<二次予選第8試合 水越眞子 vs 水越萌>
「何ということでしょう!運命の皮肉か、それとも神さまのいたずらか!?
二次予選最後の試合は、水越眞子と水越萌の姉妹決戦!
一人の男を巡って、実の姉妹が相争う骨肉の決戦です!!
向かい合う二人の巨乳・・・もとい胸中によぎるのはなんでしょうか!?」
闘技場の中央で向かい合う二人の様子に観客らも戸惑いを隠せなかった。
どちらかが手加減をして、あるいは直前になって棄権すること、あるいは逆に
熾烈に戦いあうこと、いずれも有り得ない話であるゆえに期待と不安が大きく
入り混じった異様な雰囲気を醸し出していた。
「試合開始!!」
ドーン!!!
太鼓が響く。
その響きが鳴り止まぬうちに眞子は一気に萌の懐に入り、その鳩尾に掌底を
ぶち込んだ。萌の身体は思い切り弾かれ、闘技場に転がった。
「ああっ!開始早々!水越眞子の!情け容赦のない一撃!!
水越萌、思い切りふっ飛ばされました!これは立てるかぁぁぁ!?」
「ごめんなさい、お姉ちゃん・・・あたし、負けるわけにはいかないの・・・・・・」
ふぅ〜と一呼吸ついた眞子はそう呟いた。
「起き上がってきません、水越萌!これは試合終了かぁ〜?」
目にも留まらぬ早さで吹き飛ばされた萌の姿に誰もが試合の終了を予感した。
が、しかし・・・
「よいしょっと」
萌は何事もなかったように起き上がり、その姿に観客たちは目を丸くした。
「眞子ちゃん、ひどいです〜」
「お・・・おねえちゃん・・・・・・」
普段と変わらぬ様子で歩んでくる萌に、誰よりも眞子が驚いた。
「じゃあ、今度はこっちから。え〜〜〜い」
ポスッ
ハエが止まりそうなゆるゆるのパンチが眞子の身体に当たる。当然、威力など
ない。
「お姉ちゃん・・・・・・」
「あら・・・効かないのかな〜〜〜」
姉の攻撃力とその反応に呆れた眞子は再度の攻撃に入る。
「はぁっ!!!」
萌の身体に打ち込まれる眞子の鉄拳、再度ふっ飛ばされる萌。転々と会場を
転がる萌に誰もが試合終了を予感した。
「眞子ちゃ〜ん」
萌は何事も無く、再度立ち上がり眞子に向かって歩んでくる。その様子に
誰もが呆然と見守る。
「じゃあ、今度は私の番。え〜〜〜い」
ポヒュッ
赤ん坊に叩かれた方がまだ痛いようなパンチが眞子に当たる。
「お・・・お姉ちゃん・・・・・・」
眞子は呆れてため息をついた。
「もう、判ったでしょ・・・」
「ええ、判りました。眞子ちゃんでは勝てないことが」
「なっ・・・!」
「だから・・・棄権してください、眞子ちゃん」
「はぁぁっ!!」
眞子は力の限り、萌に打ち込んだ。
眞子の連打に萌の身体はピンポン玉のように左右に大きく弾かれる。
「水越眞子、怒涛の攻撃!実の姉に対する冷酷無比のぉ!
情け容赦のない、悪魔のような猛ラッシュ!!
親しき仲にも仁義なし!戦え、さらば与えられん!!
ここまで一方的な展開を誰が予測したぁぁぁぁぁぁ!!!」
その頃、審判員の生徒らは審判団長の白河暦に詰め寄っていた。
「先生!即刻試合終了にすべきです!!」
だが、暦は生徒の懇願に対して黙殺した。
「確かにルールには定められてはいません!ですが!!」
大会において試合の敗北を決するルールは5つ。
1.一方の選手がギブアップを宣言する。
2.攻撃の意志のない行動に対する注意が3回になった時。
3.失神など試合続行が不可能と判定される。
4.”印”の関する物以外の武器や道具の使用。
5.教育的配慮。
「こんな一方的な戦いは・・・もはや試合ではありません!」
「そうです!これではまるでリンチです!!」
「一方的・・・そう、見えるか・・・・・・」
暦の呟きに審判員らが怪訝そうに顔を見合わせた時、それを裏付ける
かのような場面が闘技場に現出していた。
「あたりました〜」
気の抜けるような萌の声とは裏腹に眞子はお腹を抱えて苦悶の表情を
浮かべていた。
「何が!?一体、何が起こったぁぁぁ!!」
眞子の連打が終わる直前の様子がモニターに映し出される。そこでは
ラッシュをかける眞子に萌の伸ばした手が鳩尾に当たるのがスローで
再生された。
「なんとぉ!水越萌の伸ばした手が水越眞子の鳩尾にジャストヒット!
なんたる幸運!なんたる不幸!偶然と呼ぶにはあまりにも大きい!!」
「・・・どうやら、判っているのは20名程度かな」
暦は実況に対して呆れたかのように呟いた。そして、その意味が理解
できていない審判員らに対して答えを話した。
「水越萌に・・・ダメージはほとんどない」
闘技場では眞子が回復するのを萌は待っていた。
「眞子ちゃん・・・眞子ちゃんは勝てないから・・・・・・」
「ふざけないで!!!」
眞子は怒り心頭で連打を再度始めた。
「効いてない、ですって!?」
「”柳に枝折れ無し”。まったくという訳ではないが、水越萌の受けた
ダメージは少ない。むしろ鳩尾に一撃喰らった眞子の方が大きいな」
「しかし・・・あんなに打たれてるのに・・・・・・」
「そろそろ答えを教えてやらないと試合中止にされかねんな・・・
おい、角田に林!」
暦は放送席にいる生徒らに萌の様子をモニターに映すよう指示した。
「ここをアップしろ」
「こ・・・これは!?」
そこには眞子のパンチを萌が手で受けている様子がアップにして
映し出されていた。
「こういうことだ・・・眞子は萌を押しているに過ぎない。
派手に飛ばされて見えるのは萌が自分で飛んでいるからだ」
「じゃあ・・・」
「眞子が右にパンチを放てば、手で抑えてそっちの方向に飛ぶ。
左なら左に・・・」
眞子の圧倒的優勢を信じて疑わなかった観客らは、この光景に誰もが
呆然と試合を見るしかできなかった。
「水越萌の捉えどころのなさ・・・だが、最もタチの悪い防御能力だ」
「はぁっ!!」
「おおっ!縞パン全開!必殺のネリチャギだぁぁぁ!!!」
「そうか、上と下で挟めば!!」
「模範解答だな・・・だが・・・・・・」
眞子が高々と上げた足を振り下ろす。だが萌は眞子の脚を少し横に
押した。眞子の脚は狙った萌の頭ではなく横に逸れて落ちる。
「がはぁっ!!!」
眞子の悲鳴が闘技場に響く。脚を落とした眞子の股間に萌の足が
カウンターで炸裂していたのである。眞子は股間を抑えて闘技場に
うずくまった。
「眞子ちゃん・・・だから、勝てないから・・・・・・」
「ふざけるなぁ!!」
股間の痛みに耐えながらも叫ぶ眞子。その様に萌は諦めたかの
ように訥々と語り始めた。
「眞子ちゃん・・・この試合は、わたしが仕組んだものなの〜」
「えっ・・・?」
この言葉に眞子は、いや会場のほとんど全てが耳を疑った。
「この凄惨な姉妹対決を仕組んだのは姉の水越萌!?
一体なぜだぁ!?いや、どういうことだ!!」
呆然とする会場に、萌が言葉を続ける。
「私が〜当てたのは1番でした〜でも眞子はちゃんは15番。
だから、16番の人を探したのです〜」
「お姉ちゃん・・・」
「で、ようやく16番を持っている芳乃さんを見つけることが見つける
ことができまして〜それで交換したんですぅ〜」
「う、嘘・・・」
眞子は萌の言葉に呻く。
「ほんとだよ」
「さ・・・さくら」
「ボクが2番と16番を持って、どっちにしようか悩んでいると萌さんが
やってきてボクの16番と1番を交換しないかって」
「「なんで?」」
「「水越さんって仲のよい姉妹でしょ・・・」」
会場が疑念とどよめきに包まれ、萌が更に言葉を繋いだ。
「わたし、眞子ちゃんだったら朝倉くんを譲ってもいいと思ってました」
「「おおおおおおおお」」
「なんと!これも爆弾発言だぁ!!」
「う〜ん・・・美しき哉、姉妹愛!!」
感心する杉並に純一は呟く。
「まったくだ・・・うちはアイツだけには!だからな・・・」
「何か言いました・・・兄さん・・・・・・」
「いえ!何も!!」
会場内のざわめきは留まることを知らなかった。その会場の疑問を実況が
声に出して問うた。
「なぜ!それならば、なぜ敢えて姉妹決戦を!!」
「わたしは〜友達のためという眞子ちゃんが〜あの音夢さんやことりさんに
勝てるとは思えなかったのです〜〜〜
それでも優勝できそうだったら〜棄権するつもりだったんです」
「でも・・・ここまで戦って、優勝できそうにもないので〜
せめて姉の手で引導を渡しておきたいと〜〜〜」
「お・・・お姉ちゃん!!」
言いたい放題言われている眞子の顔はすっかり怒りの形相であった。
「眞子ちゃん〜わたしが優勝しますから・・・すぐにでも棄権を〜」
「ふざけるなぁ!!ドン亀姉貴ぃぃぃ!!!」
キレた眞子が鉄拳を萌に入れる。萌はそれに合わせて大きく後ろに跳ぶ。
「確かに防御は鉄壁だ。だが守るだけでは勝てるわけなどない・・・
あのトロトロパンチの水越萌に攻撃手段などあるのか・・・」
暦の呟きは実況のマイクを通して会場に流れる。会場では誰もがそれに
頷いた。
「攻撃手段ならありますぅ〜」
暦の問いに答えた萌はポケットから何かを取り出した。
「あっ・・・あれはなんだぁ!?」
「あれは・・・何でしょうか?」
「音叉?」
萌は額に音叉を当てて鳴らす。音叉の鳴らす振動が萌を包み、制服の
色を紅く染め上げる。
「萌・紅!!」
そして、萌の両方の掌にそれぞれ棒が出現した。
「音撃バチ〜烈火〜〜〜」
「いきますよ〜眞子ちゃん〜」
萌の本格的攻勢が始まろうとしていた。
諸君 私はダカーポが好きだ
諸君 私はダカーポが好きだ
諸君 私はダカーポが大好きだ
音夢たんが好きだ ことりたんが好きだ さくらたんが好きだ
萌先輩が好きだ 眞子ちんが好きだ ミハたんが好きだ
工藤たんが好きだ 環たんが好きだ 和泉子が好きだ
制服で 白ビキニで 黒下着で 縞パンで 巫女服で
学校で お外で 神社で 海岸で 自宅の中で
このエッチで行われる ありとあらゆるシチュエーションが大好きだ
エロい服を集めた 音夢たんのコスチュームを
Hな展開と共にその服を 剥いていくのが好きだ
布地の少ない白いビキニ姿が 販促でポスターになった時など心がおどる
人の心を読む エロいボディの白河ことりの
扇情的な黒い下着に 誘いを掛けられるのが好きだ
陽が沈んで 盛り始めた二人が 帰り道に自宅によって
黒い下着でHをした時など ○が立つような気持ちだった
姉妹一組でそろえた ニコイチ娘の妹が
学校の夏服を 改造するのが好きだ
ノースリーブの制服が 見えているはずのブラジャーを
何度も何度も見ても出てこない様など 感動すら覚える
異性人の 遭難者が気ぐるみを 脱いだ中身などはもうたまらない
まないたに近いその胸を 私の握り締めた手の平の中で
喘ぎ声を上げる少女が ばたばたとさせるのも最高だ
哀れな男装美少女が 胸を押さえるサラシで 健気にも登校してきたのを
突然の大雨に濡らされて 風呂場にて完全に剥かれた時など 絶頂すら覚える
正ヒロインの登場に 滅茶苦茶にされるのが好きだ
ヒロインになるはずだったことりが脇にされ
EDの順番が次々と落ちていく様は とてもとても悲しいものだ
コミックとアニメに挟まれて 混乱されるのが好きだ
異なる設定に挟まれて 空気の読めないキャラにされるのは 屈辱の極みだ
諸君 私はダカーポを エロエロなダカーポを望んでいる
諸君 このスレに集う戦友諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるエロを望むか? 情け容赦のない 鬼の様なレイプを望むか?
大人の玩具を尽くし 前門後門を使い尽くす 嵐の様な輪姦を望むか?
萌え!! 萌え!! 萌え!!
よろしい ならば萌エロだ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だが このピンクの板で 何日もの間 萌え続けて来た我々に
ただのエロシチュではもはや足りない!!
大エロを!! 一心不乱の大エロを!!
我らはわずかに一個スレッド 千レスに満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力100万と1人の軍集団となる
我々を萌えの彼方へと追いやり 今なお萌えさせている彼女を設定しよう
髪の毛をつかんで 押し倒し スカートをめくり 剥ぎ取ろう
彼女らにエロイ技を 書き起こさせてやる
彼女らに我々の ○○の味を楽しませてやる
PCとアニメのはざまには 並みの萌えでは思いもよらぬシチュが書ける事を
思い起こさせてやる
一千人の吸血鬼の戦闘団で 世界を燃やし尽くしてやる
全フラッペン発動開始 旗艦デクス・ウキス・マキーネ始動
離床!! 全ワイヤー 全牽引線 解除
「最後の大隊 大隊指揮官より 全空中艦隊へ」
目標 初音島 風見学園上空!!
第5次サーカススレッド 状況を開始せよ
征くぞ 諸君
「え〜い」
速度はゆっくりとしているが、あからさまに怪しいバチにさすがに眞子も手で
受けようとはしなかった。
「え〜い、え〜い」
姉の武器の威力を図りかねている眞子は避けに専念していたが、取り合えず
当たらねばどうということはないとばかりに反撃に出ようとした。しかし、そのとき
萌の音撃バチがほんの少しかすった。
「うほっ!すごい威力!!」
眞子はお腹に軽い衝撃を受けた。そしてスカートのかすった部分には大きな穴が
開き、眞子の縞パンを露にしていた。それがほんの少しスカートにかすっただけにも
かかわらず・・・
「おっ・・・これは!!」
「知っているのか、雷電!!」
「だから・・・その路線はやめろと・・・・・・杉並」
暦に突っ込みを入れられながらも杉並は解説を始めた。
「これが、噂の音撃戦士!!」
音撃戦士・・・楽器を武器にして敵を打ち倒す戦士。
”鬼”と称される。
「あのバチはおそらく音撃武器であろう!」
「すると水越萌選手は・・・」
「おそらく音撃能力を有しているであろう!
さしずめ、音撃戦士”威美鬼(いびき)”というあたりか!!」
「萌タンはいびきなんかかかないよっ!!」
「・・・い、今の声は?」
「気にするな、同士」
「実行委員長・・・むしろ”能天鬼”の方が・・・」
放送席のバカ話とは闘技場の空気はまさに正反対であった。
「お姉ちゃんも・・・音撃能力を・・・・・・」
「はい〜さしずめ〜音撃戦士”琴武鬼(ことぶき)”というところでしょうか〜」
特に眞子は姉の持つ力に衝撃を受けていた。
「そうよね、音楽部だもんね・・・でも!それだったら!!」
眞子は手を叩き、笛を出した。
「音撃笛!烈風!!」
音撃戦士同士の戦いとなった。
「男の為なら実の姉妹でもボコる!まさに鬼!!
・・・で、妹の方は何鬼?」
「う〜ん、左で世界を狙えそうだから差し詰め”矢武鬼(やぶき)”とか・・・」
「それ・・・何か胡ノ宮っぽいっす」
「うむ!ならば水越妹はツンデレ系だから、それにちなむがよかろう!!」
「じゃあ・・・”徒機芽鬼(ときめき)”?」
「”笹焼鬼(ささやき)”?」
「”怒紀度鬼(どきどき)”?」
「”醍棲鬼(だいすき)”?」
「・・・なんか”凸解鬼(とつげき)”とか”鋼気鬼(こうげき)”の方があってそうだが」
「いや、むしろ”怒津鬼(どつき)”とか”死羽鬼(しばき)”が・・・」
「いっそのこと”人間発動鬼”とか”瞬間湯沸鬼”にすればよかろう」
「「眞子さまをバカにするな〜!!!」」
「き・・・貴公らは・・・・・・」
「リ・・・リリアンリッター!!」
「「全員、突撃!!!」」
「只今、放送席はリリアンリッターの襲撃を受けております!
これ以上の放送はできません!日本の皆様、さよ〜なら、さよ〜なら!!」
「うわぁ!!!やめてとめてやめてとめて・・・・・・」
「・・・・・・」
「え〜放送席が壊滅状態ですので、実況は角田が代わってお送りいたします。
さて闘技場では二人の音撃戦士が戦いを繰り広げています。
姉の萌が距離を詰めれば妹の眞子が離れる、双方自分の距離に妥協しません!
白河先生、これはどういうことでしょう?」
「典型的なインファイターとアウトボクサーの戦いだな」
「と言いますと?」
「萌の方は一撃の威力は大きいものの攻撃範囲は手の届く範囲でしかない。
一方の眞子の方はというと単発の威力は小さいが遠距離攻撃ができる。
眞子としては萌の一撃を喰らいたくないために遠距離からチクチクしたいと
いうことになる」
「しかし、スピードという点ではまさに兎と亀!」
「スピードだけならな・・・」
眞子はフルートから鬼石を発する、萌はそれらを音撃バチによる衝撃波の
盾で防御する。眞子は萌の隙を狙い、左右に動く。だが、どこから攻撃しても
盾により攻撃を阻止されていた。
「眞子は左右に動いて霍乱しているつもりだろうが、攻撃弾は萌の身体を狙って
放っている。どこから投げようがストライクゾーンは同じということだ!
萌にとって、これほど守りやすいことはない」
「なるほど!」
「だが、萌を見てみろ!ジリジリと眞子を追い詰めている。観客席から見ている
我々は気付いているがおそらく眞子は気付いていないだろう」
「しかし、意外です!あのトロい・・・失礼!のんびりした水越萌選手にこのような
頭脳プレイができるとは思いませんでした」
「女は魔物ということだ・・・あの萌は存在自体、反則に近い・・・・・・」
どのように攻撃をしても阻止される眞子は懸命に動き、フェイントを交える。だが
それでも阻止されてしまう。
「(あの・・・お姉ちゃんに当たらないなんて・・・・・・)」
焦る眞子、しかしここに至って初めて自らの事態に気付いた。
「(壁!・・・なんで、壁がここに!!?)」
いつの間にか眞子は壁を背に追い詰められていた。
「じゃあ眞子ちゃん、行きますよ〜」
萌は音撃バチで攻撃に移る。
「え〜い、え〜い」
「くっ!」
速度は緩いが、当たれば大きいだけに眞子は必死になってよける。
追い詰められた眞子が反撃に出たが、それは萌によけられ、逆に隙を
作ってしまった。
「しまった!!」
眞子は萌に背中を見せてしまった。
「行きますぅ〜!音撃琴”火炎木琴”!!」
萌は眞子の背中に大きな木琴が張り付けた。
「音撃打ァ〜灼熱真紅の型ァ〜〜〜」
ポクポク、ポッポッポ、ポクポク
萌は木琴を叩く。清めの音の響きは眞子に伝わる。
「あっ・・・ふうあっ!・・・くふっ!!」
ポクポク、ポッポッポ、ポクポク
「行きます〜はい〜〜〜」
萌が木琴を打ち終わると眞子はそのまま崩れ落ち、地面に座り込む。同時に
眞子の制服が砕け散る。
「「おおぉぉぉぉぉッ!!!」」
観客は大歓声を上げる。眞子の制服は砕け散り、身に纏っているのは靴下と
縞のパンツだけであった。胸を隠して地面に座り込む眞子の姿に誰もが萌の
勝利を確信していた。だが・・・
「ヌルい・・・お姉ちゃん、ヌルい・・・・・・」
眞子はつぶやく。
「あたしは・・・朝倉のためなら・・・お姉ちゃんを・・・・・・剥けるッ!!」
眞子は振り返る。手はその乳房を隠してはいない。
「うぉっっっ!!!眞子、おっぱいポロリん!!」
眞子は胸を隠すことなく攻撃に移る。
「音撃射!疾風一閃!!」
「あれぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
至近距離からまともに攻撃を喰らった萌が吹き飛ばされる。その過程で萌の
制服が破壊され、衝撃は萌の下着にまで及ぼうとしていた。眞子は吹き飛ばされる
萌の身体をひっくり返してうつ伏せにする。
闘技場内部ではシュールな状況が現れた。推定全裸でうつ伏せに倒れている
姉の脚を持つパンツ一枚の妹。
審判団長である暦は試合の一時中断を宣告し、闘技場に入る。そして倒れている
萌の身体を確認する。
「教育的配慮!勝者、水越眞子!!」
「水越眞子、逆転勝利ィィィ!!これで本選出場選手8名が揃ったぁぁぁぁぁ!!!」
劇的な逆転勝利に会場が沸く。
「・・・お姉ちゃん」
「見事よ、眞子ちゃん」
熾烈な姉妹対決を乗り越えて勝利した眞子を会場が称える。
「オッパイ!オッパイ!オッパイ・・・・・・」
「オッパイ言うなぁぁぁぁぁ!!!!!」