  
彼女だって初めてなのだ、痛みがないわけがない。  
「無理がみえみえだっつうの…ったく…ゆっくりでいいぞ」  
「すまない…では、ゆっくりな…」  
そう言うと彼女はゆっくりと腰を上下させ、自分の身体に慣らしていく。  
武哉は彼女の乳房を撫で、少しでも痛みを取り除ければと思った。  
 
「んぁっ…あぁっ……あぁ…はぁっ…んぅ…」  
息を荒くし、腰を振るわせて寧々子は喘ぐ。  
「く……ぅ……」  
武哉も寧々子の動きに応え、くぐもった唸り声を上げる。  
腰の動きは段々激しくなってきて、快感も増してくる。  
「く…ふ…どうだ…たけや…?初めての…性交…は…?」  
「く……よく、わかんねえけど…すげえ…いい」  
「うくっ…そう、か…」  
やがて武哉も自分から腰を振り始め、下から突き上げるように寧々子をせめた。  
「うふぁっ!あぅ…く…たけや…たけやぁ…」  
「っく…ねね子…」  
二人に絶頂が近づくにつれ、腰の動きも激しくなっていく。  
「あぁぁっ!たけやっ…もうだめ…たけやぁ…っ!」  
「くっ…ねね子…俺も…もう…っ!」  
二人は激しい痙攣を起こし、絶頂に至った。  
「うぁぁぁぁぁっ…!!」  
「くぅぅ…っ!」  
寧々子の膣内に多量の精液が注がれ、寧々子の腹の中を熱くする。  
「はぁ…はぁ…はぁ……あつ…い…」  
「うぁ……ふぅ…」  
絶頂の余韻に浸る二人。  
自然に二人は向かい合い、軽いキスをする。  
その後、寧々子は言った。  
「武哉…愛してる」  
 
 
事の後始末をした二人は、こんな会話をして別れた。  
「ありがとう…武哉」  
「礼を言われるほどのことじゃねえよ。それじゃな…」  
「また明日、会おう…」  
この後、家に帰った武哉だが、彼の性的快感を感知したレンに嫉妬されてしまう。  
なぜ自分とはしないでねね子とはするんだと。  
それはまた、別の話である。  
〜Fin〜  
 

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