二年前、音夢は初音島を離れた。本土にある看護学校に進学するために。正直迷いもした。
それまでの友人達、それに最愛の兄である純一とも離れ離れにならなくてはならないのだ
から。自分のいない間に純一と他の娘がいい仲になってしまうのではないか。そんな不安
にもかられた。だが小さい頃からの夢を叶えたいという想いも強かった。あえて離れて暮
らすことによって純一が自分のことを妹としてではなく異性として認識してくれるのでは
ないかという淡い期待もあった。迷った末に音夢は本土へ行くことを決めた。初音島には
またいつでも戻ってこられる。そのときは純一をはじめみんな優しく音夢を受け入れてく
れるだろう。もし純一が他の誰かと結ばれていたとしたら。それを思うと切なくやるせな
くなる。だが看護師になりたい夢も諦められなかった。純一への想いと将来の夢。そのど
ちらも成し遂げられる。離れていても自分の想いは届くはずだ。そのときの音夢は信じて
いた。ただ純粋に自分の未来を。
「嫌ぁぁっ!止めてっ!離してぇぇっ!!」
幻想はいつだって唐突に崩れ去る。希望に包まれていたはずの本土での生活。それはある
日、突然に終わりを告げる。豊かで快適な都市部の生活。その暗部がいたいけな少女に不
幸にも牙を剥く。
「へへへへ、叫んでも誰もきやしねえよ。」
「たまんねぇ。まだちっこいけどこいつは上玉じゃねえか。」
「んふふふ。今日はお兄さん達がたっぷり遊んであげるよ。」
悲鳴を上げる音夢を羽交い絞めにする男たち。筋肉質な体格のいかにもな風貌をしている。
看護学校の帰り道、街中で彼らに声をかけられた音夢はそのまま拉致され彼らのたまり場
へと連行された。飢えたケダモノのような男たち。そんなものが音夢のように見目も良い
年頃の少女に何をするかなどいわずもがなだろう。
「誰かぁぁっ!助けてぇぇっ!!兄さん!兄さぁぁぁんっ!!」
それが無為と分かりながらも助けを音夢は叫び続ける。音夢にとって信じられないことが
いくつかあった。このような女の子を手当たり次第手篭めにかかる人種が実在することも
そうだったが音夢が拉致されるとき周りのギャラリーは誰も見てみぬ振りをした。係わり
合いを持ちたくないとばかりに。あの狭い初音島ではそうはありえなかったことであろう。
ここでは誰もが他人同士。他人事には我関せず。ある意味自由でそして寂しい社会。
「げへへ。さあ脱ぎ脱ぎしましょうねえ。大丈夫怖くないからねえ。」
「んふふ。そうかあ君の名前は音夢ちゃんって言うのかい。可愛い名前だね。」
「(*´Д`)ハァハァ…音夢タン(*´Д`)ハァハァ」
泣き叫ぶ音夢を気にせずケダモノは群がる。力づくで押さえつけられる音夢の服を脱がし
にかかる。一枚また一枚と音夢の身を包む布は剥がされてゆく。ついには大事な秘部を覆
う薄布さえもが剥ぎ取られた。
「嫌ぁぁぁぁぁっ!!許してぇぇぇ!!お願いだから許してぇぇぇぇぇっ!!!」
音夢の脳は恐怖で埋め尽くされていた。自分を待ち受ける運命。そんなものは容易に想像
できる。最悪のイメージが。犯される。今ここで汚されるのだ。この男たちに。
「ふふふ。痛いのは最初だけだよ。すぐに気持ちよくなるからね。」
「音夢ちゃんがHな娘になるまでたっぷり遊んであげるよ。さしづめ朝まで。」
「(*´Д`)ハァハァ。後で僕たちの友達も来るんだ。ウッ…もうたまらんっ!!」
そう言ってズボンを下ろしてを男たちは下半身を開放的にする。音夢の眼前に現れたのは
異形の肉塊。グロテスクとさえもいえた。あんな気色の悪いものに貫かれる。そう思うと
身悶えがはしる。
「…ひっ…いっ…嫌ぁ……嫌ぁぁぁぁぁっ!!!!」
がっしりと固定された四肢。抵抗することさえ叶わぬ。こうしてなすすべなく犯されるて
しまうというのか。深い哀しみと絶望。それが泡のように音夢の中では膨れ上がる。
(兄さん…兄さん…駄目ぇぇぇ…そんなことされたら私……)
俗に言う。レイプは魂の殺人であると。愛しい純一に捧げるはずだった純潔。それを他の
男に強姦で奪われる。それは音夢にとっては死にも等しい。嫌。止めて。許して。どれほ
ど懇願しただろう。でも通じない。通じるはずがないのだこの人の皮を被った外道達には。
「嫌ぁぁぁぁっ!!嫌ぁぁぁぁっ!!……あぁぁ…ぁ…っ!?…ぎぃぃぃぃぃぃっ!!!
ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
今は使われていない倉庫の中で断末魔の悲鳴とともに朝倉音夢。少女の純潔は無惨にも引
き裂かれた。
「いぎやぁぁぁぁっ!!痛いっ!痛いぃぃぃっ!!嫌ぁぁぁぁぁっ!!」
胎内の肉が引きちぎられるような激痛が音夢を襲う。壮健な荒くれの肉棒。それは処女の
音夢が受け入れるには余りにも酷すぎた。ズブズブと陰茎が埋没するごとに膣内が張り裂
けんばかりに悲鳴を上げる。まだ男を知らぬ未成熟な胎内を抉られているのだから無理も
ない。
「んほっ!初物とはラッキーっだったぜ。締まる締まる。」
「そいつは良かったな。早くこっちにも回してくれよ。」
「んふふふ。お尻の方も使って上げるからね。音夢たん。(*´Д`)ハァハァ」
歓声を男たちはあげる。泣き叫ぶ音夢の悲鳴。これが何よりも心地よい。犯しているとい
う実感が何よりも得られる。これこそレイプの醍醐味ともいえる。
「あぎぃぃぃっ!!ぐ…ぅぅ…っぐ!か…はっ…あっ…ひぎゃぁぁぁっ!!」
ピストンが繰り返される度に失神しそうな程の襲い来る激痛。破瓜を強いられ血にまみれ
た膣をそれでも男は突いてくる。膣内からはては子宮まで。音夢の全てが壊されていく。
未来への希望も。純一への思いも。
(兄さん…私…犯され…嫌ぁぁぁぁっ!!そんなの…そんなのぉぉぉぉっ!!)
認めたくはない。だがそれが現実。もう純潔は奪われてしまった。愛する純一にではなく
目の前の強姦魔たちによって。
(もう私…兄さんを愛せない身体に…汚された…嫌ぁぁぁ!!嫌ぁぁぁぁぁっ!!)
もう捧げるはずの処女も奪われてしまった。こんな汚れた自分を純一が愛してくれるはず
がない。そんな絶望が音夢の意識に広がる。音夢自身がこの世に存在してきた意味。それ
が根こそぎ奪われていく。この無惨な強姦によって。
「す…げぇ…もう出ちまう…最高だぜ!」
「もう膣出しか?良かったね音夢ちゃん。赤ちゃんの素たっぷり注いでくれるって。」
「(*´Д`)ハァハァ音夢タンを孕ませ(*´Д`)ハァハァ」
音夢を犯し続ける男にも当然変化は現れる。肉棒を締め付ける音夢の膣肉の感触は男を絶
頂に至らすのに難を要さない。こうして今でも破瓜の血を潤滑油に処女肉を抉る。その快
楽が押し寄せてくる。泣き叫ぶ音夢。悶え苦しむ音夢。そんな姿が余計にそそる。赤く膨
れ上がる肉塊は臨界に近づく。
「止めてぇぇぇ!!膣内だけは許してぇぇっ!!駄目ぇぇぇぇぇっ!!」
必死に懇願する。受け入れてしまったならば。汚れた白濁を胎内に受け入れてしまったな
らば。それは終わりを意味する。妊娠してしまうかどうかというだけの問題ではない。汚
されつくしてしまう。音夢の身体の内側から。
「ぁ…ぁぁ…ぁ…っぐ…っ……嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
ビクンと震える震動。それと同時に逆流していく生暖かい液汁。音夢の子宮を焼き尽くす
熱いスペルマの奔流とともに音夢の心は死に絶えた。
「んふふ。やりっぱなしだから随分こなれてきたぜ。」
「お尻もいい感じでキュウキュウ締まるよ。もう最高。」
「(*´Д`)ハァハァ音夢たんのお口が僕のチンポを(*´Д`)ハァハァ」
「……………………………………………………」
言葉も無く音夢はひたすらに輪姦を受け続ける。膣とアナルに同時に挿入された肉棒が肉
壁越しに擦れあっている。両側からの肉棒の蹂躙。胎内を衝動が突き抜ける。二穴同時に
犯されながら口にもあてがわれたペニス。咽喉を侵攻する肉の棒。生臭い精液臭と苦味が
音夢の口内に広がっていた。
(どうして…私…こんな目にあってるんだろう……)
どこか他人事のように音夢は考えていた。あれからまた犯された。白濁を注がれて精液の
溢れ出る膣を。壊れた人形のようだった音夢。だが挿入の痛みに意識を引き戻された。放
心する自由さえ音夢には与えられなかった。傷口の開いた膣内をまた極太の肉棒で抉られ
た。痛かった。苦しかった。それ以上に哀しかった。膣のより深いところを抉られるたび
に実感させられたから。自分が身体の芯まで汚されたことを。
『あぎぃぃぃぃっ!!嫌ぁぁぁっ!!痛いぃぃぃぃぃ!!』
アナルも犯された。処女を失ったときと同じぐらいに痛かった。ヴァギナも同時に犯され
たまま貫かれて同時に白濁を注がれた。また一つ汚されてしまった。膣もアナルもそれに
口も。男たちは音夢の身体の使える箇所は全て使った。搾精の道具。精液便所として。肉
便器にされた音夢は泣き叫び、苦しみ悶え、喘ぎ、よがり、狂いそしてついには声を上げ
る気力さえも喪失した。磨耗したのだ。度重なる責め苦に心が。こうして肉便器として使
用されて身体の内も外もスペルマでグチョグチョにされて。もう全身の感覚が麻痺した音
夢が感じるのは今もなお自分が犯され続けているということ。嬲られている。恥辱を与え
続けられている。だがそれらに反応を返すのも叶わなくなるほどに音夢は磨耗した。全て
が虚無に包まれていく。
(どうして…こんなところにきちゃったんだろう…ずっと島にいればよかったのに。)
ずっと初音島にいれば。純一の側にいればこんな目に遭わずとも済んだのだ。愚かな選択。
それを音夢は心底悔やむ。希望に胸を膨らませてきた本土。そこでであった無惨な陵辱。
惨めだ。こんな女を性欲の捌け口としか考えない鬼畜どもの肉便器にされて。どこまでも
惨め。本当に哀れな自分。
(ごめんね…兄さん…私…もう…)
いまだに続く輪姦。膣を抉られアナルを掘られて。吐き出された白濁がべたりと顔にまと
わりついて。腸と子宮にドクドクと精液を注がれる続ける中で音夢は堕ちた。暗い闇の底。
そのまた深淵なる闇」へと。
それが嘘ならばどれだけ救われたことだろうか。美春はそう感じずにはいられなかった。
信じられない。信じたくもない。そんな思いのままただ呆然と口をパクつかせる。
「それから陵辱されつくした私は全身精液まみれのドロドロの状態で保護されたのよ。」
淡々と語る音夢。どこか他人事のように。
「私を保護した人に私必死で頼んだの。警察沙汰にしないでって。兄さんに知られたくな
かったから…」
無表情な口調。そこに僅かに感情の色がともる。哀しみの色。
「それから…産婦人科に行ったわ…運よく妊娠しなくてもすんだけど…でも汚されたこと
には変わらない…あの人たちに…私は…」
言いながら声が震えていることに音夢は気づく。磨耗した心は後になって痛覚を取り戻し
た。壊れたままでいられたなら苦しまずに済んだのに」
「何度も…死のうって…思った…でも死に切れなくて……」
今はリストバンドで巻いた手首の下にはいくつもの刃物傷。自殺未遂を何度も繰り返しそ
の度に死に損なった。一思いに死ぬことさえできない自分がいっそう惨めで滑稽だった。
「何度も死に損なって…そしたらね…いつのまにか自分がとても惨めで汚い生き物に思え
た。だってそうじゃないっ!!私は…………」
急にこみ上げてくるものに二の句を邪魔される。肉便器。なんとも不名誉な称号なのだろ
う。下衆どもの性処理道具にされた。慰み者として汚された。もう純一を愛する資格なん
てない。こんな汚された自分に純一を愛する資格なんて。
「どうしてっ!?どうして私だけがこんな目に会うのっ!?どうしてっ!!」
「音夢先輩っ!!」
「ほかの娘たちは…美春も眞子も…白河さんも…みんな…ずっと兄さんの側に居て…兄さ
んに愛される資格があるのに…私だけっ!!私だけぇぇっ!!」
ついには生の感情を音夢は吐き出す。そうだ。惨めだ。自分だけが惨めだ。自分だけが純
一に愛される資格がないのだ。ただの肉便器なのだ。雌犬だ。そう自分だけが。悔しい。
苦しい。憎い。幸せそうなやつ等が。自分が不幸に会う一方で純一と幸せな時間を過ごし
てきた娘たちが。
「だから壊すの。私が壊すの。みんなみんな壊してやるの。みんな私と同じ惨めな肉奴隷
にしてやるの!!そうすれば…惨めじゃないから…私は惨めじゃなくなるから…」
ぽたりと零れた涙が筋をつくっていた。壊れた笑み。人として壊れてしまった顔で音夢は
そう言った。どうせもう自分には何も残されていない。ならば同じ地獄に道連れを引き込
もう。そうすれば惨めじゃない。自分だけが惨めじゃなくなる。公平だ。実に公平。
「音夢先輩…ぁ…ぁぁ…ぅ………」
そんな壊れた音夢を見て美春は思い知らされた。自分の大好きだった音夢はもうこの世に
存在しないのだと。そして狂気に陥った音夢に抗う統べは美春には残されていないことも。