白河ことりが男たちの欲望の捌け口にされてから三週間。  
季節はもう夏。  
薄手の布地に身を包み、カップルたちは揃って出かけ  
またそうでない者たちも新しい出会いを求めて山や海へと繰り出して行く。  
世の中の夏が始まり、そしてまた白河ことりの夏も始まる。  
 
最悪のロストバージンを迎えたあの日、一部始終をビデオやデジカメに納められ  
夕方になるまで代わる代わる男を受け入れ続けた。  
最後の方にはもう意識は半分ほどなく、いつ解放されたのかもわからずに  
次の日の朝まで放心していた。  
ビデオをネタに脅され、それ以後はもうお決まりの「玩具」にされただだった。  
今日は朝から学園に来るように言われていた。  
制服を着て、学園へと向かう。  
辱めを受けるために。  
 
終業式が過ぎ去り、学園には生徒たちの姿はまばらにしか見かけない。  
夏の焼け付くような陽光を浴び、まぶしく照り返してくる白い半袖のブラウスに腕を通し  
風見学園本校の青地のチェックのスカートを足元から上げ、腰横のファスナーを締める。  
表に出ると風にスカートが揺れ、薄紅色の花びらを無くした桜の木々が  
ジリジリと肌を焦がす太陽に向かって、その枝葉を伸ばしている。  
そんな光に満ちた世界の中を、ことりは一人暗い顔で歩いていた。  
 
通学途中の道で擦れ違ったカップルが楽しそうで、羨ましくて妬ましくて。  
みっくんやともちゃんと笑い合いながらこの道を歩いた頃が思い出され、  
そんなに前のことでもなかったはずなのに、ふと懐かしさが込み上げる。  
花弁のなくなってしまった桜並木を抜ける頃、学園の校舎が見えてきた。  
 
校門をくぐる。  
グラウンドでは一つのボールを奪い合い、鬩ぎ合う運動部が  
大会が近いのか、汗だくになりながらも一生懸命に練習をしていた。  
その様子を何とはなしに眺めながら、重い足どりで校舎へと進む。  
最初は遠くに小さく見えた校舎への入り口も、今はもう目の前だった。  
下足室の入り口をくぐと中はひんやりとしていて、  
ジリジリと肌を炒るような日差しの中を歩いてきたことりにとっては、より涼しく感じられた。  
下駄箱の蓋を開ける。  
いつもはラブレターが入っていることの多かったその中も、今はガランとしていた。  
持ってきた上履きをスノコの上に置き、熱いアスファルトの上を歩いてきたスニーカーを  
何も入っていない下駄箱に納める。  
つま先を板の上で軽く打ち付け、踵を踏みつぶさずにきっちりと入れる。  
薄暗くて冷たい感じのする長い廊下。  
下足室横の階段を見上げる。  
彼女が呼び出された視聴覚教室は4階の最奥。  
――――――――――行きたくないな・・・  
ことりは重い足を上げて、登り始めた。  
 
最上階である4階にまで登ると、廊下の端を目指した。  
ゆっくりと、ゆっくりと。  
心の重さがそのまま足の重さになり、進む早さに反映される。  
リノリウムの床の上を静かに、ゆっくりと。  
それでもいつかは辿り着く。  
気が付くと、目的の教室は目の前だった。  
教室の引き戸に指を掛けようとして、止まる。  
細くてキレイな指が震えていた。  
この中でどんなことをされるのだろうかと考えると身体が震えだし、涙が込み上げてきた。  
 
・・・ここを開ければまた、犯される。  
逃げ出したくて、でもそれすらもできなくて。  
しばしの間、立ちつくす。  
ほんの数秒程度だったのか、それとも数十分もたったのだろうか  
立ちつくしていたことりの目の前の扉がガラリと開いた。  
出てきた人物と目が合う。  
それはことりがよく知っている人物。  
ここ何日もの間、幾度となくことりの中に入ってきた男の一人だった。  
男は固まる彼女の腕を掴み、教室の中に取って返した。  
「白河来てたぞ〜」  
少しばかり広めの教室に向って声をかけると、十数人の男子生徒が一斉にこちらを向いた。  
中には知っている顔もいたが、皆一様に好色そうな目をしていた。  
思わず後ずさろうとしたが、男に腕を捕まれたままなのでできなかった  
「・・・いいのか? 本当に」  
「来たっ、マジで来たよ!」  
入ってきたことりを見て、生徒たちは口々にしゃべり出す。  
隠すことなくあからさまにぶつけられる欲望の視線。  
心が読めなくてもわかった。  
今日の相手は、彼らなのだということが。  
 
「うおぉっ・・・し、白河っ、最高〜」  
ことりにイチモツをくわえられ、うわずった声を上げる。  
「ん・・・・ふ・・・・んぅっ・・・・チュ、ピチャ」  
ビクビクと別の生き物のように動く包茎ペニスの皮を、舌と指で優しく剥いて行く。  
ニュグ ニュルゥ  
皮を下に押しやると顔を出す、まだピンク色のカリ頭。  
そこに付着した白くてネットリとした恥垢を、舌で丁寧に舐め取る。  
「チゥ・・・ペチャ、チュパ・・・・ちゅ、ちゅ、れろ・・・・んん〜」  
弛んだ皮を指で根元へと伸ばし、皺の窪みに溜まった垢を舌先でほじる。  
真っ赤に染まった顔でちゅぱちゅぱと吸い立てた。  
 
小さな舌がサオの裏側をなぞり、くびれの部分を舐め、亀頭が口の中に収まる。  
桜色の艶やかな唇で肉棒をしごき上げ、口内の粘膜部で吸い付きながら  
鈴口の割れ目を舌先でくすぐる。  
「ン〜〜〜・・・チュポッチュポッ、んぅ・・・れるっ」  
男達に仕込まれた口での奉仕。  
カリを銜えて舌で舐め回し、手で肉茎をこする。  
「白河がこんなにフェラ上手いなんて・・・ぅ・・・・・・俺ちょっとガッカリしちゃうよ」  
ガッカリとか言いながらも舐めしゃぶられる男のペニスはカチカチで、深く浅くくわえられる度に  
射精感が高まって行く。  
「はむっ、んっんっ・・・・んぅうっ!?」  
下からことりの性器を突き上げる生徒の動きが激しくなる。  
「ことりちゃん、チンポが美味くて夢中になるのはいいけど、こっちも気持ちよくしてくれよな」  
「そうそう、お尻の穴もキュ〜〜〜〜〜って締めてよ。 漏れそうで我慢するときみたいにさ」  
後ろを犯す生徒からも不満の声があがり、快楽を自分で引き出そうと腰の動きを早くする。  
フェラチオをさせている生徒はことりの頭を掴み、腰を振り立てた。  
ペニスの先端を喉の奥まで付き込んで、彼女が苦しがっても意に解さず口腔を貪る。  
女陰と菊座を使っている男達はことりの腰を奪い合い、自分の性器を彼女の穴へとこすり付ける。  
セックスではなく、どちらかというとことりを使ってオナニーしているのと大差はなかった。  
「うぐぅ〜〜〜〜〜っ!! ん―――っ! ン〜〜〜〜ン゙ッ、ん゙〜〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
口とマンコとケツの穴に同時にチンポねじ込まれてヨガるなんて、ちょと幻滅かな――  
誰かが言った。  
――じゃあ帰れよ、オマエの代金の分まで俺が愉しむから。  
順番を待つ生徒達から下世話な会話が聞こえてくる。  
一発・三千円。  
夏目漱石か野口英世が3人いれば、白河ことりが買えてしまう。  
なかなか良心的な値段だった。  
 
順番待ちをしている男達のために、視聴覚教室のスクリーンでは  
主演女優・白河ことりによる処女喪失シーンが上映されていた。  
こんな小さな島の小さな学園には似つかわしくない程の、大きな銀幕と高価な機材。  
それが今、ことりの恥辱に満ちた赤裸々な姿の一部始終を映し出すために使われている。  
『それだけ血が出れば、処女喪失っぽくて絵になるよ』  
両脇のスピーカーから、カメラを回している男がそう言っていた。  
 
教室中の男子生徒たちは皆、大画面と生本番との両方で痴態を繰り広げる彼女に  
興奮と侮蔑と欲望の視線を投げかけ、囃し立て、失笑する。  
ことりは何も考えずにくわえ続けた。  
何も見ず、何も聞かず、ただひたすらに早く終わることを願いながら。  
「お、オレ・・・もう・・・・・・・ウッ!」  
白濁とした液体が、ことりの口の中に溢れ出した。  
「んぅ!?  ん・・・・ぅぅ・・・・・・・・・・・ングッ、ング、ング・・・」  
男根を銜えたまま喉が動いた。  
――おい見ろよ、あの白河ことり様がザーメン飲んでるぜ!  
またもやヤジが飛ぶ。  
汚い物を見るような目と鼻息の荒さと、出したら早く代われというブーイングの中で  
射精し終えたペニスをズルズルと吐き出した。  
「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・ぅぅ・・・・」  
飲み下された精液。  
それがこの日の彼女の朝食がわりだった。  
一度口から出したペニスの先端を再びくわえ、尿道口に残った精液を吸い出す。  
「ちゅう・・・ちゅうぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜・・・」  
最後まで丁寧な奉仕を受けた男は情けない声を上げ、唇の吸いつきに合わせて腰を突き出した。  
「ン〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っんはあっ!  あぅっ、んっ、んんっ!!」  
前の穴と後ろの穴を同時に激しく攻められ、声が漏れた。  
ペニスが唇から離れ、残滓が校内一と名高い美少女の顔を汚す。  
「はあっ! あうっ! ・・・・くぅっ・・・・・ああぁっ!!」  
さすがは美声の持ち主だけあり、男達を悦ばせる良い声で鳴いた。  
 
「なんか俺、ことりちゃんの喘ぎ声聞いただけでもう・・・・・」  
穴を貫く男達から限界を告げる声があがる。  
ちょうどその頃、画面の中でことりを犯している男もクライマックスを向かえようとしていた。  
小刻みに、しかし力強く打ち付け、より強い快感を少女の穴から引き出そうと動く。  
「あっ・・・・ゃ・・・膣はっ、やめてっ・・・・・お願いっ・・・・っ!」  
二人の男に挟まれ、その動きに翻弄されながらも哀願する。  
これまで男達の相手をしてきて、散々膣内射精されてきた。  
なので何を今更と思うかもしれないが、やはり妊娠への恐怖があり  
無意識のうちにも胎内への射精を拒んでしまう。  
膣を貫いている男が困惑顔で金を勘定していた生徒を見ると  
別にかまわない、好きなところで出せばいい、そう言われた。  
嫌がることりの耳元で「ごめんね、ことりちゃん。 ごめんね」と繰り返し、彼女の胎内で果てた。  
ビュクッ!!! ビュクビュクッ!! ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ・・・・!  
「ひゃうっ!!  ぅあ・・・・・ぁぁ・・・・・・・・っ・・・・・」  
胎内深く――子宮口での射精を感じ取り、ことりの秘洞がキュウ〜〜〜っと締まる。  
白くてドロドロの液体は熱くて、身震いするほどの嫌悪感を催して  
でもことりのオンナの部分は嬉しい悲鳴を上げながら種汁を受け入れてしまう。  
膣肉は陰茎を放すまいとミッチリくわえ込み、肉襞は最後の一滴まで射精させようと絞り上げる。  
吸い付き、うねる膣内。  
膣括約筋は肛門括約筋と連動していて、ついでにそちらの不浄の穴も窄まる。  
「あぅ・・・白河さん、おれも・・・っ!」  
ブビュッ!!! ビュビュッ、ドプッ! ビュクッ、ビュクン、ビュクッ!!  
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」  
後ろの穴を犯していた男も射精を迎え、直腸にマグマのような白くて熱い液体が流し込まれる。  
あまりの気持ち悪さに綺麗な顔を顰め、唸り声を上げた。  
『嫌っ・・・嫌ぁあ!!・・・・お願い、やめてぇ〜〜〜っ!!』  
『・・・・・うっ!!』  
スピーカーから聞こえる悲鳴と低い男の呻きと共に、  
画面の中のことりが、過去の彼女が初めての膣内射精を味った。  
 
ことりの二つの穴からペニスが抜かれる。  
肉棒が粘膜から引き抜かれ、性器と性器が糸を引いて、銀糸が細くなって途切れる頃には  
再び閉じ合わさった恥裂からゴボリ・・・と男臭い汁が逆流してきた。  
画面の中の彼女もまた膣から濁液を溢れさせ、放心したようにグッタリとしていた。  
 
「早く代われよっ」  
「次オレだっ、オレッ!」  
「じゃあ俺は口! フェラしてもらうからなっ」  
3つの穴に空きが出来たとたん、残りの男子生徒達が群がってきた。  
休む暇も与えられず、あっという間に埋め尽くされる。  
 
季節は夏。  
目の上のタンコブだった期末テストもようやく終了し、世間様では待ちに待った夏休みが始まる。  
薄手の布地に身を包み、カップルたちは揃って出かけ  
またそうでない者たちも新しい出会いを求めて山や海へと繰り出して行く。  
世の中の夏が始まり、そしてまた白河ことりの夏も始まる。  
朝から晩までヤリたい盛りの男子生徒たちの肉欲を受け止める  
恥辱と苦痛に満ちた、自由のない夏が・・・・  
 
エピローグにつづく  
 

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