「あなたが言った自分の為に使う『愛』は・・・まだ分からないけど」
普段とは考えられないくらい自信がなさそうにマァムが呟く。
「でもね、こうやってヒュンケルの側にいたいって気持ちは嘘じゃないの。
あなたとずっと一緒にいたい・・・ってっおも・・うの・・・」
顔を真っ赤に染めながら不器用にそう言う彼女は『聖女』ではなく、
どこにでもいる年頃の『少女』だった。
顔に手を近づけるとマァムの体がビクリと跳ねた、その姿が壊れそうだったので
強張った体をほぐすようにゆっくりと頬をなでる。
睫毛や唇に手が触れるたびに強張るその弱弱しい姿に思わず息を飲む。
自分が今まで押さえつけて来たものが壊れる音が耳の後ろで聞こえる・・・。
「意味・・・が分かって言っているのか?それは俺を『兄弟子』や『仲間』と
してではなく『男』として見る・・と言っていると一緒の事だ。
夜更けに『男』の部屋に一人で来て・・・どうなるか分かるのか??」
そう言うと、マァムは震える唇で俺の手を柔らかく口に含んだ。
「うん・・・一応、分かっている・・・と思う。
大丈夫・・・怖いけど、あなたとなら怖くない・・・・・。」
そう自分に言い聞かせるように呟きながら、上目遣いで俺を見つめた。
その言葉と手に触れる柔らかい唇の感触にはじかれた様に唇を重ねた。
「っ・・・んっんん!!!」
逃げる事が出来ないように手で顔を固定し、強引に小さな口をこじ開け
唾液を絡め・舌を吸い取る。
「ふぅ・・っんんっっ・・・」
それは唇を「重ねる」と言うより「食べる」に近かったのかもしれない。
焦がれていた唇を堪能する余裕もなく、飢えた獣のように乱暴に口内を貪る。
唇からこぼれた唾液を追うように、あごのラインを丁寧に舐め取りながら
くびれた腰に手を伸ばし、背中から尻のラインを弄る。
「やっ・・っぅん・・・!ヒュ・・ンケ・・・っ」
唇が離れ、息苦しそうに呟くマァムを無視してそのまま床に押し倒す。
「きゃっ!!」
突然冷たい床に打ち付けられて、マァムが驚いたように短い悲鳴を上げた。
打ち付けられた衝撃で、彼女の髪や衣服が崩れる。
息を整えようと動く赤い唇や、乱れた衣服から覗く白い太ももや胸の隙間を見て
下品にもゴクリとノドを鳴らしてしまう。
逃げる事が出来ないよう、無意識の内に体を組み敷き、細い首を掴む。
先程からかなり乱暴に扱っているのに、彼女は無抵抗のまま俺に体を預けている・・・。
こんないい女を無抵抗のまま犯せるのなら、こんな幸運なことはない。
このまま壊してしまうまで、抱いてしまえばいい・・・自分の中の何かが告げる。
そんな考えを持つ自分が怖くなり、その考えを振り払うようにマァムに語りかけた。
「・・・・なぜ・・逃げない。抱かれるのは初めてなのだろう?
俺ではお前を優しく扱う事は出来ない、他の男にした方がお前の為だ。」
その言葉に傷ついたような顔をしてマァムは静かに俺を見つめる
自分でも驚くほど冷徹な声に、言った瞬間に後悔の念が広がった・・・。
―――――なぜ、もっと上手に言葉を紡げないのだろう―――――
自分の不器用さに腹が立つ、いつもこうやって大切なものを平気で傷つけてしまう。
きっとあの魔法使いなら、彼女の事をもっと優しく上手に扱えるのに・・・。
彼女の「素」の顔を引き出す事が出来るあの魔法使いがいつも羨ましかった。
長い沈黙が流れる・・・お互い凍りついたように目を逸らす事も、動く事も出来ない。
聞こえるのは秋雨の緩やかな雨音とマァムのかすかな吐息・・・。
沈黙に耐え切れず目を逸らそうとした時、彼女が意外な言葉を口にした。
「・・・・・・・怖い・・・・の??」
言葉の意味が分からずに、不思議そうな顔をして彼女を見る。
「こわい・・・・?・・・・俺が??」
怖がらせたのは俺の方で、何故俺にその言葉を言ったのか理解出来なかった。
おずおずとマァムが頷く。
「うん・・・・だって、さっきから体がずっと震えてるもの・・・。」
そう言われて自分の手を見ると、確かに細かく震えていた。
何故震えているのか分からずに戸惑っていると、頬に当てられていた手が
ゆっくりと戸惑いがちに動き、俺の頬を撫でる。
「大丈夫よ・・・・ヒュンケル・・・大丈夫・・・。怖くなんかないの。
私は、あなただからここに来ているの・・・。優しくしなくても・・良いの、あなたなら。」
子供をあやすような柔らかい声で、優しく頬や髪を撫でながらマァムは微笑む。
「私・・は確かに初めてだけど・・・、あなたが・・・す・・きだから、平気。」
そう言って俺の正面に座り直した後、震える唇でそっと俺に口付けてきた。
その唇は彼女の性格を表すような、とても温かく柔らかい感触をしていて
まるで全身が甘い衣で包まれているような感覚になる・・・。
「ん・・・・っ・・・つっ」
ゆるゆると唇を動かすとそれに合わせて控えめな声が漏れる。
こんなに穏やかなキスなのに、今まで感じた事が無いくらいの興奮を覚えていた
目を瞑って唇を受け入れている彼女の姿がとても儚くて壊れそうだったので
不安になり優しく抱きしめ、祈るように耳元で呟く。
「俺・・・は、今まで優しく女を抱いた事が無いんだ・・・
お前を壊してしまいそうで怖いんだ・・・。それでも受け入れてくれるのか??」
そう言った後、怖くて目を瞑っていると彼女は俺の髪を優しく撫でて、クスリと笑う。
「どうしてそんな事を聞くの?今だって十分優しくしてくれているじゃない・・・
あなたを怖いと思った事なんて1度も無いわ。」
そう顔を赤く染めハッキリと言った後、目を逸らして消えそうな声で
――――・・・だから・・・・このまま・・・壊して・・・ください・・・――――
と呟いた。
「――――――っ!!」
その蠱惑的なセリフを聞いて思わず体が跳ねる。
今まで女に誘われた事が無いわけじゃない、そんな事は慣れている。
ただ『彼女』の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
今抱きしめている清らかな少女と、そんな風に男を誘うようなセリフを言う
少女が上手く繋がらない、まるで心の奥にあった欲望を見ている気分になる。
「・・・マァム・・・・」
確かめるように名前を呼び、ゆっくりと顔を上げ確かめるように唇を重ねた。
今度は彼女がしてくれたようにゆっくりと、唇の感触を味わうように舐める。
丹念に唇を舐めながら彼女の顔を覗き見ると、顔を赤く染め必死に声を堪えている。
不安気に俺の手を握る手や、俺に合わせようと怖々と唇を動かす姿がとても
愛らしくて思わず笑みが零れた。
その顔をもっと見たくなって、握っていた手を強引に引き寄せ、抱き込むように
俺の膝の上に座らせた。
「・・・えっ・・・・んんっ・・・」
足を開いて向かい合う体制になり、恥かしいのか何か言おうとした口を
舌で絡め取り塞ぐ。
改めて味わう舌はとても柔らかく、唾液は甘く俺の舌に絡み付いてくる
丹念に舐め取ると彼女の口の端から呼吸を求めるような、切ない声が聞こえる。
その声も愛しくて声さえも絡め取るように口を塞いで・・・。
ただ唇を合わせる・・・それだけの行為がこんなに欲情するものだと初めて知った。
きっと生まれて初めて自分が『欲しい』と思ったものが手の中に落ちてきた。
そんな優越感と手に入れてしまった恐怖心を拭うように行為に没頭した。
「ふぅ・・・っん!・・・ん・・!!」
初めてで呼吸の仕方が分からなかったのだろう、息苦しくなったのか
今まで体を預けていたマァムが背中に爪を立てて唇を離そうとする。
慌てて手を緩め、唇を離した途端空気を求める様に荒い呼吸で息を吸い込む。
唾液で塗れた唇を恥かしげに拭いながら、モジモジとした表情で恥かしげに
俺の胸に顔を埋めた。
まだ息苦しいのか息をするたびに肩が大きく上下している。。
その小さい背中を優しく撫でながら、背中から髪、髪から頬へ移動する。
くすぐったそうにしながらも、嬉しげに俺の手を受け入れている彼女を
見ながらとても幸せな気持ちになり微笑む。
本当は『愛している』や『大切にする』と言いたい言葉はたくさんある、
伝えたい気持ちもあるのに、上手く言葉に出来ない。結局不器用な自分は
「―――――抱くぞ。」
そんな短い一言を耳元で言うだけで精一杯だった。
その言葉を聞いて、一瞬彼女の体がビクリと跳ねたが抵抗は何も無い。
そのまま俺の胸にもたれ掛かっている、それを許可の合図と取り
体を少しだけ離し彼女の胸を触った。
「あっ・・・ん・・」
戸惑いがちな彼女の声を聞きながら、服の上からなでるように胸の周りを触る。
さっき押し倒した時に乱れた服は、ゆっくりとなぞっただけで簡単にはだけ
するすると腰に落ちていく・・・そして布の下から形の良い豊かな胸が姿を見せた。
薄っすらとした部屋の明かりに照らされた彼女の体はとても綺麗で
導かれるように白い首筋に吸い付き、素肌を晒した胸の感触を楽しむように
ゆっくりと揉みしだく。
「ん・・っ・・・・っ・・・」
俺に抱きかかえられながら、目の前で彼女は戸惑いがちに声を上げて
快楽に耐えるように身をよじらしている。
今まで神聖視して崇拝して来た彼女が上げる鼻にかかった甘い声を聞いて
自分もどんどん高まっていくのが分かる。
胸の弾力を楽しむだけではもの足りず、まだ柔らかい胸の突起を軽くつまんだ。
「あっ!――っやぁ・・・んんっ!!」
強い刺激から逃げようとする腰を片方の手で阻止して
一方で緩める事なく突起を弄ぶ。擦り付けるように指の腹で擦る度に
突起はどんどんと硬く、膨らんでくる。
唇を噛み必死に声を抑えている彼女がどんな声を抑えているのか聞きたくなり
彼女の口に指を押入れ、無理やり口をこじ開け口内を嬲る
指を軽く動かし舌をくすぐると、それに応えるように指を軽く吸い唾液を絡めてくる。
「んん・・っ・・・ん・・・ん」
不器用だが一生懸命ちゅぱちゅぱと音を立てて指を舐めるその姿に鳥肌が立った。
何かを連想するように、指を激しく前後に出し入れすると動きに合わせて舌を絡める
きっと今自分がどれだけいやらしい行為をしているか気付いていないのだろう・・・。
ただ俺に応える為に、必死になって動きを合わせてくれていだけだ、このねっとりと
指に絡み付いてくる口内の温もりが、どれだけ男の情欲を煽っているのか分かっていない。
「・・ふぅっ・・・ヒュン・・ッケル・・・ん」
動きに耐え切れず息苦しそうに彼女が喘ぐと、細い唾液の糸が喉元を伝った。
その糸を追うように喉元から鎖骨に舌を這わす、同時に口に含まれていた指を抜き
唾液に濡れた指で再び彼女の突起を弄んだ。
「やぁ・・んっっ・・んん!!!」
彼女の声が大きくなる、ぬるぬると濡れた指で触った突起はさっき触っていたより
早いスピードで硬さを増していく。
出来る事が限られているこの体勢がもどかしくなり膝の上に跨っている彼女を
そのまま床に押さえつけた。
「・・・・・痛っ・・」
その冷たい床の感触と、押し倒した時に彼女がこぼした呟きを聞いて
ベットではなく床の上でこの行為をしている事に今更気付いた。
初めての彼女を優しくベットに導けなかった自分を不甲斐なく思い謝罪する。
「・・・・すまん・・・・ベットに・・・行くか??」
荒い息を整えながら、焦点の合わない目で彼女が俺を見つめ首を振る。
「・・・・んっ、このままで大丈夫・・・床が冷たいの気持ち・・いい。」
それでは彼女が辛いのでは無いか、そう言おうとした時彼女が恥かしげに
「それに・・この格好でベットまで歩くの、恥かしいから・・・」
と乱れた衣服をモジモジと整えだした。
確かに先程からの行為で上半身の衣服は脱げ、腰に辛うじて止まっている程度。
スカートも太ももまで大きくめくり上がり、ふっくらとした白い足が出ている。
こんなにも乱れた格好で少女のように恥かしがる・・・そのギャップにクラクラする。
我慢できず、恥かしがる彼女に軽く口付けして行為を床の上で再開した。
深いキスをした後口をこじ開けるように指を押し入れ、舐めさせる。
片方の手は口を犯し、片方の手はは乳房の柔らかさを確かめるように揉む。
「ああ・・・んっ・・・!やぁ・・・っっ」
たまらず声を上げる、そんな彼女の上ずった声と痴態をたっぷりと観察した後
残りの突起を口に含み、唾液を絡めて舌で押さえつけ軽く噛み付いた。
「ふぁ・・・ぁん!い・・った・・・!!」
彼女の体が床の上で跳ねる。それを押さえつけしゃぶりつくように突起を嬲った。
「ん・・・んん!!・・・ヒュ・・・ン・・いた・・っ」
痛みを訴える彼女とは裏腹に、口に含んだ突起は軽く噛み付くほど口の中で大きくなり
俺にもっと・もっととねだってくる。
手で触っていたほうの胸にも唾液を落とし、濡れた手と口で2つの突起を同時に弄ぶ。
「やぁあっ!・・・んんっ・・・!!」
わざと激しい音を立てて吸い付くと、彼女は泣きそうな声で喘いでくる。
彼女のその声や行動全てが男の欲を刺激し、支配したい気持ちに駆られる。
食べれるものなら食べ尽くしてしまいたいとさえ思った。
味わうように胸を一通り嬲った後、白い足をゆっくりと撫でる。
それは『女を抱く』というより、ごちそうを見つけた獣のような心境だった。
うっとりとした気持ちでスカートを上げ、下着の中央にそっと指を当てると
俺の指に反応して彼女が短く喘いだ、何かを覚悟したようにぎゅうっと手を握る。
その姿をみている自分はきっと酷く残虐な笑みを浮かべていたに違いない・・・。
捕らえたものを確かめるように、わざと下着をはかせたまま陰核をゆっくり擦った
「んんっ・・・っ」
その瞬間足を閉じようと体が動いたが、優しく静止してやると再び俺に体を預ける。
その従順なしぐさを見て笑みを浮かべながら、自分の舌をぺろりと舐めた。
陰核を指の腹で押さえつけ、優しく捏ねてやると彼女の口からゆるやかな声が漏れる。
「っ…ふっ…んぅ…っは、…ぁ…」
指の穏やかな動きにほっとしたように、俺の動きにあわせて彼女が喘ぐ。
今までの涙を含んだ声とは違い、それはどこか嬉しさを含んだゆったりとした声だった。
嬉しい気持ちの中に別の欲望がちらりと覗く。
(――――――足りない――――――)
先程から背中にぞくぞくと何かが走っている、この行為全てが彼女を
『食べている』気がしてたまらない・・・。
(――――――もっと・もっと――――――)
その声に急かされるように、強引に彼女の腰を浮かし下着を剥ぎ取った。
「え・・・・・っ!!??」
驚いた彼女の顔をちらりと覗いて、そのままうっすらとした茂みに顔を埋める。
「やっ!!??――――あっぁぁ!!!」
先程の穏やかな動きとは違い、今度は舌先を使い激しく責めたてた。
「んんっ・・・やっ・・・だ!!!・・」
突然の刺激に驚き、逃れようとする足を掴んで、嬲りやすいように大きく広げ固定する
「ぅ・・・んっ!やぁ!!・・まっ・・てヒュン・・ケルッ・・あぁっ!!」
体勢が恥かしのだろう、弱々しい力で俺の髪を掴んで必死に引き離そうとしてきた。
そのしぐさに余計に興奮して、静止を求める手を無視して行為に続ける・・・。
ぺちゃぺちゃと大きな音を立てながら、舌の全部を使って突起を舐め、口に含む。
「あっ・・・ああっ・・・ぅん!!」
俺の頭を掴んでた手は、静止を求めるものではなく、快楽に耐えるものに変わっていた
大きく舐め・啄む度に、彼女の手は俺の髪にもどかしげに絡みついてくる。
唾液と自身の蜜でグチャグチャになっているそこを軽く舌でつつきながら
彼女の中にそっと指を押し入れた。
「っ・・・!痛っっ!!・・・んっ・・・」
さっきまで濡れたような喘ぎ声に苦痛の色が混じり、痛みの為か足が震えた。
傷つけないように指を優しく抜き、入り口を軽く撫で、舌で愛撫すると彼女の声は
元の艶っぽい声に戻り、大人しく行為に身を任せるようになった。
たっぷりと愛撫を行っていた為彼女の中は十分潤っていたが、締め付けはどうにもならない。
さっき中指を一本入れただけで、全てを拒むようにきゅぅっと締め付け、押し出そうと拒む。
そのきつい締め付けは、彼女の純潔を表していた。その純潔を自分が奪えるのだと思うと
嬉しさより先に、優越感が高まっていった・・・・あの魔法使いに対して心の奥底で
自分がどれほどの劣等感を持っていたか改めて実感する。
彼女が『強い』と言った俺の本心が、こんなに醜くて汚いものだと知ったらどうするのだろう
ふ・・と怖い考えがよぎる。
「・・・っマァム・・・」
何かを振り払うように、服を脱ぎ捨て自身を晒し体を重ねる。
直接触れる素肌の感触に怯えを含んだ声で彼女が短く息を飲む。
あやすように優しく髪を撫で、震える足をさすりながら深い口付けを行う。
軽く舌を絡めた後、指で濡れた入り口を確認するように撫でながら
「入れるぞ。」
彼女の耳元で短く・・・そう、呟いた。
「んっぁ!・・・・い・・・った!・・・ぃやぁっ!!!!」
指とは比べ物にならない大きな異物の進入に、彼女の体は敏感に反応している。
恐怖の為に体を大きく仰け反らせ、腰を引き逃れようとする・・・・。
その足を優しく押さえつけ体を進め、たっぷりと時間をかけて中に入っていく。
濡れた入り口をほぐすように、2度・3度と浅い挿入を繰り返し彼女が馴染むのを待った
「あっぁ・・・ん・・・んん・・・やっ・・」
苦痛に満ちた喘ぎ声が喜びを含んだ声に変わっていく。
その変わっていく様子を上から眺め、観察する。
愛しいものを自分が支配し、喜びを教え込んでいる・・・興奮でクラクラする。
彼女の中を味わうようにゆっくりと進み、たっぷりと時間をかけて動く。
「ふぅ・・・んっ・・・んぁ・・あっん・・」
その緩やかな動きに合わせて、彼女も愛らしい声を上げ始めた。
時間を掛けたお陰で彼女の中は始めてとは思えないくらい潤っていた。
最初の抵抗が嘘のように俺を緩やかに締め付け、包み込むように絡みつく。
「っ・・・マァ・・ム・・」
その暖かな快楽に思わず声が漏れる。突き動かしたい衝動を抑えて感触を楽しむ。
中を慣らすように、ゆるりとした動きで出し入れを繰り返すと、濡れた音と一緒に
愛液とは別の赤い印が俺に纏わり付くのが見えた。
「・・・・・・っ!!」
その赤いものを見て心臓がドキリとなる、それは出し入れする度に俺に絡みつき
彼女の太ももや彼女の乱れた服に赤くこびりついている。
白い肌に残る赤黒い血を見て何かが切れた。彼女の腰を抱き上げ抱き合う形で座らせる
「あっ・・・んやぁ・・・!あっ・・・あぁんっ!!!!」
今までの我慢を発散させるように、抱き合ったまま下から激しく突き上げた。
「!!ふぅ・・・んっ・・・・やぁっ!んんっ・・!!!」
目の前で髪を振り乱し、大きな声で悶える彼女を眺めながら腰を動かす
「あっ・・・あっ!ん・・まっ・・てっ・・ゆっく、り・・っんん!!」
涙を浮かべて哀願する彼女の切なそうな顔は陵辱心を高めるだけしか
ならない、その声に反応するように腰を押さえつけさらに激しく中をかき回す
「いっ・・・やぁぁっ!!!・・・んんっ・・・」
悲鳴のような喘ぎ声を上げ、何かに耐えるように彼女が俺にしがみ付き
背中に爪を立ててくる。
ギリッと言う皮膚がめくれる感覚と、自分の血が薄く滲む感触・・・。
あんなに人を傷つけるのを怖がっていた彼女が、訳も分からず俺に傷を残していく
その痛みはとても心地の良いものだった。
動くたび湿った音が響き、繋がった部分から冷たいものが零れ床や下腹部を汚す・・。
それは愛液であり血であり汗であった、それが混ざり合い二人の間で擦れあっている。
人間の一番愛しくて醜いものが彼女の中からあふれ俺に絡み付いている
(――――――俺が・・・汚しているのか――――――)
顔には笑みが浮かぶ。神聖視していた彼女を自分の手で汚し、中まで嬲り食べ尽くす。
本当はこうやって彼女を汚す事ばかり望んでいた、それが怖くて遠ざけ良い顔をしていたでも、
彼女は許し受け入れてくれた、こんな風に汚すのを許してくれた・・・。
「ぅ・・・っ・・」
下半身に熱が集まる、限界が近い。
最後により深く繋がる為に、彼女の体を倒し動きやすい体制を取る。
彼女を下に組み敷きながらさらに深く突き入れ、動かす。
「あぁ・・・んっ!!!あっ・・・ふぅ、っん!!」
その乱れた声を聞きながら、彼女の中に精を放った――――
明け方、ふと目が覚めると静かな寝息が聞こえる・・・。
あれから気を失うように眠った彼女の体を拭き、乱れた衣服を整え
抱きかかえてベットに運び、抱きしめながら共に眠った。
穏やかな寝顔に先程の艶っぽさは無く、いつもの優しい顔がそこにはあった。
こう見ていると彼女は年齢より少し幼く見える・・・・。
深い眠りについている彼女を確かめ、頬を撫でながら彼女に聞こえない声で
語りかけた。
「俺は、お前が愛しくてたまらない。こんな風に共に朝を迎える事をずっと
夢に見ていた・・・・・」
優しく頬を撫でながら、暖かな肌の感触を楽しむ。
「お前が俺を受け入れてくれて本当に・・嬉しい、恐怖さえ覚える程嬉しかった」
その手を止め寝息を立てている彼女を見つめる。
「きっと・・・俺は昨夜のようにお前を汚し続け、お前は俺を許し続ける・・・
そんな関係でも・・・お前は俺を好きでいてくれるのだろうか??」
問いかけは彼女の寝息に吸い込まれ、ただ朝を告げる静かな光の音だけが
耳に聞こえていた―――――――。