正月はヒマだ。  
 去年までは中学生だけの生活の為に様子を見に来る親戚もいたが、高校生  
ともなると大丈夫かと放置状態。それでも音夢がいれば、近場の親戚に挨拶  
回りをしようと言うかもしれないが今年はいない。何でも年明けすぐにレポートの  
提出、学年末テスト、それに実習と地獄のスケジュール。正月返上で勉強  
しなければならないようだ。  
 そんな多忙な妹とは裏腹に俺はヒマを持て余している状態だ。  
 正月は叶と初詣と目論んでいたが、あいにく風邪をこじらせてしまっている。  
終業式の頃にひいたのだが思いのほか重く、クリスマスの予定もキャンセルと  
いう有様。幸い、大晦日の頃には良くなっていたが、結構尾を引いた風邪なので  
ぶり返したらまずいと判断した。  
 見舞いに行こうかと思ったが理事長である祖母を始め社会的地位の高い  
工藤家は訪問客などで忙しいはずだ。三が日が明けてから行くしかないだろう。  
朝のうちに携帯で新年の挨拶と見舞いのメールを打ち込んでおいた。  
 友人連中は旅行とか帰省とかで遊べる連中はいない。年末年始は叶と  
過ごすつもりで全ての誘いを断ったから仕方ない。結局、日がな一日  
ゴロゴロしながらツマラナイTVでも見ているしかなかった。  
 とはいえ、元旦はそれでもなんとか過ごせたが二日目になるとかなりきつい。  
音夢がいたら宿題でもするように言うだろうが、生憎そんな発想はない。仕方  
ないので一人で初詣に出ようかと思ったら、来客を告げるチャイムが。誰かと  
思い、玄関に出てみると。  
 
「あけましておめでとうございます」  
 そこには晴れ着に身を包んだ叶の姿があった。  
「叶・・・風邪、大丈夫なのか?」  
「はいっ!ご心配かけました」  
 予想だにしなかった恋人の出現に俺は思い切り慌てた。なにしろ晴れ着姿の  
叶に対して、俺はGパンにドテラを羽織った格好だったからだ。それでもまだ  
ましだった、何しろついさっきまでパジャマ姿だったから。よくぞ、初詣に行こうと  
思ったもんだ、自分!  
「それはそうと、どうして・・・?」  
「はいっ、一緒に初詣に行こうと思いまして」  
「あっ・・・ちょっと待って!すぐ準備するから!!  
 いや、そこじゃ寒いから取り合えず中に!!」  
 俺は叶を家の中に案内した。  
「すぐに準備するから、ちょっと待っててくれ!」  
「うん。あっ、でももうお昼だから食べてからにしないかしら」  
「そんな時間か・・・・・・しかし」  
 確かにお昼の時間だが、食うものが・・・この三が日の間、普段から悪い  
朝倉家の食事事情は最悪にまで落ち込んでいた。コンビニとかスーパーは  
元旦から開いているが、この近辺の食堂などは三が日を越えないと店を  
開けない。そのため、この三日間の食事はコンビニ弁当かカップ麺、もしくは  
パンという状態に陥っていた。自分はこれで我慢できるが、叶にこんな食事を  
させるわけにはいかない。どこか途中で食べに行くか・・・しかし、どこが開いて  
いるのか思い悩んでいたとき、叶が何やら紙袋を取り出した。  
「はい、これ」  
 この時、はじめて叶がまるで旅行に行くかのような荷物を抱えていることに  
気づいた。  
「これは?」  
「おせち料理」  
「おせち!?」  
「うん、音夢さんが帰ってこれないと聞いたから。多分、おせち料理は作ってない  
 だろうなって・・・・・・」  
「あっ、ああ。おせちは作ってないんだ・・・・・・」  
 音夢がいても作ることはないのだが妹の名誉のため、敢えて訂正はしなかった。  
「よかった。無駄にならなくて」  
 叶はキッチンのテーブルの上におせちのお重を並べた。  
「こっ・・・こんなに・・・・・・」  
「うん。私が作ったのも・・・あるんだけど・・・・・・」  
「あ、ありがとう!では、お言葉に甘えて・・・いただきま〜す!!」  
「うん、どんどん食べてね」  
 
 叶の持ってきたおせちはすごく美味しかった。特に叶が苦労したというにしめは  
絶品である。洋食が好きな現代っ子の俺もこれなら和食が、いや煮物とかが  
好物になるだろう。  
「おいしい!うん、おいしいよ!!」  
「ありがとう!うれしい!!」  
 灰色の正月は薔薇色の幸せに満ちた正月に早代わりした。  
「叶の着物、似合っているね」  
「ありがとう」  
 嬉しさのあまり、口も滑らかに動いた。  
「ところで・・・叶って、いつも着物着てるけど・・・・・・自分一人で着れるの?」  
「えっ、うん着れるよ」  
「その晴れ着も?」  
「うん」  
「一人で着れる?」  
「うん、一人で着たわよ」  
「そうか・・・一人で着れるんだ・・・・・・」  
 実をいうと、ここからしばらくの記憶が途切れている。次に記憶があるのは叶が  
壁に手をついて、俺が着物を捲り上げ、お尻と大事なところを舐めているところ  
からだ。  
「あふっ!・・・・・・朝倉くん、お尻ばかり・・・・・・」  
「叶は、ここが一番感じるからね」  
 俺は叶の肛門を重点的に責めた。肛門の周囲を爪でなぞり、舌を這わせる。  
そのたびに叶は喘ぎ、身体を振るわせる。  
「だって・・・朝倉くんが、いつもいじるから・・・・・・」  
「はいはい、叶のアナルを開発したのはボクですよ〜」  
 そう言って叶の肛門に指を挿入る、人差し指の先端だけではなく、根元まで  
一気に。  
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」  
 叶の身体は大きく反応する。実のところ、叶の肛門を開発はしたけれど叶自身の  
資質によるところも大きかった。幾たびかのHで調べたところ、叶が最も感じた  
部分は彼女の肛門であった。試行錯誤の結果、今では肛門を責めれば人差し指  
だけで叶をイカせることができる。  
 だが、そんな勿体無いことはしない。俺は黙って、叶の肛門から指を抜いた。  
 
「あっ・・・朝倉くん・・・・・・」  
 切なげに叶は俺を見つめる。肛門ばかり責める恋人が指を抜いてくれた安堵感か、  
まだまだ足りないのに途中で引き上げられた不満感か、あるいはその両方か。  
「ありがとう、叶」  
「えっ?」  
「今日来てくれて・・・だから、お礼に・・・・・・二本挿入る」  
 叶の肛門に人差し指と中指を一気に差し込んだ。叶は更に大きく喘ぎ、  
身を反らす。  
「ハァ・・・ハヒッ・・・ハァハァハァ」  
「大げさだな、叶は・・・俺のはこのくらい太いはずだ」  
 人差し指と中指で叶の肛門を押し広げる。  
「アアァァァァァ!!ヒィアッ!ヒィァァァァァァァァ!!!」  
 隣に聞こえそうなくらいに叫ぶ叶、そして叶の腰は崩れ落ちて膝が折れようと  
した。  
「おっと!」  
 落ちそうになる叶の腰を左手で支える。  
「じゅ・・・純一・・・・・・」  
Hの時は名前を呼んでいいかと以前聞かれたことがある。それに、いいよと  
答えた。以来、叶が準備OKとなると呼び方が朝倉くんから純一に代わるように  
なった。  
「よしよし・・・そろそろいこうか。でも、肛門じゃなくて・・・ちゃんと挿入てやるから」  
 叶の中にモノを挿入る。すっかり待ちくたびれていた叶の中はヌルリと進入を  
許可した。  
「じゃあ、いくぞ」  
 根元まで入ったのを確認して動かす。テスト明けから半月、溜まっていた分を  
一気に返すかのごとく動かす。  
「じゅっ!純一!純一!純一!!」  
 俺の名を呼び、腰を振る叶。完全に箍が外れた。  
「出すぞ!中でいいか!!」  
「うん!いい!いいっからっぁぁ!!」  
 溜まっていた分を一気に吐き出す。  
「はぁぁぁ!!あぁぁぁぁあっぁぁっぁ!!!」  
 出し終えて、一息つく。だが叶は、また切なそうに見つめる。まだ足りないようで  
あった。それは俺も同じであった。むくむくと回復していくのが感じ取れた。  
「あ・・・あの・・・・・・今度はお尻で・・・・・・」  
「OK!」  
 叶の中から自分のモノを引き抜くと今度は肛門に突き刺した。多少の抵抗は  
あったものの、それが却って叶を悦ばせた。  
「じゃあ、動くからな」  
「うん!」  
 そのまま第2Rに突入。そして気が付くと日は沈み、部屋は真っ暗になっていた。  
「初詣、いけなかったな・・・・・・」  
「うん・・・」  
「仕方ないな・・・じゃあ、送るから着物を着て・・・・・・」  
「今日は・・・ここに泊まる」  
「えっ!?」  
「嘘ついちゃった・・・今日は白河さんのところに泊まるって・・・・・・」  
「・・・・・・」  
「大丈夫!ちゃんと口裏は合わせてもらうようにしてるから・・・」  
 叶はそう言って舌を出した。両手に抱えていた紙袋のもう一つには着替えが  
入っているようだ。  
「叶・・・・・・」  
「もしかして・・・・・・怒った・・・」  
「続行!!」  
「えっ!?あっ、でも着替えないと・・・」  
「そんなもん要らないって!」  
「でも、それじゃぁ・・・・・・」  
「俺のカッターシャツ貸すから!一回着てみろ!いや、着てくれ!!」  
「えっ、それって・・・」  
 この後の記憶も実はあまりない。ただ一晩中、いたしていたのは覚えているが・・・・・・  
 
 
同日、白河邸。  
「ことり!今年度限りとはいえ、私はまだ風見学園の教員なんだぞ!!  
 バレたらまずいだろが!!」  
「ごめんね、お姉ちゃん。叶さんにどうしてもと頼まれて・・・」  
「だいたい初詣に行くのになんで前日から泊り込まねばならんのだ!?」  
「それはね・・・巫女さん姿の環さんがいるから・・・・・・」  
「?」  
 暦は理解できてはいないようだった。しかし、ことりの方は叶の事情の方を  
理解していた。叶は純一に巫女姿の環ではなく、晴れ着姿のことりや眞子  
などの女の子に自分より先に会わせたくはなかったのである。だから媚薬や  
催淫剤の添加率100%のおせちを持って純一の家に行ったのだと。そして、  
純一を絞りつくしておこうと・・・・・・  
 
 その叶の行動について、ことりがどう思ったかは不明である。ただ彼女が  
翌日、晴れ着を着て初詣に行ったこと、そしてそこで純一らと出会ったこと、  
更に眞子や環など見知った女の子とも会ったことだけは事実である。  
 
 

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