〜コピー地球での蘇芳のお話〜  
 
その日の夜蘇芳は薄暗い中に微かに見える蛍光灯が見える中、布団の中でふと思った。  
 
「毎日、楽しい。僕の周りには、当たり前のことだけどパパ、ママがいて、友達がいて―  
…だけどなんでだろう、日常のなんでもない時、ふと何かが足りない…と感じることがある。  
それが何かは分からない。」  
 
ふと、押し入れにあった天体望遠鏡をだし、天体観測してみる。  
「いつもと同じ…、あっ」  
ある一つの星が目についた。  
その刹那、蘇芳は言いようもない感情に襲われた。  
「えっ…」  
突如体の奥底から湧き上がる感情に躊躇する。  
この感情に適する名前が見つからない。理由もわからない。  
だけど確かその感情は確かに湧き上がった。それも物凄い勢いで。  
未だかつて感じたことのない感情だった。  
 

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