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お母さん、お元気ですか?
ボクが手紙を書くのもこれで2回目ですね。
あの信じられないような大冒険のあと、実はもっと信じられないようなことが
あったんです。ちょっと恥ずかしい出来事なんだけど…
そっちに今いるでしょうモニカにちょっとお灸を据えたくなったので、
お手紙させていただきますね。
あれから四ヶ月。世界中を飛び回って世界の復興に力を尽くしてる父さんや
スターブルに代わって、ボクは屋敷の管理とメンテナンスショップの経営に
追われて多忙な日々を送っていました。
父さんが言うには、復興に携わるにはお前には知識も経験も少なすぎるって。
確かにボクもそうだとは思うけど、だからといって管理や経営もボクみたいな
年齢の子がすることじゃないよね。
そんなある日、いつものようにメンテナンスショップの大きな呼び鈴の音が
鳴り響きました。
「はーい、いらっしゃいませー!」
少し疲れてる時は、元気な声を装って、ちょっとだけ可愛らしく返事をするんだ。
これでも鈍感じゃない方だから、少しはボク目当てに来てる子やお姉さんがいるのは
分かるからね。でも、その日訪れたのはいつものお客さんじゃなくって
「じゃーん!」
ちょっと気取った声とポーズで、ドアを開けたのは…
「へへ、来ちゃった。」
これが、あのとんでもない出来事の始まりになるなんて
ボクには全く想像できませんでした。
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