「はあ・・・」
ある日の、まだ雀の鳴き声しか聞こえないような早朝。布団の中で金髪の少女がそう呟いた。
少女の名は芳乃さくら。最も少女とはいっても、5、60年以上の人生を過ごしてはいるが。
「義之くん・・・」
彼女はため息交じりに、上の階で寝ているであろう少年の名を呟いた。
彼女は今日、自らの人生を終える・・・いや、無限のものにすると言ったほうがよいのかもしれない。
なぜなら、初音島のシンボルともなっている、枯れない桜に自らを同化させようとしているからだ。
それは、自分の一番大切な人
―上で寝ている少年、桜井義之を守るため。
枯れない桜の魔法によって存在している彼は、桜の魔法の範囲内でしか存在することができない。
だが、別にそれだけなら魔法の範囲内から出なければいいだけのことだ。
けれども、そうは行かなくなってしまった。
その枯れない桜が、暴走を始めてしまったからだ。
もともとあの桜は、願いをかなえるルーチンが不完全で、念じさえすれば、どんな汚れた願いでも叶えてしまう。
ただ今までは長期的なものにしか効果がなかったので、自分が願い事の選別をして、制御することができた。
・・・が、そうも行かなくなってしまった。
初音島の人々の願いを集めて、大きく成長しすぎた桜は、突発的な願いを叶えるようになってしまったからだ。
―たとえそれが、どんな汚れた願いであったとしても。
ここ最近頻発する事件。それは全てこれが原因である。
枯れない桜を枯らせられる彼女にとって、それは桜を枯らせば済む話ではあるが、それでは彼が・・・桜井義之が消えてしまう。
だから彼女は、自分が桜の一部になることを決意した。
桜を自分がコントロールし、彼の存在を永久であるものにするために。
今日早く起きたのはそのため。彼の顔を見たらきっと別れが辛くなるから。
「さて、と・・・」
着替えを終えた彼女は部屋を出て居間へと向かう。
「書置きくらいしておかなくっちゃね。」
そういってコタツの上においてあったペンを取ったところで、彼女にとって想定外の事態が起こった。
ふぁぁ〜。あ、さくらさんおはようございます。今日はやけに早いですね。」
上で寝ている・・・はずの義之が下りて来て居間に入ってきたからだ。
「ふぇ、よ、義之くん!?」
「な、何でそんなに驚いてるんですか?」
何でこんな早くに起きてくるんだろう。
―もう二度と、絶対にもう二度と会わないつもりだったのに。
「よ、義之くんも今日はずいぶん早いね。ど、どうしたの?」
焦りながら必死に誤魔化す。
なるべく目は合わせないようにしながら。
「いや、ちょっと何か胸騒ぎみたいなのがして・・・。どうせ気のせいだから寝ていようとも思ったんですげど、
なんだかどうしても落ち着けなくて・・・。」
まったく。
二人とも普段はすごく鈍感なくせに、こういうときだけは妙に鋭いんだから。
そう考えると、別れが辛くなってか、隠していた涙が一気にこぼれ出して来た。
「ふぇぇ・・・よ、よしゆきくん・・・」
耐え切れなくなって、義之くんに抱きつく。
「ちょ、ど、どうしたんですかさくらさん!?」
いきなり泣かれた上に抱きつかれたせいで狼狽しながらも、義之くんがボクに声をかける。
「う、うん・・・」
「実はね・・・」
・・・そう言ったところで、思わず口をつぐんだ。
もしこれを言ったら、義之くんはボクのことを嫌いにならないだろうか。
もしこれを言ったら、義之くんは悲しまないだろうか。
・・・いや。
義之くんを誕生させた以上、理由はどうあれ、ボクには自分の口から真実を伝える義務があるはずだ。
「さ、さくらさん?いったい何があったんですか?」
少し落ち着きを取り戻してきた義之くんに向かって、ボクはすべての真実を、包み隠さずに伝えた。
もちろん、これから自分が何をしようとしていたかも。
―思い当たる節があったのか、義之くんはハッとしていた。
・・・しばらくの間、重い沈黙が流れる。
やっぱりそうだよね・・・。いくら義之くんでも、ボクのことを恨むよね・・・。
そう思った矢先、沈黙が破られた。
「・・・ねえ、さくらさん」
「俺は感謝してますよ。」
「俺は、幸せでした。」
・・・え?
予想外のその言葉を聞いて、目の奥が熱くなる。
「確かに普通の人よりはずっと短い時間かもしれない。」
「でも、さくらさんが、さくらさんが俺を誕生させてくれたおかげで、大切な人に出会えて、大切な時間を過ごせました。」
「俺は、俺は幸せでした。」
「だから、ありがとう、母さん。大好きです。」
「義之くん・・・」
その優しい言葉に、ボクは子供のように泣きじゃくった。
しばらくして、ボクはようやく落ち着いた。
そして―
「ねえ、義之くん・・・」
どうしても言いたかった、ボクの想いを口にする。
「君を愛しているよ・・・」
「母親として見た、ボクの大切な子供として、そして・・・芳乃さくらとして見た、一人の男の子として。」
言うのはすごく怖かった。
言ったら、このすべてが台無しになるかもしれないと思ったから。
・・・でも、どうしても、どうしても伝えたかった。―ボクの、想い。
「さくらさん。」
「俺も、俺もさくらさんのことを愛してます。」
「子供としての俺の大切な母親として。そして桜井義之として見た、芳乃さくらという女の子として、」
「愛して・・・います。」
「義之くん・・・」
「ボクも、大好きだよ・・・」
もうボクたちの間に、言葉は必要なかった。
ボクはそのままゆっくり、コタツ敷きに押し倒される。
「ねえ、義之くん。」
「何ですか?」
いつもと変わらぬ笑顔で、義之くんがボクに微笑み返す。
「あ、あのね。ボクこれでも初めてだから、優しく・・・してね・・・。」
「あ、はい。大丈夫ですよ。」
そういえば、50年前のあの日。
初めてお兄ちゃんと出会ってから、
決してお兄ちゃん以外の人には抱かなかった恋心。
・・・お兄ちゃんがボクじゃなくて、音夢ちゃんを選んでからも。
でも、義之くんは唯一の例外。
最初は確かに、彼を生み出した母親としての愛情だった。
でもそれは、特にここ数ヶ月一緒に暮らすようになってから、
桜の魔法で体の成長が止まっていたせいか、忘れていたはずの一人の少女が少年に抱く想いとして、よみがえって来た。
最初はいけないことだと思って意識しないようにしていたが、それももう限界。
最後だし、ちょっとくらいならいいよね。
義之くんの手が、ボクの少年のような小さな胸を揉みはじめる。
「はう・・・ちっちゃくてゴメンね・・・」
「いやいや、これはこれでありですって。」
「あはは、そうなの?」
そう笑いながらも、ボクは確かな快感を感じていく
「あ、あん・・・ふにゃ。気持ちいい・・・よ」
ボクの快感に呼応して、下がえっちに濡れ始める。
「ふぇっ!もう濡れてきちゃったよ〜」
「お、それじゃあ次は下ですね・・・」
義之くんが、ボクの大切な部分に指を入れ、いじり始める。。
ぺろぺろ、くちゃくちゃ、ぴちゃぴちゃ・・・
淫らな水音がボクの下から響く。
「あ、あうん・・・気持ちいいよ、義之くん・・・」
ぴちゃぴちゃ、くちゃくちゃ。
ボクの下からは、もう淫らな汁が溢れ出しそうになっている。
「お、意外とエッチなんですね、さくらさん・・・」
「ふ、ふえ、そんなこといわないでよ〜」
「だってほら、もうこんなに濡れてますよ。」
「あう〜」
反論できないボクを尻目に、義之くんが、いじるのをやめて体勢を変える。
「じゃ、いきますよ・・・」
準備が整った義之くんの大きなモノが、ボクの中に入ってくる。
「はう、あ、あ、いたっ!」
体を切り裂くような痛さがする。
初めての痛みとは、たぶんこれなのだろう。
「大丈夫・・・ですか?」
痛がるボクを気遣ってか、義之くんが優しく声をかける。
「う、うん。大丈夫。だ、だからね、おもいっきり。思いっきりやっちゃって。」
ボクはそのままゆっくり、コタツ敷きに押し倒される。
「ねえ、義之くん。」
「何ですか?」
いつもと変わらぬ笑顔で、義之くんがボクに微笑み返す。
「あ、あのね。ボクこれでも初めてだから、優しく・・・してね・・・。」
「あ、はい。大丈夫ですよ。」
そういえば、50年前のあの日。
初めてお兄ちゃんと出会ってから、
決してお兄ちゃん以外の人には抱かなかった恋心。
・・・お兄ちゃんがボクじゃなくて、音夢ちゃんを選んでからも。
でも、義之くんは唯一の例外。
最初は確かに、彼を生み出した母親としての愛情だった。
でもそれは、特にここ数ヶ月一緒に暮らすようになってから、
桜の魔法で体の成長が止まっていたせいか、忘れていたはずの一人の少女が少年に抱く想いとして、よみがえって来た。
最初はいけないことだと思って意識しないようにしていたが、それももう限界。
最後だし、ちょっとくらいならいいよね。
義之くんの手が、ボクの少年のような小さな胸を揉みはじめる。
「はう・・・ちっちゃくてゴメンね・・・」
「いやいや、これはこれでありですって。」
「あはは、そうなの?」
そう笑いながらも、ボクは確かな快感を感じていく
「あ、あん・・・ふにゃ。気持ちいい・・・よ」
ボクの快感に呼応して、下がえっちに濡れ始める。
「ふぇっ!もう濡れてきちゃったよ〜」
「お、それじゃあ次は下ですね・・・」
義之くんが、ボクの大切な部分に指を入れ、いじり始める。。
ぺろぺろ、くちゃくちゃ、ぴちゃぴちゃ・・・
淫らな水音がボクの下から響く。
「あ、あうん・・・気持ちいいよ、義之くん・・・」
ぴちゃぴちゃ、くちゃくちゃ。
ボクの下からは、もう淫らな汁が溢れ出しそうになっている。
「お、意外とエッチなんですね、さくらさん・・・」
「ふ、ふえ、そんなこといわないでよ〜」
「だってほら、もうこんなに濡れてますよ。」
「あう〜」
反論できないボクを尻目に、義之くんが、いじるのをやめて体勢を変える。
「じゃ、いきますよ・・・」
準備が整った義之くんの大きなモノが、ボクの中に入ってくる。
「はう、あ、あ、いたっ!」
体を切り裂くような痛さがする。
初めての痛みとは、たぶんこれなのだろう。
「大丈夫・・・ですか?」
痛がるボクを気遣ってか、義之くんが優しく声をかける。
「う、うん。大丈夫。だ、だからね、おもいっきり。思いっきりやっちゃって。」
本当はぜんぜん大丈夫ではないが、そんなことを言っていたらたぶんいつまでたっても進まない。
「それじゃ、行きますよ・・・!」
「っつ!!」
純潔を捧げたことを伝える例え様のない痛みと、その後の快感。
「は、入ったよ・・・。」
義之くんが奥までボクの中に入ったことを知らせる。
「それじゃあ・・・」
義之くんが激しく腰を動かし始める。
「ふ、ふぁ、あん、やっ・・・!」
それに反応して、ボクの中で動き出す義之くん。
「あ、気、気持ちいいよ!義之くんのおっきいのが、どんどんボクの中に入ってくるよぉ!」
すごく気持ちいい。もう例えようもないくらい。
これなら、もう消えちゃってもいいかな・・・。
「はう・・・んっ・・・」
義之くんが腰を動かしてボクの中で動き回るのに比例して、
ボクの中で、興奮がどんどん高まっていく。
そして、奥から何かすごいものが込みあがってくる
「も、もう限界だよっ!出して!ボクの中に出してぇ!」
「さ、さくらさん!俺も、俺ももう限界ですっ!」
限界が迫ったことを伝える義之くんの声。
「う、うん、出して!思いっきり、ボクの中に出してぇ!」
僕もそう叫ぶ。
そして、
義之くんから出された熱い汁が、ボクの中に入る。
「ふ、ふえぇ!あつい、あついよ、義之くん!」
半ば理性を失いかけるほどの快楽を楽しみながら叫ぶ。
「はあ、はあ、はあ・・・」
とりあえず呼吸を整える。
「えへへ、すっごく気持ちよかったよ♪」
「だから今度は、ボクが義之くんを気持ちよくしてあげるね♪」
「へ?のわっと!」
あれだけがんばったからか、少し元気をなくした義之くんのモノを口に含める。
―あったかい・・・
義之くんのあたたかさを感じながら、それの先端を舐め始める
んちゅ・・・くちゅくちゅ・・・ぺちょ・・・
ボクの口の中でだんだんそれが大きくなってくることがわかる。
「んあ、さ、さくらさんっ!」
どうやら義之くんも、気持ちよくなり始めているらしい。
「うわぉ・・・もうこんなにおっきくなってる」
くちゃくちゃ、ぴちゃ、ぺちょぺちょ・・・
義之君のモノが、またさっきの元気を取り戻す。
「さ、さくらさん・・・」
お、限界が迫ってきたのかな?
「うん・・・この中に、出していいよ・・・」
「ん、うぉっ!」
熱くてちょっと苦い汁が、どんどんボクの口の中に入ってくる。
「ん・・・」
ゴクリ。
「えへへ、全部飲んじゃったよ♪」
「ふ〜。さくらさん上手ですねぇ・・・」
「それじゃ、今度は俺の番ですね。」
「ふ、ふえっ!?」
言うが早いか、義之くんはボクを押し倒し、ボクの下を舐め始める。
義之君の舌が、ボクを優しく舐め回している。
「ふ、ふにゃ・・・」
ぴちょぴちょ、ぺろぺろ。
ボクの下も、またどんどん濡れていく。
ぴちゃ・・・ぺちゃ・・・
「さくらさん、感じやすいんですねぇ」
義之くんが、ちょっとイジワルに言う。
「う、うん・・・そうなんだ。」
「もしかして、自分でいじってたりしました?」
「ふ、ふえっ!それは秘密だよっ!」
言うのが恥ずかしいので、一応否定はする
まあ、完全に認めているセリフだけど・・・
一人で過ごしていて、お兄ちゃんを想っていた時。
二人で暮らすようになって、義之君を想っていたとき。
でも二人とも傍にはいなくって、ずっと、一人で自慰をしていた。
だけど、今は義之君と二人。
それが、すっごく嬉しい。
「え〜?正直に言わないと、挿してあげませんよ〜?」
どれだけ元気なのか、また大きさを取り戻したモノを見せつつ、義之くんがまたイジワルっぽくボクに言う。
「ふ、ふえ、してるっ!、してるからっ!」
「だから、お願いだよっ!止めちゃわないでっ!」
大慌てでボクはそう答える。
「ふふ〜ん。それじゃ正直に答えたご褒美に・・・」
義之くんが、またボクの中に入ってきて、さっきよりもずっと激しく動き出す。
「ふ、ふえ、ふにゃ、あんっ、ふああっ!」
もう何も考えられない。そんなすごい快感。
「ふぁっ!イクよっ!イっちゃうよおっ!」
「ふぁぁぁぁぁっ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
想いの交し合いを終え、ボクたちは二人で、コタツの中で寝ていた。
そしてボクは、こっそりと動き出す。
「じゃあ・・・さよなら、義之くん。」
名残惜しいが、本当にもう行かなくてはならない。
今度こそ何があっても絶対に気づかれないように、静かに起きる。
そしてボクは、寝ている義之くんのほっぺたに軽くキスをして玄関から静かに出て行った。
「髪、切り損ねちゃったな・・・」
そしてその日、ボクはボクではなくなった。
それからしばらく月日が流れた、ある春の日。
正月ごろに多発した事件も収まり、初音島は今日も平和だ。
そのなかで枯れない桜は枯れることなく、それがさも当然であるかのように咲き誇っている。
その下で一人の少年が桜の木に向かって、何かを話していた。
「さくらさん。今日も会いに来ましたよ。」
事情を知らない人から見れば、彼は枯れない桜に向かって独り言を言っているだけの、変な人でしかないだろう。
だが、あいにく彼には木と話すような趣味はない。
彼はその中にいるはずの、自分の大切な人と話しているのだ。
そして彼は、今日も毎日の日課を始める。
願いを叶えてくれるといわれているこの桜の幹に手を当て、ただひたすら一心に祈る。
「もし、もし俺の願いを叶えてくれるのなら・・・」
「もう一度、一日でもいいから、さくらさんと一緒に・・・」
「さくらさんと一緒に、また暮らさせてください・・・」
彼女がいなくなってしまってから毎日繰り返しているこの祈り。
無駄だと思う事もあるが、いつかは通じることを信じて続けている。
それに、これを止めてしまったら、自分の中からも彼女がいなくなってしまうような気がした。
だから、彼はこうやって祈り続ける。
まるで終わりのないダ・カーポのように。
これまでも、そしてこれからも。彼が存在し続ける限り、
ずっと、ずっと・・・。