ダーククロニクル

   『ユリス刻の流れるままに』 − まなつのよるのゆめ −  

   プロローグ  
 ステラ渓谷。誰も使用していないほこらのなかにモニカは居た。そばにある  
滝の音がうるさい。ここで生活する限りこのうるさい水音と付き合わなければ  
ならないのかな。モニカはぼんやりと、とりとめないことを考える。  
 そのとき後ろから声。  
 「どう、ココロの準備は良いかしら?」  
 モニカは唇を噛んで声の主に背を向けるとそばの岩に両手をついた。  
モニカの体勢はちょうど保安官が容疑者のボディチェックをするのによく似て  
いる。  
 「いつでもいいわ、とっとと済ませてよ」  
 「ハイハイ」  
 暗がりから現れたのはミレーネだった。みっちりとした豊満な体を露出の  
多い衣装で包んだ妖艶な美女がモニカに近寄る。瞳はこれから起こるであろう  
出来事を想像したのか、どろどろとした欲望でネバつくよう。  

 おもむろにモニカの背後に位置したミレーネはためらいもなくモニカの  
穿いているハーフパンツのベルトをカチャカチャと外した、するとハーフパンツ  
はなめらかなヒップのラインにひっかかることなくストンと下まで落ちる。  
 ミレーネはその下に現れた白い布に包まれたまろやかな双丘をみて『ほうっ』  
と満足の吐息を軽く吐いてうすく笑う。  
 そしてモニカのお尻を下着の上から手のひらで包み込むように2,3回撫で  
まわしてからおもむろにモニカの下着をひざ下まで落とした。  
 「くっ・・・」  
 恥ずかしげにうつむくモニカ。  
 無防備なモニカのお尻の谷間に薄色のアヌスとその下にこじんまりとした  
花弁が息づいている。ミレーネはそれを見て目を輝かせて見入った。  
 堪能したミレーネはモニカからいったん離れると荷物入れからなんと双方向  
のペニスバンドを取り出した。ためらいもせずに自分の下着をけり脱ぐと  
下着の股間の部分が離れるときにすでに興奮していたのか愛液が『つうっ』  
と一瞬糸を引いた。  

 「・・・くっ・・・」  
 ミレーネは無造作とも言える手つきで自分の秘裂に片方を突き込むとベルト  
で硬く固定した。同時に素焼きの小壷を取り出しコルクの栓を抜くと中から  
流れるとろっとしたオイルを手にとり、偽りの肉棒にしごくように塗りたくる。  
そして残りはモニカのお尻の谷間にとろとろと流していく。ミレーネの手で  
暖められたオイルは南国の花の香りがした。  
 「あっ!!」  
 冷たいオイルがお尻の谷間の敏感な部分を流れていく感触に思わず声をあげる  
モニカ。  
 「は、早く済ませてよ!」  
 取り繕うようにミレーネに声をかける。肩をすくめてミレーネは言った。  
 「ハイハイ、しっかし処女のくせに後ろのほうは使ってるっていうんだから  
とんだ王女サマもいたもんだ」  
 「だ、だまりなさいよ!・・・」  

 叫ぶモニカを無視してオイルにまみれたアナルのほうに指を伸ばした。  
 「ふふっ・・・ちょっと慣らしましょうか?」  
 軽くモニカのアヌスのまわりを押すミレーネ。ミレーネにお願いするのが  
癪にさわるモニカは考えもせずに答えてしまう。  
 「いいから早く終わらせて!」  
 モニカはいっそう高くお尻を背後のミレーネに突き出した。ミレーネはその  
言葉を聞いて肩をすくめると両手でモニカの腰を捕まえた。一瞬だけ  
『ビクッ』とお尻をわななかせるモニカ。体が恐怖で震えそうになるが意地と  
自尊心でなんとかそれを抑え込む。  
 おどけるようにミレーネが言った。    
「それじゃ始めるわよ〜いい声で鳴いてよね、お・ひ・め・さ・まっ!!」  
ミレーネはモニカの腰を掴むと『ぐいっ』と偽りの太幹を押し込んだ。  
「くっ!!あぎいいいい・・・」  
 歯をくいしばるモニカ。久しぶりのアナルファックはモニカにひどい圧迫感  
と括約筋が切れてしまうような恐怖感を呼び寄せただけだった。  

 「くあああぁぁぁ・・・もっと、ゆっく・・・」  
 モニカは「もっとゆっくり」と言おうとして慌てて口を手で抑えた。モニカは  
人として犯されるのではなく、モノとしてこの場面をやり過ごそうと決心していた。  
 「・・・・・・・・・」  
 無反応を装うモニカに対してミレーネはすでにモニカの言いかけた言葉も、  
どういう気持ちでここに臨んでいるのかということも十二分に承知していたので  
ニヤリと笑ってことさら言いたてる。  
 「もっと・・・もっとなあに・・・激しくかしら?」  
 ミレーネの引き締まった尻がズコズコとペースをあげてモニカのアナルに  
襲いかかる。  
 「うああっ、ひいああああ・・・」  
 体が2つに割れそうになり、苦悶に身をよじるモニカ。そこだけ露出した  
お尻にはすでにもう脂汗が浮いててらてらと光っている。  
 モニカの頭の中は苦痛と屈辱でショートして白黒の砂嵐が『ザー』と目の前  
を流れるように見えた。  

 そんな苦痛に呻吟するモニカを見て嗜虐の笑みで舌なめずりしたミレーネ  
はつながったモニカを見下ろしてさらに言う。  
 「ほ〜らお姫様、もっと早くブチ込みましょうか?」  
 「くっ!・・・終われ、早く終わって・・・」  
 「じゃあもっと深くブチ込みますわ」  
 『ごりっ』自分の恥骨をぶつけるように太幹をねじ込むミレーネ。  
 「ひぎっ!!」  
 おとがいをそらし耐えるモニカにミレーネは容赦しない。そのままゴリゴリ  
と腰を円を描くように回転させた。これにはさしものモニカも絶叫する。  
 「いやああああ!!やめて、やめて!!こわれる、アソコがこわれちゃううう  
う!!!!」  
 強気のモニカも目じりから一粒涙をこぼし、岩の上に置いた手に顔を突っ伏  
した。小さく嗚咽。 

 30分は経過したろう。いつしかミレーネの抽送は規則正しくなり、ほの暗い  
ほこらに響くのはミレーネの「はっ、はっ」という息遣いの音、深いモニカの呼吸と  
ときおり鼻をすすり上げる音、そしてあたりを圧するような滝の水音。  
 『ザザザザザザザザ・・・・・・』  
 意識を半分とばしたモニカに見えるのは白黒の砂嵐。白と黒だけの世界。『ざー』  
という音は多分近くの滝の音なのだろう。何も見えない、感じないまますごせたら  
どんなにいいのにと、とりとめのない考えが浮かんでは消えた。『・・・たすけて・・・  
ユリス・・・』ふっと浮かんだ考えを慌てて打ち消すモニカ。そのとき白黒の嵐に  
チラッと赤い色が一瞬紛れ込んだ。  
 『来た・・・・・・ !? 』  
 忘れていた感覚。そして何度も味わった感覚。モニカは分かっていた。いまにこの  
赤色がぐんぐん広がって目の前を塗りつぶしてしまうのだ。早くも微弱な快感を  
受け入れ始めたのか、モニカの処女の秘裂が『じゅん』とし始める。モニカは慌てた  
。目の前が真っ赤になるまでに、ミレーネへ念を押しとかなければならない。  

 「いい、わたしはミレーネのいうとりに体を差し出したわ・・・」  
 「わかってるって、あとは姫の仰せのままに従えってんだろ・・・たしかあのユリスに  
ついて来た見習賢者をコマすんだろ、いやあオンナの嫉妬はコワいね〜」  
 蓮っ葉な口調でいうミレーネ。  
 「嫉妬じゃないわ・・・だいたいユリスとわたしはっ・・・くっ・・・」  
 膨れ上がる快感に歯を食いしばってモニカは続ける。そのときも休まずミレーネの  
太幹はモニカに突き込まれている。  
 「いいっ!!油断するとあの魔法使いに返り討ちにあうわよ・・・はぁ・・・うんっ・・・」  
 「おっ姫様もやっと気分出てきたじゃないの」  
 ミレーネは抽送スピードを落とし、ストライドの振幅を大きくとる。とたんに  
モニカの喘ぎが長く  
 「ふああぁん、はあああん・・・」  
 とトロミを持った声を上げてしまう。  
 「どう?抜こうか?」  
 やさしくミレーネ。『ずるずるずる・・・・・・』  
 「うああああああん!・・・」  
 「ぬこうかな〜やっぱや〜めたっと」  
 いじわるにミレーネ。『ずぶずぶぬぷぷ・・・』  
 「ひいいいああああ・・・」  
 モニカは顔を振りたてて叫ぶ。長いお下げはモニカを加速させるように  
背中を叩く。  

 「くふうぁ・・・うるさい、うるさい・・・」  
 気丈なモニカの言葉も、目はもう半分イキかけていた。  
 「へへへ・・・」  
 舌なめずりしたミレーネが腰のテンポを速める。  
 「くはぁ・・・あん・・・こ、ころして・・・ころしてやる・・・」  
 うわごとのように叫ぶモニカ。  
 「お〜コワ、でも『死んじゃうくらい』よがりまくるのは姫様のほうだぜ」  
 『パン、パン、パン、パンパンパンパンパン・・・・・・』  
 細かい突き上げ、モニカの理性が急速に消滅していく。  
 「ひああっ!いいっ!あかいの、あかいのぉ〜!あああ、もうまっかなの!!  
イク!イク!イキますわー・・・・・・パパー!!」  
 絶叫して達するモニカ。花弁はぱっくりと割れ濃い蜜をモニカのひざまで吐き出し  
ている。同時に達したミレーネも糸が切れたようにモニカに覆いかぶさり荒い息を  
つく。  
 『ざざざざざざざ・・・・・・』  
 滝の音。モニカはぼんやりと思う  
 『パパ・・・嵐が止まらないよ・・・』  

 

 ― 話は今日の夕方に遡る・・・・・・ ―  
 モニカはこのところユリスの様子がおかしいことに気づいていた。毎日釣りに  
出かけるのだがずいぶんと人目を気にしている。しかもきまって魚は一匹も釣って  
こないのだ。  
 不審に思ったモニカは思い立ってユリスの後をつけていく。  

 ユリスは川沿いを歩くと。ひときわ大きな木の下に陣取り釣りの準備を始めた。  
 「・・・・・・?」  
 そんなに良いポイントでないのは素人のモニカにもわかった。しかもユリスは  
針の先にエサをつけずに川面にしかけを放り込む。  
 「〜ふん〜ん〜ん〜♪〜」  
 それでも楽しそうにハミングしながら釣りをするユリスにモニカは微笑みながら  
思った。  
 『みんなで列車にいるのが窮屈なのかしら?ユリスってば、わたししか友達いない  
から・・・』  
 一応ユリスに声をかけようと物陰から出ようとしたモニカは誰か別の気配を感じて  
慌てて元に戻る。そんなユリスに近寄ったのは・・・  
 『あれは・・・リン!!』  

 てんびん谷に住む見習賢者のリンだった。リンは隠れているモニカに気づくことなく  
ピコピコと結わえた髪を揺らし、ユリスの真後ろにそおっと立っていきなり声をかけた。  
 「もうかりまっか?」  
 突然の声に、『ビクン』と驚くユリス。  
 「うわっ!!リンかぁ・・・え、えっと・・・ぼちぼちでんな」  
 「そうや、それがココの正しいあいさつやで〜」  
 リンはピョコンとユリスのとなりに座ると他愛のない話をはじめた、エサのついて  
ない釣竿は放っておかれる。  
 物陰のモニカの心の中は嵐が吹き荒れるよう。パームブリンクスであれほど二人で  
エッチなことをしたというのに・・・モニカはユリスに2股をかけられたような気分  
だった。ユリスのために言えばモニカに犯された一方的な関係なのであるが・・・  
 ふたりはそんなモニカの気持ちをよそに、楽しそうにしゃべり続ける。  
 モニカはリンがユリスに笑いかけるたびに腹をたて。  
 さりげなくリンの手がユリスの手の上に乗せられたときには、怒心頭で脳が白くなり。  
 さらにユリスが耳まで真っ赤にして『きゅっ』と手を握り返したときには卒倒  
しそうになった。  
 そしてモニカのスイッチを入れてしまう決定的なことが目の前で起こった。  

 「そろそろ夕方だね」  
 ユリスが言った。夕焼けの空にカラス・・・ではなくてコンドルが『ギャー!! 』と  
飛んでいる。リンは恨めしそうにコンドルをにらみつけてユリスに言った。  
 「また明日も会ってくれるん?」  
 「うん、いいよ」  
 「よっしゃ、うち都会のこととかもっと聞きたいねん、それからユリスのコトも・・・」  
 最後の言葉は小さかったがユリスには聞こえた。  
 「リン・・・ぼくもリンのコト・・・」  
 リンはがばっと立ち上がって言う。夕焼けのなかでも顔が赤い。  
 「わ〜!!これ以上言わんといて、ムネんトコがばくばく言っても〜だめや!」  
 リンは自分の胸をぎゅっと押さえる。厚手のワンピースの上からでも豊かなバスト  
が見て取れた。リンは照れ隠しのように、そででごしごし口を拭ってから言った。  
 「へへっ!!また明日な・・・あの・・・ほら・・・いつものヤツ、な・・・」  
 「・・・うん」  
 ユリスは目の下をほんのり染めてさっと立ち上がるとリンの唇に『ちゅっ』と  
キスをした。軽い軽いフレンチキス。それでも二人には必要以上にして充分。  

 「ああん!もう、いきなりやからウチ目え開けたままやん・・・ちゃんと言わんと」  
 「ごめんねリン」  
 てへっ、と手を後ろに組んでペロリと舌を出すユリス。紅い唇に鮮やかな桃色の  
舌が閃く。  

 『ズきゅ〜ん!! 』  

 リンは胸をぎゅっと押さえてよろめいた。  
 『ユリス、かわいすぎや〜!!!』  
 と遠い山脈に向かって叫びだしそうになるのを本気で抑えつける。  
 『はぁ、はぁ・・・・・・』  
 「リン、どうしたの?・・・」  
 胸を押さえ、荒い息をつくリンを見て心配そうなユリス。  
 「だ、だいじょうぶや〜・・・ちょっとすてぃ〜るはーとふぉ〜りんらヴなんや〜  
ちなみに最後の『ヴ』がだいじやで〜」  
 訳のわからないことをうわ言のように呟くリン。すぐに現実に立ち返るとリンは  
なにを思ったのか気合を入れてユリスに向き直って言う。  

 「なぁユリス、今度『ちゅう』するとき、なぁ・・・」  
 溜めた気合は『ぷしゅう』としぼんでしまい、リンはうつむいて両手でもじもじと  
『ダブルのの字』を書いている。  
 「どうしたの?リンさっきからヘン」  
 ユリスが小首をかしげてのぞきこむようにリンを見上げる。そんな仕草にまたもや  
ノックアウトされそうになりつつ、リンは思い切って口に出す。  
 「ここここ、今度『ちゅう』するとき舌入れてもええかな?・・・」  
 リンはトマトのように真っ赤になってうつむいた。ユリスの返事がない、ひょっと  
して軽蔑されたかと思ったらジワジワ涙が出そうになった。そのときユリスが言う。  
 「・・・うん、いいよ・・・でも・・・」  
 「で、でも・・・!?」  
 目を剥いて聞き返すリン。チャンスを逃してなるものかと必死だ。  
 「ぼく、あんまり舌とか入れられると声でちゃうから・・・」  
 口元に手を当てて恥ずかしそうに答えるユリス。  
 「声・・・で・・・る・・・ん・・・や・・・」  

 『バきゅ〜ん!!』  
   
 「ぐはぁ!!キター、腰(子宮)に来たあ!!」  
 よろよろと崩れ落ちるリン。あわててかけよるユリスに背中の腰の上あたりを  
トントンと叩いてもらう。  

 「だいじょうぶ?リン・・・」  
 「だ、だいじょうぶや〜ちょっと今のはド真中ストレートや〜明日はホームランや〜」  
 夢うつつの状態でまたもや訳のわからないことを呟くリン。ユリスはリンの腰を  
ぽくぽく叩きながら言った。  
 「じゃあ・・・いま・・・しよっか・・・」  
 ユリスはちろっと唇を舌で湿らすと、きらりとユリスの唇がグロスをのせたように  
輝いた。ふらふらと吸い寄せられるリン。しかしあわててユリスからもぎ離れる。  
 「はぁっ、はぁっ・・・イカン、今日はイカン!!・・・さっきウチ、ギョウザ食うて  
来てんねん、だから明日や!!」  
 『ホントは今すぐちゅうしたいよ〜』というのがミエミエの表情でリン。ユリスは  
そんなリンの気持ちも知らずにあっさりと言う。  
 「うん、じゃあ明日ね」  
 「・・・おお、明日な・・・・・・」  
 ちょっとがっくりのリン。そんなリンにユリスがふと言った。  

 「リン、明日ぼく歯磨いてくるから、ネッ・・・・ぽっ」  
 照れ照れのユリス。瞳が少し潤んで霞みかかったように夕日にキラキラ光った。  
   
 『どっギャーン!!!!!』  

 「よっしゃぁ〜!!明日はゴッついのぶちかましたるで〜!!」  
 叫ぶと同時に振り向いて猛ダッシュして帰っていくリン。気のせいか鼻から  
血が吹いてたような・・・そして、はるか向こうの土煙のほうから  
 「ウチは三国一のしゃーわせモンや〜!!」  
 とか言う叫び声がこだまとともに聞こえた。  
 「・・・いっちゃった・・・」  
 ユリスがぽつんと一人残される。仕方ないのでユリスも帰り支度をしてその場を  
後にする。  

 いや最後に一人モニカがいた。彫像のように凍りついている。しばらくしてやっと  
動き出した。  
 「あ、あの泥棒猫〜!!」  
 モニカはめったやたらに腰の剣を振り回す。  
 「めちゃくちゃにしてやる、めちゃくちゃにしてやる・・・・・・・」  
 モニカの呪詛の声がステラ渓谷に響く。モニカの剣の刃に二つの月が冷たく映った。  

 さてさて二人の運命はいかに・・・・・・  

  
 天気晴朗、翌日のステラ渓谷である。  
 山がちのステラ渓谷にもちょっとした原っぱがあるのだが、ずいぶんと  
ひどいことになっている。あるところは地面が焼け地肌が見え、丸くクレーターの  
ようになっており、またあるところは木立がずたずたになり枝葉が吹き飛ばされ  
ていたり、その下にいきなりできた水溜りはなぜか帯電していて青いスパークを  
バチバチ上げている。  
 そしてそこから少し離れたところに3人の人影。一人と二人。  

 リンは後ろ手に両手を縛られ、両腕に合計5個の魔法の腕輪には『魔法封じのお札』  
がべたべたと重ねて張られていて包帯を巻いたようになっている。囚われの身となり  
地べたに座らされていても、悪びれずあごをぐいっとあげて目も強い意志の力を  
放っている。  
 見下ろすのはモニカとミレーネだが、ミレーネはそこかしこにできた小さな  
擦りキズを舌でぺろぺろとなめるのに熱中している。二の腕の後ろにできた到底  
届かなさそうなキズもびっくりするような長い舌でちろちろ舐めるので、リンを  
少し驚かせた。  
 モニカは体のあちこちが煤だらけで、自慢の髪の三つ編み先端部の焦げてしまった  
とこをワナワナと手にとって見つめている。  
  
 そんな2人に苛立ったリンが大声をあげる。3人の中でリン一人は無傷であった。  
 「おまえらいきなりなにすんねん!!」  
 顔を上げるモニカ。髪を焦がされた怒りに紅い瞳が暗く揺らめく。いきなり腰の  
剣をすっぱ抜くとリンに振り下ろす。  
 「ヒッ……!」  
 息を呑むリン。目の前を通過した刃は足の間のワンピースのすそを縫い付けて  
地面に食い込む。きゅんと突き出ていた胸の部分だけがスパリと切れて豊かな胸の  
谷間がのぞいた。  
 そしてリンの肩を『ドン』と付くモニカ。後ろ手に縛られているリンは無防備に  
倒れてしまう。縫い付けられていたスカートの裾に引っ張られ、切込みの入った  
胸の部分がびりびりと裂けてしまいリンの白い乳房がまろび出てしまう。  
 「やん!」  
 慌てて胸を隠すように前かがみになるリン。はじめからCカップ強ぐらいある  
バストは手を縛っているロープに上下から絞られてじわりと大きくなり、さらに  
前かがみになったせいか重力に引かれて柔らかく容積を増しフルルンとふるえた。  
 それを見てなぜか逆上してしまったBカップ弱のモニカはリンを足でひっくり返し  
胸に『ぎゅっ』と靴を乗せて軽く踏みにじる。  

 「ぎっ!!」  
 目に涙の浮かぶリン。モニカが口を開く。  
 「ちょっとお願いがあるの、ユリスと別れてほしいな」  
 リンの胸に乗せたままの足の上にひじを置きグッと顔をよせて囁くモニカ。  
 リンは気丈にも口の端に嘲笑さえ浮かべて言い放つ。  
 「は〜ん、ウチらが会っとるとこのぞいてたんやな、そん時飛び出す度胸もなくて  
今日の待ち伏せかいな、ホンマ、振られオンナてのはケッタイやな…ぺっ!! 」  
 リンの唾がモニカの頬に付く。『ヒュー』と口笛を吹いてニヤニヤしている  
ミレーネ。  
 「ふ、振られオンナですって……」  
 真っ青になって『ズッ……』地面の剣を引き抜くモニカ。リンの人生経験では  
まだ人が一番怒るのは図星を指されたときということを知らない。  
 「めちゃくちゃにしてやる、めちゃくちゃにしてやる…」  
 キレてつぶやくモニカの肩にミレーネが手をかけて制する。振り払おうとした  
モニカにミレーネが囁く。  
 「来た……」  
 背の高い草むらの上に釣り竿の先が見えた。小さく声。  
 「…リーン…いないのー…」  
 がばっと跳ね起きたリンが叫ぼうとする。  
 「ユリ…ムググ…」  
 とっさにミレーネがリンの口にボールギャグをかませて、暴れる足も縛ってしまう。  
 『ムー,ムー!!』  
 もがくリン。やっとほほをぬぐったモニカが言う。  
 「捕まえるわ…」  
 2人は背の高い草を掻き分けて獲物を狙う肉食獣のようにユリスの方へ駆けて  
いく。リンは『ユリスが逃げ切れますように』とオッズの高い願い事をした。  

 結果は順当にして本命。あっという間にリンの前に『ザザッ』とユリスが投げ出さ  
れた。リンと同じく手は後ろ手に縛られていてさらには目隠しをされている。  
ふるえながらユリスが言う。  
 「だ、誰ですか…ぼく、お金はあまり…」  
 そんなユリスの背後からリンに見せつけるよう抱きついてモニカが言った。  
 「だいじょうぶ、わたしよユリス…」  
 「私もね…」  
 ミレーネがリンを掴みながら言う。  
 「も、モニカ!それにミレーネさん!ひどいよ、ほどいてよ!」  
 叫ぶユリス。真っ青だった唇に少し赤みが戻ってきた。  
 「だ〜め、ちょっとユリスと遊ぼっかなって思って…いいでしょ…パク・・・」  
 モニカはユリスの左耳に囁き最後に耳を軽く噛む。びくっとするユリス。  
モニカの右手はユリスのブロンドを指にくるくる巻きつけて戯れている。それを見て  
嫉妬に狂うリン。  

 「だ、だめだよ…ぼく約束が、あっ…」  
 自分が一人で釣りに出かけていることになっているのを思い出して慌てて下を向く  
ユリス。ミレーネがすかさずねっとりと聞く。  
 「あら約束ってなあに、デートかしら?」  
 「あの…それはその…」  
 顔を赤らめて下を向くユリス。  
 「あ〜らだんまり?」  
 腰に手を当てて問い掛けるミレーネは言葉と裏腹に実に嬉しそうだった。そして  
2人同時に言った。  
 「じゃあカラダに直接聞くわ」  
 モニカとミレーネはユリスに飛びかかる。草むらに押し倒されるユリス。悲鳴を  
あげる。  
 「え?ち、ちょっと、だめ、だめ…だれかたすけて!!」  
 もがくユリスのオーバーオールの金具は強引に外され、靴はどこかへ行って  
しまう、そしてユリスのシャツのボタンが2つほど『ブチブチッ』と弾け飛び  
白い肩があらわになると2人の娘はさらに煽られたようにユリスの着ているものを  
乱暴に引き千切っていく。  

 「ああ・・・やめて、いや・・・こわいよ・・・」  
 ユリスの悲鳴は周りの草むらにすぐに吸い込まれて消える。   
 そのとき後ろでなんとかひざ立ちになったリンが愛するユリスを救おうと後ろから  
ミレーネに体当たりした。  
 『ムガー!!』  
すごい剣幕でにらみつけるリン。ミレーネは薄くニヤニヤ笑いながらナイフを  
抜いてリンに…ではなくユリスに突きつける。凍りつくリン。後ろの方でモニカも  
密かにフリーズしてる。  
 ナイフを突きつけられているなどとは露とも知らないユリスがじたばたするのを  
ハラハラしながら見つめたリンは『…クッ!!…』と泣く泣く自分から元の位置に  
戻る。そして観客1人の陵辱ショーが再開する。ユリスは両足を一本づつ2人に  
抱えられ、最後はわざとリンに見せつけるようにオーバーオールをめくり取られる。  
顔を赤くしてそらしたリンの目から悔し涙が1つぶ落ちた。  

 「ひどいよ…」  
 涙声でつぶやくユリス。ユリスに残された物はもはや、白いブリーフと  
ハイソックスのみであとは自分を拘束する荒縄と目隠ししかない。  
 「ふふふ…ユリスったらブリーフ派なのね、すっごく似合っているわ…」  
 モニカがユリスを鑑賞しつつ言うとユリスはピッタリと足を固く閉じたまま  
羞恥でもじもじとカラダをよじる。そのときふいにミレーネが言う。  
 「あら、誰か来たかしら?」  
 ユリスの反応は劇的であった。  
 「えっ!!いや、いやだぁ、やだやだやだ…モニカ服を、服を…」  
 ユリスは肩まで真っ赤になって後ろ手のままカラダを小さくして必死に訴える。  
 「うそよ、う・そ」  
 ミレーネが酷薄に笑って言うとユリスははりつめた糸が切れたように脱力し、  
哀願し白状してしまう。  
 「ぐしゅ…お願いだから…もうすぐリンが来るんです…だから…」  
 目隠しの布に染み込んだ涙がじわじわ溢れ出す。  

 「じゃあ、ちょっとの間遊んでくれたらリンが来たとき離してあげる」  
 『ユリス!! ウチはココや!そんなやつ等の口車に乗ったらアカン!!』  
 リンは口に出そうとしてもボールギャグのせいで声が出ない。悔しく、  
もどかしく、リンはユリスを心配そうに見守ることしかできない。  
 「でも…」  
 「いいじゃないの、それともこのままこのカッコで置いていかれたいの?」  
 ユリスの上半身がブルッと恐怖で震えがっくりうなずいた。ほくそえんでモニカが  
さらにユリスを後ろから抱きしめるように言う。  
 「…じゃあ…キスして…」  
   
 リンは目を見開いた。  
 『ユリスの唇は今日、ウチ専用なんや!!』  
 心の中で叫ぶリン。モニカはそんなリンの気持ちが手に取るように解かるのか  
ニヤリと笑う。しかしその笑みが凍りつく。  
 「…でも今日はリンとキスするって約束…」  
 ぽそりとユリス。ピシリと凍りつくモニカ。  
 『よ〜ゆ〜たユリス!!この色ボケオンナにバシッといったれ!!』  
 今日はじめてモニカに勝ち誇るリン。モニカはコブシを握り締めて屈辱に震える。  
そのままユリスの後ろ髪をグイッとつかんで引っ張ると強引に上を向かせる。  
 「ああっ!?」  
 リンの位置からは髪を掴んで上を向かされたユリスのやわらかくなめらかな白い  
のどが見える、あんまり喉仏は目立たない。  
 「いつもわたしとキスしてるじゃないの!ユリスったらいつもアンアン声が  
出ちゃって『もっと、もっと』っておねだりしちゃうんだよね」  
 「ああ、言わないでモニカ…」  
 「ユリスがもうヘンタイのオトコのコなのを思い出させてあげる」  
 モニカが舌なめずりして、またもやユリスを堕とそうとし始めた・・・  

 「んくっ・・・」  
 モニカがユリスの耳たぶを舌先で小さく舐める。そのままじっくりと目じり、  
ほっぺたをちろちろと通過してユリスの唇へと移動させて行く。  
 ユリスはがっちりと後ろ髪をつかまれて固定されているので歯を食いしばり、固く  
口を閉じてモニカに拒否の意志を示す。しかしモニカの舌がなぞるたびに小さな  
あえぎとともにまぶたが震えるのは隠せない。  
 「ふふふ・・・」  
それを横で見ていたミレーネが微笑むとふい手を出してにユリスの鼻をつまんだ。  
 「ん、くっ!?・・・ム・・・プハッ・・・」  
 不意をつかれた息苦しさに反射的につい口を開けてしまう。  
 満を持して進入してくるモニカの舌。それは瞬く間にユリスの舌に絡まり、  
前歯の歯茎の裏側をこしょこしょとくすぐり、ユリスの舌の裏側の一番ぬめらかな  
部分を舌先で引っかくようにこすりあげていく。舌の裏を舐められると脳を直接  
嬲られているような気がしてユリスは白い背筋をわななかせた。そしてモニカの  
口の中で溶けたあえぎとともに、ゆっくりと抵抗が消えていってしまう。  

 『ユリス!!しっかり、しっかりするんや!!』  
 リンは心の中で叫ぶ。ばたばたとユリスの足がもがいていたのが30秒程で  
ぱったりと止まり、今はモニカとユリスの唇の接合部から発している、  
 『ちゅく・・・ちゃむ・・・』  
 といった水音ばかり響く。そして2人の前であんなに堅く閉じていた足から力が  
抜けてひざが割れてくる。リンは両足がだらしなく投げ出されたときに、ユリスの  
足の谷間に見える下着の白い生地を見て思わずつばを飲んでしまい、自分の  
あさましさとモニカの理不尽さをかわりばんこに呪った。  
 『ちゅぷ・・・』  
 モニカが淫靡な水音を立てつつ唇を離すとユリスの口から湯気が出そうなくらい  
熱く湿った『ふぁああ』という吐息が出た。  
 ユリスの目隠しの瞳の下は少し赤みがさし、白桃色の唇はさらなる快楽を望んで  
わなないている。目隠しの下で焦点の定まらない視線をぼんやりとさまよわせる  
姿は13歳という年齢に不釣合いなほど、異性を誘い狂わせるフェロモンを発散  
していた。  
 モニカがわざとらしく声に出す。  
 「ユリスの唇って甘いわ、ミントの味がして・・・」  
 ぎりぎりと歯軋りするリン、今ごろはユリスとキスしているのが自分だと思うと  
死んでもでも死にきれない思いが胸を締め付ける。  

 とろとろにトロけはじめたユリスにモニカが続けた。  
 「ねえ、今度はユリスの舌ちょうだい・・・」  
 ユリスが魅入られたように薄い舌をおずおずと出す。そんなユリスを見て屈辱に  
震えるリン。それを横目にミレーネがユリスのあごに手を当てて舌を絡め取った。  
 「次はわ・た・し」  
 まるで餓えているかのようにミレーネはユリスの口内を蹂躙していく。  
   
 ユリスはモニカに与えられていたのとは違った種類の快楽に翻弄されていた。  
 『ずじゅじゅぷ・・・』  
 というはしたない音を立てて舌を吸われた。そしてミレーネの長い舌がユリスの  
舌にぐるりと巻きついてからませ、螺旋を描くようにしごかれ、『きゅ、きゅきゅ』  
と強く、弱く締め付けられるとユリスはもうどうでもいいような、叫びたくなる  
ような快感に苦悶した。強引な快楽を次々と掘り当てられ困惑するユリス、そして  
ミレーネは休まない。2人の口中で絡まる唾液が行ったり来たりするうちにユリスも  
自らミレーネの冷たい唾液を求めて懸命に小さな口で舌を吸ったりする。ユリスの  
口元に流れた一筋の唾液はどちらのものかもう分らない。  

 『ああ・・・ユリスが犯されとる・・・そんな・・・昨日まで2人ともあんなにシヤワセ  
だったのに・・・』  
 リンが呆然とうつむく。そしてやっと長いキスが終わった。  
 「はあ・・・おいしかった・・・」  
 ミレーネが唇を離して言う。ユリスの口元についた唾液の残滓も丁寧になめとって  
ユリスに切ない声を上げさせる。  
 ユリスは荒れ狂った快楽をもてあまして薄い胸板をせわしく上下させた。頭の中  
は心地よくふわふわしているのに、カラダはさらに強い刺激をもとめて破裂しそう  
だった。ぼんやりした頭にかすかに声が聞こえる。  
 「すごい・・・こんなの・・・わたしでもはじめてだよ・・・」  
 ミレーネさんの声・・・  
 「ねっ、ホント言ったとおりでしょ・・・」  
 モニカがしゃべっている・・・  
 「かわいい顔して、こんな・・・パンツからはみだしちゃうぐらいおっきいなんて・・・」  
 うわずったミレーネさんの声。  
 『えっ・・・パンツ?・・・』  
 夢見心地のユリスの意識が急激に戻ってきた。2人の視線が目隠しをしていても  
自分の下半身に集中しているのが判った。そして自分の太幹が大きくなってパンツの  
ゴムを押し上げて突き出ているのも・・・  

 「い、いやっ!!見ないで、見ないでください!!もうゆるして!」  
 ユリスは真っ赤になって、おへそを隠すぐらい成長してしまった自分の太幹を  
隠そうと体育座りのように両膝をひきつけて隠そうとする。  
 「どうしたの?大事なところがハレちゃったのかな?お姉さん達に見せてごらん」  
 たった2歳上のモニカがいじわるに言う。  
 2人はユリスの両脇にまわりユリスのひざ裏に手をまわすとじわじわと足を広げ  
させていく。  
 「ああ、やめてやめて、はずかしいよ〜!!」  
 泣き叫ぶユリスにも2人は容赦しない。  
 「なんで?立派じゃない・・・ユリスくんもだけどホラ、このコもさきっぽから涙が  
でてるわよ・・・」  
 ユリスが目隠しをしていることを知りつつ耳元でねちっこく淫靡な言葉をつむぐ  
ミレーネ。  
 「ああっ、そんなのウソです、ウソですっ!!」  
 首を振りたくるユリス。しかしついにユリスの足はひざが肩につくぐらいに  
M字開脚されてしまう。華奢なカラダのハイソックスにつつまれたすらりとした足、  
そして幼い白い下着の真中からみっちりとした太幹が間違いのように飛び出て妖しく  
屹立している。  
 「ああ・・・ひどいよ・・・みないで・・・クスン、クスン・・・」  
 半泣きのユリス。リンは凍りついたようにユリスの太幹から目が離せない。  

 『ユリス・・・かんにんな・・・ウチはあさましいオンナや・・・』  
 リンは反応し始めた秘裂によって下着を濡らしたのを自覚して唇をかんだ。さっき  
まではホントにユリスを心配していたのに・・・  

 リンには良くわからなかったが、ユリスを2人がはやし立てるとユリスは慌てて  
下腹部を隠そうと両ひざを立てていた。リンはユリスが必死なのに、ユリスがひざを  
立てたときに見えた足の付け根の白いブリーフと地面にできた下着の秘密の三角地帯  
に目が行ってしまい頭を沸騰させてしまう。そして今度は冷水をかけたように  
まともにアレを見てしまった。  
 『そ、そんな・・・ユリスの・・・ずっと前に見ちゃったクレスト様の2倍・・・いや3倍  
ぐらい・・・色はピンクなのにごっつ凶暴やし・・・』  
 どぎまぎするリン。なにか自分の下腹部が『じん』とうずいたような気がして  
戸惑う。ぺったりと草むらに座りながらユリスの太幹から目が離せない。そして溢れ  
はじめる秘裂を自覚してリンは深く恥じた。  
 『ウチもあいつらと同じなんや・・・ユリス・・・かんにんな・・・ウチはあさましい  
オンナや・・・』  

 呆然とするリンの視界の端で、欲情に瞳を燃やしたミレーネはユリスの太幹に  
ゆっくりと手をのばそうとしていた。  
   
 『ぴと・・・』  
 ミレーネの手がユリスの太幹に触れる。  
 「ひゃうっ!!」  
 それだけでびくりと跳ね上がってしまうユリス。ミレーネは2人がかりのキス攻め  
で張り詰めているユリスの太幹を『しゅにしゅに』と擦りはじめる。  
 「こーんなにビクビクしちゃって、つらいの?・・・」  
 「ふぁっ!! ひっ!! あっあああ・・・」  
 ミレーネの手の内で悶えるユリス。パームブリングス一の大きな屋敷に住む資産家  
の跡取り、端正な容姿、高いIQ、性格は下々の人々に混じって嫌な顔一つせず働く  
非のうちどころないエリート。そんな完璧なユリスを下町の武器屋にすぎない自分が  
自由に弄んでいることにミレーネは暗い愉悦を感じる。  
 手をやわやわと上下させていくとユリスの太幹の先端から先走りが『じゅわっ』  
と真珠のように膨らんでは弾けて流れていく。ミレーネは快感に耐えて震える  
ユリスに言う。  
 「ユリスくんだめよ、手が汚れちゃうわ」  
 言葉と裏腹にピストンをやめないミレーネ。ユリスは必死に口を開く。  
 「あっ、ご、ごめんなさい、ひっうっ、でも、でもっ!とまらないっ!! あっ!  
ひいっ!」  

 ミレーネはユリスにやさしくたずねる。  
 「感じやすいのね・・・自分で触ったりしないの?」  
 「そ、そんなことしないですぅ」  
 ユリスがM字開脚の状態で悶える。宙に浮いたままのお尻が快感にひくついている。  
 ミレーネはわくわくしながらユリスに聞く。  
 「どう?はじめてこんなことされて・・・」  
 「はっ・・・あっ・・・ミレーネさんの手がやわらかくて、やさしくて、あはぁ・・・  
ミレーネさんの手、ヨゴしちゃうからもう離してぇ・・・」  
 ミレーネはそんな初心なユリスの反応に半ば感激しながら思った。  
 『今までのがつがつした男とぜんぜん違うじゃないの・・・こんな上玉をこってり、  
ねっとり堕すのが夢だったのよね・・・』  
 あんまりユリスにとってありがたくない決意を固めたミレーネが言う。  
 「さあ、とりあえず一発だしちゃいましょうね」  
 太幹から手を離し長い爪でユリスの亀頭の裏のつなぎ目をやさしく引っかく。  
 「ひあああん!!」  
 首を跳ね上げてユリスのあえぎが長い尾を引いた。  

 ユリスは息も絶え絶えで荒い息をつく。目隠しのせいか行為に対するココロの  
準備ができずに直接頭の中に快楽を叩き込まれている感じ。沸き立つ頭の中で  
ミレーネの声が遠く聞こえた。  
 「・・・とりあえず一発だしちゃいましょうね・・・」  
 『きゅむ・・・』  
 ちょっと余ったユリスの太幹の包皮を引きおろしてミレーネはいきなりユリスの  
亀頭全体を手のひらで包んだ。指先は全部ユリスの包皮の下に隠れていた、カリの  
裏のひどく敏感なところを一斉にわさわさと嬲り、手のひらはぬるぬると先走りを  
塗り込めるように全体をこすられる。  
 手首を使って珠をみがくようになでられると、ユリスはあまりの快感に意識を  
半分飛ばして両膝を抱えられたままガクガクと腰を前後に揺らしてしまう。   
 「うあああああっ!!やめて、やめて・・・ああっ、おかしく、おかしくなっちゃう  
よ〜!」  
 涙をふきこぼして哀願するユリス。攻撃はやまない。  

 「ひいいいいいっ!!」  
 今度は太幹をこすられる。尿道の部分が熱を持ってどうにかなりそうな感じ。  
快楽にずぶずぶとみ込むユリス、そしてミレーネはまたもやユリスの亀頭を手で  
包む『クニ、クニ、クニ・・・』。  
 「ひぎぃ!だめ、それは・・・か、感じすぎるっ!うああああっ・・・」  
 ガクガク体全体が跳ね上がる。ユリスは超人的な克己心で耐えようとしても  
それにも限度がある。  
 『しゅに、しゅに、しゅに、しゅに、しゅしゅしゅしゅしゅしゅ・・・』  
 ミレーネの手の動きが速くなる。興奮が伝染したモニカが耳打ち。  
 「イク時は『イク』って言うのよ!」  
 思わずうなずくユリス。口から出る言葉は甘い吐息まじり。  
 「ユリスくんココもうこんなにヌレヌレよ、わかるこの音・・・」  
 『しゅしゅしゅ』が今ではもう『ちゃく、ちゃく、ちゃく・・・』という音に変化  
していて、目隠し状態のユリスには異様に大きな音に感じられ羞恥に震えた。  
 「ああっいわないで・・・ふあああん・・・」  
 『ちゃ、ちゃ、ちゃ、ちゃちゃちゃちゃちゃ・・・』  
 粘液質な音が速度を増していく。ユリスが汗にまみれたプラチナブロンドを  
跳ね上げる。  
 「ああっ!イキます!! イッちゃいます!ユリス、イキます〜!! 手が・・・手を、  
あはぁ・・・どけてぇ・・・あふぅ・・・イク、イクぅ〜!!!!」  
 ユリスは大量の白濁をステラ渓谷の蒼穹にうちあげた。  
   
 『ビュク!! ビュク!! ビュッビュッ・・・』  
 ユリスのアソコがしゃくりあげると白い液が飛び出した。多分アレが『シャセイ』  
ってやつや。そして『セイシ』ってのがウチに、ウチの体中に、ユリスがしゃくり  
あげるたびにふりかかった。オレンジ色のワンピースにかかる白い絵の具。顔にも  
容赦なく降りそそぐ、『キタナイ』思うと思っとったけどちごうた。ユリスの熱いの  
がかかって、ウチのアソコがまた『ジン』としてきて・・・。顔にかかった白濁が  
口元に垂れてくる。ユリスの味。腰が誰にも分かるぐらいわなないた。胸にかかった  
白濁は発熱したように、ウチの露出した胸の先っぽをキュンキュンと立たせた。  
よかった、ユリスが目隠ししてて・・・ウチは今、こんなカッコなのにめっちゃユリス  
を欲しがっとる恥ずかしいオンナや・・・  
 2人組がにやにやと白濁まみれのウチを見ているが気にはならない。ユリスが  
どうなってもウチの気持ちは変わらんのや。そんなウチを見てミレーネがつかつか  
と近寄ってくる。ウチはそのヘンタイ女をにらみ付けてやる。  

 『ウチは負けん!! 今はミジメやけどココロまでは折れんのや!!』  

 ミレーネはリンの殺意に満ちた視線をものともせずにゆっくりリンの背後に  
回った。リンの両肩にポンと手を置くがリンは後ろ手に拘束されたまま肩で  
振り払おうとする。ミレーネはユリスに聞こえないようこっそりとささやく。  
 「ずいぶんつれないわね・・・いいもの見たろ、童貞ユリスくんの射精ショー、  
良かっただろ?満足した?」  
 どうやらミレーネは同性に対しては乱雑な口を利く性格らしかった。リンは  
ぎりぎりとボールギャグをかみ締めてそんなミレーネを無視する。  
 「ふふふ・・・」  
 「・・・!? 」  
 そのときいきなりミレーネの手がリンのむっちりとした太ももを割り、下着の中に  
侵入してくる。ミレーネの指先は手慣れた様子でリンの秘所を割り広げ、軽くかき  
回す。  
 『なっ・・・くっ・・・』  
 ミレーネは驚愕に凍りつくリンを尻目に、おもむろにスカートの中から手を抜くと  
リンの前にかざした。  
 「あらあら中は大洪水」  
 ミレーネの指がぬめぬめと濡れて光っている。思わず顔をそむけるリン。ユリスの  
背後でモニカがせせら笑うのが目に入って顔が熱くなる。  
 ミレーネはわざと指をすり合わせて糸を引かせながら続けた。  
 「今日、ユリスくんとキスする予定だったんだろ、お詫びにあなたにもキスさせて  
あげようと思ってさぁ・・・」  

 ぴくりと反応するリン。リンのあらぬところを見ていた視線が快楽の余韻に  
ひたる艶かしいユリスの口唇をみて少し和む。  
 そんな一瞬の油断を捉え、ミレーネはリンの足の縛めと共に下着をあっという間に  
剥ぎ取ってしまった。  
 『ムー!!ムー!!』  
 抗議のうめきを上げるリンにミレーネは耳元でささやく。  
 「口にギャグ入れたままじゃキスできないだろ、だから下のお口にキスさせて  
あ・げ・る」  
 リンは真っ青になって慌てて後ずさるがあっという間にミレーネに両足を広げた  
状態で後ろから抱え上げられてしまう。今度はリンがM字開脚で大事なトコをさらけ  
出すことになった。  
 『ン〜!ム〜!』  
 あまりの恥ずかしい姿に顔を真っ赤にして打ち振るリン。そんなリンにおかまい  
なくミレーネはリンの膝に通した腕を揺すりあげるとゆっくりユリスに近寄って  
行く。  
 

 「ユリスくん・・・」  
 ミレーネの呼び声。ユリスは放出後の虚脱感と陶酔感のはざまから呼び戻される。何時の間にかユリスの正面を見下ろす位置にミレーネが立っているようだった。  
 「どお、キモチ良かった?」  
 うって変わった猫撫で声でユリスに問い掛けるミレーネ。  
 「・・・・・・コク・・・・・・」  
 軽くうなずくユリス。  
 「でもユリスくんばっかりキモチよくなっていいのかな?」  
 ミレーネが言う。イッた後もユリスのすべすべのカラダをまさぐっていたモニカが  
耳元で言う。  
 「自分ばっかりイクなっちゃってずるいわ、こう云うのを自分勝手ていうのね・・・」  
 「・・・でも・・・」  
 シュンとなるユリス。ミレーネが期待に口の端をゆがめて続ける。  
 「今度はわたしをイカせてくれるかしら」  
 「・・・は、はい・・・」  
 思わず返事するユリス。  
 「じゃあ、私のをユリスくんのかわいいお口でイカせてくれる?」  
 「く、口で・・・!!」  
 呆然とするユリス。もちろんユリスの乏しい性知識ではオーラルSEXの存在さえ  
思いつかない。  
 「そうよ〜私のアソコ、吸ったりナメナメして欲しいの」  
 さらに粘度を増していくミレーネの口調。  
 「ユリス、してもらったらお返ししないとダメよ、卑怯だわ」  
 ユリスの貴族魂を刺激しつつモニカがはやす。  
 「・・・・・・」  

 未知のプレイにとまどうユリス。そんなユリスにミレーネは最後の一押しをする。  
 「べつに無理しなくてもいいの、私のキタナイものね・・・くすん・・・」  
 ミレーネがおそろしく大根なうそ泣きをするとユリスはものの見事にだまされて、  
『がばっ』と顔をあげて言い放った。  
 「そんなことないです!!ぼく、ぼく頑張りますからっ!」  
 この場ではまったく無意味な騎士道精神あふれるユリスの言葉を聞いて会心の  
笑みを浮かべるミレーネとモニカ。  
 「じゃあお願いね・・・」  
 ミレーネがユリスとの距離を一歩縮める。リンは自分の好きな男の子の眼前で  
秘所をさらけだすという異常な状況に混乱して気を失いそうになる。  
     
 『はあっ、はあっ・・・』  
 緊張のあまり喘ぐユリス。固まっている。  
 『ム・・・ウン・・・』  
 息を詰めるリン。ユリスの口とリンの秘所の距離はもはや5cmない。ユリスの  
荒い息がそうとは知らずに淡い秘所の翳りをそよがせてしまい、感じて溢れだしそう  
になるのをリンは必死で自制する。  
 「ここよユリス」  
 最初に動いたのはじれたモニカ。ユリスの後ろ髪をつかんでリンの秘所に押し付け  
た。  
 「むっ・・・く・・・ぷは・・・」  
 もがくユリス。  
 『ムアッ・・・!!』  
 はしたない格好でおとがいをそらせるリン。ただユリスの唇が自分の秘所に接触  
したということだけでイキそうになる。ボールギャグの小さな穴から吹き出た涎が  
隆起した胸の谷間を滑り落ちていく。  
 互いに後ろ手に縛られた囚われの少年と少女。女調教師によって、ココロすれ  
違わせたまま、カラダ熱く交わらせ未知の高みに追い立てられていく・・・  

 
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