人は苦しみや痛みに耐える事はできる。例えそれがどんなに辛くて悲しい出来事でも。
身を引き裂くような苦痛。心が張り裂けるような悲しみ。そういったものに次第に慣れていく。
心も身体もだんだんに何も感じないようになっていく。それは機械の様に。
でもねそれは平気なわけなんじゃないんだ。誤魔化しているだけなんだ。
本当は苦しい。本当は悲しい。そんな自分の本当の気持ちを押し殺してるだけなんだ。
そうしないと辛すぎるから。そうでもないと生きていけないから。
だけどそうやって自分を誤魔化し続けていると、人はいつしか磨耗してしまう。
辛いとか悲しいとかそういうことを自分で表す力がなくなっちゃうんだ。
いくら誤魔化してもね自分の本当の心に嘘はつけないのにね。
いくら磨耗しても。壊れても。みんな心のどこかではいつも泣いている。
辛い辛い。苦しい苦しいっていつも泣いているんだよ。
そんな悲しみはとても深い。苦しみを表に出せないだけにより深く。
そんなものを抱えたまま生きる。生かされる。それはとても苦しいことなんだ。
それをボクはよく知っている。たぶん誰よりも。
「うへへっ……うほぅっ!たまんねぇぇっ!!」
男が女の子に馬乗りになりながら歓声をあげていた。
自分の熱く滾った劣情をその娘に思いのままぶつけながら。
「あっ……はっ……はぅぁっ!!」
下卑た笑いを浮かべる男に犯されている女の子。ボクの知っている娘だ。
その娘の名前は胡ノ宮環。島にある神社の娘さん。ボクとも仲がよかった。
環ちゃんは既に純潔を失ったあそこをひたすらに貫かれていた。
環ちゃんの体を穢し続ける醜い肉の棒に。
「くふふ……大分よくなってきたんじゃないか?くふっ」
「あっ……そんな……こと……あぅぅっ!!」
環ちゃんは男の言葉を否定する。けれど耐えられず喘ぎを洩らしてしまう。
すでに環ちゃんのあそこは男の人に吐き出された精液でグチョグチョだった。
島を襲った兵隊たち。ボクをボロボロに壊した奴の仲間に環ちゃんも陵辱されていた。
大切な処女を奪われ、何人もの兵士に代わる代わるに。
純潔を失ったときの環ちゃんの絶望。それは想像するに耐えない。
大好きな男の子に捧げること叶わず陵辱によって破瓜を迎える苦しみ。
それがどれほどの地獄かをボクは自分の身でもって知っている。
「はっ!あっ!……ひぃっ!……ひぁっ!!」
それがもう何人目なのかは分からない。けれど環ちゃんに群がるケダモノは後を絶たなかった。
清楚な巫女服は精液でドロドロに汚されて、散々泣き叫んで枯れかけた声、涙と汗で崩れた顔。
そんな環ちゃんを兵士達はいまだに犯し続けている。環ちゃんの心も身体も限界に悲鳴をあげているのに。
「あぁ……さく……ら様ぁぁ……さ倉……様ぁぁ……」
環ちゃんの瞳から滝のように涙が流れ出す。分かるよ環ちゃん。その気持ち。
本当はお兄ちゃんにあげたかったんだよね。それをこんなふうに無惨に散らされた。
死んでしまいたくなる。純潔を是とする巫女の環ちゃんなら尚更だ。
そんな環ちゃんを男達は更に嬲る。袴を剥ぎ取られ剥き出しの環ちゃんのお尻。
そこにずぶずぶと刺さっていく。兵士のグロテスクな肉棒は。
「あぁぁぁああっ!うぁぁあああああっ!!」
お尻の穴を犯されながら叫ぶ環ちゃん。とても見るに耐えない無惨な光景。
ボクは思わず目を伏せる。無駄なのに。そんなことしても別の惨い光景が映し出されるだけなのにね。
ぬちょぬちょと卑猥な音が響いていた。粘膜同士が擦れる音。輪姦されている女の子の周囲から奏でられる音。
たっぷりと精液にあえられたその身体をペニスに蹂躙され続けている。膣もお尻も。口や手、胸や髪さえも白濁にまみれて。
「はぁっ!ふぁっ!はふぅぅっ!!ふひぃぃぃ!」
大きく身体を仰け反らせよがりくるう。すっかりと従順な肉奴隷に躾けられた環ちゃん。
その姿にはかつての清純さは一欠けらも見当たらなかった。
「くふふ。すっかりとえっちな娘になっちゃったね。環ちゃんは」
「俺達の努力の賜物だよなあ。おい」
「今日もたっぷり注いで上げるからね。環ちゃん」
「はい……どうぞ皆様……私の膣内にご存分……」
肉欲に酔いしれた顔で環ちゃんは言う。淫らに腰を振ってよがりながら。
辛い陵辱の果てに環ちゃんの選択した道。それは肉奴隷の身分を甘んじて受け入れることだった。
そんな悲しい選択をするようになるまでにどれだけの時間、欲望が環ちゃんの心と体を穢したのだろう。
これはボクの勘だ。たぶんそんなに長い時間はかからなかったんじゃないだろうか。
純潔を強姦で散らされた時点で環ちゃんの心は既に殺されていたんだと思う。
それから延々と続けられた陵辱。その最中で環ちゃんは悟ってしまったんだろう。
永劫に渡って肉奴隷として嬲られ続ける自分の運命を。
環ちゃんはそんな未来図を早くに予知してしまったのだろうか。
いや予知なんて必要ないか。あんな目に遭わされて未来に希望をもてる人なんていないもの。
環ちゃん。ボク涙が止まらないよ。こうして犯されながら喘ぎ狂う環ちゃんを見ていると悲しくて涙が止まらない。
そうだね。環ちゃんは何も悪くないよ。そうするしかないんだから。
何も苦しまなくてすむように壊れるしかないんだから。でもね環ちゃん。
「あはぅあっ!ふはふぅぅぅっ!!」
恍惚さえ浮かべながら環ちゃんは達する。ああ、あそこからあんなにエッチな汁を吹き出して。
ごめんね環ちゃん。そんな風にされている環ちゃんが辛かったのはよく分かる。
でもボク見たくなかった。環ちゃんのそんな姿見たくなかった。見たくなかったよ。
「あはぁ…はぅっ……ふぅはっ……」
響く喘ぎ声を遮るようにボクは塞ぐ。こんなのなんの意味がないって知ってるくせに。
悲しい。悲しい。悲しい。苦しい。苦しい。苦しい。
痛い。痛いよ。心が痛いよ。苦しい。切ないよ。これは誰の痛み?
ボクの?環ちゃんの?それとも他の娘達の?
共有された苦しみがボクを苛み続ける。また意識が遠のく。今度は誰かな?
嫌だ。もう見たくない。誰か止めて。助けて。
また世界が回る。メビウスの輪のようにねじくれたボクの悪夢の世界が。
早く楽になりたいよ。誰かボクを殺して!!
それがボクの願い。お願い。叶えてよお祖母ちゃん。
あ、また何か見えてきた。はじまるんだ。次の悪夢が。もう止めて。
許して。許して。許して。許して。許して。許して。許して。許して。
ボクをもう許して。