青く晴れ渡る空の下、人気の無い屋上で一組の男女が和やかに昼食をとっている。  
「やっぱ、マァムの弁当は最高!」  
「よく言うわよ。毎日私が作ってるのに、スティーヌおばさんにもまだ作って貰ってるんでしょ?」  
「あっちは二時間目の後に食う分なんだよっ」  
二年生の彼女と一年生の彼氏。  
校内では昼休みだけが、この先輩後輩カップルが共に過ごす唯一の時間だった。  
普段は施錠されている校舎屋上の扉をこじ開け、手作りの弁当を堪能し、  
食後はマァムのセーラー服の膝にポップが頭を載せ、グラウンドで軽いスポーツに興じる生徒達の嬌声を聞きながらのんびりと過ごす。  
穏やかな春の空気が心地よく、二人が沈黙したまま時間は流れていく。  
 
充実した時間は流れが早く、ポカポカした日差しに二人がウトウトし始めたところで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。  
「ポップ?寝ちゃったの…?」  
マァムは自分の膝の上で微睡むポップの前髪をそっと撫でる。  
「ん……いや、起きてる……」  
眠そうな声でボソッと呟くと、ポップは彼女の膝に頭を載せたまま仰向けになり、手を伸ばして唇を求めた。  
「さ、もうお昼休みは終わりよ。教室に戻らなきゃ」  
唇が触れる程度の軽いキスの後マァムがポップを促したが、彼は動く気配が全くない。  
「……ポップ!?」  
 
「おまえ…午後の授業なに?」  
いかにも年上の彼女らしい、しっかりした催促の口調にも怯むことなく、ポップはまだぼんやりとした口調で彼女に問い掛けた。  
「えっ…音楽、だけど」  
「…サボろうぜ?」  
「はぁ?何言ってんのよ。そんな訳にはいかないでしょ?」  
マァムがそう言ってもポップはもはや聞く耳を持っていないようで、悪怯れずにまた彼女の唇を求める視線を向ける。  
マァムは仕方ないというように軽く溜息をついてから、彼に唇を近付けた。  
マァムは軽く済ませてポップを促し教室に戻るつもりだったのだが、ポップはそうではなかった。  
 
マァムが唇を離す間を与えずに、ポップの舌が彼女の唇を舐めてくる。  
細かく這わせ、輪郭を縁取り、そして中央の隙間に割り込んでくる。  
「んっ…んん…」  
甘い感応を呼び起こす舌の動きに、マァムの身体の芯が反応しくぐもった声を漏らさせた。  
そしてそれがポップの身体にもゾクッとした甘い震えを起こさせる。  
ポップはマァムの口内を丹念に舌でまさぐりながら、徐々に身体をずらして上体を起こし、彼女の身体を抱き締めた。  
滑らかな感触の制服の背中をゆっくり手を上下にスライドさせながら、マァムと舌を舐め合う。  
 
「ふ…ん…んんっ…」  
背中を滑るポップの手の感触にもはや抗えないものを感じて、いつしかマァムも積極的に彼の舌を求め、絡めていた。  
しかし、甘い熱にうかされた二人を、午後の授業の開始を告げるチャイムが現実に引き戻した。  
「ん…や…っ、ダメ」  
慌てて唇を離すと、名残を惜しむ唾液が春の日差しにキラキラと光を放つ。  
「ダメよ。教室に戻らなきゃ」  
そう言って立ち上がろうとしたマァムの腕をポップが掴む。  
 
「じゃあ、おれと音楽の授業しようぜ?二人の愛のハーモニーってな」  
ポップのあまりにもくだらない物言いに気が抜けたマァムは、その隙に腕を引かれ再び彼の胸の中に収まってしまった。  
「なっ…!ちょっと、やめてよ!バカじゃないの?もう!」  
「いいじゃん。二人でハモろうぜ〜?アァ〜ンって」  
「ホントにバカじゃない?もう。離して…あっ」  
ポップの手のひらがスカートの上から優しくお尻を撫で、マァムはくだらない言葉に呆れていながらも身体は敏感にそれに反応してしまった。  
 
「欲しそうじゃん、ここ」  
マァムに顔を近付け耳元でそう囁きながら、ポップの手はスカートの中に入り込み下着の上からマァムの秘溝をさする。  
「あ…やっ、ダメぇ…」  
ポップの中指が溝に沿って行き来する度に、マァムは彼にもたれたままビクンと身体を震わせる。  
「あっ…あ…ダメ…」  
「まーだそんなこと言ってんのか?じゃあいいよ、保健の授業で」  
そう言ってポップはしっとりと湿った下着の中に指を潜り込ませ、直に秘唇をなぞった。  
「あ、やんっ、あぁ…」  
「気持ちいいだろ?もっと声出していいぜ?」  
マァムの耳たぶを舐めながらポップが囁く。  
 
「あ…ポップ、ダメよ…あっ…あぁ…」  
「教科書だけじゃダメだよな。やっぱこーいうことは実践しねえと」  
「そうじゃなくて!……あぁっ!」  
ポップの指が中に入ってきて、マァムは反射的に身体を仰け反らせた。  
待ってましたとばかりに、ポップは指を出し入れしながらもう片方の手でマァムのセーラー服をたくし上げ、豊かな胸を支えるブラの布地を脇によける。  
太陽の下にさらされた白い二つの膨らみは、室内の明かりの中で見るのとは違った美しさを持っていた。  
「うわ…すげえキレイだ…」  
 
窮屈な衣類から解放されぷるんと揺れた張りのある白い乳房と、対照的にほの赤く色づく頂上の小さな実。  
あまりにおいしそうな美果に、ポップは飛び付くように唇をつけた。  
「あっ…あぁん、ポップ…や、そんなにしちゃダメ…」  
柔らかい山肌に舌を這わせ、硬く隆起した実をわざと音を立てて吸い上げる。  
ポップの細い指がマァムの不思議な泉をかき回すくちゅくちゅという音と乳首を吸うちゅうっという音が合わさったBGMにマァムの切ない吐息が重なって、  
淫靡なハーモニーは若いカップルを高めていく。  
「あん…あっ…あぁっ…ダメ…欲しく…なっちゃう…」  
 
身体に力が入らず、自分の胸を貪るポップの頭を抱えてマァムはビクンビクンと痙攣を繰り返している。  
「欲しくなった…?じゃあ、やるよ」  
ポップは脱いだ学ランをコンクリートの床に敷き、その上にマァムを寝かせた。スカートを捲り上げ下着だけを脱がせると  
自分も腰のベルトをはずしズボンを降ろして、硬く勃起した自身を外気に触れさせる。  
そして甘い蜜の湧き出る泉へまさにダイブしようとした、その時。  
「あ、待って…ポップ、もっと上の方に来て…」  
「上?」  
頭上に?マークを掲げたポップが、マァムの言うままに彼女の身体をまたいだまま身体を上の方にずらすと、  
マァムは頭を持ち上げてポップのものに唇をつけた。  
 
「ふ……」  
ポップは息を飲み、マァムの唇や舌の感触を純粋に感じ取ろうと、目を閉じた。  
目蓋の裏に感じる日の光と熱と、それにそぐわない下半身を蠢く柔らかい口内の粘膜の刺激が、ポップを更に猛らせる。  
穏やかな春の午後。辺りは静まり返っていて、時折小鳥のさえずりが聞こえてくる。  
そんな中に響くポップの声にならない溜息と、マァムの息づかいと唾液の音。  
(あぁ…おれ、こんなのどかな日に何やってんだろ……でもすげえ気持ちいい……青姦にハマりそう……)  
 
ポップがそんなことを思っている間にも、マァムは一生懸命唇や舌で奉仕している。  
「ん…ふぅん…んん…」  
時折淫らな声を漏らしながら、いとおしそうにポップを口に含んでしゃぶり頬の裏側に擦りつけたり、先端を舌でつついたり裏筋を舐め上げたり。  
下しきれない唾液は、セーラー服の赤いスカーフに暗い色の染みを作っている。  
「ん…ポップ、気持ちいい…?」  
奉仕というより、ポップを使った自慰でもしているかのようにウットリと行為を続けながら、マァムが呟いた。  
「あぁ、すげえいいぜ…?でもおまえ、大胆なことするようになったなぁ」  
 
「ん…誰のせいよ、誰の。…ふぅ…ん…」  
「え、おれかよ」  
強気な言葉を返しながらも口淫をやめないマァムの桃色の髪を撫でながら、ポップはまた身体の奥からじわじわと染みだす快感に身を任せた。  
マァムは自分の口の中でまたポップが大きくなったのを感じると、ポップをくわえたまま首を動かす速度を速めていった。  
「あぁ…すげえいい…ん、やべっ」  
ポップの身体がビクンと震え、驚いたマァムはやっとポップから唇を離した。  
「ごめんなさい、歯が当たったの?痛かった?」  
「いや、イキそうになっただけ…」  
不安そうに見つめるマァムの頭をひと撫でし、もう我慢できないポップは彼女の脚を抱え、先端を押しあてた。  
 
「あ、これだけでも気持ちいい…」  
既に溢れた蜜でとろとろの秘められた入口周りに硬いポップ自身を擦りつけるように滑らせる。  
マァムの唾液で濡れたそれに蜜が交ざり合い絡められて、擦る度にくちゅっ、くちゅっと艶めかしい音が響き渡る。  
「あん…もう、意地悪…早く…して…」  
フェラチオで高ぶったマァムは、焦らされてポップに哀願した。  
「ん、じゃあ、入れるぜ?」  
ポップは腰を落とし、ほんのり色付いたマァムの中に入っていった。  
「あっ!…あ、あぁ…」  
「う…相変わらず…すげえ締め付け…」  
押し戻そうとする柔らかな肉壁を少しずつ押し進み、全てを挿入してしまうとポップは浅く突き始めた。  
「あっ…あぁっ…あ…ん…はぁん…ポップ…」  
 
結合部から蜜が湧きだしてはポップ自身と共に膣内に戻り、また共に外に出る。  
先程とは比べものにならない量の蜜がぐちゅぐちゅと音を立てて撹拌され白濁していく。  
ポップは身体を倒して、自分の下で切なそうに身体を捩るマァムの胸を揉みしだいた。  
「はっ…あんっ…あぁ…」  
時折腰を止めては胸の突起を吸い、舌で転がす。  
「あぁっ…ポップ…気持ちいい…」  
「おまえはオッパイが気持ちいいんだもんな」  
軽く突きながら、手のひらに収まりきらない膨らみを弄ぶように撫でまわす。  
これまでにない程硬くなったポップのものは、マァムの柔らかな締め付けに早々と限界が近いことを訴えた。  
 
「わりぃ、もうダメだ」  
マァムにそう告げると、ポップは彼女の脚を抱え上げ、激しく腰を打ちつけた。  
「あっ、あ、あぁっ、はぁっ、あんっ」  
自分の奥深くまでポップが入ってくるのを感じ、マァムの声はいちだんと高く細かくなっていく。  
「あっ、あっ、あぁんっ、はっ、ポップっ、ひゃあっ!」  
ポップが自分のものでマァムの内側を激しく擦りながら結合部にある硬い蕾に触れ、マァムは悲鳴にも似た悦びの声を発した。  
「あっ、やぁっ、そこ、あっあっ、ダメっ、あぁっ」  
限界が近いポップは動きを緩めることなく、しかしマァムをできるだけ満足させようと、蕾をいじる手も止めない。  
 
「マァム、マァム、一緒にイこうぜ…」  
「あ、あ、ポップ、やっ、あぁんっ」  
「あ、もう、イク…」  
「あっ、あ…あぁぁぁっ!」  
マァムの身体が大きく震え、ポップは咄嗟にその身を抜いて彼女の上に倒れこんだ。  
マァムは腹部に流れ出た熱いものにさえ愛しさを感じながら、そのまま彼に身体を抱かれていた。  
やがて、ぼんやりとする頭の中に外界の音が戻ってきた。五時間目の授業の終わりのチャイムだ。  
「…結局サボっちゃった…」  
ポップの下でボソッとマァムが呟く。  
「うん。いいじゃねえか、たまには。こういう授業も」  
ポップはまだ、マァムにしがみついたまま動こうとしない。  
「…こういうことはこれっきりにしてよね。困るわよ」  
「けっこうノリノリだったくせに」  
「なんですってえ!?」  
マァムが拳を振り上げたが、ポップはそれを掴んで悪戯っぽい笑顔を向けた。  
「じゃ、補習といこうか」  
「補習って…ええーっ!?」  
春の午後は、まだ長いのであった。  
おわり。  
 

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