朝倉純一は、健全な青少年(青年?)である。
おまけに、かなりの数の美少女に想いを寄せられている。
しかしニブいのかワザとなのか、のらりくらりとかわしてばかりだ。
最初はその方がやりがい(?)があると思っていた少女たちも、焦れに焦らされ。
ついに、恋心がバクハツしたのだ。
・・・そりゃもう、チュドーンと言わんばかりに。
「なぁ杉並?」
純一は、唯一動かせる首を必死になって動かし、自分のベッドに座る親友−杉並−に声をかける。
「俺、何で縛られてるんだ?」
「・・依頼があってな」「マジか・・・・」
うなだれる−ような素振りを見せる−純一。
多分義妹や従姉もその依頼人に入ってるんだろうな、とは思いたくない。
「まぁそう気に病むな。今までお前がはぐらかしてきたツケだ」
「・・・何をはぐらかしてるって?」
前言撤回。
どうやら天然だったようだ?