夢を見る。
夢の中なのにやわらかい肌の感触や、聞こえる声はやけにリアルで
『あの時』と同じ甘い香りが鼻をくすぐる・・・。
甘えるように首に絡みついてくる小さくて細い手
武道家のくせにやっぱり女の子なんだなぁとぼんやりと眺めていると
下に組み敷いてる女の子が切ない声を出しながら俺に求めてくる。
『んっ・・ねぇ・・・もう少しこのままでいたいの・・・っ』
『今日はたくさん・・・あっんっ・・して・・・??』
いやらしく俺にねだる声と甘えるように俺の腰に絡みつく足に鳥肌が立った、
どこかのいけ好かねぇ剣士に優越感を抱きながら、望み通りにゆっくりと腰を動かす。
ずっとこうして繋がっていられるように
マァムの声をずっと聞いていられるように
「・・・・・・・・・うわぁ・・・・・・・・俺って最低・・・・」
朝起きて一発目にそんなセリフが出た。
既に起きていたダイが不思議そうな顔してこっちを覗き込んでたが
テキトーにごまかして洗面台に向う。
「だいたいあのジジィが変な術かけるからこうなるんだよ」
顔を拭きながらポップは愚痴るように呟く。
そりゃ今まであいつの夢は見なかった訳じゃない。
俺だって年頃の健全な男だ、好きな女の夢くらい見る。
それが男ってもんだと思うし、むしろ夢の中でもあいつに会えるのは得した気分だった。
そう、今まではラッキーと思えるくらい健全な夢しか見なかったのだ
肌に触れるって言ってもぼんやりとした肌の感触もないただの夢。
でも・・・ザボエラがマァムに姿を変え俺たちを殺そうとしたあの日以来
夢は急にリアルなものになった。
あの時の甘い香りや肌の感触、恥ずかしそうにうつむく顔・・・・
偽者だったとしても刺激が強すぎた、夢はドンドンエスカレートして
乱れ悶えるあいつを映し出す。
「やばいよなぁ、さすがに今日のはやり過ぎだよ」
あいつへの罪悪感で一杯になっているとき
『なにがやばいの??』
と聞きなれた声が後ろから聞こえた
「!!!!!!!!!!!!!!!」
『おはようポップ。朝から洗面台で一人でブツブツと言ってる所悪いけど
使い終わったんなら私が使っても良い??』
「マッ・・・マァム・・・おはよう・・・・・。」
動揺のあまり声がうわずる、あんな夢を見た後にこいつに会うのは非常に気まずい
嫌でもあのよがり声を思いだしちまう。
『ポップ?どうしたの、ボーっとして。
顔が赤いわよ!もしかして風邪でも引いたんじゃないの!!??』
本当に心配した顔をしてマァムが俺を覗き込む、ぐぁぁぁ!!!!心使いは嬉しいが
そんな無防備に覗きこむな!!!!!!
そしてシャツと下着で無防備に歩き回るな!!!!!!!!
「だっ!!!大丈夫に決まってんだろ、ちょっと考え事してたんだよ」
『?考え事??』
「そうそう、お前のケツまたデカくなってるから太ったのかなぁ・・・って考えてたんだよ。」
心臓が壊れるくらいのドキドキを隠して必死にいつもの憎まれ口を叩く。
大げさに腕を組んでマァムのケツを眺める俺に今度はマァムが顔を赤らめて抗議する
「あっあんたねぇ!人がせっかく心配してるのに何考えてんのよ!!!!」
容赦なく飛んでくる拳をひらりと交わしてヘラヘラ笑いながら逃げるように洗面台を後にした。
そう・・・俺とマァムはこの距離じゃなきゃダメなんだ。
夢みたいにあいつを汚しちゃいけねぇ、優しいあいつを困らせちゃいけないんだ。
その時の俺は本当にそう思ってた・・・・本当にそう思ってたんだ。
この日は邪念を払うようにひたすら修行を行った。
体が悲鳴をあげているのが分かるくらい魔法力の放出や
複数の高度な呪文の契約をして無事に済むはずが無い。
気付いた時にはベットの上だった・・・・体が熱い・・・。
「良かった、目が覚めたのね」
ボーっとしてる俺の顔をやわらかい手が触れる。
「・・・マァム??」
「目が覚めた?びっくりしたわよ、今朝のあなたの様子が心配で探してたら倒れてるんだもの。
どうせ無茶な修行でもしてたんでしょ??本当にバカなんだから。」
憎まれ口を叩いてても声は暖くて、安心したように汗ではりついた俺の髪を優しく
なでてくれている。
「顔が赤いと思ってたけど、風邪だったのね。・・・全然気付かなかったわ。
私のべホイミじゃ病気は治せないんだから、ゆっくりと休みなさい。」
俺が目が覚めて安心したのか、マァムはたくさんの事を口早に話す。
窓の外を眺めるとすでに日は落ち、暗くなっていた。
コイツの事だ、きっと俺が目が覚めるまでずっと看病してくれてたんだろう。
「すまねぇな、迷惑かけちまって・・・。」
落ち込んでいる俺に気付いたのか、俺の髪をなでながら
「ばかね・・困った時はお互い様じゃない、仲間なんだから。
熱が下がるまで側にいるから安心して休みなさい。」
と極上の微笑で呟いた。
・・・・・・なるほど、「聖女」の笑みとは良く言ったもんだ。
月明かりに照らされた綺麗な顔。
開けてある窓からひんやりとした風が流れて気持ちが良い。
サワサワと風で珊瑚色の髪が揺れる度に甘い香りがする。
夢の香りと少し似てるなぁ・・・とボンヤリと思いながらマァムを眺める。
「なぁ・・・マァム・・・」
考えるより先に体が動いていた。
優しく俺の髪をなでる手を捕まえ、少し強引にマァムの体を引き寄せて
頬に軽くキスをした。
マァムは何が起こったのか分からないのか、キョトンとした顔で俺の顔を眺める。
「・・・・な」
意味が理解出来たのか、どんどん赤くなる顔を眺めながら、何か言いかけた唇を塞いだ。
「!っん・・・・!!!」
初めて触れる女の唇は甘くて柔らかい、まるで起きながら夢を見ている気分だ。
触れるだけのキスでは物足りずに、舌を絡め歯茎を舐めるとマァムの体がビクンとはねた。
「っ・・・や・・・っポ・・・ッ」
何か言われるのが怖くて夢中で口の中を犯す。
捕まえている俺の手を必死にほどこうとするが、突然の出来事に混乱している為か
震えていつもの力が全然出てない・・・それが俺を余計に興奮させた。
口を絡める水音と吐息が部屋中に静かに響く。
「んっんん・・・ぁっは・・・・」
唇を離した時一本の透明な糸が伝った。
マァムと俺の唾液が混ざり合った糸を愛しそうに手で拭い、マァムの顔を覗き込む。
「・・・・はっ・・・何でこんな事・・・」
うっすらと涙を浮かべ、抗議するマァムは
その顔は今まで見たことが無いくらい色っぽくて可愛いかった。
俺の中の欲望はドンドン大きくなる、夢の中と同じ「女」の顔をもっと見たい
もっと感じさせて誰も見た事の顔を見たい・・・・。
息苦しさと恐れの為か震えるマァムを優しく抱きしめ、
さっき俺がしてもらっていたように髪を優しくなでる。
「もう、っ離して・・・熱でおかしくなっちゃったの?
仲間なんだから2度とこんな事しないで・・・。」
少し正気に戻ったのか、力を込めて俺の手を引き離そうとする。
でも風邪を引いている俺を気遣ってか、やっぱりいつもの力が入ってない。
こんな時にまで他人を思いやれる女・・・・感心する。
いつもなら心が温かくなるこいつの思いやりがやけに鼻についた
必死に抵抗する体をさらに抱き寄せて
「本当に嫌ならぶっ飛ばした方がいいぞ、俺自分から止める気ねぇから」
耳元でそうささやいた。
そう言った瞬間、部屋の空気が凍りつくのが分かった
事の重大さに気付いたのか、マァムの顔が青ざめていくのが気配で分かる。
熱に侵されて頭がどうにかしちまったのか、あんなに大切に思っていた女なのに
今はその怯えた気配が心地いい、汚したい気持ちで一杯になる。
そして俺はあいつが逃げる事が出来ないように、ひどく意地悪な気持ちであいつに語りかけた。
「ごめんな、俺お前の事死ぬほど好きなんだわ。こんな風におかしくなるくらい好きだ。
お前は俺の事が死ぬほど嫌いか?俺にこんな風に抱かれると死にたくなるくらい嫌いか??」
ピタリと抵抗が止み涙目のあいつが戸惑いがちに俺の顔を見上げてる
「す・・・き?っってなに・・・言ってんの・・よ・・」
「こんな俺は見損なった?いつものおちゃらけた俺じゃないと受け入れてくれない??」
我ながら最低な事をしてると思う。本当にマァムの事を想うなら、無理やり犯せばいい
・・・そうすれば、あいつは被害者で誰にでも泣きつける。
でもさせない・・・俺はマァムに無理やり『合意』をさせようとしている。
マァムの性格は手に取るように分かる、こう言えばあいつは俺を受け入れるしかなくなる。
「そんな・・・質問はずるいわ・・・あなたの事嫌いなわけないじゃない
大切な仲間なんだもの・・・でもこんなのは違うっ、お願いだからやめ・・・んっ」
こんな時でも誠実な言葉で返してくるあいつの唇を塞ぐ
2・3度軽く舌を吸い、あいつの言葉を閉じ込めてから俺はさらに追い詰める。
「本当に・・・な本当にずるいんだよ俺って。こうやってお前が困るセリフばっかりはいて
お前動けなくして、体調悪い事利用して・・・さ
本当は怖いんだ、こんな事してお前に嫌われるのが一番怖い・・でも止まらねぇんだよ」
「ポップ・・・・・」
自嘲気味に笑う俺をみてあいつは哀れみの目で見つめてくる。
そうして数秒後・・・覚悟を決めたようにあいつは抵抗するのを止め、静かに目をつぶった。
そんなマァムの顔と体をゆっくりとなぞるように眺めた。目を閉じた睫毛が細かく震えている
窓の外から入る月明かりに照らされたあいつは、びっくりすくるらい儚くて綺麗だった。
やっと・・・捕まえた。
「マァム・・・好きだ、大切にするから・・・痛かったり怖かったらちゃんと言えよ」
抵抗出来ないように、わざと優しい言葉をかけてゆっくりと唇を重ねた。
「う・・っん・・・」
戸惑いはあるものの、さっきのように抵抗はない。
唇の中をチロチロと舐めながら、ベットのシーツを握っているあいつの手をはがし
俺の背中を抱きしめるように手を誘導する。
その行動を不思議に思ったのか、口を離し何かたずねようとした
「っ・・?ポ・・ップ??・・んぁ!!」
その瞬間、俺はマァムの服の中に手を入れて胸を弄った。
ビクンと体が跳ね上がり、背中に回された手が強く服をつかんだ。
「やっ・・・んっん!!ちょ・・・と待っ・・てっ」
マァムの静止の声を無視して柔らかくて大きな胸を揉む
胸を揉む俺の手を止めたそうだが、手が背中に回されてるから上手く止める事が出来ない。
もどかしそうに俺の背中を握りながら、涙目でマァムが俺に懇願する。
「あっ・・・やっ・・・恥ずか・・っしいから・・止め・・・てっ」
俺が指を動かすたびにあいつの体が跳ねて口からいやらしい声がもれてくる
普段はモンスターを投げ飛ばす屈強な女が俺の下で細かく震えて悶えている
背中がぞくぞくする、すげぇ支配欲・・・。
「へっ・・へへ・・背中に手ぇ持ってきた意味分かった??
・・お前の可愛い顔見たいから、しっかり俺の背中に掴まってて・・・」
意地悪く耳元でささやき耳たぶを軽く噛んだ
「ああっ・・・ん!!!」
今まで戸惑いがちの声が急に大きくなった。
マァムの自分の声にびっくりしたのか、全身を真っ赤に染めて恥ずかしそうに唇を噛む。
「耳・・感じる??今の声・・・もっと聞きたい」
両手で胸の突起や首筋と耳たぶをたっぷりと口に含んで嬲った。
そうすればする程、あいつの体がどんどん汗ばんでいき、突起は俺の口のなかで硬くなる。
「あっあ!!っ・・・ダ・・メ・・ダメェ・・・っ」
耳元でマァムのあえぎ声が聞こえる、うわ言のように否定を言葉を発しているが
体はまったく逆で、聞いた事が無いくらい切ない吐息を漏らして俺を求めている。
さっきまで優しく俺の髪を撫でてた手は、いやらしく俺の背中や髪にしがみつき
聖女のような顔の面影はなく、熱い吐息とトロンとした目で俺を誘ってくる・・・・。
その事実に満足して、マァムの顔をゆっくりと眺めた・・呼吸は荒く
熱に浮かされたように焦点が定まらない目で俺の姿を追う・・・可愛い。
「・・・やっぱりすっげぇ可愛いのな、お前って・・・その声も顔も世界で一番可愛い・・・」
胸を触りながらうっとりとした声で呟く
「バ・・・カ・・・んっあっ」
おそらく半分は聞こえていないだろうが、それでもぼんやりとした声で返してくれた。
「本当に可愛い、もっと声聞きたい。もっと泣いて・・・鳴いて??」
そう言って俺はマァムのショーツにそっと手をあてた
「!!!!!!!!!!!!!!!!」
その刺激にビックリしたのかマァムは足を硬く閉じ、不安そうな顔して俺を見上げる。
「ポップ・・・・あの・・・・・・っ、そこは・・・」
「・・・・・貰ってもいい??」
閉じた太ももを優しく撫でて、落ち着かせるように話しかける。
「俺、お前の全部が欲しいから・・・貰ってもいい??」
「−−−−−−−−−−−−−っ!!」
マァムの返事を待たずに、俺はマァムの太ももにキスをした
太ももから足の付け根に
足の付け根からショーツの上に
わざとゆっくりとじらすように舐めるとたまらずマァムが声を上げた
「やだ・・・・っん・・そんな所・・・汚いっ・・・」
「全然汚くない、綺麗・・・もっと見たい・・・・もっと」
「ば・・・っ・・・やめ・・っってってば!!んっ〜!!!」
ショーツの上から女の芽を口に含む。唾液を絡め舌先でチロチロとなめると
そこはドンドン硬くなり、ショーツの上からなのにマァムの「味」がした。
「ああっん・・・・も・・・っう・・許し・・・て・・・ねぇ・・・?
ポッ・・・・プ・・・・ポッップ・・・・・」
熱い息を漏らして懇願するように、俺の名前を呼ぶ声に導かれるようにマァムに口付けた。
「んんっ・・・・ん〜!!!」
わざと舌をなすりつけるようにキスをして唾液を送る。
口からは唾液のペチャペチャした音がして、下の方からは
俺の手が動く度にヌチャヌチャとした音が響いてる。
「んぁぁぁっ!・・・もう・・・手を離し・・・っって」
俺の唾液を零しながら必死に懇願するマァム
その姿を見て、思わずたちの悪い笑みが浮かぶ。
「なぁ・・・今のキス・・・味しただろ??」
下の手を緩めることなく俺はマァムに尋ねる
「あれ・・・・お前の味・・・・お前分かってる?もう下着付けてる
意味ないくらいグチョグチョになってんの・・・??」
そう言ってショーツの隙間から指を一本中に入れた
「ああ・・・・・っっ!!!!!」
「ほら・・・簡単に入っただろ・・??」
逃げようとする体を優しく押さえつけてゆっくりと入り口をほぐしていく
俺の指に規則正しくマァムの吐息が答えてくれる。
「あ・・・っ・・・あ・・・っん・・・あっ」
その様子を確認してマァムのショーツを脱がした後、俺も服を脱ぎ捨て体を重ねた。
何をされるのか分かっているのだろう、びくりと震えた体を慈しむように優しくなでる。
「ごめんな・・・本当に卑怯で・・・好き。大好き・・・痛かったら言えよ・・・。」
そう言って震える両足を開き、自身を一気に中に入れた。
「やぁっっ!〜いっっっ痛!!!!!」
思わず声を上げて拒むマァムの体を優しく撫で、落ち着くように息を整えさせる。
プツリと何かが切れた感触がして、徐々に中が潤ってくる。半ば強引に奪った事に
罪悪感を覚えたが今まで感じた事がない快感が俺を襲う・・・。
さっきまで俺の指を受け入れ愛液をたらしていた中は、俺を拒むようにギチギチと締め付けた。
(・・・・やっべ・・っ・・これだけでイキそう・・・・・)
押し寄せて来る快感に残っている理性を総動員させ、マァムの事を想う。
「う・・・っん・・・っ・・・あっ」
涙をこぼし必死に痛みを堪えているマァムを見て、あやすように髪をなでた。
「っ・・・大丈夫か・・・?一・・・回・・抜く???」
その言葉を聞いて気が紛れたのか、少し中の締め付けがゆるくなった
「ん・・・っん・・大丈夫・・・・少ししびれる・・・だけ・・っ・・」
必死に耐える姿が愛しくて、ぎゅうっと体を抱きしめる
「・・・っ動いても・・良い?」
「・・・・んっ・・・・・うん・・・」
軽くキスをして、ゆっくりと腰を動かした。
ジュクジュクと俺とマァムの液がまざるいやらしい音が部屋中に響き渡る。
「・・んっんっ・・・・・あっ・・・・・あんっ」
多分、今自分がどんな声を上げてるか気にしている余裕などないのだろう
俺の動きにあわせて喜ぶように声を上げてる、無意識に感じてくれている事に興奮し
腰の熱を必死に我慢して問いかけた。
「っ・・・・マァム?・・・きも・・ち良い??」
「あ・・・っん・・・やっ・・・・んんっ聞かな・・いっで・・・」
「教えて・・・・っ聞きたい・・・・」
口を貪り、腰をさらに激しく動かす。
「あああああああ!!!!やっ・・・んん!!!」
「これ・・・?気持ち良い??・・・教えて・・・?」
「んっ・・・ポ・・・ップ・・・んっあ・・・ポップ・・」
俺の名前を呼びながら、俺の背中にしがみついてきた
意識を?ぎ止めるように、必死に俺の名前を呼ぶ
「んん・・・・っ・・・あっん・・・ポッ・・・プ・・気持ち・・・良い・・っ」
その言葉を聞いたとたん、全身に鳥肌が立ち限界が近づくことが分かった。
「ッ・・・・・マァ・・・ム・・・・俺・・・っもう・・!!!」
「んっ・・・・んぁぁ!!」
ビクン!!と二人の体が跳ね、引き抜いた瞬間マァムの胸に白いものがが飛び散った。
「ご・・・っめん・・っ体・・・汚しちまった」
そう言って謝りながらも、胸の上をいやらしく伝う俺の精液を見て征服欲が
満たされた事を感じ、最後まで俺って最低だなぁと思いながら薄れていく意識を手放した・・・。
あれは・・・一体何だったんだろう
・・・明け方一人ペタペタと浴場に向かいながらマァムは考えていた。
結局あれからすぐ、二人して意識を手放してしまったのだろう
目が覚めた時は太陽は昇り始め、横にはポップが私を抱きしめながらスヤスヤと眠っている。
昨日見つけた時は高熱で死にそうな顔をしていたのに、嘘みたいに幸せそうに眠る横顔を
ぼんやりと眺めていると、寝言で私の名前を愛しそうに何度も呼んでいた。
それを聞いているうちに、なんだか恥ずかしくなって体を起こそうとすると
ポップが不安そうに眉をしかめて、ムニャムニャと手探りで私を探す。
起きないようにポンポンと体をゆっくり叩き、寝かしつけてから部屋を後にした。
歩くたびに体が痛い・・昨夜の事が夢のようにぼんやりとした記憶しか無いのに
体はジクジクとした特有の痛みを残している。
とりあえずシャワーを浴びてすっきりしようと、浴場のドアを開けた時のんきな声が響いた。
「あっれ〜??どうしたのマァム、こんな朝早く」
そう言ってレオナが湯船につかりながらヒラヒラとこっちに向かって手を振る。
「レオナ・・・レオナこそどうしたの?こんな朝早くに」
「お・し・ご・とよ。下手に王様を全員集めちゃったもんだから、スケジュールの都合で
朝早くから会議・・・私朝弱いから早めに起きて頭動かさないとね〜。で
・・・・マァムは?修行のかえ・・・り・・・」
言いかけた言葉を止め、見る見るうちにレオナの視線が怪訝なものに変わっていく。
不思議そうな顔をして眺めていると、レオナが怪訝な顔でつぶやいた。
「・・・・・・・・・どっちと・・・・??」
セリフの意図が分からず立ち止まっていると、レオナが真っ赤な顔をして湯船から飛び出し
誰もいない浴場をキョロキョロと見渡して耳打ちした。
「いい!!すっっごく色々と聞きたい事はあるんだけど、とりあえず余計な詮索は止めておくわ
でも!今日は絶対に武道家の服は着ちゃダメよ!!!!着てもスパッツか何かを履きなさい!!!」
「????」
意味が分からず立ち尽くしていると、はぁぁぁっと大げさにため息を吐いて言葉を続ける。
「あんたって娘はこんな事があっても本当に鈍いのね・・・・気付いてないの・・・太もも・・・
すんごい事になってるわよ、キスマーク。」
それまでぼんやりとしていた頭が覚める、昨日の事を鮮明に思い出して顔が赤くなった。
「やっと気付いたか・・・一番最初に会ったのが私で良かったわ。・・・でも
そんな独占欲の塊みたいな子供っぽい事をするって事は多分あっちの方ね・・・」
何か言ってごまかそうとした時、レオナが私の肩をがっしりと掴み
「いい!マァム、今日は私とぉぉぉっても忙しいの!!だから余計な事聞けないけど
後でぜっったいに聞きに行くからね!!!」
そう釘をさされて、浴場から出て行った・・・・。
後で来るレオナの質問攻撃を思うと軽い目眩を覚えて、ゆっくりと湯船に体を預けた。
でも・・・・ちゃんと考えなくっちゃ・・・ポップの事・・ちゃんと・・・。
暖かい湯に浸かりながら、変わっていく自分に少し恐怖を感じてゆっくりと目をつぶった・・。
(終)