今朝、わたしは悪い夢を見た。決して思い出したくない最悪の悪夢を。  
「うっ……あぅ……っぐ……弟くん……弟くん……っぐ……」  
 夢の中でお姉ちゃんは泣いていた。子どものようにただ泣きじゃくっていた。  
「くふふ。ほらほら泣いてる暇はないぜお姉ちゃんよぉ」  
「こっちはまだまだ溜まってるんだからな。ほれぇ」  
「嫌ぁぁ!!許してぇぇ!!もう許してぇぇぇえ!!」  
 泣き叫ぶお姉ちゃんを男の人たちが押さえつける。お姉ちゃんの身体は既にその人たちに汚されていた。  
 白くてドロドロした気持ちの悪いものがお姉ちゃんのあそこからは溢れていた。  
 同じものがお姉ちゃんの顔にも、髪や肌にもべっとりと張り付いていた。そんなお姉ちゃんを男の人達は手篭めにする。  
 太くて大きいアレをお姉ちゃんのあそこやお尻に突き入れる。腰を突き動かされるたびにお姉ちゃんはむせび泣く。  
「許してぇぇ!!やだぁぁあ!!こんなのもう嫌だよぉぉ!!」  
 お姉ちゃんの懇願も知らず、男の人たちは容赦なくお姉ちゃんを犯し続ける。白いドロドロをお姉ちゃんの中に注ぎながら。  
 犯され続けるうちにお姉ちゃんの瞳から生気が失われていく。  
「ほらほら。もっと頑張りなよ音姫ちゃん」  
「そうそう。可愛い妹のためなんだからさあ」  
「あぁ……う……うぅ…由夢ちゃん……」  
 虚ろな瞳でお姉ちゃんの視線は彷徨う。するとそれが一点に止まった。そこにあるのは壊れた人形のような置物が一つ。  
 酷い有様だった。全身をくまなく白濁で汚されていた。虚ろな瞳には一点の光もなく、死んだようにダラリとしながら  
 口からはうわ言のようになにかをブツブツ呟いている。わたしだった。既に犯され、汚されつくしたわたしの身体。  
「由夢ちゃん……由夢ちゃん……う……うあぁぁあああああ」  
 無惨に犯されたわたしの姿を見せ付けられながら、お姉ちゃんも犯された。わたしと同じように壊れるまで休むことなく。  
 
 
 
 
(あんなの……絶対に起こるはずがない……絶対に……)  
 放課後、わたしはただひたすらに怯えていた。今朝、見せられた悪夢。それが現実になることを。  
 わたしの持つ特別な力。それは予知夢。わたしが夢で見たことは必ず起こる。決して変えることはできない。  
(お願い……なにかの間違いだって……あんなの……何かの間違いなんだって……)  
 あれはなにかの間違いであることをわたしは願った。むしろ、自分の力そのものを疑いたかった。  
 この上もない悪夢を見せられて、それが変えることができないだなんて、なんという絶望なのだろう。  
 そんな理不尽な話があるわけない。だからわたしは必死で思い縋る。  
「どうした由夢?顔色が悪いぞ。何かあったのか?」  
 すると、天枷さんが心配そうにわたしに声をかける。  
「い、いえ。別に何でもないですから気になさらくても結構です」  
「そうか?どうも今日は朝からずっと元気がなさそうに見えるぞ」  
 周りからすれば一目瞭然なのだろう。わたしの様子がおかしいことは。  
 けれどわたしは今朝見た夢のことを誰にも打ち明けることができなかった。お姉ちゃんにも。兄さんにも。  
 ただ不安と恐怖がわたしの内につのっていた。怖い。おぞましい。あんな悪夢が現実になるかと思うと。  
「それじゃあ、わたしはこれで帰りますので。さようなら、天枷さん」  
 そう天枷さんに挨拶しながらわたしは帰宅の途についた。家で自分を待ち構える運命も知らずに。  
 
「ただいま……って……あれ?」  
 帰宅後、玄関先でわたしは違和感を覚えた。何足かの脱ぎ捨てられた男物の靴。兄さんが隣に住むようになってからは  
 この家にはお爺ちゃんしかしない。そのお爺ちゃんからして今日は島の外に用事があるとかで留守のはずである。  
 嫌な予感がした。さっと身を翻して外に出る。そのまま何処へともなく逃げ出そうと。  
「おっと。いけねえな」  
 ドスン 刹那、誰かがわたしに当身を食らわせた。消え行く意識の中でわたしは思い知った。  
 一度決まってしまった運命からは誰も逃れられないということに。  
 
 
 
「んふっ。いいねえ由夢ちゃんのオ○ンコ。キュウキュウ締まるよ」  
「ぐふっ、ケツの方もいい感じだぜ。可愛い顔してとんだエロ娘だ。こいつは」  
 ぐちゃぐちゃに、わたしのおなかの中は男の人のアレで掻き回されていた。気持ち悪い。  
 白いドロドロがわたしの子宮と腸を満たす。  
「しかしちょっと反応なくなるの早すぎるよ?駄目じゃない。もっと楽しませてくれなくちゃ」  
「もう一回いい声で鳴いてみせてよ。『兄さん!兄さん!!』って」  
 もはや無反応になりつつあるわたしをそれでも容赦なくこの人たちは犯す。わたしはもう全てに諦めていた。  
 無理やりに処女を奪われ、苦痛と恥辱にまみれながら悶える最中、何度も飛びかけた意識はまたしても未来を幻視した。  
 途方もなく絶望しか存在しない未来を。そこでは多くの女の人が陵辱を受けていた。  
 わたしとお姉ちゃんだけじゃない。白河先輩や月島先輩。雪村先輩に花咲先輩。天枷さんや沢井先輩に高坂先輩まで。  
 わたしの近しい人たちはみんな慰み者にされていた。ある者は競にかけられ、あるものは家畜として酷使され  
 そんな中で見つけることができたわたしとお姉ちゃんの姿。筆舌に尽くしがたかった。  
 孕まされて、大きなお腹をしたわたしたち二人は衆人環視の中で絡み合うことを強要されていた。  
 泣きながら互いのあそこを擦り合わせてよがるわたしたち。おっぱいを揉みあうとそこから母乳がピュッと出てくる。  
 ちゅうちゅうと赤ん坊のようにお姉ちゃんのおっぱいをすすりながらわたしは泣いていた。  
 お姉ちゃんはわたしの頭をさすりながら『ごめんね』と何度も呟いた。そんな光景を何度か見せられてわたしの心は死んだ。  
 絶望しかない未来に全てを諦めてしまった。ずんぱんずんぱん。貫く音が響く。ドクドクドク。汚い子種汁が流れてくる。  
 ああ。辛い。苦しい。悲しい。こんな思いをするぐらいならいっそのこと死んでしまいたい。でも、死なせてもくれない。  
「………兄さん…・・・兄さん……兄さん……」  
 ひたすらに輪姦をうけながらわたしはただうわ言のようにそう呟き続ける。  
 
 
 
「由夢ちゃんっ!由夢ちゃんがっ!うああああああぁぁああああ!!!」  
 ボクは嘆き狂った。惨劇はもう幕を開けてしまったのだ。最初の犠牲者は由夢ちゃん。  
 お兄ちゃんと音夢ちゃんの血を引いたボクにとっても孫のような可愛い娘だった。  
『案外、早くに壊れちゃったね。あの娘。環ちゃんを覚えてるかい?あの神社の巫女さんをやってた娘だよ』  
 懐かしい名前をもう一人のボクは告げる。  
『彼女もねすぐに壊れたよ。悲しいよね。絶望しかない未来を知らされるなんて。これほど残酷なこともないよ』  
 胡ノ宮環。彼女も由夢ちゃん同様の予知能力をもっていた。もう一人のボクの世界では彼女も辛い陵辱を受けたのだろう。  
 今の由夢ちゃん同様に未来永劫慰み者にされ続ける自分の姿を見せ付けられながら。  
「嫌だぁぁぁぁぁあああ!!殺してぇぇぇええ!!誰かボクを殺してぇぇぇえええ!!」  
 ボクは狂い叫ぶ。全てボクのせいだった。ボクが過ちを犯したから。ボクがあの桜を処分することを躊躇ったから。  
 だから由夢ちゃんはこんな目にあっている。由夢ちゃんだけじゃない。他の娘たちもこれから。  
『駄目だよ。キミは絶対に死なせない。死なせてなんてあげない。そうやって惨めに苦しみ続けるんだ。  
 自分の犯した過ちのせいで、罪のない娘たちが散々に嬲り者にされる姿を見ながらね』  
 もう一人のボクの冷たい言葉が響く。そして場面は切り替わる。次なる悪夢へと。  
   
 
 
(由夢ちゃん……どうしたんだろう……)  
 今朝のことだった。突然、あがった由夢ちゃんの悲鳴で飛び起きた私は由夢ちゃんの部屋に駆けつけた。  
 すると、そこには真っ青な顔で布団を抱きしめ震えている由夢ちゃんの姿があった。どうも怖い夢を見たらしい。  
 どんな夢だったのか私が尋ねても由夢ちゃんは教えてくれなかった。私も詮索しなかった。怖かった夢なんて思い出させても可哀想だから。  
 そんなことがあったせいか、今日は由夢ちゃんの様子がおかしかった。私の顔を見るとすぐになにかに怯えたような様子になる。  
 休み時間、廊下でばったり会っても駆け出すように去っていってしまった。何かただ事じゃない感じがした。  
「すっかり遅くなっちゃったなあ」  
 生徒会の仕事を終えて家に帰ると空はもう薄暗くなっていた。今日は弟君もお友達の家にお泊りに行っているのでお隣は誰もいない。  
 さくらさんは昨日、弟君にしばらく留守にするといって出かけたきりだった。お祖父ちゃんは今は島の外に旅行している。  
 だからこの家も今夜は私と由夢ちゃんの二人っきりである。女の子二人だけというのは少し心細い。  
 私がその分しっかりしなくちゃね。玄関を開ける。由夢ちゃんは多分、先に帰ってきているはずだ。  
「由夢ちゃん。ただいま」  
 そういって家の中に入る。けれど返事は返ってっこなかった。  
「由夢ちゃん?」  
 怪訝そうに私はリビングの方に向かう。  
「っ!?」  
 そして、そこで見た光景に絶句した。  
 
 
 
 ずんぱん。ずんぱん。濡れた音が響いていた。男の人のアレがわたしのアソコを貫く音。  
 もうどれだけの時間こうされているのだろう。思い返すだけで気が遠くなる。  
「くふふ。由夢ちゃん。いいねえ。いい感じに馴染んできたよ」  
「これだけたっぷりしてもまだキツキツだよ。たまんないねえ」  
 男の人たちはわたしを犯しながら口々にそんなことを言ってくる。  
 わたしはもうどうでもよかった。一生ぶんの絶望を既に見せられたから。  
 過酷な輪姦を受けて何度か失神するたびに、わたしは夢に見てしまった。  
 ひたすら肉便器にされ続ける自分の末路を。それも、わたしだけじゃない。  
 お姉ちゃんも……わたしの身近な人たちもみんな……同じように……  
 そしてそれをどうすることもできない。それが分かる。  
「……っぁ……許……てぇ……も……」  
 口から漏れる呻きも弱弱しく。ドクン。また白いアレをお腹の中に注ぎ込まれた。  
 わたしの膣も腸も白いドロドロでいっぱいだった。汚された。このヨゴレは絶対に落ちない。  
 ごめんね。兄さん。わたし……もう……  
 
 ドサッ  
 
 そんな時、物が落ちる音を聞いた。視線を音の方に向ける。すると……  
「由夢……ちゃん……」  
 手に持った鞄を落として、驚愕に引きつった表情のお姉ちゃんの姿がそこにあった。  
 
 
 
 私は理解できなかった。いや理解したくなかった。目の前の現実を。  
 リビングに来て見ると、そこにいたのは生まれたままの姿の由夢ちゃん。  
 下着さえ身にまとっていない。そんな姿の由夢ちゃんを取り囲む男の人たち。  
 下半身を……男の人のアレを…剥き出しにして……そのアレを…由夢ちゃんのアソコやお尻に……  
 グチュグチュと嫌な音が響いていた。ドロリ。由夢ちゃんの身体中から白い液状のものが垂れる。  
 ずんぱん。ずんぱん。由夢ちゃんは貫かれていた。ドクンドクン。注ぎ込まれていた。  
 嫌……なんなの?これ……こんなの……こんなの……  
「くふふふ。お帰り。音姫ちゃん。おじゃましてまぁす♪」  
「音姫ちゃんが帰ってくるのが遅いものだから先に由夢ちゃんと遊んでるの僕たち。ねえ、由夢ちゃん」  
「ぁ……ぅ…お……ねぇ……ちゃ……」  
 由夢ちゃんはボロボロだった。由夢ちゃんはとても酷いことをされているのだとようやく気づく。  
 嫌……やめて……理解したくない……分かりたくないよ……こんなの……だって……  
「さあ、由夢ちゃん。お姉さんにしっかり見せてあげなよ。使い込まれてとろとろになった由夢ちゃんのエロマ○コを」  
 そう言って男の人は由夢ちゃんのアソコを広げる。どろり。白いドロドロが中から溢れてきた。  
 由夢ちゃんの身体中に撒き散らされているものと同じものが。それは……  
「僕たちの精液。くふふ。音姫ちゃん伯母さんになっちゃうね」  
「もう何十回も種付けしてあげたからね。しっかり孕んでると思うよ」  
 残酷な事実が告げられる。そして私は……私は……  
「嫌ぁぁぁぁぁああ!!由夢ちゃんっ!!」  
 目の前で由夢ちゃんがレイプされているという現実にようやく気づいた私は絶叫していた。  
 
「嫌ぁぁぁああ!由夢ちゃん!由夢ちゃんっ!」  
 私は絶望のあまり叫んでいた。目の前のあまりにも無惨な光景。男の人に集団でレイプされている由夢ちゃんの姿に。  
「お姉……ちゃ……逃げ……あぅ……っぐっ!」  
 気がついたのか由夢ちゃんは私のほうを見て呻く。けれど、すぐに黙れされた。  
 大きな肉の塊が由夢ちゃんのお尻に突き刺さって由夢ちゃんのお腹の中を容赦なく抉った。  
「止めてぇぇ!由夢ちゃんに酷いことしないでぇぇ!」  
 我も忘れて私は駆けだす。由夢ちゃんを陵辱から救い出そうと。けれど私は無力だった。  
 たちまちの内に背後から羽交い絞めにされる。たくましい腕の中で私はひたすらもがく。  
「離してぇぇ!お願い!由夢ちゃんっ!由夢ちゃんっ!!」  
 懇願もむなしく、男達は由夢ちゃんを私に見せ付けるように犯し続けた。  
 ドクドク。白濁が由夢ちゃんの身体に撒き散らされる。もうどれだけの時間そうされていたのだろう。  
 由夢ちゃんの身体に汚されていない箇所なんて見当たらなかった。  
「嫌ぁぁぁ!!嫌ぁぁぁあ!!由夢ちゃんっ!!」  
 輪姦され続ける由夢ちゃんを前にして、私はただジタバタもがきながら悲鳴を上げることしかできなかった。  
 
 
「あ……あぁ……ぐ……うぅ……あぐぅ……由夢ちゃん……由夢ちゃん……」  
 精液まみれの由夢ちゃんに、私はただ泣きじゃくるしかなかった。  
「……ぁ……ぅ……」  
 由夢ちゃんの虚ろな瞳が焦点も定まらずにさまよう。ただうわ言のように何かを呟く。  
「くふぅぅ。よかったよ。由夢ちゃん。僕たちスッキリしたよ」  
「うふ。エロい姿をお姉ちゃんにたっぷり見てもらえてよかったね。由夢ちゃん」   
「しっかり孕んで、可愛い赤ちゃん産んでね。由夢ちゃん」  
 口々に勝手なことを言う男達。この人たちが由夢ちゃんを犯したんだ。酷い。許せない。  
 真っ黒な憎悪が私の中で膨らむ。それと一緒に胸を裂く深い哀しみも。  
「どうして!どうしてこんなことをするの!酷い!酷すぎる!!」  
 彼らをぎりっと睨みつけ私は叫ぶ。しかし、そんな私を嘲るように彼らは言う。  
「ん〜どうしてといわれてもこれもお仕事だからねえ」  
「んふふ〜由夢ちゃんもすっかり僕たちと仲良しさんだしね。ほら見てよ。ぱっくりとこんなにも咥え込んで」  
 そう言って見せ付けてくるのは肉の塊に貫かれたままの由夢ちゃんアソコ。  
「嫌ぁぁぁ!!見せないで!そんなの見せないでよぉ!!」  
 私は絶叫していた。もう頭の真っ白だった。こんなのは悪い夢だと思いたかった。夢なら早く覚めてと。  
「お願い!由夢ちゃんを放してっ!由夢ちゃんにもう酷いことしないでっ!私はどうなってもいいからっ!」  
 半狂乱のあまり私は取り返しのつかないことを口走る。  
「おっ、言ったね。音姫ちゃん。くふふふふ」  
「僕たちその台詞が聞きたかったんだよね。うふ」  
 案の定、言質を取られてしまう。私は後悔した。下卑た顔で男達は私ににじり寄る。  
「ひっ……いっ……」  
 たじろぐ。怖い。怖いよ。助けて弟君。嫌だよ。私、嫌だよ。そんなの!嫌ぁぁあああああああ!!!  
 
 
 
 馬鹿だよ。お姉ちゃん。虚ろになった瞳でわたしは呆然と見つめる。  
 そこに映るのは泣き叫びながら組み伏せられているお姉ちゃんの姿だった。  
 お姉ちゃんは馬鹿だ。わたしのことなんて放っておいて一人で逃げればよかったんだ。  
 それなのにこんな……  
「やだぁ!止めてよぉぉ!嫌ぁぁ!弟君!弟君!」  
 必死でもがいて抵抗するお姉ちゃん。そんなおねえちゃんに対して男達は囁く。  
「ん〜別に止めてあげてもいいんだけどね。そのときはどうなっちゃうのかなあ?由夢ちゃんは」  
「ボクたち実はまだ射精したりないからね。もっとたくさん由夢ちゃんのオ●ンコでドピュドピュしちゃうの」  
「っ!そんな……そんなぁ……」  
 わたしを引き合いに出されてお姉ちゃんの抵抗が弱まる。馬鹿だ。お姉ちゃんは本当に馬鹿だ。  
 こいつらが約束なんで守るはずないのに。もう手遅れだよ。汚れたわたしの身体はもうキレイにならないんだよ?おねえちゃん。  
 それにね。お姉ちゃんもわたしももう終わっちゃったんだ。わたし夢で見たから。  
 ひたすら惨めに肉便器にされ続けるわたしとお姉ちゃんの姿を。何度も何度も犯されて、好きでもない人の赤ちゃんを孕まされるんだよ。  
 わたしは信じたくない。そんな悪夢。だけど現実は既に夢の通りに進んでいる。わたしに続いてお姉ちゃんまでが毒牙に。  
「うっ……っく……ぅぅ……」  
 裸に剥かれてお姉ちゃんはすすりなく。わたしよりも控えめなお姉ちゃんの胸。男達は揶揄しながら吸い付き、揉んで寄せる。  
「ひいぃぃっ!!嫌ぁ……んっ!ぶっ……ん〜〜〜」  
 お姉ちゃんの眼前に差し出されるグロテスクなペニス。それがお姉ちゃんの口にねじ込まれる。  
 そのままお姉ちゃんの口の中を犯す。  
「んっ!ぶほっ……がはっ!」  
 注ぎ込まれるスペルマに喉を詰まらせむせるお姉ちゃん。けれど彼らは許さない。吐き出したものを舐め取らされる。  
 ああ、同じだ。わたしのときと。お姉ちゃんもわたしと同じように犯されるんだ。  
「くふっ。音姫ちゃんのアソコもキレイだねえ。あまりオナニーとか自分でしないのかなあ?」  
「由夢ちゃんのもキツキツで素敵だけど音姫ちゃんのもさぞかし最高なんだろうね」  
「やぁああ!!嫌ぁぁぁあああ!弟君!弟君!!」  
 切っ先がお姉ちゃんの女陰につきつけられる。ぽろりとわたしの頬に涙が伝った。お姉ちゃんも処女を奪われる。  
 わたしと同じく強姦によって。思い出す。破瓜の激痛。陵辱の苦しみ。そして絶望。お姉ちゃんも。もう直に。  
 あんな辛い思いをするのはわたしだけでたくさんなのに。  
「ぎぃぃぃぃぃいい!!嫌ぁぁぁぁぁあああ!!!!」  
 そして無惨に処女を引き裂かれたお姉ちゃんの叫びがわたしの鼓膜をついた。  
 
 
 
「うっ……あっ……うぁ……」  
 身体の中がぐちゃぐちゃだった。私のおなかの中にはドロドロとした白い膿がたまっていた。  
「うっ!でるぜぇ!またでるぅぅ!」  
「くふふっ、さすが姉妹だねえ。音姫ちゃんのオマ●コも由夢ちゃんと同じでエロいよ」  
「お尻もキュウキュウ締まるよ。もういくらでも音姫ちゃんの中に射精できちゃう」  
 ドクドクと私のアソコとお尻の穴に白いオシッコが注がれる。注がれながらお腹の中をかき混ぜられる。  
 どれだけの時間そうされていたんだろう。もう時間の感覚もおぼろげだった。  
「許し……てぇ……もぉ……許してぇぇ……」  
 泣いて許しを乞う私の声も弱弱しいものになっていた。大切な処女をレイプで奪われて  
 それからひたすら輪姦され続けられて私の心はもうボロボロだ。  
「……っぐ……弟君……弟……君……」  
 ただすすり泣く。もう身体の内と外も汚された私には大好きな弟君に会わせる顔がなかった。  
 精液を吐き出されるために生ける肉便器。それが今の私だった。悲しい。すごく悲しいよ。  
 どうしてこんな悲しい目にあわなくちゃいけないんだろう。  
「由夢……ちゃん……」  
 そんな酷い目に私よりも先に遭わされた由夢ちゃんの方を見る。由夢ちゃんは虚ろな目で私が犯される姿を見ていた。  
 由夢ちゃんの瞳からはぽたりと涙が垂れている。そんな由夢ちゃんを見つめる私の頬にも生暖かいものが流れる。  
 涙、それと顔にもかけられた精液。もうぐちゃぐちゃの酷い顔で私と由夢ちゃんは見つめ合っていた。  
(由夢ちゃん……ごめんね……)  
 私は由夢ちゃんに謝る。純潔を奪われる直前、私は自分が救われることを願った。由夢ちゃんのことを忘れて。  
 ただ自分だけが助かりたかった。由夢ちゃんの身代わりになると言った自分の言葉を死ぬほど後悔していた。  
 なんて酷いお姉ちゃんなんだろう。私は。由夢ちゃんはこんな死にたくなるような辛い目にあわされたのに。  
 自分が犯されてはじめて分かる。由夢ちゃんが味わった苦しみ。由夢ちゃんが感じた惨めさ。生き地獄だ。  
 もうこの世に生きていたくなんてない。  
「うっ!でるよ。音姫ちゃん」  
 またドクドクと白濁が私の子宮へと流し込まれる。酷いよ。妊娠しちゃう。好きでもない人の赤ちゃんをレイプで。  
「こっちも頼むよ。くぅぅ」  
 ピュッと飛び出た精子が私の顔に張り付く。床に零れ落ちたものを私は舐め取らされる。  
「はっ…はっ…すげえ…アナル最高!」  
 ずんずんと私のお尻は抉られる。もう痛みの感覚も麻痺してきた。感じるのはただ惨めな気持ち。  
 死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。こんな惨めな思いをするぐらいなら本当に死んでしまいたい。  
「うっ……ぐぅ……あぐっ…うぅ……」  
 私の頬を涙が流れる。哀しくて。悔しくて。とても惨めで。犯されながら私はただすすり泣くことしかできない。  
 ドクドク。またお腹の中に注がれる。ずんずん。お尻のお肉が掻き分けられる。前後から肉棒でサンドイッチ。  
 喘ぎ苦しむ私の口に汚いおちんちんがねじ込まれる。苦しい。生臭い。口の中が不味い。ひどく不快だ。  
 強姦魔たちは代わる代わるに私を輪姦し続ける。さながら私は精液を注がれるためだけの肉便器だった。  
 由夢ちゃんが私よりも先にそうされたように。なんて可哀想な由夢ちゃん。そしてなんて惨めな私。  
「やぁぁ……許してぇ……もう……許してぇぇ……」  
 見っとも無く許しを乞いながら私は陵辱され続けた。延々と浴びせかけられる白濁に意識まで白く染められるまで。  
 
 
 
「んっ……んむっ……じゅっ…んっぷ……」  
 冷えて固まりかけた精液の味がわたしの口の中で広がっていた。  
「んふふ。いいよ。由夢ちゃん。その調子だよ」  
「使い終わった後はちゃんとキレイにしてあげないとねえ」  
「くふっ。こんなお姉さん想いの妹がいて音姫ちゃんも幸せものだねえ」  
 はやし立てる雑音には耳も貸さずわたしは吸い出す作業を続ける。お姉ちゃんの中に注がれた精液を。  
 なんて馬鹿なことをしているんだろうと自分でも思う。こんなの何の気休めにもならない。  
 穢されたわたしとお姉ちゃんの心と身体はもうキレイな頃には戻れない。どうせまたすぐ汚される。  
 ただ醜悪なギャラリーたちを喜ばせるだけなのに。それなのにわたしは……  
「…………ぁ………ぅ………」  
 お姉ちゃんは光一つない濁った瞳で口をただ僅かにぱくぱくと動かす。ああ、わたしと同じだ。  
 わたしもたぶん同じ瞳をしている。わたしの身体も精液でベトベトだ。お姉ちゃんと同じように。  
「むっ…ぐっ…じゅぷ…んっぷ…ごくんっ…んっ…」  
 吸い出しても吸い出しても白濁はお姉ちゃんの奥から溢れてくる。もう手遅れだ。  
 こんな深いところまで汚されたんだ。お姉ちゃんとわたしは。既に孕まされたかもしれない。  
 最低で最悪な人たちの子種を。ああ、嫌だ。吐き気がする。気持ち悪い。  
 そしてわたしは既にこの続きを知っている。ねえ、お姉ちゃん。この悪夢はずっと続くんだよ。  
 救いの手なんて何処からも来ないんだよ。わたしたちこれからずっと死ぬまで慰み者にされ続けるんだよ。  
 辛いよね。苦しいよね。嫌だよね。そんなの。だけどずっと続いちゃうんだ。これから一生。ずっと。  
 ぽとり。わたしの瞳からまた雫が垂れた。零れた雫は精液まみれのお姉ちゃんの身体にぽとぽと滴り落ちる。  
「っ……ぅ……っく…」  
 雫と一緒に熱いものがわたしの胸の奥からこみ上げていた。嗚咽が喉の奥から顔を覗かす。  
 どうやら抑えられそうにない。かったるい。でも、いいよね?お姉ちゃん。我慢しなくても。  
 ごめんね。ちょっとだけ胸を借りるね。吸い出す作業を中断してわたしはお姉ちゃんにしがみつく。  
「うっ……っぐ…ぅぅ……お姉ちゃん……うっ…っく……うあぁぁああああ!!」  
 大きな声をあげてわたしは泣いた。泣きじゃくった。わたしよりも控えめなお姉ちゃんの胸に頭を埋めて。  
 泣いたってこの生き地獄から解放されるわけじゃないけど。だけど今は泣きたいよ。  
 辛いのとか苦しいのとか思いっきり吐き出したい。だからお願い。お姉ちゃん。  
「うあっ……うあああ……ああぅぅう……う……っ!?」  
 すると、わたしの頭に何かが触れる。お姉ちゃんの手だ。お姉ちゃんは変わらず虚ろな瞳のままだけれど。  
 その手は泣きじゃくるわたしの頭を優しく撫ぜる。  
「お…姉ちゃん……お姉ちゃん!あぁ……うあぁああああ!」  
 わたしはしがみつく。お姉ちゃんの身体に。精液で濡れた身体同士をぴったり密着させて。  
 お姉ちゃんはわたしの頭を撫ぜ続けてくれた。お姉ちゃんの頬にも涙が伝っていた。  
「ごめんね………ごめんね……由夢ちゃん……」  
「お姉ちゃん……うっ……お姉ちゃん……」  
 永劫に続く陵辱の連鎖。果てしない絶望の入り口でわたしとお姉ちゃんはつかの間の温もりをお互いに感じていた。  
 
 
 
「ああああああああああぁぁああああ!!うああああああああああああああああ!!!」  
 慟哭していた。由夢ちゃんばかりか音姫ちゃんまでもが犠牲になってしまった。ボクの過ちの犠牲に。  
『あの娘たち似てるね。泣き叫ぶときの声とか壊れたときの瞳の虚ろさ加減とかが音夢ちゃんと』  
 淡々ともう一人のボクは言葉を吐き出す。どこか懐かしそうに。そしてとても哀しそうに。  
「ああぁぁぁあああ!!ボクのせいだぁぁあああ!!ボクのせいで音姫ちゃんがぁあ!由夢ちゃんがぁぁああ!!」  
 嘆き狂うボク。それをもう一人のボクは冷淡に見つめて言う。  
『そうだね。キミのせいだ。キミの身勝手な願いがこうして悲劇を生むんだ。そして広がり続ける。今、この瞬間にも」  
「うあぁぁぁああ……あぁぁあ……う……あ……」  
 もう一人のボクの言葉にボクは何も言い返せない。そうだ。みんなボクのせいだ。ボクのワガママのせいで。  
 みんなが地獄を味わうんだ。これからずっと。  
『それにこれはある意味、キミが望んだことじゃないのかい?』  
「……っ!?」  
『ずっと妬んでいたんだろう?自分を差し置いてお兄ちゃんと結ばれた音夢ちゃんを』  
「ち……違う……ボクは……そんなの……」  
『いいや、違わないね。だからキミは過ちを犯した。その結果がこれなんだよ。おめでとう。  
 キミの望みは果たされたよ。音夢ちゃんの血を受け継ぐあの娘達が惨めな肉便器にされることでね』  
「違う!違う!違うぅぅぅううう!!ボクはこんなの望んでいないっ!!」  
 ボクは必死で否定する。けれど否定すればするほどボクの中のなにかが形をなしていく。  
 ああ、そうだ。確かにボクは音夢ちゃんを妬んでいた。家族を、義之君を欲しがったきっかけもそうだ。  
 負け犬の自分がとても惨めだったから。せめて慰めてくれるなにかが欲しかったから。  
 だけど……だけどボクはこんなことは望んじゃいない。音姫ちゃんと由夢ちゃんがあんな酷い目にあうことなんて。  
『表面的にはそうかもね。だけど意識の深いところでやっぱりキミは望んでいたんだ。こんな悲劇をね』  
「……違う……違う……」  
『違うと言い切れるのかい?キミは昔、音夢ちゃんを殺そうとしたことさえあったじゃないか?』  
「っ!?」  
『同じボクだからね。キミがどれだけ醜いものを抱えて今まで生きてきたのか。ボクは良く知っている』  
「あっ……うっ……あぁ……」  
 その言葉に抗することもできず、ボクはただ呻く。ふいに映し出される光景。音姫ちゃんと由夢ちゃん。  
 また犯されている。頭が二つある大人の玩具であそことあそこを繋がれて後ろからお尻を犯されている。  
『うあっ……あぐあぁっ…由夢ちゃんっ……由夢ちゃんっ……』  
『ぅ……っぐ……お姉……ちゃ……あぐぅぅうう』  
 後ろからの圧迫に二人を繋ぐ玩具はより深くあの娘達を抉る。その都度、喘ぎをもらす二人。  
 下卑た哄笑が響き渡る。二人を嬲り者にして楽しんでいる鬼畜たち。  
 そんな外道に貪られて、音姫ちゃんも由夢ちゃんもボロボロだ。その瞳には生気の欠片もない。  
(これが……ボクの望んだことなの?)  
 惨めに陵辱される二人の姿をボクはこの意識の狭間の世界で延々と見せ付けられた。  
 

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