「もっ、モニカッ!」
「なに?ユリスったら息せき切って。」
勢いよく列車機関室に飛びこんできたユリスに、モニカは剣の手入れをやめて向き直った。
はぁはぁと呼吸を整えて、ユリスはキラキラとした目でモニカを見た。
「スフィーダに、タイムアタックに、回復無し…様々な苦難を乗り越えて、僕はついにやったんだ!」
「は?…だから何を?」
拳を握り締め、こっちの話を聞こうとしないユリスに、モニカはちょっとイラつきながら問いただす。
その眼前に、小さな布きれが差し出された。
「はい、モニカ!」
「え?」
思わず受けとって、モニカはしげしげとそれを見つめた。ぴらりと広げてみると、それは極小の下着のような服だった。
「…なに、これ。」
瞬間、モニカの声に篭った冷気に、ユリスはまるで気付かずに、えっへんと胸を張って答えた。
「パンサーセパレート!ネコミミと、ブーツとセットで揃えるの、苦労したんだよ〜!」
だが、その苦労の結晶は、ユリスの顔に思いっきり投げつけられ、思わずユリスはその場にへたりこんだ。
「わっ、な、何するんだよモニ…!?」
文句を言おうとしたユリスだが、眼前の、ゆらりと剣を構えるモニカの気迫に言葉を失ってしまった。
「何が『苦労』ですってぇ…。」
ちゃきん!とユリスの肩口に剣を突きつけ、モニカは怒りを露わにする。
「最近昔のダンジョンにばっかり潜ってると思ったら、こんなモノ手に入れるために貴重な時間潰してたってわけ!?」
「も、モニカ、ちょっと、剣は危な…。」
「黙れ。」
言われてユリスは口をつぐんだ。そんなユリスに、モニカは足元に落ちていたパンサーセパレートを拾い、ぴらぴらと見せつけた。
「で?これをあたしに着て欲しい、と。こう言いたいわけね?」
「あ、無理にとは…。」
背中に冷や汗を感じつつ、もごもごと言い訳じみた弁解をするユリスに、モニカはにっこりと剣の腹で首筋を叩いた。ひやりとした感触に、ユリスは思わずひっと首をすくめた。
「い、いえ、その…。」
「何ー?声が小さいわよ?」
「…着て欲しい、です…。」
ユリスの消え入りそうな声に、モニカはふん、と鼻を鳴らして、不気味なほど優しく笑った。
「あらそう。…なら、着せてあげてもいいわよ?」
「え?」
一瞬、聞き間違えたのかと思って、ユリスは顔を上げる。そこには、にんまりと笑うモニカの顔があった。
ぴらぴらと、小さな布きれをユリスに突きつけて、はっきりと断言した。
「だから、着せてあげるわよ、あたしがこれをユリスにね。」
「…えっ…!?」
絶句するユリスに、モニカはきっぱりと言い放った。
「だ・か・ら、さっさと脱ぎなさいっ!」
「はっ、はいぃっ!!」
ユリスは慌ててオーバーオールのボタンを外し始めた…。
「も、モニカ、もう勘弁してよ…。」
必死のユリスの声も、モニカの冷たい視線と剣で遮られ、ユリスは止めようとしていた手を再び動かすしかなかった。
ゆっくりながらも、オーバーオールが、シャツが脱ぎ捨てられ、ついにユリスは下着1枚にさせられてしまう。
「いい格好ねぇ、ユリス。」
からかうようなモニカの声。見上げると、モニカがじろじろと不躾な視線でユリスの半裸の姿を見つめている。
機関室の椅子に肘をついて座り、長い足を高々と組んで、剣先こそ今は向けていないものの、相変わらずいつでも剣を抜ける気迫を備えていた。
ユリスは、真っ赤になにつつも、下着になったことだし、これでようやく解放されるかと思ったが、モニカは顎でセパレートを指し、あっさりと言い放った。
「何してるの。早くそれ着なさいよ。」
「えっ…。」
思わず絶句したユリスがモニカの顔を見つめるが、顔はにこにこと笑っているが、本気の目だ。
さすがにそれは受けつけられない、とユリスが口を開こうとした時、つと、とモニカが椅子から降り立った。
つかつかと硬直するユリスに近付くと、ユリスが思わず硬直してしまうほど懐に入り込む。
長い睫毛の大きな目がユリスを覗きこみ、前髪が触れ合う。ふわり、といい匂いがユリスの鼻腔をくすぐった。
お互いの呼吸さえも感じ取れる距離で、モニカが優しく笑った。途端、ユリスは先ほどまでの動揺を忘れ、別の種類の動揺に、胸を高鳴らせてしまう。
そんなユリスの動揺を全く意に介す様子も無く、モニカはにっこりと微笑んだまま、下着の上からユリスの敏感な部分を触った。
「わっ!?ちょっ、ちょっとモニカっ!?」
突然の感触に、ユリスは思わず声を上げた。だが、それと同時に柔らかなモニカの体が、ユリスを冷たい機関室の壁に押しつけた。
敏感な部分を布越しに撫でられる感触と、押しつけられるモニカの胸の感触に、ユリスは指一本動かせない。まるで自分のものではないような心臓の鼓動を自覚するのにせいいっぱいだ。
真っ赤になったまま声も出せないユリスに、モニカは意地悪くそっと触りながら囁く。
「そうよねぇ、ユリスってば、お坊ちゃまだから、着替えなんてルネさんにやってもらってるのよねぇ?」
わざとらしく優しく囁かれる声は、直接ユリスの耳に吐息としてかかった。ぞくぞくと、ユリスの背中に電流が走る。
「ち、違っ…!そんなこと…んっ!」」
否定しようと開かれたユリスの口を、モニカの柔らかな唇が塞いだ。
あっという間に舌が挿しこまれ、ユリスのもがく舌を絡め取る。
「んっ…んぅっ!?」
初めての感触に、目を白黒させるユリスをよそに、モニカの手は繊細な動きでユリスのものをそっとなぞっていた。
「…はっ…あっ…。」
ようやくユリスの唇が解放されたころ、モニカの手の中で、ユリスはだいぶその形をはっきりとさせてしまっていた。
「…ふふっ。」
モニカが猫のような目で微笑む。濡れた唇をぺろっと舐めて、はぁはぁと荒く息をつくユリスの胸の上にそっと手を滑らせる。
「こんなになっちゃって…いやらしい事考えたんでしょ?」
すす…とモニカの手は、ユリスのまだ少年らしさを残す胸の突起を撫でる。その手のひやりとした感触にぞくぞくしながらも、ユリスは必死に理性を保とうとうめいた。
「そ、そんなこと、考えて…あぅっ!」
きゅっ!とモニカが少し伸びた桜貝のような爪で、ユリスの突起をきつめにつまんだ。
「嘘つき。」
そして、苦痛にうめいたユリスをいたぶるように、もう一方の手で固さを見せ始めたユリス自身を強めに握った。
「ほら、こっちもこんなになってるじゃない…。」
下着越しでも、ユリスのものははっきりと形がわかってしまうほど、その硬度を増していっている。
ユリスはこれまでにない、立っていられなくなるほどの快感を感じていたが、押しつけられたモニカの体が、崩れ落ちることを許さない。
ぐいと足の間にモニカの膝が差し込まれ、ユリスの下腹部を下からぐいぐいと刺激するのと同時に、ユリスの体を壁に押さえつけていた。
モニカがくすくすと笑いながら、ユリスの大きくなってしまったものをなぞりあげる。
「うっ…ぅ、も、モニカぁ、ちょっと、僕そんなとこ触られると…!」
「触られると…何?」
つつつっと、下から人差し指一本でモニカはユリスをなぞりあげた。その微妙な動きに、ユリスは頭の中が真っ白になるような開放感と共に、びくびくっと腰を揺らした。
「うっ…!」
半泣きのようなユリスの声と同時に、じわり、とユリスの下着に何かの染みが広がった。
最初は暖かかったものの、時間が経つと同時にじっとりとした嫌な冷たさを帯びるその感触に、ユリスはかくんと膝が折れる。
そんなユリスの体を支え、モニカはまるで母親のように言った。
「あら、ユリスってば、もう出しちゃったの?悪い子なんだから。」
そして、ぐったりとしたユリスの、まだ少しねばつく下着に手をかけた。
「お着替えしましょうね〜。」
ユリスには、もはや抵抗する気力は無かった…。
ちりん…と涼やかな金属音が響く。
「似合うじゃない、ユリス。」
楽しげに笑うモニカ。その手は、今まさにきゅっとユリスの首に猫のような鈴を結び付けている。
ユリスは半分壁に体を預けたたまま座りこんでいる。さきほどの射精のせいか、体に力が入らず、モニカのする事に抵抗できない。
ただなされるがまま、靴下と靴はそのままに、濡らしてしまった下着を下ろされ、カチューシャ状のネコミミを付けられている。
ほとんど全裸と言ってもいい状態で、ユリスは必死に自分の大事な部分だけは隠そうとしていたが、足の間に膝立ちになったモニカの体があるため、足を閉じることもできない。
下着を脱がされた時点で、少年のまだ淡い色のものは、モニカの観察するような視線によって存分に視姦されてしまっていた。
まだ男として未熟な少年の裸は、少年とはいえ、見る人が見れば妙な色気がある。わずかにユリスが身を震わせるたび、首に付けられた鈴がちりちりと鳴った。
モニカは、まるで芸術家が自分の作品の出来映えに満足するかのように、腕を組んで頷き、ちゅっと軽くユリスの額に口付けた。
「あはは、ユリスってば可愛い。」
羞恥のために赤く染まったユリスの頬を両手で挟み、モニカはうるうると目をうるませるユリスににっこり笑う。
「…モニカぁ、もう許してよぉ…。」
モニカに無理やり顔を上げさせられながら、ユリスが涙声で懇願する。それには答えず、モニカはふふんと笑い、突然立ち上がると、後ろを向き、上着を脱ぎ始めた。
突然のことに、ユリスが目をぱちくりとさせて見つめていると、モニカはそんな事は意に介さず、ユリスに背中を向けたまま、さっさとその白い背中を露わにした。
「な、何してるの?モニカ…?」
恐る恐る尋ねたユリスだったが、モニカは足元に落ちていたパンサーセパレートの上部分を拾うと、するりと身に纏った。
下はかぼちゃズボンのままであたが、着替え終わると、モニカはくるっとユリスに向き直った。
「じゃじゃーん!どぉ?似合う?」
ポーズを決めるモニカに、一瞬ユリスは呆気に取られたものの、セパレートのおかげで露わになった、小柄なわりに大きさのある胸に思わず注目してしまった。
元々、モニカ専用の衣装なのだから、似合っているのは当然としても、やはり布に完全に覆われているのと、きわどく隠しているのでは迫力が違う。
振り向いた時にたわわに揺れる動きまではっきりとわかってしまい、ユリスの視線はモニカの谷間に釘付けとなってしまった。
その視線に気付いたのか、モニカはつかつかとユリスに歩み寄ると、ずいっと顔をユリスに寄せた。
「もう!似合ってるかって聞いてるでしょ!?」
「えっ、あっと…。」
間近に迫られて、思わず返答に窮するユリス。
だが、上から覗きこむようなモニカの動きだと、ちょうどユリスの目のすぐ下あたりに、むっちりとした柔肉のたゆみが揺れることとなってしまい、目はそちらから離せなくなってしまう。
「に、似合うよモニカ。」
答えつつ、ユリスの頭は目の前のモニカの豊かな胸でもういっぱいだ。そんなユリスの視線を知ってか知らずか、モニカはくいっとセパレートの真ん中に指を差し込み、まるで豊かな谷間をもっと見せつけるかのようにぱふぱふと胸元に空気を送り込んだ。
「ふぅ〜…ユリスにおしおきしてたら、暑くなってきちゃったから、上だけ着替えさせてもらったわ。」
それでなくとも小さめの布でしかないセパレートは、この動きでもっとモニカの胸をギリギリまではだけさせる。
ユリスの目はやりどころに困ってしまい、無理やり視界からモニカの胸を外すようにそっぽを向いた。横を向いたせいで、耳まで赤いのがよくわかる。
ちらりとそのユリスの様子を見やり、モニカは小悪魔の笑みを浮かべた。
モニカは、まさにセパレートの柄である豹のように、しなやかな動きで四つんばいになると、ぎゅっと胸の谷間を強調するかのように、両腕で白い乳房を挟みながらユリスの眼前に迫って行った。
「ねぇユリス?あたしのおっぱいに興味あるの?」
突然言われ、ユリスは振り向き、モニカの顔をみて答えようとした。
「えっ、あっ、別に、そんな事…っ!」
だが、どうしても視線はモニカの胸にいってしまう事に、ユリス自身も気付いて、だんだん語尾が小さくなっていった。そんなユリスに、さらに見せつけるかのように胸を顔のすぐ前までずいと寄せて、モニカが囁きかけた。
「いいのよ、ユリス。ユリスだって、男の子だもんね。…ね?興味あるんでしょ?」
「そ、そんな、僕は…。」
最初はそんな事を言って否定したものの、なんだか優しいモニカの声色と、目の前で揺らめくたわわな胸の質量に、ユリスはやや間を空けてついに観念して、小さくこくんと頷いた。
「…触らせてあげよっか?」
「えっ…。」
ぎゅむ、と、より谷間を強調するかのように両腕で胸を挟みつつ、モニカが囁く。その質量は、今にもぷるんと小さな布切れを弾いて飛び出してしまいそうだ。
「さ、触っても、いいの?」
熱に浮かされたように、ユリスが謎の微笑みを浮かべるモニカの顔と、たわわな乳房を見比べる。だがしかし、モニカは微笑みながら、きっぱりと言い放った。
「ただし、交換条件があるわ。」
「…え?」
ぴちゃ…ぴちゃ…と淫らな水音が機関室に響く。
時折漏れる呼吸の合間に、モニカのからかうような声が被さった。
「…ほら、ユリス、舌が止まってるじゃない…。」
ふふふっと、楽しげに笑うモニカの、わずかに鼻にかかった声。その声に後押しされて、ユリスはモニカの花弁を舐め上げる舌の動きを再開させた。
その動きにあわせて、ユリスの首に付けられた鈴が、ちりり…と微かな金属音を立てた。それ以外には、モニカの秘所から聞こえる水音と、二人の上気した呼吸しか聞こえない。
機関室の椅子に座り、大きく足を広げているモニカ。そして、その前に跪くかのようにユリスが座り、熱心にモニカに奉仕している。
『あたしを満足させてくれたら、ご褒美をたんとあげるわ』
そう言ったモニカは、自らズボンを脱ぎ、大胆に足を広げてユリスをそこに導いた。
突然のことに困惑したユリスであったが、セパレートの上だけ身に付け、艶然と微笑むモニカの姿に、ふらふらと操られるかのように奉仕を始めてしまっていた。
モニカは、ネコミミが付けられたままのユリスの頭に手を置いて、その金髪を指先で弄んでいる。
そして、慣れないユリスの舌が止まると、セパレートを履いたユリスの股間を、長い足先でぐいっと刺激した。
「あぅっ…!」
苦しげにユリスがあえぐ。
セパレートの上からでも、ユリスのモノが勃起しているのは見てとれる。白い足によく映える豹柄のブーツで、モニカはぐりぐりとユリスの鎌首をもたげている部分を虐めている。
「なによ、舐めてるだけでこんなになっちゃったの?」
「うっ、ちょっ、モニカっ…やめっ…!」
快感もあるが、物理的な痛みもあり、ユリスの興奮はイク寸前で押さえこまれてしまっている。苦痛に耐えるユリスに目を細め、モニカはユリスの頭を優しく自らの秘所に押しつける。
「だったら、もっと猫みたいに音をたてて。…ほら。」
ぼんやりとするユリスの目の前に、モニカの秘裂が迫ってくる。その、むっとするような女の匂いと、淫靡に濡れ光る赤い秘肉の姿に、ユリスは半ば無意識にまた舌を伸ばした。
少年のざらりとした舌が、まるで生き物のようにモニカの敏感な部分を探る。拙い動きながらも、時折くちゅくちゅと音を立てるほどに動き回る舌に、モニカは時折びくんと体を弾ませた。
「…あっ…!」
その、普段の勝気なモニカとは全く別人のような声に、ユリスは頭の奥がクラクラするほど興奮した。
もっとそんな声を出させようと、より深く舌を探り入れ、めくり、モニカの弱い部分を突いて行く。唾液とは違う種類の生暖かい液体で、ユリスの口の周りは濡れていった。
その度に、モニカは甘い声を上げながら、ぎゅむっとユリスを押さえつける手に力をこめた。
「あんっ、あんっ、…やだ、ユリスったら、んんっ!」
ぴょこりと突き出た突起をしゃぶると、モニカが特に甲高い声を上げるので、ユリスは息苦しいのも忘れて、夢中になって固く尖らせた舌で刺激し続けた。
すると、モニカの声にわずかながら泣き声にも近いものが混じり始める。
「やんっ!やんっ!あ、あ…っ!?」
明らかに、はぁ…っはぁ…っとモニカから熱い吐息が漏れ、モニカの太腿が、ユリスの顔の横でがくがくと小さく震えた。
あの強気のモニカを自分が思うように扱っていることに興奮し、ユリスが鼻息も荒くぐいとさらに奥へと舌を挿し入れた時だった。
「んむっ!?」
一際強くユリスの頭が押しつけられたかと思うと、モニカが太腿でユリスの頭を柔らかく挟みこんだまま、びくびく体をと震えさせた。
「…あ、んっ…!」
呼吸ができず、じたばたともがくユリス。だが、永遠かと思われたが意外にもわずかな硬直の後、不意にゆるんだモニカの足の間から、ユリスはようやく解放された。
「ぷはぁ…っ!」
ようやく呼吸が出来て、大きな深呼吸と共にユリスが顔を上げると、そこにはふぅっ…っと満足げに大きく溜息をつくモニカの姿があった。
視線を上げてユリスと目が合うと、ちょっと上気したままの顔で微笑み、くいくいと指先でユリスを顔の方に呼び寄せる。
「?」
立ち上がってユリスがモニカに近付くと、突然モニカは両手を伸ばしてぎゅむっとユリスの顔が胸のあたりに来るように抱き寄せた。
「わぁっ!?」
突然のことに目を白黒させるユリスに、モニカはその柔らかな金髪をなでなでしながら優しく囁いた。
「ふふ、ユリスったら上手じゃない。」
そして、ちゅっと軽くユリスの頭にキスをして、耳元に囁きかける。
「じゃあ、あたしも約束を守らないとね…。」
「ユリスったら、可愛い顔してけっこうマセてるわよねー…。」
しげしげと、自分のモノを見つめて呟くモニカの声に、ユリスは羞恥心で真っ赤になる。
『今度は私が気持ち良くしてあげる』
と、立たされたユリスは、今目の前にいる、中腰に跪いて、軽く指先で触れながら観察するモニカの顔を直視できずに、目を逸らせていた。
ちなみに、セパレートはまだ装備中である。窮屈に押し込められていたものだけを取り出して、モニカはその姿をじっくりと眺めていた。
「ちょ、ちょっと、あんまり見ないでよ、モニカ…。」
いくらもう見られたとは言え、あまりじっくりと見つめられたい部分ではない。かすかに震えながらそそり立つものを隠すように、ユリスは少し後ろに下がり、なるべくモニカから離れようとした。
「あん。こら、動かないでよ…。」
逃げようとするユリスを捕まえようと、思わずモニカは、ちょうど握りやすい角度で鎌首をもたげているものを、普段愛用している剣の柄と同じくらいの強さでぎゅっと握ってしまった。
「んぐっ!?」
「あ、ゴメン…。」
ぱっとモニカはすぐに手を離したものの、突然最も敏感な部分を握られて、ユリスはくぐもった叫び声を上げてしまった。
異性に触られた快感よりも、結構な強さでいきなり握られた衝撃の方が大きくて、さきほどまでの奉仕と嗜虐の興奮でぴんと張り詰めていたものは、みるみるうちに萎えていってしまう。
「あら、ら…。」
目をぱちくりとさせながら、その様子を見つめるモニカ。なんだかユリスはもう泣きそうな気分だった。
「モニカぁ…。もう、何もしてくれなくていいから、そろそろ解放してよぉ…。」
ほとんど半泣きで懇願するユリスであったが、にっこりと怪しげな笑みを浮かべて、モニカはそれを聞き流した。
むしろ、面白そうな表情で、目の前の少年をどう料理するか、それだけを考えているようだった。
ああ、これはモニカが飽きるまで、まだしばらく無理だ、とユリスが諦めにも似た気持ちになった時、モニカがユリスの萎れたものに軽く口付けた。
「わ…っ。」
ユリスが戸惑いの声を上げるよりも早く、モニカの赤い舌が、ちろちろとユリスの上を這う。
「んー…?」
突然のことにユリスが動揺しているのを、まるで確認するかのように目だけで見上げて、モニカはいたずらっぽく笑った。
「あ、ちょ、ちょっとっ。」
動揺が足にも伝わり、ユリスは少し後ろにバランスを崩す。だがよろけた先はもう壁で、倒れる心配こそ無かったが、逃げることはできなくなってしまっていた。
「もぅ…、逃げないでよ、ユリス。やりにくいじゃない…。」
少し硬度を取り戻しかけている、まだ色の薄いユリスのものを下から舐め上げながら、モニカが呟く。
「だ、だって、モニカ。そんなところ舐めたら…うっ…!」
汚いよ、と続けるつもりであったが、ユリスはそれ以上まともな言葉を紡げなかった。
モニカの、まるで上質のベルベットのような舌が、ユリス自身を裏側からぞろりとねぶったのだ。
だんだん形を変えるものにそっと手を添えて、くすくすとモニカは笑いながらユリスを舌で虐める。
「舐めたら…こうなるのよね?ユリス。」
そして、言うが早いか、一気にユリスを根元まで咥えこんだ。
「…くは…っ!」
苦痛とも、快楽ともとれるうめき声を上げるユリス。まだ実際には感じたことは無いが、女性の膣内を思わせる柔らかく、湿った肉に包まれる感触に、ユリスの若いモノは敏感に反応した。
びくっ!と細い腰が震え、一気にその硬さと大きさを蘇らせてしまった。
「んっ…。」
口内で質量を増したモノに、僅かに眉根を寄せるモニカ。一旦口からユリスを解放すると、肩で息をするユリスをよそに、唾液でぬらりと濡れたユリスの怒張を熱っぽく見つめた。
「ユリスったら。口では嫌がってても、まだこっちは随分やる気まんまんみたいじゃない。」
「っ!こ、これはっ…。」
そんなことされたら、誰だってこうなるよ!と、ユリスは口にしようとするが、喉の奥に何かが絡まったように、言葉が出ない。
まるで、自分の感覚が下半身にしか存在しないような錯覚を覚える。
そんなユリスに追い討ちをかけるように、モニカが片手をユリスに添えたまま、ぼそりと言った。
「ユリスのスケベ。」
何も言い返せないユリス。ただ、荒く息をついて、懇願するような目でモニカを見つめるだけだ。
まるで主人の命令を待つ犬のような、何かを期待する目のユリスを、冷たい視線で意地悪に見つめ返しながら、モニカはどんどん言葉をぶつける。
「ちょっと舐められたぐらいで、こんなに大きくしちゃって…。これを、どうしてもらいたいわけ?このエロガキ。」
「ぅ…。」
ひどい侮辱を受けているのを、ユリスの頭は片隅では理解しているのだが、怒ったり、言い返すような気力は無い。
ただ、今モニカに触れられている所が感じている、じんじんと突っ張るような痛苦しい感触から楽になりたい、としか考えることができない。
ちょっと強くなじられただけで、またしても少し手の中のモノが反応したのを感じて、モニカはすっと目を細めた。
今度は優しく、まるで母親が子供に語りかけるように、はぁはぁと荒い呼吸をつく少年に囁きかける。
「ねぇ、あたしにどうして欲しいのかしら?…言ってごらんなさいな。」
モニカの声が、耳の端に引っかかるのを感じ、ユリスはまるで催眠術にかけられてしまったかのように、小さく言葉を搾り出した。
「…って、しい…。」
喘ぎ声の下から、かすかに、だが確実に言葉が紡ぎ出されたのを確認して、モニカは細めた目を輝かせ、今度はまるで詰問するかのような口調で問いただす。
「聞こえないわ。はっきり言ってごらんなさい。誰の、どこを、どうして欲しいの?」
「あぅっ!」
言葉と同時に、ユリスを握る手に軽く力を込められて、小さくうめき声が漏れる。その抑えられた声は、もはや限界に近かった。
苦しげな呼吸で途切れ途切れになりつつも、ユリスはゆっくりと陥落していった。
「…僕の、おチンチンを、しゃぶって…くださいっ!」
搾り出すような声で、だがはっきりと、ユリスが言い放つと、モニカが口の端で笑った。
「…良い子ね。」
モニカが低く言うが早いか、ユリスのモノは、再び生暖かい口内に包み込まれていた。
「んっ…!」
そして、たちまち呼吸を乱す可愛いユリスをしゃぶりながら、片手でモニカは僅かに上半身を覆っているセパレート下にずらした。
締めつけから放たれて、ぷるんっと、歳のわりにはたわわな胸が、隠す所無く揺れている。
ちゅぱっ…ちゅぱっ…と、派手な音を立てながら、モニカがユリスを何度も出し入れする。その動きに合わせて、白い乳房が揺れ動いた。
「ぷはっ…。」
もはや口いっぱいでも頬張るのが難しくなってきたユリスを、ねとん…と口の端から糸を引きながら出して、モニカはその胸の谷間に、ユリスを挟みこんだ。
「えっ…?」
予想外のモニカの動きに、さきほどまでの快感も一瞬わすれ、戸惑うユリス。モニカはそんなユリスをいたずらっぽく見上げ、小さく囁いた。
「さっき良い子だったから、これはサービスね…。」
そして、自ら自分の胸を掴み、硬くそそり立ったユリスを柔らかな肉のサンドイッチでで包み、ぷるぷる震えている先端を舐めながら、ずりずりとこすり上げてゆく。
「あ、あぁ…!?」
「…ほら、ほら、…ふふっ、気持ちいいでしょ?」
さらさらとした胸の谷間の感触と、まるで虐めるかのように、意地悪に先端の敏感な部分に這う舌の感触。そして、刺激的な光景。もはや辛抱tまらずに、ユリスはがくがくと自ら腰を振るい始めた。
「あん、ちょっと…むぐっ!」
「もっ、モニカッ!僕、僕…っ!」
快感に叫びながら、自ら高まろうと、モニカの口の中にぐんぐんとユリスは腰を突き入れる。その無軌道な動きに、モニカは眉根を寄せた。
「んぅっ、んん…!」
苦しげにうめくが、顔を逸らせたりはしない。口の端から粘り気のある唾液を漏らしながらも、ユリスをできるだけ受け入れてあげていた。
モニカはちゃんと、約束は守った。
「…んんっ!?」
熱い吐息と共に、ユリスが達しようとした時、モニカは口で受け止めてあげるつもりだったが、ユリスが無が夢中のまま体を離そうとしたため、ちゅぽんと口からユリスが出てしまった。
「あ。」
小さくモニカが呟いたのと、その顔に、どろりとした白い粘性のある液体がたっぷりと放たれたのは、ほぼ同じ時だった…。
まだ続く…