「なあ、黒」
「なんだ?」
「この体になってからイロイロ試してみたのだが、いくつか任務の上で支障があることが分かった」
「猫からモモンガだからな。だが滑空能力や食費の面から見て十分なメリットはあると思うが」
「・・・食費に関してはイロイロ突っ込みたい所だがな・・・酒のつまみ用のピーナッツは塩辛くて困る」
「カシューナッツやアーモンドはダメだぞ。俺が嫌だ」
「お前の好みはさて置いてだ、まず街中での行動が難しい」
「東京では目立つ可能性も高いか。ちゃんとした首輪を買うか・・・」
「猫に襲われるんだよ」
「食う側から喰われる側に順番が廻ってきたか」
「というわけでだ、新しい体を要求する」
「そんなにキャットファイトがしたいのか。手近な物で調達するか・・・」
かくして一行は東京競馬場にやってきた。
「オイ。ナニをやらかす気だ・・・」
「馬なんて長いこと乗っていないな。合理的に考えて乗用に食用に非常に便利」
「3番の馬。左前足に故障。5番薬物が投入されている。」
「他の使い道もあるしな」
「お前ら」