<騎士団>の仕事には危険がつき物だ。それこそ、いつ命を落としたっておかしくないくらいに。  
だからこそポジティブに考えなくても、数ヶ月入院する程度の怪我程度で済んでよかったと素直に思えた  
 今街で起こっているのは、ささやかな<泡禍>だった。といっても決して侮れるものではなく、事実こうして僕は  
三木目さんの厄介になっている訳で、そんな状況下でほぼ一人で動いている雪乃さんの事を考えると、  
這ってでも何か出来ることをしたかった。  
しかし僕が怪我をして、目覚めた頃には実は事件は片付いていた。  
 
そんな訳で三木目さんに絶対安静を告げられた僕は今、病室のベッドで退屈な時間をすごしていた。  
雪乃さんは学校帰りに、神狩屋さんと颯姫ちゃんは度々病室に見舞いに来て、僕の相手をしてくれていた。  
特に颯姫ちゃんは頻繁に来て、甲斐甲斐しく僕の世話をしてくれた。  
 
神狩屋さんが忙しくなると、日中はほとんど颯姫ちゃんとすごしていた。  
世話をするのが楽しいのか、それとも看病する事に興味があるのかは分からないが、いつも楽しそうに、  
診察以外の事はだいたいしてくれていた。  
 
そんなある日、夜遅くに颯姫ちゃんが部屋を訪ねてきた。三木目さんの所なので、面会時間だとか  
そういった類のものはなく、関係者ならいつでも来る事ができるのだ。  
 
「あ、蒼衣さんまだ起きてますか?」  
「うん、でもこんな時間にどうしたの?」  
「えへへ、実は雪乃さんに聞いたんです。ごめんなさい、私雪乃さんに聞くまで全然知りませんでした」  
何の事だろう、これから何かあるのだろうか?しかし、そう尋ねようとするや否や  
颯姫ちゃんは何故か僕に猿轡を装着した。  
「えと、やり方はちゃんとノートにもメモしましたし、練習もしましたから大丈夫です。ちょっと痛いかもしれませんけど、  
我慢してくださいねー。」  
ごそごそと、僕のズボンをずらし僕のあられもない部分をさらけ出すと、わっと驚きながらもそこに顔を近づけてきた。  
「ここですね…うん、ばっちりです。いきますね」  
雪乃さんに何を教えてもらったんだろう、でも颯姫ちゃんにしてもらえると思うとちょっと興奮してきた。  
全神経を股間部に集中させていると、突然颯姫ちゃんに両脚を持ち上げられた。  
どうしてそんなことをするの?と聞きたかったがあいにく猿轡のせいで声を出すことができなかった。  
「あ、出すの忘れてました。ちょっと待ってくださいね」  
そういうと彼女はポーチをごそごそとあさり、何かを探し始めた。  
猿轡をされた時点で気が付くべきだったのだろうが、僕が想像していたのとは違う事を颯姫ちゃんはしようとしているようだ。  
「あ、ありました。えっと、今つけるから待っててくださいね」  
 
 
 
 
―――そこには、かつてホテルで雪乃さんがつけていたものと同じものを股間に装着している颯姫ちゃんの姿があった  
 

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