現状に不満があるわけじゃない。週三回はしているし、それなりに満足している。
学園でも相変わらず成績が振るわない以外、平和で、幸せだ。
そんな状態が続いた時、人が何を求めるか、想像するのは容易だ。
刺激。それを求めるのなら、まず自分から行動を起こさなくてはならない。
そう、待っていたんじゃ始まらない。だからこそ、今言わなくてはならない――
「音夢、一緒に風呂に入ろう」
「うん、じゃあ一緒に………って、ええっ!?」
居間で書き物をしていた音夢は、予想通り驚きの声を上げる。
そう、まわりくどく言ってしまったが、早い話『音夢ともっと燃えるエッチがしたい』って事だ。
ああ、俺って健全。
「に、兄さん今なんて……」
そしてまたもや予想通りの反応。
長年の付き合いのお陰か、音夢がどう反応するかは手にとるように分かる。
俺は新たなフィールドを目指し、一気に捲くし立てる。
「一緒に風呂に入ろう、と言った」
「だ、だだ、誰と一緒に?」
「お前以外にだれが居る?」
「な、何で?」
「ただ、いつも家事をしてくれているお前の背中でも流してやろうか、と思っただけだよ」
「べ、べつにいいよぉ、そんな事……」
「遠慮するなって」
「だ、だって、兄さんえっちな事してきそうだし……」
「イヤか?」
「い、イヤじゃないけど……」
「なら問題無い」
「け、けど……」
「ええいっ! 言いたい事があるなら風呂の中で聞いてやる!」
「な、何かいつもの兄さんじゃないよぉ〜」
そりゃそうだろう。今の俺はもはや虎なのだから。
俺はまだ渋る音夢の背を押しながら、風呂場を目指した。
「入るぞ〜」
「う、うん」
俺は先に入っていた音夢に一声かけて、風呂場のドアを開けた。
服を脱いでいるところを見られるのは音夢にとっては相当な羞恥らしいので、
一人で先に入っていたのだ。
「あ、あの……その……」
音夢はバスタオルを身に纏い、もじもじしていた。女の子ってのは普通に風呂に入るときもバス
タオルをしているものなんだろうか?と疑問に思ったが、それはどうでもいい事だ。
「まぁ、そんなに硬くなるなって。疲れるぞ」
そっ、と音夢の肩に手を置くと、そのまま手を滑らせてバスタオルを取った。
途端に露になる乳房、白い肌、秘所。音夢は顔を真っ赤にして、軽く秘所と乳房隠す。
「あうぅ……あ、あんまり見ないで……」
「見なきゃ洗えないないだろ?」
「それはそうだけど……うぅ」
相変わらず、こういう事には初々しい音夢。それがいいんだけど。
「はぁ……」
観念したのか、音夢は俺に背中を向けて椅子に座った。俺は何も言わずタオルを湿らし、ボディーソープをつけ、泡立てる。
「それじゃ、いくぞ」
「う、うん」
俺は泡立ったタオルで、力を入れ過ぎないようにして音夢の背中を洗う。
肩、うなじ、腕、脇腹……順番に、やさしく、音夢の柔肌を味わいながら擦る。
後ろが終わると次は前だ。
「あ! ま、前は自分でやるから!」
「この際だ、遠慮するなって」
俺は音夢の前にタオルを持っていき、タオルを絞る。たちまち乳房から下は泡まみれになった。
「え? 兄さん、何を……」
「大切なところは、手で優しく洗わないとな」
そう言って俺は、乳房を下からすくうように撫で上げた。限界点まで上がりきると、
乳房がぷるん、と弾ける。何度か繰り返すと、乳首が硬くなっているのが分かった。
俺はすかさず今までの動作を止め、乳房を包み込むように手を添え、指で乳首を摘んだ。
「あっ……ああっ……!」
「音夢……もう硬くなってる」
「あ……はぁ……そ、そういう事はいちいち……ああっ!」
音夢が言い終わる前に、摘んだ乳首を転がしてやる。音夢は面白いぐらいに反応して、
前屈みになってしまう。俺はそのまま手を這わせ、お腹やふとももを摩る。
「はぁ……あぁ……」
「なぁ、音夢?」
「な、何? 兄さん」
「愛し合う行為、って何だ?」
問い掛けながらも手は休めず、音夢の身体を撫で回す。
「あ、愛し合う行為……えっち……の事?」
途切れること無く甘い声を上げる音夢。
「そう、ならもっと深く愛し合うにはどうしたら良いと思う?」
「ん、はぁ……も、もっとえっちな事をする……?」
「正解」
答えに満足した俺はシャワーからお湯を出し、音夢の身体についていた泡を洗い流す。
だがこれで終わっては画竜点睛を欠くというものだ。
「おっと、大事なところを洗い忘れてた」
「え? あ!……っく」
俺は音夢の花冠に指を添え、ちょっと強めに撫で上げる。
「に、兄さん……そこは……あ、ああっ」
添えた指で陰核を探り当て、中指の先で弄ぶ。中指が陰核を弾くたび、音夢は喘ぎ声を上げる。
「そうだ……」
俺は呟き、近くに放り出していたシャワーを拾い上げ、勢いを『強』にした。
そのシャワーを右手に持ち、左手で音夢の花冠を押し広げ、陰核に水流があたるようにしてやる。
「ああっ……! く……ああ……はぁ……ん!」
「どうだ? 音夢」
意地悪っぽく音夢に訊ねる。その間にも、左手の自由な指で秘裂を撫で上げる。
「ど、どうって……ああっ!」
俺は陰核を摘み上げながら、シャワーを花冠に押し付けた。
「あっ! ダメっ……ああっ……イっちゃうぅぅ……!」
そう言って音夢はビクッ、ビクッ、と身体を震わせ、イったようだった。
「相変わらず感じやすいな、音夢は」
俺は後ろから音夢を優しく抱きすくめ、なだめるように下腹部を摩ってやる。
すると音夢は俺の肉棒が当たっている腰の当たりの違和感に気づいたのか、
ふっ、と振り返った。
「兄さん……」
上目遣いに俺を見る音夢。イった直後特有の、とろけるような表情を浮かべている。
「その、なんだ、自分で洗ってやるとは言いつつも、やっぱり俺も洗って欲しかったりだな……」
「ふふっ……うん、洗ってあげる」
そう言って俺と音夢は場所を入れ替えた。音夢はもう一度タオルにボディソープを付けて泡立てる。
しかし音夢は何を思ったのか、俺の両肩の上でタオルを絞り、全身に泡をまぶした。
「音夢?」
「えへへ……えいっ!」
掛け声と共に音夢が後ろから抱き付いてきた。音夢の身体と俺の背中が密着し、背中に乳房の感触を覚える。
「…………?」
そのまま音夢は上下に身体を動かして、乳房で背中を洗う。そして俺の胸辺りでは、音夢が優しく撫でるように手を動かしている。
「えへへ……これで後ろと前、同時に洗えるよ♪」
「…………」
あまりの音夢の奉仕に、何か鼻にくるものが……。
意識をしっかり保とうとしないと、すぐにでも向こうの世界へ旅立てそうな心地よさだ。
勃った乳首が擦れるたび、俺の肉棒が硬くなっていくのが分かる。
「後ろはこのぐらいでいいかな……」
音夢は違う意味でイってしまいそうな行為を止め、するすると手を下降させる。
肌を這っていく手はやがて俺の肉棒のところで止まった。
そのまま音夢は指でスッ、と裏筋を撫でる。
「うっ……」
音夢は腰に抱きつくような感じで両手を回し、左手で玉袋を揉み、右手で肉棒をしごき始める。
「凄い……いつもより硬くて大きい……」
ボディソープの泡が潤滑液の役目をして、肉棒をしごく手の動きを滑らかにする。
初めての感触に、思わず腰を浮かしてしまうような快感が押し寄せてきた。
「兄さん……気持ちいい?」
音夢は華奢な指で、亀頭を撫でながら俺に問い掛ける。
「ああ……凄く……いい」
このまま果ててしまうような、だけどまだまだ持ちそうな感じのする矛盾した不思議な快感に、
暫し酔いしれる。カリの辺りの泡は細かくなって白濁した液体となり、まるで精液のようだ。
「はぁ…………」
音夢はジュプジュプとイヤらしい音を立てる肉棒に熱い視線をおくる。
最近気づいたことだが、音夢は一回イクと大胆になるらしい。さっき音夢がイった後、俺を見た時の表情のように、顔によく表れる。そんな事を考えているうちにも、しごきたてられる事によって出来た偽の精液と似精の混じった液体が、音夢の指を伝う。
このまま手コキでイクのも中々いいかもしれない。
だがしごき上げられる度に、音夢の中に入りたいという欲求が膨らんでくる。
「音夢、もういいよ」
「あ、うん……」
俺は名残惜しさを感じながら、音夢にしごくのを止めさせた。
シャワーで肉棒についた白濁液を洗い流すと、床に仰向けになって寝転ぶ。
「音夢……上に」
「わ、私が上になるの?」
「そうだ」
音夢は戸惑いながらも、言った通り俺に跨った。
天を仰ぐ亀頭の延長線上には、音夢の秘所がある
「そのまま、腰を下げて……」
「うん……」
初めての騎乗位という事もあってか、音夢は少し不安げな表情で腰を深く落とす。
……が、肉棒は音夢の秘裂と茂みの上を滑った。
「音夢、ちゃんと持ってやらないと」
「う、うん……」
音夢は言われてた通り、しっかりと肉棒を持ち、自分の入り口へと導いた。
その光景は、普段の音夢から想像も出来ないような淫らさで、思わず肉棒が引き締まる。
「あ……くぅぅぅううっ!」
挿入の快感に喘ぐ音夢。一気に根元まで挿入した所為か、膣内の壁がヒクついていて、動かなくても快感を貪ることができる。さっきの手コキの事もあってか、すぐにでも射精してしまいそうだ。
「ん、はぁぁ……動くね」
そう言って音夢は腰を前後に動かし始める。
ぐちゅ、ちゅ、じゅ、ぐちゅ、と淫らな水音が、室内に響く。
「はぁ……ん、くぅ……」
膣腔の壁という壁が肉棒を締め付ける。
やはり手コキやフェラの時と同様に、自分が責めの時と違って射精感のコントロールが出来ない。
射精への階段を、三段飛ばしで上っていく。そんな俺を更に攻め立てるように、音夢はストロークの向きを変え、腰を上下に振り始めた。
「あ、ん、くぅ……お、奥に……奥まで当たってるよぉ……」
亀頭が子宮口をノックする。動くたび、音夢の少し小さめの乳房が揺れた。
「あ、あ、あ、あん、ん、はぁぁ……」
肉棒が膣腔をかき分けて行くたびに洩れる喘ぎ声。
触覚的にも視覚的にも、聴覚的にも俺は限界だった。
「く……で、出る……っ!」
ビュ、ドピュ、ピュッ、ビュッ!
思わず俺は音夢の中で射精してしまう。射出された精液が、亀頭の先にある壁に当たって逆流し、カリの辺りまで熱い精液で満たされる。尚も射精は止まらず、俺の精液が音夢の中を満たす。
「あ、はぁぁ……兄さん、もうイっちゃったの?」
腰の動きを止めて音夢が言う。途端に、凄く情けない気分になった。
いつもは絶対と言っていい程音夢が先にイクのに、今日は自分から誘っておいて先にイってしまうなんて……。
「…………んっ」
俺が惨めな気分に浸っていると、音夢は俺の首に腕を絡め、唇を押し当ててくる。音夢の舌が俺の口の中に侵入してくるのと入れ替わりに、音夢の中からヌルリと精液まみれの肉棒が抜け出た。
「んっ……んんぅ……」
お互いの口腔を蹂躙しあい、深い口付けを楽しむ。脳の芯が痺れるような、甘い時間。
「…………」
「…………」
「……っ、はぁ……」
長い口付けを終え、俺たちは起き上がった。俺はまだ、視点が定まらない。
「ねぇ……もっと……して?」
「え?」
すると音夢は何を思ったか、四つんばいになり、俺の方にお尻を突き出す。
割れ目からは出されたばかりの精液が糸を引いてしたたり落ちる。
「兄さんさっき言ったじゃない……もっと深く愛しあうにはどうしたらいいか? って」
まだ満足していないからか、それとも風呂場という閉塞的な空間の所為なのか、音夢らしからぬ直球的な誘惑だった。
「…………」
「ああぁぁっ……!」
俺は無言で音夢の中に肉棒を突き入れた。言うまでも無く、俺の肉棒は完全に硬さを取り戻している。一度達しているので、今度は長く楽しめそうだ。
「あっ、ああっ……っく、ん、あ、はぁぁ……!」
俺は大きなストロークを描いてピストン運動を開始する。亀頭が膣口から出る寸前まで引き、一気に子宮口まで突っ込む。相変わらず、ジュプジュプとイヤらしい水音が鳴り響く。
「に、兄さん……っく、ああっ……そんな、いきなり激し……ああっ……!」
音夢は息も絶え絶えと言った様子で、感じまくっていた。心なしか、さっきより締め付けがキツくなった気がする。
「音夢……凄い……」
亀頭とカリに膣壁のヒダの一つ一つを感じる。
肉棒の芯から脳髄に向かって、快感が走り抜けて行くようだ。
「兄さん、のも……く、んん……凄い……熱い」
あまりに激しい出し入れで、さっき注ぎ込んだばかりの精液が流れ出て太ももを伝い落ちていく。
音夢の中は俺の精液と音夢の愛液で、ローションでも塗りたくったかのように滑りが良い。
「んっ、くぅ、あ、はぁ……兄さん……兄さぁん……」
とろけるように甘い声と、とろけるように熱い膣腔。もはや俺は本能で動いていた。
もし『止めよう』と頭で考えようとも、腰の振りは止まりそうにない。
「あ、んんっ……に、兄さん……ああっ……私、もう……はあぁっ……!」
「もう、何だ? イきそうなのか?」
「う、うん……っく、あっ、あっ……」
俺は腰の振りを緩めずに、右手を音夢の入り口あたりに持っていく。
秘裂をなぞり、探し当てた陰核をちょっと強めに摘み上げてやる。
「くぅ、あぁ……あぁぁぁあっ!」
音夢は反り返り、ビクビクと達した快感に身体を震わす。
それと同時に膣腔も痙攣し、物凄い膣圧で俺の肉棒を絞り上げる。
突如襲ってきたその快感に、俺は思わず腰を止めて膣腔の感触を味わう。
「んん……あぁ……」
「音夢……仰向けになって」
俺は無意識のうちに腰が止まったのを良い機会として、体位を変えることにした。
イった気持ちよさに力が抜けたのか、床に突っ伏すようになっている音夢を180度回転させる。
「動くぞ……」
音夢の両脇に手をついて覆い被さり、正常位の体位になった。
「え? 兄さんちょっと待っ……ああぁっ!」
俺は音夢の言葉には耳を貸さず、再びピストン運動を再開する。
最初から最高速で腰を振り、何度も何度も音夢の中の感触を味わう。
「あっ、くぅ、んんっ! そ、そんな激しいと……ああっ、くっ……私また……」
グチュッ、ジュプッ、といきり立った肉棒で音夢の中をかき混ぜる。膣壁と肉棒の激しい摩擦で、精液と愛液の混合した液体が泡立ち、さらに白濁した液体へと変わっていく。
「私……またイっちゃ……ああぁぁっ……!」
また音夢は達し、膣圧が高まると同時に、俺の射精感も高まってくる。
それでも俺は今度は腰の動きを止めず、膣圧と膣腔のヒダの感触を堪能する。
「ああっ、んんんっ……! ダメ……気持ち良すぎて……んっ、ああっ!」
動く度にイクんじゃないか?と思えるほど、音夢は何度も達する。
膣圧は常に高い状態で、俺の肉棒を徹底的にしごく。
射精感が更に高まり、肉棒の中を精液が駆け上ってくるのが分かった。
「音夢……俺もそろそろ……」
「うん……あ、くっ……んんっ……きて……兄さん」
ただ夢中で腰を振る。何時の間にか音夢は足を絡めて、俺の動きを手伝ってくれていた。
「兄さん……ああっ! ……中に……いっぱい出して……」
「だ、出すぞ…………くっ!」
ビュッ、ドプッ、ピュッ、ドピュッ!
堪えきれず、俺は思いっきり音夢の中に精液をぶちまける。
「ああぁぁぁっっ!! あっ、あぁ、んんっ! あっ、くっ……!」
肉棒から精液が射出される度に、音夢は短い喘ぎ声を上げる。
俺は細かく腰を振り、射精の快感をより深く味わう。
今までで一番の量の射精で、あまりの量に膣口から精液が噴出してきた。
「くっ……はぁ……」
「んんっ、はぁ……あぁ……」
射精がある程度おさまったところで、俺は肉棒を音夢の中から引き抜いた。
肉棒はまだヒクヒクと痙攣し、硬さを保っている。音夢はとろけるような視線をおくりながら、愛液と精液にまみれた肉棒に触れ、そっと撫でる。
「く…………!」
ビュッ、ドピュッ!っと最後の精液が射出され、音夢の白いお腹に精液が飛び散る。
「はぁはぁ……兄さん……」
「弱ったな……」
「え?」
俺は飛び散った精液を指先で塗り広げながら言う。
「また、身体を洗わなきゃダメじゃないか」
沸かした風呂にはまだ足さえつけていない。
のぼせるには、まだ早い――
…Fin