いつものように『神狩屋』へ。  
それはもう日常の一部になっていた。  
 
『いらっしゃい、私の可愛い<アリス>』  
「…!?」  
 
突然のことに思わず立ち止まる蒼衣。  
そこには楽しそうに微笑む風乃がいた。  
『いいことを教えてあげるわ』  
そういって風乃はふわりと隣にやって来る。  
蒼衣は訳が分からず身動きがとれなかった。  
しかし何かがあったのではと思い、黙って聞くことにした。  
『あの子には秘密よ?』  
風乃は内緒話をするときのように蒼衣の耳元に手を添えて  
顔を近づける。  
「えっと、あの…」  
戸惑う蒼衣。  
そんな蒼衣の耳元で風乃は囁く。  
 
『保守』  
 

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