「はぁー……息が白いよ。もう随分と寒くなってきたね」
隣を歩いていることりが、そう言ってきた。
「ああ……確かに。最近一気に冷え込んできたよな」
純一も同意する。例え雪が降るくらい寒くても、以前は桜で満開だったこの公園の桜の木も、
今ではそれもすっかり散ってしまっていて、どこか物寂しさを感じるに至る。
そんな風流心の最中、ふと思いついた事に純一はつい顔がにやついた。
「な、なーに?朝倉君。急ににやにやして」
ことりも純一のそんな変化に気づいて苦笑しながら訊いてきた。
「ことり……こんな寒い日は、やっぱ暖まりたいよなぁ…」
卑しそうにそう尋ねてくる。ことりも、もう長い付き合いなので純一の企みにすぐに気が付いた。
「もしかして……エッチな事考えてますか」
「Yes!!That's right!!」
あまりに嬉しそうに言うものなのでことりは再度苦笑する。
「あ、朝倉君は相変わらずエッチですなぁ」
「そういうことりも嫌がっては見えないけど。で、今日はどうする?」
「……うん。いいよ。私も朝倉君とエッチな事したいし」
顔を赤らめながらも、ことりは同意した。
「思えば、俺も幸せ者だよなぁ」
「な、何がですか?」
家に帰り、ことりとベットに座りながら呟いた。
やはり、これからエッチな事をするのが、何回もやっているとはいえ、恥ずかしいのだろうか、
ことりの声は少し緊張していた。純一はそう思った。
「学園のアイドルと言われているのはともかく置いといても、普通に見てもこんなかわいい
女の子が俺の彼女なんだなぁ、って今更思うとね」
「そ…そんな…恥ずかしいよ」
ことりは顔を赤らめた。
そんなところもまたかわいいと思った。
「そんな美女とこれからエッチな事ができるんだもんなぁ」
純一は笑いながら、背中からそっとことりを抱きしめる。
「あ……」
ことりは呟いた。赤くなっていた顔がより赤くなる。
暖かい。抱きしめながら、そう思った。
「ことり」
「は、はい」
「暖かいから、もう少しこのままで抱きしめてていいか?」
「う…うん。私も、暖かいし…」
ことりもだんだんと、肩の力が和らいできて、純一の胸に寄りかかってきた。
もう少し、このままことりの温もりを感じていたいと思った。
「ことり、キスしたい」
率直に純一は言った。
「う、うん…いいよ」
ことりも素直に頷く。ただ、いつもキスしているので普通にしてもおもしろくなかった。だから
「普通のキスじゃおもしろくないから、愛のあるキスをしよう」
「あ、愛のあるって……どんな?」
苦笑しながら訊いてくることり。
「うーん……長い間キスし続けるとか」
「うん……朝倉くんがしたいって言うなら、いいよ」
「よし、じゃあいくぞ」
そう言って純一はことりと対峙する。ことりは目を閉じて口を重ねるのを待っていた。
「……んっ」
重なり合う。口の中で舌が絡み合わさり、ことりの唾液が口内に広がる。
「……んんっ、はむ……んん……」
長いキスだった。息が苦しくなってくる。それでも、二人とも離れない。
いや、むしろお互い離れないように体をぎゅっと抱きしめあっている。
「ん…!!はぁ、あ、朝倉くん…」
ことりがようやくキスから抜け出して何か言ってくる。
「ん?どうしたんだよ、いいとこだったのに」
「ご、ゴメンね……で、でも、ちょっと激しいよ……」
そう言うことりの顔は、すでにほんわりと仄明るかった。
照れているのか、はたまた酸欠不足なのか、そこの所はよく分からなかった。
「愛を感じるだろ?」
純一はにやりと卑しそうな笑みを浮かべる。「あ、愛って、んんッ!!」
ことりの言葉を途中で切って、再びキスを再開した。
無理矢理キスをしたが、それでもことりはだんだんと純一に体を預けていった。
ことりも調子が乗ってきたのであろう。目は、もう夢の中に入ろうとしていた。
純一はそのまま手をことりの服の中へと忍び込ませた。
「んんッ……!!んあぁ!!」
ことりも敏感に反応して、重ねていた口も離れてしまう。
純一は手の動きを止めないで、乳房をいじりはじめる。
「んあぁぁ、あ、朝倉くん……」
「やっぱことりの胸って柔らかいよなぁ」
「ちょ、は、恥ずかしいよぉ……やっ、あぁ…」
手はそのまま下の方へ進み、スカートの中の方まで侵入させた。
「やっ!!そ、そこまだ早いよぉ」
「そうか?とか言いながらもうだいぶ濡れてたりするぞ、ほら」
そう言って手を器用に動かして、イヤらしい音をワザと鳴らせる。それを聞いてことりの顔はいっそう真っ赤になる。
「やぁ……い、いちいち言わなくていいよぉ」
指を動かすだけでことりの体はびくっと反応した。純一はそれを続けた。
「あ、あぁ……き、きもち、いいの、ああぁ!!」
ことりはよりいっそう体を捻らせる。
「あ、い……いきそう、あ、ああぁぁぁぁ!!!」
ことりは絶頂を迎える。暫く、ことりは甘い吐息を吐きながら純一にしがみついていた。