DC輪姦計画  ――モエカン――  
 
――――白河ことりがこの世を去って1ヶ月余り  
 
あれから色々なことがあったが、裏に流れた白河ことりのビデオは大好評だった。  
処女喪失の後にも15本ほど撮影され、本土にあるヤクザがらみの裏ビデオ業者がかなりの高値で買い取ってくれた。  
ことりを強姦した生徒たちは本校・付属の男子生徒たちや業者からの依頼もあり、次のターゲットを探していたのだが  
候補に上がっていた朝倉音夢は生憎と本土の医療専門学校へと進学してしまったために手が出せない。  
ゆえに、次に白羽の矢が立ったのが水越萌だった。  
おっとり美人、しかも巨乳。  
ことりの一件で得た顧客からの要望も多く、今回ついに計画に踏み切ったのだった。  
 
 
本日、萌のクラスの5時間目は体育だった。  
男子は校庭で女子は体育館。  
教室の中はガランとしていて、壁に備え付けられた掛け時計が誰も見てはいないというのに  
律儀にも休まず、規則正しく秒針を刻んでいる。  
開け放たれた大きめの窓からは冷たさを伴った11月の風が吹き込み、カーテンが寒そうに揺られていた。  
そんな静かな午後のひとときを打ち破るかのように、一人の男子生徒が教室の扉をガラリと開ける。  
誰もいない教室の中を一瞥。  
目当ては萌の机だった。  
ターゲットの机を探し出すとツカツカと足早に歩いて行き、手に持っていた茶色いガラス瓶の蓋を開ける。  
それを脱脂綿に染み込ませて萌の机の上に満遍なく塗り、ニヤリとほくそえんで教室から立ち去った。  
ちゃぷちゃぷと揺れる手にしたガラス瓶の中身。  
瓶横のラベルには「CHCl3」の化学式と「クロロホルム」という名前が書かれていた。  
 
 
水越萌はよく眠る。  
寝る子は育つというが、まさにその通りなのかもしれない。  
走ればユサユサと揺れる大きな胸。  
本人は気づいていないのだが、この豊満な乳房に注がれる男たちの欲望と女たちの羨望のまなざしは数知れず。  
不幸なことにも、それが原因で今回のターゲットに選ばれた訳なのだが。  
 
くどいようだが、水越萌はよく眠る。  
故に、彼女がいつ・どこで眠っていたとしても誰も気に留める者はなく、  
放課後に自分の机で眠りこけていたとしても、誰一人として気にしない。  
しかし今日は少しばかり違った。  
「眠っている」のではなく、「眠らされている」のだ。  
夕方の斜光が教室に射し込み、深い眠りの中にある萌の長い青髪をオレンジ色に染め上げる。  
最後まで教室でダベっていた女子生徒の3人組が扉から出て行き、萌は一人取り残された。  
そんなことにも気づかずに、スヤスヤと安らかな寝息を立て続ける。  
自分の身に危険が及ぼうとしていることにも気づかずに。  
 
最後まで残っていた3人組の女子学生が廊下の端を曲がった瞬間、誰もいなくなった教室の引き戸がガラリと開く。  
まるで狙ったかのようなタイミングだった。  
6限目の終わりのチャイムが鳴り響いてからすでに40分。  
入ってきた男子生徒の一人が「とっとと帰れよブス共」とブーたれながら、スヤスヤと眠る萌に近づいた。  
差し込む夕日が遮られて4人ほどの生徒の影が萌の上に落ちるが、起きる気配はまるでない。  
その様子に笑いながら、互いに目配せをした。  
 
 
――――――――――  
 
「へい、水越萌一丁、お待ちぃ!」  
視聴覚教室の床の上に広げられた体育マットの上に、少し乱暴ぎみに放り出された。  
ドサッと音を立てて、四肢に力の入らない少女が転がる。  
その瞬間、周りの男共から歓声が上がった。  
「本物の水越じゃん!」  
「・・・寝てるのか?」  
口々にざわめきながら少女へと近づく群衆。  
その数、ざっと15,6人。  
「はいはい、みんな撮影の邪魔! どいたどいた」  
手を叩きながら、旨そうな得物に群がる獣たちを下がらせる。  
人の輪が退いたところに2台の撮影用のライトが灯り、横たわる少女へと光を注ぐ。  
3台のビデオカメラに撮影中を現すの赤いランプが灯ると、本日の「男優」が萌へと近づいていった。  
――――――――――  
・・・  
・・・・・・  
・・・・・・・・・  
「・・・・・・・・・―――――ん〜〜〜〜っ、よく寝ましたね〜」  
どこか間延びした声を上げながら、萌は視聴覚教室の前の廊下で目を覚ました。  
時刻は6時を少し回ったところだろうか。  
秋の日はつるべ落とし。  
外はすでに真っ暗で、校内も真っ暗だった。  
廊下にも教室にも電気は灯っていない。  
「・・・・・・はて、ここはどこでしょう・・・・?」  
小首を傾げながらゆっくりとまばたきを二回。  
「よいしょ・・・ぁいたたた」  
婆臭い掛け声で立ち上がろうとして、股間の違和感に気付いた。  
股の付け根、それも内ら側がヒリヒリと引き吊るように痛む。  
まるで何かが刺さっているかのような・・・・  
それになんだかベチョベチョしていて気持ちが悪かった。  
壁を支えにして立ち上がり、とりあえずケガでもしていないかを確認するために女子トイレへと急ぐことにする。  
何か刺さっていたらどうしましょう〜〜〜と心の中で心配しながら、  
真っ暗がりに消火栓の赤いランプしか灯っていない廊下を、手探りで歩きだした。  
 
 
闇と静寂に包まれた女子トイレに白色灯の光が満ちる。  
ここにくるまでの間、どうにも嫌な予感が拭えなかった。  
奥から二番目の個室の扉を閉め、便座に腰掛ける前にスカートの両脇に手を入れて、下着をズリ下げようと端を掴む。  
ニチャ・・・・ゴボッ  
すると少しパンツを下ろしたところで、何かが股の間から垂れてきた。  
ドロドロとした見たこともない奇妙な液体が、下ろしたパンツの股に宛う部分へとこぼれ落ちる。  
「―――――・・・これは・・・・なんなのでしょう〜〜〜〜〜〜〜〜????」  
泣きそうな顔で可愛く小首を傾げてみるが、女の子の大事な部分から溢れ出る白濁とした液体は  
止まることを知らないかのように、いつまでも溢れ続けた。  
 
モエカン・完  

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