行方をくらましたダイの探索は、一定の期間ごとに段階的に進んでいた。
一週間ぶりに方策を練るべく、一同まとめてパプニカに集結したのは良かったのだが、ここでポップとヒュンケルの意見が真っ向から対立してしまう。
原因は、ヒュンケルの人付き合いの下手さ加減故ともいえるし、ポップのことを急ぐ性急さ故でもある。
マァムは二人の和解を図ろうとするが、結局はポップの一時的な嫉妬により頓挫。
結局、マァムとヒュンケル、そこにエイミが半ば強引に合流してパーティーを結成。
ポップはメルルと共に当初自らが主張していた形で旅を再開することになり、互いに別々の道を歩むことで袂を分かった。
そして数日を経て、今に至る。
ポップとメルルは、リンガイアを東西に分断する山脈のふもとでの村で宿泊することになった。
「ポップさん、明日は早いですから…」
メルルがポップに声をかけたが、途中でそれを止めた。彼があまりに暗い表情をしていたから。
なんだかんだ言ってもマァムの事が心配なのだろう。
「マァムさんのことが心配ですか?」
「別に…」
その問いかけに対し、ポップは泣き顔のような自分の情けない顔を見られないようにと、彼女から目をそらす。
そんな彼に、さらにメルルの言葉が続く。
「…そんなに不安になるんでしたら、最初からマァムさんの言うことを聞いていれば良かったのではありませんか?」
「そんな事できっこねえよ…」
ポップにも男の意地があった。だが、傍目から見ればそれは、ただの子供染みた嫉妬でしかない。
それを素直に伝えられない2人の様子は、彼女の目から見て微笑ましくもあったが、
同時に胸の奥に特融のチクリとした感情も感じさせた。そんな彼女の脳裏にふと…ある邪な考えが過る。
「ともかく、そんな乱れた心のままでは明日の行動に支障をきたしますよ?」
「大丈夫だよ…」
「そうですか?」
そう言って悪戯っぽく笑ったメルルはベッドに座っているポップの隣に腰掛け、上目づかいに目の前の少年を見つめる。
普段の彼女とはうってかわった、その淫猥な瞳にポップの動悸は次第に高鳴り始めた。
「な、何だよ…」
「ふふ…ほら。これくらいでこんなに動揺しているんですもの」
「!!」
ポップはあまりに気恥ずかしさに赤面してしまった。勿論、彼女に好意を抱いていないと言えば嘘になる。
とても献身的で、とても家庭的で、清楚にして美人であり、自分に無尽蔵の好意を抱いてくれている。
それだけではない。彼にとって命の恩人であり、絶望のふちで彼女に勇気を貰い、立ち上がることが出来た。
ここまで状況が揃っていて、好意を抱けない方がどうかしてる。
だが、心を読まれている以上、メルルには見透かされている訳で、それ故に彼女が少し苦手でもあった。
どうしても自分が子供のように見えてしまうから。
しかし、そのようなウブな反応すら可愛く思うメルルは、さらに限度を越えてポップにしなだれかかる。
−マァムさんがいない時にこんな真似をして…卑怯以外のなにものでもありませんね
でも、ポップさんのこういう顔を、もっと!もっと見たい!−
メルルのアプローチはさらにエスカレートし、音楽のような綺麗な声でポップの耳元に囁きかける。
「そんなモヤモヤした気持ちじゃ眠れないでしょう…少しスッキリとした方が良いですよ」
「スッキリ?」
「ええ、私がポップさんのモヤモヤを、取ってあげます」
そう穏やかに笑ったメルルは、ポップに風が草原を撫でるような…そっと触れるだけのキスをした。
「…っ!!」
ポップの目は見開かれ、これ以上ないほど驚いた表情で、メルルを見る。
だが、当の彼女は全く動じていなかった。片手をポップの首に回し、その顔を引き寄せて、再び唇を重ねる。
「ん…ふぅ…」
今度のキスはさらに深いものであった。ポップの口内にメルルの舌が侵入し、その内部を舐めまわした。
「んんっ…ふぁ…あ…ん…」
そして…
「えっ…!!」
突然ポップが驚いたように声を上げる。下半身に予期していなかった刺激が走った為だ。
目を移すと、メルルがポップのモノをズボンの上から擦っていた。
それを撫で上げ、ときにはやわやわと揉むように刺激するうちに、ポップの股間ははちきれんばかりに膨張する。
「うふふ…元気がよろしいんですね」
今まで見せたこのの無いような妖艶に笑顔を浮かべ、手際良く、ポップのズボンを下ろしていった。
その中から大きく反り返ったポップの一物が飛び出す。
男性の性器を見るのは初めてである。目の前にあるそれは、自身が知識として知っていたよりもずっと大きかった。
メルルは彼のモノを、慈しむようにそっと握り締める。
普段であれば、彼女はこのような大胆なことは決して考えられない。全ては今のこの状況がなせる業だった。
夜、愛する人と二人きり、しかもその人の心の中を垣間見れる。
彼がどのようなことを望み、欲するのか。彼の弱点がどこにあるのか。彼女には手に取るようにわかるのだ。
あまりに甘美な状況に酔わない方がおかしかった。
「うっ…!」
ポップの少し苦しげな声が響く中、メルルはひたすらに手の中にあるそれを上下に擦りつづけた。
やがて、完全に大きくなったのを確認すると、その花びらのような美しい唇をそのモノに近づけ、口付ける。
その裏をその湿った舌で丹念に舐め上げていく。
「うあっ…!!」
そのざらざらした舌の感覚に、ポップは意識が飛びそうになった。
だが、それでもメルルはその刺激を止めることなく与えつづけ、さらにその大きなモノをその口に含んだ。
「んむっ…ふ…あっ…ちゅ…れろ…」
少年は彼女の口の中で弄りまわされていた。メルルの成すがままであった。
舌先で先端を刺激したかと思ったら、裏側を舐め上げ、さらにその下にある袋をその絹のような手でゆっくりと揉む。
彼が心のどこかで望んでいるように忠実に奉仕する。ポップの心を読め手いるとは言え、初めてにしては手際が良すぎた。天性の才能という他無い。
清楚と言う言葉に最も近い女性にそのような行為をされているという事実もまた、ポップをだんだんと高みに登らせていく。
「メ、メルルっ…!!」
「良いんですよ…射精(だ)して下さい。我慢は肉体に毒ですから」
泣きそうな顔でメルルの顔を掴んだポップに、再びメルルはポップのモノを口に含んで舐めまわす。その直後…
「くあっ!!」
ドビュッ・・・・ブシュッ・・・ドクッ・・ドクッ・・・
ポップのペニスから欲望の塊がほとばしる。白濁液がメルルの口内を犯し、その中を満たす。
「んんっ・・コクン・・・コク・・・ん・・ん・・はあぁっ・・・!!」
メルルはその白い液を全て飲み干して、少し苦しげに口を開ける。
口内には未だにねばついた液が残っており、糸を引いて唾液と共にベッドの上に落ちた。
その様は禁忌を冒した堕天使のようで、見ている者を魅了する。ポップは完全にメルルの魔性に捕らわれていた。
「メルル…」
ポップの一物は未だにその力を失わず、その存在感を示していた。それを垣間見たたメルルも、次第に身体全体が疼きを感じ始めていく。
「今度は、ポップさんが私を…気持ちよくしてください」
そう言ってメルルは、自らの手でその身を包む衣服を1つ1つ脱いでいく。ポップは、その一挙一同を食い入るように見つめていた。
するっ・・・ふぁさっ……
「ここまで見せるのは…ポップさん…だけですよ」
ポップは口に出してこそは言わなかったが、ただただ純粋に「綺麗」だと思った。
メルルほど月のイメージが似合う女性もいない。物静かで、ささやかながらも確かな光を発している月そのものなのだ。。
一糸纏わぬ彼女の、神秘的かつ魅惑的な光景にすっかり魅了されてしまい、ゆっくりと眼前の少女の絹のような肌に手を伸ばす。
かすかにしっとりとした肌は、さらさらとしているのに、手に吸い付くようだった。
「んっ…ふぁ…」
「ご、ごめん、指冷たかった?」
「あっ…大丈夫…ですから…続けて…ください」
メルルの反応に一瞬不安な表情を浮かべて手をとめたポップだが、彼女の懇願を受け、愛撫を再開する。
繊細にかつ滑らかに指を動かし、彼女の──服の上から想像していたよりもずっと豊満な乳房を撫で、指で乳首をかすらせる。
「ひっ…あっ…く…あああ……」
「乳首、硬くなってるな…」
ポップの指がメルルの身体を這い回る度に、その肢体がびくびくと震えた。
先ほどのフェラチオによって十分に興奮し感じていたところに、さらに滝のように快楽が降り注いで来る。
その為、彼女の秘所からは既に愛液がしとどに溢れ出ていた。
「凄ぇ…びしょびしょに…濡れてる…」
「い…言わないで…下さぃ……恥ずかしい…です」
ポップは胸を弄る手はそのままに、メルルの秘所に顔を寄せ、そっと舌を這わせる。
舐めれば舐める程にメルルの肉体は官能に染まり、愛液を溢れさせていく。
ぴちゃ…くちゅ…
「あぁぁぁああっ!そ…そこは…」
「ん、止めるかい?」
「…いや…やめないで……下さい」
快楽が飽和状態になっているところに、最も敏感なところを愛する人の舌が這う。
直にでも達してしまいそうな自分自身を、今までに無いくらいに顔を真っ赤に染めてメルルは耐えていた。
「はぅ…あ、あ……」
ポップにはその様子があまりにいじらしく、愛しく感じられた。
自分の為に、ここまで懸命に献身的な少女に対し…応えてやれなければ男として生まれてきた意味は無い。
ちゅく…ちゅっ…ぴちゃ…
「ひあぁぅっ…くうっ…はぁ…ああっ…!!」
メルルの喘ぎ声の感覚がだんだんと短くなってきている。身体も小さく痙攣を始めていた。
ポップはふと顔を上げて黒髪の少女の表情を見やる。
「あ、あ……ポップさん…」
メルルが虚ろな目をしたまま差し出した手は細かく震えており、誰が見ても限界と感じ取れた。
「お願い…ポップさん………私、もう…駄目です…」
メルルの表情と言葉に心の枷を外したポップは、すっかり膨張しきった肉棒を先端を彼女のヴァギナにあてがった。
そして、差し出された手をしっかりと握り返し、メルルを安心させる。
ぐちゅ………
「本当に、おれなんかでいいの?」
「は、はい…お願いしますっ…」
メルルが乱れた息を整えながら頷いた。ポップは左手で彼女の右手を握り、安心させながら腰を進める。
上から覆い被さる状態にあるために、ポップとベッドに挟まれたメルルに逃げ場はない。
ポップは右腕でメルルの腰を抱くと一気に奥まで貫いた。
ぐちゅっ……ぶちぶちぶちぃっ…!!
「ひっ……うぁっ……あああああっ!!!」
「うっ…ぐっ…!?」
想像していたよりも遥かに強い膣内のキツさと、何かを引き裂き、その後に訪れる内部で潤っていくような感触。
初めて女性を抱く少年にも、それの意味するところは即座に理解出来た。
「…も、もしかして…初めて……だった?」
「はぁ…はぁ…はぃ、そう…です………」
辛そうに息を吐き出しながら、メルルはそれでもにっこりと頷く。
痛みを歯を食いしばりながら懸命に耐えてはいたが、そこに後悔の色は無かった。
「あ、あんだけ大胆なことして、それでかなり濡れてたから……てっきり経験済みなのかと思った…」
「ふっ…ぁ…言ったじゃ、ないですか……ここまで、見せるのはポップさん…だけですって……」
そう言ってメルルはポップが今まで見た中で最も美しい微笑みを見せた。
幸せそうに笑うメルルにつられてポップも小さく笑い声を洩らす。
ポップはメルルに触れるだけのキスを1度与え、少しずつ腰を動かし始める。経験の無い彼なりのメルルへの配慮だった。
「ひっ…くぁ……あふっ…」
少し苦しそうに眉間に皺を寄せるメルルだが、決して「痛い」と口に出しては言わなかった。
それはポップへ気を使わせてはならないという感情では決してない。彼への愛情が痛みなど超越した。
愛する人と身も心も繋がって交じり合っているという事実が、この上ない喜びを彼女に齎すからだ。
今の彼女には愛しさと嬉しさから来る快感しか感じられなかった。
「ひぅっ…あはぁぁっ…くっ…ぁぁぁぁ…!!」
ポップが幾度か腰を動かしているだけで、メルルは苦しさとは全く違った艶のある声を上げ始める。
『女ってのは、ヤッてる時にムネ弄られるとより一層善がり出すもんだ』
ふとそんな師の言葉を思い出したポップは、腰を動かしながらメルルの豊満な胸を再び愛撫する。
彼女の性感帯の1つである乳首を同時に責められて、彼女は再び大きく悶えた。
「あっ…ふぁっあああぁぁっ……」
ぐっちゅ…くちゃぁ…ぐちゅっ!!
湿った音と共に快楽の色の混じったメルルの声があがる。
ポップはさらなる快楽を与えるべく、腰を突き上げながらその上にあるクリトリスを指で摘まんだ。
「ひぃっ……そ、そこは…ダメですっ…そこはぁっ…!!」
拒否を意味する言葉が響くが、ポップはその言葉が全く逆の意味を持つ言葉であることを心で理解出来た。
さらに強くクリトリスを刺激しながら、腰を最深部まで突き、メルルの子宮を叩く。
グチュッ……ジュプッ…
「ひっ…いやっ…ダメッ…ダメですっ…あああっ!!」
「どうだい…メルル…」
「イイッ!イイですっ…膣内が熱くてっ……ポップさんのが…固くてっ…とても…いいんですっ…ああぁぁっ…!!」
メルルがそのさらっとした美しい黒髪を振り乱し、ポップの一物をぎゅうっと締め付けて自らも快楽を貪る。
ポップは最後のとどめとばかりにメルルの腰を強く掴み、子宮を突き破らんばかりに腰を押し付けて奥でグリグリと円を描く。
若さと未熟さが生み出す激しい動きに、彼女の精神は快楽の色に濃く染まっていった。
それと同時にメルルの膣内が強く締まり、ポップの腰に絡み付く。
ぐちゅっぐちゅっ…!!
「メルルっ…おれ、もう……」
「あ、くあぁぁっ……私も…もうっ……お願いですっ…胎内に…膣内に出してぇえっっ!!」
「メルルっ……いくよっ…!!」
ビュッ…ドビュッ…ブシュウッ…ドクッッッッ…ビュクッ…びゅくっ…
「ひぁぁああぁぁあああぁああああああっっっ!!!熱いぃぃっ!!ポップさんのっ…ポップさんのがっ…!!!」
2度目とは思えないほど、大量の白濁液が胎内に吐き出される。その白濁液がメルルの性感帯を直撃し、彼女自身も絶頂に駆け上る。
「熱いっ…熱いのっ…ダメェッ……イクッ…イクゥッ…あはぁっ…あ、あ、あ…ひ、ひああぁぁぁあああぁぁっ!!!!」
メルルの背が仰け反り、さらっとした髪がポップの体にかかる。
彼はそのまま背を向けて倒れこんでくる少女をがっしと抱きとめた。
「はあ…はあ…スッキリ…しました…?」
「え…あ、うん…」
「そう…よかった」
そう言ってにこっと笑うメルル。メルルが普段見せているような穏やかな笑顔に、ポップはようやく落ち着きを取り戻す。
それを見たメルルも安心したように再び笑い、服を着替えなおしてベッドに横になった。
「さぁ、明日は早いのですから早めに寝ましょう」
しばらくすると彼に耳にメルルの静かな寝息が届く。それを確認すると、ポップは彼女の耳元で小さく呟いた。
「ごめんよ…それと…ありがとう…メルル…」
謝罪と感謝の言葉を投げかけると、ポップは瞼を閉じて意識を落とし、眠りに落ちていった。
だが、メルルはまだ完全には眠りについていたわけではなかった。
少し狸寝入りをしてポップが本当に落ち着いたか観察していたのである。
謝意を表すポップの言葉が心の中に満ちていくのを感じ、繰り返し反芻する。
−ポップさん……愛してます−
そう心の中で呟き、メルルも安らかな笑みを浮かべながら今度こそ静かに眠りの世界へと落ちていった。