「朝倉くん……今日、おウチにお邪魔してもいいですか?」  
 
学校終わりの帰り道、俺とことりは手をつないでその桜並木を歩いていた。  
俺達が付き合い始めてもう二年近く……こうして帰りに彼女が家に寄ろうとするのも、ほぼ日課となっていた。  
ましてや明日は休日、このまま泊りがけなんていうこともめずらしくない……が。  
 
「え、えーと……その……」  
 
とても嬉しい申し出ではあるが、俺はそれをすぐ了承することができなかった。  
いつもならむしろこっちからお願いしたいぐらいだが、今日のことりはどこか不機嫌そうに見えるうえ、その原因が俺にある可能性が高かったからだ。  
 
「いい……よね?」  
 
ピクリとも表情を変えずに、彼女は握っている手にギュゥゥ!っと力を込めてきた。  
握り潰されそうなほどの力と、その人形のような表情に脅され……俺は観念して、こう答えるしかなかった。  
 
「うん……いいです……」  
 
恋人同士なのに重苦しい雰囲気をもったまま、俺達はそのまま家にたどりついた。  
いつもどうり、ことりが植木鉢の下のカギを取り、それを受け取った俺が玄関のドアを開ける。  
はたから見たら、まるで夫婦のようなやりとりを羨ましいと感じるかもしれないが。  
これから彼女にされてしまうことを考えると、俺はあまり楽しい気分にはなれなかった……。  
 
「こ、ことりはさき部屋いってていいよ……俺……お茶いれてから行くからさ……」  
「いいんですか?……お茶だったら、私が淹れますけど……」  
 
俺の家とはいえ普段は彼女が用意してくれるのだが、今日は少しでもご機嫌取りをしておかないとまずい。  
その申し出に俺は首をブンブンと振りながら、そのまま台所に駆け込んでいった。  
 
「じゃあ……私、先に行ってますね……?」  
 
素っ気無い声が背後から聞こえて、そのままトントントンと階段を登っていく音が響いていく。  
それを遠くで聞きながら、俺はキッチンで急いでお茶の用意をし始めた。  
なるべく高そうな紅茶のパックをティーカップに入れ、お湯を注ぎ、おいしそうなお茶菓子を皿にてんこもりに盛りつける。  
 
(さっきからやたら敬語が多い……ってことはやっぱり……)  
 
まだ友達だった頃も、ことりはああしてよく敬語を使っていた。  
彼女は機嫌が悪くなると、普段の気さくな態度を急に失くし、俺にとても冷たい態度をとってくるのだ。  
まるで大嫌いな人と話すように堅苦しい言葉を使い、俺のことを蔑んだような目でさえも見つめてくる……。  
そして……とどめに……。  
 
(い、急がないと……一番怖いことをされちゃう……)  
 
念のため手から和菓子を3、4個作り出し、そのお皿に付け足していく。  
カロリー消費が激しくお腹がググーっと鳴ったが、いまはそんなことはどうでもいい。  
とにかくことりに謝らないと……どんなことをしてでも許して貰わないと……。  
なんとか用意し終わったお茶一式を手に持ち、俺は一気に階段を駆け上がった。  
 
(プ、プラス思考だ……すぐに謝って仲直りして……それで……今夜もいっぱい可愛がってもらうんだ……)  
 
 
 
階段を上がりながら綿密なイメージトレーニングを繰り返し、ドアの前に着くとその場でスーハースーハーと大きく深呼吸をした。  
きっと、この部屋の中でことりは笑顔で待っていてくれている。  
ドアを開けたら、『ごめんなさいっす♪ちょっと驚かせちゃおうかななんて……テヘヘ♪』なんて可愛いことを言ってくるはず。  
で俺は、『びっくりしたじゃないか、こいつめー♪』なんて言って、彼女の頭を軽く小突いて仲直りコースだ!  
……自分でも有り得ないとわかってる妄想をしながら、俺はそのドアノブをゆっくりと回していった。  
 
ガチャ……。  
 
「こ、ことりぃー♪……お待た……せ……!?」  
 
媚びるような声をすべて出し終える前に、俺は部屋の中の光景に絶句していた。  
まず目に飛び込んできたのは……ことりの後ろ姿。  
部屋の奥に直立不動で立ち、その流れるような後ろ髪を俺の方に向けていた。  
笑顔で待っていてくれるどころか、顔すら見せてくれなかったわけだ。  
だがそれはわざとそうしてるわけではなく、彼女は奥の机の引き出しから、あるものを取り出した直後だったかららしい。  
 
「あれ?……ずいぶん早かったですね……」  
 
ようやく俺がドアを開けたことに気づき、彼女はそのままクルっと後ろを振り向いた。  
それに合わせて赤い髪がフワリっと舞い上がり、同時にその手から、黒いヒモのようなものが……ビュンッ!と風を切って舞い上がった。  
 
「う、うん……い、急いで……き、た……か、か、か、ら……」  
 
彼女が手にしているものを見て、俺は恐怖でその場に固まってしまった。  
寒くもないのに自然と体が震えだし、持っているお盆の上のティーカップがカタカタと小さく音を立てていく。  
 
「……どうしたの?……入らないの?」  
 
入らないです……とできれば答えたかった。  
でもそんなことを言ってしまったら、更に彼女の怒りを買いかねない。  
俺はあきらめて、その恐怖の部屋に足を進ませていった……。  
 
「こ、こ、紅茶にしたんだけど……よかった……?」  
「うん、何でもいいっすよ♪…………どうせ飲まないし」  
 
言葉の意味を十分理解しながらも、俺はテーブルの上にお盆を乗せるしかなかった。  
飲まない……飲むヒマがない……そんなものを飲むよりも、他にすることがあるでしょ?……と、彼女の顔は言っていた。  
そのまま俺はテーブルを挟み、できるだけことりと離れた位置に座ろうとする。  
 
「何で……そっちに座るんですか?……こっちおいでよー♪」  
 
ポンポンっと自分の右隣のじゅうたんを軽く叩きながら、彼女は向かいにいる俺を招き入れる。  
あきらかに作ったものとわかる笑顔を向けられ、俺はしかたなくその隣に移動していった。  
少しでも反省を示すように……とりあえず……正座です。  
 
「し、失礼します……です……」  
「あはは♪……なにかしこまってるの?……やっと二人っきりになれたのに……」  
 
いつもならこのまま膝まくらをしてもらったり、キスをしちゃったりして甘々ムードになっていくんだが。  
今日はこの二人きりという状況が、ものすごく怖い。  
いまだ彼女の右手にしっかりと握られている……その黒光りした『鞭』が、俺を怯えさせていたからだ。  
 
 
 
最初は軽い気持ちで買ったものだった。  
『SM』というものに少し興味が出てきた俺は、ネットのSMグッズサイトで、ついこの鞭を通信販売で買ってしまったのだ。  
もちろん、これでことりをイジメてみたいと思ったからで……。  
でも、あくまでソフトSMな感じで楽しもうと思っただけで、彼女が少しでも嫌がったらただのコレクションにするつもりだった。  
なのに今となっては……すっかりその『鞭』は、ことりの愛用の品になっていた。  
 
 
おもわずゴクンっと生唾を飲み込みながら、その鞭が握られている手を見つめる。  
 
「ん……あ、これ?……これはね、またいつもの悪いクセを出したイケナイ子に……オシオキするために持ってるんすよ♪」  
 
イケナイ子……それはもちろん俺のことで、やはり彼女は怒っているらしい。  
今日俺がしたこと、俺があの子にしてあげたことを。  
 
「あ、あの……今日のことは……」  
「わかってます……気分の悪くなった胡ノ宮さんを、保健室まで連れて行ってあげたんだよね?」  
 
わざわざ説明する必要もない……ことりには、俺が今何を考えているのか全てわかってしまうからだ。  
俺がそれを知られたくないと思えば思うほど、彼女にはそれが逆に強く伝わってしまっている。  
おそらく、下校の時にはすでに聞こえていたんだろう。  
 
「それだけじゃなくて……そのあと1時間も2時間も、眠っている彼女の傍にいてあげたんでしょ?……手まで握ってあげながら……」  
 
ことりはおもむろに右手をススっと上げると、ムチの先を俺の首すじに押し当てながら続けていった。  
いかにも丈夫そうな皮の感触が皮膚に感じられ、それがそのままスリスリと撫でるように擦り付けられる。  
とても優しい動きではあるが……その表面の硬い感触は、それでも皮膚を削ぎ取るように痛みを感じるものだった。  
 
「あ、あうぅぅ……こ、ことり……」  
「あいかわらず優しい……優しすぎるね、朝倉くんは……誰に対しても……」  
 
首に押し付けられたムチが、徐々に下に向かって降りていく。  
服ごしの胸を通り、そのままお腹のあたりまで降りてくると……今度は、また首に向かってスルスルと登ってくる。  
まるで、俺の体をその真っ黒なムチが這いずり回っているようだ。  
 
「そうだよね……胡ノ宮さんは朝倉くんの許婚だもん……特に優しくしてあげなきゃ……ね?」  
 
ね、と言った瞬間、ことりの青い瞳がキッと俺の目を睨みつけてきた。  
それとほぼ同時、ゆっくり泳いでいたムチが急に胸の上を走り、乳首のあるあたりにグリィっと突くように押し当てられた。  
 
「痛!……い、痛い……あうあうぅぅ……」  
 
ゴワゴワとした硬い感触が服を通し、一番敏感な乳首を刺激してくる。  
痛いとは言ったが、その痛みの中には微かな気持ちよさのようなものも感じられて……。  
それがわかっている彼女は、遠慮なくその乳首をグリグリ攻め立ててくる。  
 
「こうやってグリグリされるの……痛い?……それとも……きもちい?」  
「う、う、う……い、痛いです……やめてぇ……」  
 
情けない声をあげ許しを言った瞬間、彼女の攻め立てる動きがピタっと止んだ。  
しかし、それはべつに俺の言葉を聞いてくれたからではなく……ことりの更なるお仕置きの準備にすぎなかった。  
 
 
 
「服……全部脱いで……?」  
「は、はい……」  
 
気づけば俺はいつのまにか敬語になり、彼女のその『命令』におとなしく従っていった。  
急いで制服のシャツに手をかけ、そのまま胸のボタンを外そうとするが……緊張と恐怖でうまくそれを外すことができない。  
小刻みに震える手で焦れば焦るほど、その小さなボタンを外す行動を遅らせてしまうのだ。  
 
「あ、あ……あうぅぅ……は、外れない……」  
「………………」  
 
……バチィィィィン!!!  
 
「……痛い!!!」  
 
ビュンっと風を切る音が聞こえたかと思うと、手の甲にやけどするほど熱い痛みが走った。  
あまりに速くて見えなかったが……ことりはそのムチを激しくうならせ、俺の手をおもいきり叩いてきたのだ。  
モタモタしないで……と言いたげな目を向けながら。  
 
「!?……ご、ごめんなさい!」  
 
言葉では何も言われていないが、俺はことりに脅されるように急いで服を脱いでいった。  
もう普通に脱いでいくなんてことはせず、それを体から引き剥がすようにおもいきり引っ張ると、付いているボタンがブチブチと外れていく。  
続けてズボンのベルトもガチャガチャと音を立てながら外し、トランクスと一緒に一気に下に降ろす。  
そしてようやく全てを脱ぎ去ると……俺はことりの前で裸になった。  
 
「ぬ、脱ぎました……」  
「うん……見ればわかるよ……」  
 
部屋の中……ことりはいっさい制服を脱がずに、目の前に座っている。  
一方、俺の方は彼女の命令で全裸になり、そのけっして綺麗とはいえない男の裸体を晒していた。  
この光景だけで、どちらに主導権があるかはあきらかだった。  
 
「手……痛かった?……見せて……」  
 
叩かれた右手の甲を、スっと彼女の前に差し出す。  
そこには、左から右にかけて一本の線が横切るように……痛々しいムチの痕が付いてしまっていた。  
 
「ごめんね……ちょっと強くしすぎちゃったかな……ん……」  
 
そのままことりの唇が、差し出した手の甲に近づけられた。  
その唇から真っ赤な舌が出されると、それがムチの傷痕をなぞる様に這わせられる。  
端の方からゆっくりと……その痛みを和らげるように、ヌメっとした舌が左右に動いていく。  
 
「あ……ん……ピチャピチャ……ん、んん……ピチュ、ピチャァァ……」  
「あ、あぁぁ……し、舌……ことりのベロが……ああう……」  
 
いまだズキズキする手を這い回るきもち良い感触に、俺は心地よい悲鳴をあげていた。  
彼女につけられた傷を、彼女自身に癒してもらう……その何ともいえない矛盾した感覚に、背中がゾクゾクしてくる。  
 
「ピチャ……ピチャ……ん……こっちも……少し赤くなってるね?」  
 
手の甲から舌の感触が消え去ると、今度は胸の方にヌメヌメ感が襲ってくる。  
ことりは、続けて俺の乳首までにもその舌を伸ばしてきたのだ。  
さっき服の上から刺激されたそこはたしかに赤みを帯びていて、その突起物にも薬代わりの唾液が塗りつけられていく。  
 
 
 
「ん……んぅ、ピチャピチャピチャ……あん……んんぅぅぅ……」  
「あ、あうぅ……そんな……ち、乳首なんて舐めちゃ……あー……」  
 
ほんとはもっと舐めてもらいたいくせに……嫌がるようなことを口にしている。  
彼女の口からペチャペチャと音が鳴るたび体を震わせ、そのザラザラした舌の感触にしっかりと喘ぎ声をあげていた。  
もちろん、ことりにはその願望が伝わっているため舌の動きが止まることはない。  
 
「あ、あ、あ!……お、おっぱい……おっぱいきもちいいよぉぉ……あぁぁ……」  
「あむ、ん、ん……こんなピンピンにしちゃって……朝倉くんってば、いやらしい……あ、あむぅぅ」  
 
快感で固くシコった乳首を、ついにことりはチュウっと口に含んでしまった。  
唇の二つの膨らみが上下から挟みこみ、そのままハムハムと甘噛みするように動かされる。  
断続的にキュッキュッと絞るような動きが続くと、今度は音を立ててまでそれに吸い付いてくる。  
 
「んん……あむぅぅ……チュ、チュゥゥゥゥゥ!!!」  
「あん!……あはぁ……す、吸っちゃ、吸っちゃダメぇ……ことりぃ……あうー」  
 
赤ちゃんが母乳を欲しがるようにチュウチュウと吸い付かれ、時おり舌でレロレロと転がされる……。  
大事な乳首がことりにおもちゃにされていき、俺はただ情けなく声を出していった。  
 
女の子に攻められることにたまらない興奮を感じ、俺は上半身を震わせながら下半身も浅ましく反応させていく。  
下を向いていたペニスはムクムクっとその角度を上げていき、目の前にいることりのお腹に、突き刺さるように伸びていってしまう。  
 
「ちゅぷ……ん……ん、んぅぅ?」  
 
ツンツンとお腹をノックしてくるものに気づき、ことりは俺の乳首からチュポンっと口を離した。  
そのペニスは、まるで小動物のように彼女の制服のお腹に埋まっていて、可愛がってくれとじゃれついてるようにもみえる。  
 
「……なんです?……これ……」  
 
しかし、甘えるペニスとは対照的に……彼女はとても冷徹な瞳で、その勃起したものを見下してきた。  
勃起状態でも皮が余り、亀頭をまだ半分以上も隠してしまっている包茎ペニス……。  
それをことりは、まるで汚らしいものでも見るかのように視線を向けてきた。  
 
「汚いおちんちん……こんなもの、私の体にこすり付けないで?」  
「あぅ……ご、ごめんなさい……ごめんなさいぃ……」  
 
謝ってそれがおさまるわけもなく……彼女はしょうがないなぁといったふうに、その醜く勃起したものに手を伸ばしてきた。  
ムチを持っていないほうの左手で、指先に根元、手首の方に亀頭がくるよう……逆手にペニスを握り締めた。  
 
「う!……うぅぅ!」  
 
裏側が温かい手のひらに包まれ、おもわずペニスをピクンっと脈動させた。  
ネクタイのように垂れ下がった裏スジに、ちょうど手のプニプニしたところが当たって……すごくきもちいい。  
 
「ほんとイケナイ子っすね……オシオキの最中なのに……こんなにおっきくさせちゃうなんて……」  
 
ことりはそう囁きながら、ゆっくりと手を動かし……その包茎ペニスを徐々に剥いていった。  
くるまれていた皮が亀頭をスルスルと滑り、根元の方に向かってしわを作りながら集まっていく。  
 
「あ、ああ……む、剥いてる……ことりにおちんちん、剥かれちゃってるぅ……」  
「んふふ……朝倉くん、私にここのお皮ムキムキされるの……大好きだもんね?」  
 
 
 
彼女の恥ずかしい問いかけに、俺はコクンコクンと何度もうなずいてしまった。  
そのまますべての包皮が剥かれていくと……トマトの表面のように真っ赤な亀頭が、ツルンっと露出される。  
 
「ほぉら、全部剥けちゃった……今だけ大人のおちんちんさんですよ?……クスクス……」  
 
ペニスの大きさに対して皮が余り過ぎているため、彼女が手を離すと、ふたたびそれはクルンっと包まれてしまう。  
それを馬鹿にするように、ことりは余った皮を指でつまみ、クニクニと動かしていく。  
 
「たくさん皮が余っちゃって……こんな情けないおちんちんで……恥ずかしくないの……?」  
「は、恥ずかしいです……指でいっぱいタプタプされて、包茎だってバカにされて……と、とっても恥ずかしいですぅぅ…」  
 
恋人に男として未熟だと言われ、包茎を指でイジられるという屈辱的なことまでされているのに、俺は腰を左右に振りながら身悶えていた。  
彼女のピンクの唇で罵倒されるたび、白魚のような指先で弄ばれるたび、その醜い体がより強調されていくようで……。  
鞭を持ったことりに……女王様にイジメられ、俺は完全にマゾ奴隷として目覚めてしまっていた。  
 
「も、もっと……もっとボクの醜いペニスをイジメてください……ことり様……」  
 
頭の中でカチッっとスイッチが切り替わり……。  
気づくと僕は、ことり様にもっともっとイジメてくれるようお願いしていました。  
卑しい奴隷の分際で、女王様にお願いなんて厚かましいとは思いましたが……。  
とてもお優しいことり様は、この申し出にニコっと笑顔を向けてくださいました。  
 
「いいですよ……朝倉くんのおちんちんから、残さず絞り取ってあげますね……♪」  
 
ことり様は、そのままペニスに添えた手を前後に動かし始めました。  
シュッシュッシュッっと乾いた音をさせながら、その皮がいっぱいついたおちんちんがシゴかれていきます。  
彼女の手が奥に滑るたび亀頭が皮に包まれ、ふたたび根元に戻ってくるとそれが剥かれてしまいます。  
 
シュコシュコシュコシュコシュコ……。  
 
「う、う、う、うぅ!……ああ、いい……き、きもちいいです……ハァハァハァ」  
 
こんな醜くたぎったペニスを、ことり様はその美しい手で気持ちよくしてくださいます。  
手のひら全体で竿の下を包みこみ、そのまま手首もうまく使いながらシコシコシコっと動かしてきます。  
利き手ではない左手で、しかも逆手なのに……とてもお上手な手コキに僕はだらしなく口を開けてしまいました。  
 
「あうあうー……す、すごいですぅことり様ぁ……ボクのおちんちん、溶けちゃいそうですぅぅ……ハァー!ハァー!」  
「クス……朝倉くん……そんなハァハァヒィヒィ喘いじゃって……ブタさんみたーい♪」  
 
家畜のようなものにまで例えられて、更に僕の興奮は増していきました。  
ペニスは規則的にドクドクっと血管を浮き立たせ、まるでことり様の手の中で喜びの舞を踊っているようです。  
 
「すごいっすねぇ……私の手の中でビクビクって……もしかして、もう射精しちゃいそう?」  
 
まだシゴかれてから一分ほどしかたっていませんが、ことり様のお手コキはあまりに気持ち良いため、すぐに射精できてしまいそうです。  
このまま出して、早漏と罵られるのも興奮しますが……僕はお尻の穴をグッと締めて、なんとかそれをガマンしようとしました。  
 
「ま、まだ平気……です……せっかくことり様にシゴいて頂いてるのに……射精なんて、射精なんてぇぇ……」  
「嘘つき……ほんとはもう、出ちゃいそうなくせに……このままピュッピュッってしちゃいたいくせに……♪」  
 
 
 
僕のあさましい考えなど、彼女にはすぐにバレてしまいました。  
いまどれだけペニスが気持ちいいかも、射精を必死に我慢しているかも、全て心の声で聞こえてしまっているのです。  
今の僕は……身も心もことり様の手の中です。  
 
「それとね……早くイきそうになっちゃうのなんて、前から知ってますよ♪……私の中で……5分ももったこと、あったかな?」  
 
彼女の言うとおり、僕は膣に入れた時はもっと早く射精しそうになります。  
手でされるだけでもこれなのに、あのヌチョヌチョしたことり様の中でなど耐えられるはずもないのです。  
 
「あぅ……な、ないです……ボクは射精もろくにガマンできない……ダメ男ですぅぅ……」  
「そう……それに……他の女の子にも優しくしちゃう、悪い子……だよね?」  
 
そのまま……ペニスをシゴく動きが、だんだんと速いものに変わっていきました。  
シコシコと激しく擦られるたび、鈴口からは先走った液がビュッビュッと噴き出してしまい……彼女の制服のそでを汚していきました。  
 
「あ、あ、あうー……で、でちゃってる……ことり様の大切なお制服、汚しちゃってますぅぅ……」  
「あらら……こんなエッチなお汁まで出しちゃって……ほんと締まりのないおちんちんっす……ねぇ!」  
 
ピチィン!!!  
 
「あん!」  
 
きもちいい感覚に包まれていた体に、小さな痛みが追加されました。  
ことり様の右手のムチが、僕のだらしないペニスを叩きつけてきたんです。  
大事な部分なだけに……さすがに手加減はしてくれているのがわかります。  
 
パチン!ピチン!パチィン!  
 
「あん!……あ、あ、あぁん……あうぅぅー」  
 
一度だけでは終わらず、その軽いムチの刺激が次々に加えられていきました。  
彼女は左手でペニスの下側をシゴきながら、右手のムチで上側をピシャンピシャンと叩いてくるのです。  
ミックスされた快感と痛みに……僕のお腹がムズムズした気持ちよさで広がっていきます。  
 
「どう?どうなんです?……こんなムチでオシオキされながらシゴかれても……きもちいいのかな?」  
 
パチン!パチン!パチィンン!!!  
 
「あん!あん!……は、はい……すごくき、きもちがいいですぅぅ……ハァ、ハァ」  
 
ことり様のムチさばきはとても卓越していて、面積の広くないペニスをほとんど外すことなく捉えていました。  
持ち前の能力と頭の良さで、彼女はどんなことでも優等生になってしまうのです。  
僕の……誇りの女王様です。  
 
「うふふ……白いのが出るのと、赤いのが出ちゃうの……どっちが先っすかねぇ……?」  
 
舌を唇の上で泳がせながら、ことり様は左手の動きをどんどん速めていきました。  
高速に擦るように前後させ、先走りの液でグチュグチュグチュ!っと音を立てながらシゴいてきます。  
 
「あん、あ、あ!……で、でるでる……でちゃうぅ……白いの出ちゃいますぅぅ……!」  
 
 
 
ムチと手コキのめちゃくちゃな刺激に耐えられず、ペニスが射精に向かってビクビク震えていきました。  
ガマンしていたものが袋から湧き上がり、それが尿道まで押し寄せてくるのが分かります。  
僕はことり様の目をじっと見つめ、必死になってそれを訴えました。  
 
「んふふ……いいですよ、このまま出して……全部見ててあげるから……射精しちゃうとこ……」  
「あぁ……あ、ありがとうございますぅぅ……」  
 
射精を許可されて、僕は感謝の声をあげながらペニスを解放していきました。  
亀頭の先がパカっと分かれて、そこから白い液体がドバドバっと吐き出されていきます。  
 
ドビュ!ドビュウ!ドププププ!ドビュウウゥゥゥッゥ!!!  
 
「あうぅぅ!……あぁーあー!……あぁぁぁ!!!」  
 
彼女の手の中で爆発するように動きながら、ペニスは一回、二回と吐精を繰り返していきます。  
白い塊のようなザーメンを……オスの獣液を残さずそこに射精していきます。  
少し黄色がかったものまで混ざっている汚いものを、ことり様は全て手のひらに受け止めてくださいました。  
 
「すごく熱い……やけどしちゃいそう……」  
 
ドビュゥ!……ドビュビュ!……ドピュゥゥゥゥ……。  
 
「あ……あ、あー……あぁぁぁ……」  
 
最後に一滴、透明な液体がドビュっと吐き出ると……ペニスはようやくその脈動を終えました。  
全てを出し切ったそれは急激に力を失くしていき、彼女の手に文字通り搾り出られていました。  
 
「いっぱい出たね……気持ちよかった?」  
「ハァハァ……はい……よかったです……ことりさ……ま……」  
 
射精が終わると、いつもどおり急激な脱力感が体を襲ってきました。  
フラフラと体を支えきれなくなり、僕はそのまま彼女の胸に顔を埋めてしまいました。  
 
「あん……ふふ……どうしたんです?……眠くなっちゃったの?」  
「あう……ご、ごめんなさ……い……」  
 
そう言われると余計に眠気が襲ってきて、柔らかい胸元を枕にするように抱きしめていました。  
そして……段々とまぶたが重くなっていきます。  
それに気づいたことり様は、僕の頭に手を添えスリスリと撫でてきてくださいました。  
 
「おやすみなさい……私のかわいい…………」  
 
まどろんだ意識の中、ことり様が何かをつぶやきました。  
最後の方がよく聞き取れませんでしたが……僕はそのまま、大好きな女王様の胸の中で目を閉じていきました……。  
 
                             終  

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