インターハイ3日目。  
同じ神奈川県同士の戦いが終わった。  
負けを喫した湘南大相模のエース布施は、月刊バスケットの記者、榊原と部屋の一室に居る。  
 
―取材をしたい―  
 
布施が榊原の泊まっているホテルの部屋にいる理由であった。  
最初は確かに試合についての質問が並べられた。  
 
―試合の感想  
―瑞穂の力について  
―哀川和彦と云う人物について  
―全中オールスターで共に戦った、高階トウヤとの対決は  
 
だが徐々に、あらぬ方向へと質問が変わっていったのだった。  
バスケに関係の無い質問に答える必要はない。  
だが、バカ正直な性格が称してか言葉に詰まりながらも意図も簡単に答えていった。  
ある程度の質問が投げかけられた後、テーブルを挟み向かい合わせに座っている榊原に問いかける。  
「つーか、彼女が居るとか居ないとか…なんでこんなことまで答えなきゃなんないんすか?」  
目と目が合い、しばしの沈黙が流れた。  
質問に答えようとはせず、榊原は立ち上がりカメラを片手にする。  
「じゃあ布施君、写真撮りたいからそこに移動して座ってくれる?」  
指を指した場所はベッド。  
自分の問いを軽く無視され、取材を続ける榊原に怪訝な顔をしてみせるが、  
相手は年上の女性に加え、雑誌の記者。  
言葉通りに行動する。  
ギシッとスプリングの軋む音と共に、ベッドの端に腰掛ける。  
「顔をカメラに向けて…」  
シャッターに目を向けた瞬間、フラッシュがたかれた。  
思いもよらぬ光の鋭さに目が眩む。  
その光で目が開けられない。  
―んだよ、この光…!?―  
思ったと同時に、唇に何か生暖かい感触が感じられた。  
目を凝らし開けてみると、目の前に榊原の顔がある。  
「え…な?」  
予期せぬ出来事で、思考が混乱する。  
 
呆ける布施をそっちのけで、榊原はスーツを脱ぎ捨てていく。  
スカートは穿いたまま、上は下着だけの姿になった。  
「ちょ、ちょっと…榊原さん?な、なにしてんすか…」  
理解し難い行動を把握出来ないでいるものの、初めて見る生身の女の身体から目が離せない。  
混乱している布施を尻目に、メガネを外し机の上に置いた後、身体を押し寄せながら答える。  
「布施君に女性の良さも知って貰おうと思って…」  
「は?なに言って…」  
言葉を遮るように唇を重ね合わす。  
先ほど感じられた生暖かい感触は、榊原の唇。  
今の現状が把握出来ない上に、生まれて初めて感じる他人の唇の柔らかい感触に、身体が硬直する。  
目を開いたまま、動けない。  
生き物のように自身の舌を弄ぶ刺激に、戸惑うばかり。  
ちゅっと音を立て、唇を離した榊原が口を開く。  
「キスするときは、目は瞑らなきゃ…でも、初めてじゃ仕方ないか…」  
その言葉に顔が自然と赤くなる。  
「な!だっ…誰が初めてだって!?」  
布施にとっては人生初のキス。  
そういったことに全く無知であることが知れてしまったと云う感情が湧き上がり、  
強がった言葉が口をつく。  
「初めてじゃなければ、もっと上手に出来るはずじゃない?  
高階君は上手だったけどなぁ…バスケ以外のことでもね」  
 
―高階トウヤ―  
 
布施にとってのライバルとも思われる人物。  
その名に、自身のプライドが刺激された。  
「あんな奴より、オレのが上だ!」  
単純な性格が仇となり、そう答えてしまった。  
「あら、そう?なら試してみたいなぁ…高階君より上手なところを」  
思いよりも先に、言葉が出てきてしまったことにハッとした。  
が、言った言葉を撤回することはプライドが許さない。  
軽く瞳を伏せ、少しの間を置いた後、何かを吹っ切るように榊原の顔に顔を重ね合わせる。  
まともにキスをしたことのない布施に、舌を入れ込む深いキスが上手くいく筈が無いのは当たり前のことだ。  
歯と歯がぶつかり、耳障りな音が鳴る。  
それに加え、ただ差し込むだけの作業的な舌の出し入れ。  
懸命に深いキスを繰り返す努力は伝わってくるのだが。  
不意に榊原が唇を離す。  
「やっぱり初めてじゃない?全然気持ちよくないんだけどな…」  
無理なものは無理。  
分かってはいたものの、悔しさだけが布施の心に圧し掛かる。  
同時に高階のせせら笑う顔が浮かび上がった。  
 
―チクショウ…―  
 
悔しがる顔が見て取れる。  
「わたしが今から色々教えてあげるから」  
その態度を楽しんでいるかのように、榊原は静かに微笑みながら言った。  
「教えるって…どーゆう意味…っすか…」  
「わたしの言うことに従ってくれれば、高階君より上手に女の子を扱えるようにしてあげるわ。  
勝ちたいでしょ?あの子に」  
高階に勝ちたい。  
だが、それはバスケに関してのことだ。  
女の扱いに勝ち負けなんてあるのだろうか。  
色々な思いが駆け巡るものの、何事にも器用にこなしていく高階に遅れを取っていることが  
何よりも屈辱的に思えて仕方がなかった。  
「分かった…あんたの言う通りにする」  
これから一体何をするのか、理解しているのだろうか。  
本意は分からないものの、榊原の顔を真剣に見つめながら答えた。  
 
返事を聞き取った榊原は、布施の頬に手を添える。  
「まずはキスの仕方…」  
そう言って、再び唇を重ね合わせていった。  
柔らかい感触に、布施の身体がピクリと反応する。  
化粧品の匂いなのか、香水なのか、女独特のいい匂いが鼻をつく。  
ちゅっと音を鳴らす軽く触れるぐらいのキスを何度か交わす。  
その後、押し付けるよな濃厚なキスに変わっていった。  
舌を潜り込ませ、丁寧に口内を弄ぶ。  
どうしたらいいのか分からない布施は、相手に全てを任せている。  
舌と舌の先端を合わせ、そのまま絡め取るように布施の舌を翻弄する。  
他人の舌の、生々しい刺激。  
その刺激に身体が徐々に熱くなる。  
激しく迫り来る愛撫に、息の仕方が分からない。  
同時に、口の端から漏れる吐息と共に呼吸をしようとする。  
苦しい。  
余りの苦しさにもがこうとする手を掴まれる。  
そして唇を開放された。  
「っ…ハァハァ…」  
息を整えながら、細目で榊原を見やる。  
布施の顔は既に熱を帯び、頬に赤みを差していた。  
「ふふ…キスは慣れるしかないわね」  
そう言いながら、唇の愛撫によって既に勃ち上がりかけている下腹部に手を添えてきた。  
「な!?や、やめっ!」  
「これだけで硬くなってるなんて…ホント可愛いわ」  
服の上から指先でソロリと撫で上げる。  
揉み込むように手のひらでギュっと握られ、素直にモノが反応を示す。  
「くぅ…」  
徐々に硬さを帯びていく自身が分かり、恥ずかしさの余りその手を押さえる。  
「なぁに?こんなになってるのが恥ずかしいのかな?  
けど、ここで止めてもそのままってわけにもいかないでしょ?  
それとも…自分でやるの?」  
その言葉に目が見開く。  
「だっ、誰がやるかよ!」  
強がりとも取れる言葉に、榊原の手がモノから外れた。  
「…仕方ないな…じゃあここまで」  
そう言いながら榊原は立ち上がり、後ろを向きながら脱ぎ捨てたシャツを拾い上げる。  
その行動に、布施は自分でも思いもよらず榊原の手を掴んでいった。  
榊原が振り返る。  
我を取り戻したかのように布施はハッと手を離し、下を向く。  
「布施君…素直にならないとダメよ?」  
 
顔を真っ赤にさせながら頭を垂れている布施の前に、顔を覗き込むように屈み込む。  
「恥ずかしいのは初めだけ」  
そう言って、布施の腰に手を当て、ズボンと下着を膝まで無理やりずり下ろした。  
勃ち上がっているモノが引っかかり、弾ける様に外に飛び出る。  
いきなりの動作に、とっさに自身を両手で隠す。  
「ねぇ布施君、素直にならなきゃ…」  
両手に手を添え、ゆっくりと隠されているモノを露にさせるように開かせる。  
抵抗はしない。  
ソレは大きく、そびえ立つように硬く上を向いていた。  
「まぁ、大きいじゃない…自信持っていいのよ?」  
緊張と恥ずかしさの所為か、小さく身体が震えているのが分かった。  
榊原はソレを手に持ち、静かに口に含んでいった。  
「!?ぅあっ!!」  
身体に衝撃が走る。  
流石にこの歳になって、自慰行為をしたことが無いわけでは無い。  
だが、自身で行う行為とは格別の刺激が下腹部を襲ってきた。  
女の生暖かい口内。  
ねっとりとした、ザラついた舌の感触。  
自身で行う単調な動作ではなく、強弱をつけた口の動き。  
小さな場所で、生き物のように絡みつく舌の刺激。  
喉の奥まで咥え込み、先端まで啜り上げる。  
「っう…ぅは…っあぁ」  
唇に突起が引っかかる度、布施の口から声が漏れ出る。  
時折、先端を舌先でチロっと舐められ、平らな部分で包み込むように愛撫される。  
そしてまた、深く咥え込んでいく。  
余裕を持って榊原は、丁寧にモノを愛撫し続ける。  
耐えかねた布施は背中を丸め、榊原の頭を両手で掴み、咥え込まれている自身を抜こうとする。  
だが、その手には力は入っていない。  
「っはぁ、ぁ…は、放せ…出、る…」  
その言葉に榊原はチラリと、モノを咥え込んだまま布施の顔を覗き見、不適に笑って見せた。  
愛撫の手は休まらない。  
むしろ激しくなる一方であった。  
口を窄め、吸い上げるようにきつくスライドさせていく。  
 
「くぅあ…あ、あっ!」  
 
モノが一度ビクンと大きく脈打ち、女の口内に液体を吐き出した。  
ドクドクと流れ出るソレを、零さないように全て受け取る。  
出し終わったと思われるモノをゆっくり抜き取る際に、口の端から一筋の雫が流れ落ちた。  
喉を鳴らしながら、布施の欲望を飲み込む。  
零れ落ちた雫を小指で拭い、ゆっくりと自ら出したモノを舐め取る仕草と表情に、  
布施は肩で大きく息をしながら、再び自身の下腹部が熱くなるのが分かった。  
心臓の動悸も激しく鳴っている。  
 
―なんなんだよ、オレの身体は…―  
頭と身体の意思の矛盾に困惑してしまう。  
ハァハァと身体全体で呼吸をする布施を尻目に榊原が言う。  
「溜まってたのね。とっても濃かったわよ。若いって素敵…  
それに、まだまだ元気あるみたいだし…」  
そう言って、沈着しているであろうモノを手に取り、緩やかに数回握りこむ。  
「っや、やめろ!!」  
頭の意識が勝ったのか、声を張り上げた。  
その態度に榊原は、手に力を込め、ギュっと握り締めてきた。  
「っ!?」  
「ダメよ。まだわたしが気持ちよくなってないもの。  
それに…女に恥をかかせるなんて男としては最低よ?」  
 
―最低―  
 
言葉が頭を駆け巡る。  
―オレが、最低?―  
全く持って、単細胞な人間である。  
1つの何気ない言葉に、ここまで翻弄される奴もそうそういるものではない。  
そんな無防備な表情を見せている布施の肩に手を置き、足に跨ってきた。  
タイトなスカートが捲り上がり、下着が露になる。  
目の前に、女の豊かな胸の谷間が現れた。  
「女の扱い方を教えるのは、これからよ」  
榊原は布施の手を取り、自身の胸に押し付けてきた。  
下着の上からでも分かる、柔らかい感触。  
雑誌やAVでは見たことはあるが、実際触れたのはこれが初めて。  
思った以上に弾力のある感触に、布施の鼓動が大きく高鳴る。  
「どう?女の胸の感触…好きに触っていいのよ?」  
そう言われても、どうしたらいいのか分からない、と云った表情が見て取れる。  
少し上から見下ろしている榊原の顔を見上げ、困惑した赤みの差した顔で手を添えたまま、微動だにしない。  
「ふふ…布施君ってホント正直ねぇ」  
そう言って布施の右手を握り、胸の谷間から下着の下に潜り込ませる。  
感触が直接伝わってくる。  
そして、少しばかり勃ちあがっている蕾が手の平に当たり、  
半分ほど硬くなっている自身が、ピクっと反応を見せる。  
榊原は布施の手に手を重ね合わせ、手本を見せるかのように上から揉み込む。  
最初はされるがままに任せていたが、自然と布施は自らで動かし始めてきた。  
それを見た榊原は、布施の手から放し、下着のホックに手をかける。  
パラリと、胸を隠していた布が床に舞う。  
そして露になった女の胸。  
顔が赤くなるが、手の動きは止まらない。  
もう片方の手も添え、両手で揉み込んできた。  
「正直になってきたじゃない…可愛い子…」  
覗き込むように顔を上げている布施の頬に手を当て、キスをする。  
「ふっ…」  
声が漏れると同時に布施は、既に硬く勃ち上がっている蕾をキュっと摘まみあげた。  
「ぁんっ」  
唇を離し、榊原が声を上げる。  
「ん、いいわよ、その調子…」  
どうすればいいのか分からないものの、身体の赴くままに行動し続ける。  
 
蕾を捻り、引っ張りあげる。  
親指の腹で幾度か弾くように擦る。  
その度に、榊原から声が漏れ出る。  
甘い吐息に堪らなくなり、蕾を口に含んでいった。  
乳房を持ち上げ、舌で舐め上げ、赤ん坊のように吸い付き、貪り食っていく。  
「んっ…ふ」  
ハァハァと獣のように息を吐きながらむしゃぶり付いている。  
不意にその蕾を噛む。  
「いっ…た」  
苦痛の声が聞こえ、布施は行動を止め榊原を覗き見た。  
「い、痛かったのか?…すまねぇ…」  
申し訳なさそうに謝る布施に、榊原が言う。  
「もう…仕方の無い子ねぇ…」  
そう言いながらも顔は笑っていた。  
人差し指を布施の唇に当て、続ける。  
「噛む時はもっと優しくしなきゃダメよ…敏感な所なんだから」  
布施の足に乗せあげていた身体を降ろし、ベッドに乗りあがった。  
行動を目で追う布施を見つめながら、スカートを脱ぎ捨てる。  
男とは違う、女独特の丸みを帯びた身体の線が現れた。  
布施のモノは、既に再び硬く張り詰めていた。  
「布施君、こっち来て」  
「あっ」  
榊原は腕を掴み、引き込むように身体を引き寄せる。  
お互いにベッドに乗ったところで、布施の足に引っかかっている服とタンクトップを脱がせ、  
生まれたままの姿にさせる。  
引き締まった身体を、上から順に眺めるように視線を這わしていく。  
胸に手を当て、擦るように腹筋まで持っていった。  
硬く割れた腹筋が、少し荒げた呼吸と共に波打つのが伝わってくる。  
「いい身体ね…とってもいいわ…ここも、ね」  
そう言って張り詰めているモノをそっと撫で上げた。  
「うっ!」  
呻き声と共にモノがビクンと跳ね上がり、布施は一瞬瞳を硬く閉じる。  
目を細めながら笑みを浮かべ、秘所を隠している下着をスルスルと脱いでいった。  
膝で立ち上がっている布施に見せるように、膝を折り曲げた足をゆっくり広げていく。  
布施の鼓動はバクバクと速く、大きく脈打っていた。  
黒い茂みから少しばかり覗く、紅い突起。  
その下にある窪んだ部分。  
艶かしく、その部分がねっとり濡れているのが分かる。  
瞬きをするのも忘れ、そこを凝視する。  
―これが…女の―  
ゴクリと喉を鳴らしながら、自身のモノが更に硬く熱を帯びていく。  
榊原は秘所に指を持っていき、人差し指と中指で茂みを掻き分け、包皮を広げて突起を見せ開かす。  
「見える?ここが、最も敏感に感じる女の部分…」  
 
モザイクのかかっていない、女の秘所。  
生々しくてグロテスク。  
だが、男の性欲を高める淫猥なる力を持っている。  
じっとり濡れたその場所を触りたい…挿れたい。  
布施の身体はもう、欲望の渦で満たされている。  
身体の奥から高まっていく体温。  
榊原は、自身の部分から目が離せないでいる布施を前に、蕾を弄び始めた。  
「ここはね、胸以上に敏感なの…こうやって、十分に濡らしてから…ね」  
そう言って、秘所から溢れ出る蜜を何度も絡め、塗り上げる。  
蕾は朝露に濡れた花のように、キラリと光り輝いていた。  
それを捏ね回す様に自身の指で愛撫する。  
時折、指と蕾の間に見え隠れする蜜の糸。  
人の欲望を掻き立てるには、十分すぎる程に艶かしく濡れそぼっていた。  
頬を紅く染め、笑みが浮かんでいる口元から漏れる吐息。  
その顔と、指の一挙一動から目を背けないでいる布施は、すでに限界を感じていた。  
はちきれんばかりに膨張している自身に手をかけ、自ら扱き始めたのであった。  
「ふっ…クソっ…!」  
理性が残っているのか、小さく呟く。  
だが、自身の手はモノを激しく前後に擦りあげていた。  
「ん…布施君…わたしを楽しませること出来そう?それとも、もう限界かなぁ?」  
余裕を保ってはいるものの、榊原も自慰行為を止める事はしない。  
中学時代からの布施を知っている榊原は、彼の性格を良く知っている。  
そのせいか、弄び方を分かっているのである。  
どうすれば誘いに乗ってくるのか。  
「っオ…オレに限界なんかねぇ!」  
そう言いながら、自らを扱いていた手を外し、榊原の身体に圧し掛かる。  
彼女の手をどけ、自身を秘所に押し当てる。  
「ん…もう、相変わらず、強引…だわねぇ」  
もうすぐにモノの存在を感じ取られるはずなのだが、なかなかその感覚を味わえられない。  
と言うのは、布施は全てが始めての経験なのだ。  
ある程度の場所は分かるはずなのだが、明確な場所が見つからないのである。  
苛立っているとも、焦っているとも取れる布施の表情を読み取り、  
榊原はゆっくりと布施のモノを手に持ち、自身の箇所に押し当てた。  
「ふふっ…もっと下なのよ、分かる?このまま、腰を落としてみて?」  
言われるがままに、布施はゆっくりと腰を沈めていった。  
「ん…あぁ、いいわ。硬い…硬くて太くて…ん…ふっ…」  
生暖かく、絡みつくように布施自身を飲み込んでいく。  
全てを飲み込んだ女の膣内。  
その感覚を感じただけで、布施はもう頭の中が真っ白になっていた。  
 
―もう…訳が分からねぇ…―  
 
何もかもが吹き飛び、本能のままに腰を前後に動かしていた。  
ぐちゅぐちゅと愛液が交じり合う音を立てながら、奥まで何度も何度も突き上げる。  
その度に榊原から喘ぐ声が聞こえた。  
 
榊原は頑なに目を瞑りながら腰を振る、前のめりになった布施の顔に両手を添える。  
「ふっ…ん、はっ…布施、君?目を開けて…こっちを見て…」  
下半身に神経を取られていた布施の目の先に、自身のモノで善がる女の顔が見えた。  
頬は紅潮し、口からは吐息が漏れ出ている。  
「キモチ、イイでしょ?んん…っ、これが、女の…あっ、身体の中よ…んっ」  
尚も腰を振り続けている布施に目を合わせ、榊原は言葉を投げかける。  
「は、初めて、だから仕方のないことなのかもしれないけど…んっ、ホントはもっと、出し入れするだけじゃあなく…  
あんっ…喜ばせる、やり方あるんだけどな…はぁ…でも…キモチイイ…もっと、激しくしてもいいの、よ?」  
その言葉に布施は、欲望を晒し出すように更に激しく動く。  
が、そこはやはり始めての経験とゆうことなのだろうか。  
自分の意思とは裏腹に、頭の中で何かが弾け、榊原の中にモノの全てを吐き出してしまった。  
「うっ…あ、出…っ…」  
「!?えっ、もうっ?」  
互いの身体が固まり、ビクビクと脈打つモノだけが中で動いているのだった。  
しばしの沈黙が続いた後、布施はゆっくりと腰を引き、出し切った自身を抜く。  
ペタンと腰を落とし、うな垂れるように肩を落とす、布施。  
ハァハァと息遣いは荒いものの、口は閉ざされたままである。  
その沈黙を破ったのは言うまでも無い、榊原のほうであった。  
「まぁ…最初だしね。早くても仕方ないわ…中に出したことは、今回だけは許してあげる。」  
ニッコリと笑顔を見せ、静かに服を着直した。  
後に続き、布施も顔を伏せたまま脱ぎ散らかした服に手をかけ、着替え始めるのであった。  
 
「じゃあインタビューはこれでお終い。今日はゆっくりお休みなさい。お疲れ様」  
榊原にそういわれ、部屋を後にする。  
 
―ガチャ―  
 
それまで顔を上げようとも、声を出そうともしなかった布施が目を大きく見開いた。  
扉の向こうに立っていた人物が居たからである。  
「たっ!?高階!?おまっ…」  
言わずもがな、布施のライバルとされている高階トウヤがそこに居た。  
「うぃーす、センセー」  
予期せぬ人物の登場に、布施は焦りを隠せない。  
「お、おまっ…なんでここに…てゆーかいつからそこに居た!?」  
「何って…インタビュー受けに?着いたのは今しがた。  
榊原さんから布施の後にインタビューしたいって連絡あったからさ、ただそれだけ」  
笑顔を見せながら、高階は答えていく。  
今までの出来事はバレてない。  
そう思った布施は内心ホッとした。  
「センセーは今終ったの?」  
「終わっ…終わったから出てきたんだ、バカか」  
終わったと云う言葉にドキッっとするものの、冷静に…そう思いながらも早くこの場を去りたい一身であった。  
「…オレはホテルに戻るから、じゃあな」  
そそくさと高階に背を向け、急ぐように歩き出した。  
その背中を追いながら笑みを浮かべ、高階は声を掛ける。  
「布施センセー!脱ドーテーおめでとう。最初はそんなもんじゃーないの?じゃっあね〜ん」  
布施は足を止め、瞬時にして振り返るが、扉はバタンと音を立てて締められた後であった。  
色々な思いが脳裏を過ぎるものの、布施は羞恥心と苛立ちでいっぱいであったのだった。  
―クソッ!!―  
そして持っていた携帯の番号を押したのである。  
「チャー!!!女、紹介しろー!!」  
 
 
終わり  
 

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