「先生…俺…もうやばいよ…。マァムが茄子や胡瓜持ってるだけで抜いちまうんだ」
ポップは科学部の顧問のマトリフに、一連の出来事を相談に来ている。
「どうやって性欲を抑えるかって?そんなもん簡単だろ」
「え、方法あるのか?」
「マァムと一回やっちまえ。大人になりゃ性欲ってもんは減ってくるもんだぞ。身体ごと大人になれ」
思いもよらないマトリフの助言に、ポップは真っ赤になる。
「ななな…そりゃ、マァムとは…したいと思ってるけど、俺達両想いになったわけでもねぇし。
だいたいあのマァムが許してくるわけないだろう!」
あわてふためきながらも、一応正論を唱えるポップを尻目に、マトリフは棚の奥から怪しげな小瓶を取り出した。
「ほらよ、これお前さんにやるよ」
「な、なんだよ、これ」
ポップはきょとんとする。
「これを飲み物の中に数滴たらせば、12時間は目覚めない。その間に襲っちまうんだよ」
「な、な、な、」
「あ〜、結局受け取っちまった」
ポップはマァムより先に家に着き、居間のテーブルに座っていた。横では母親が夕食を作っている。
「ま、でもそんなチャンスないよな。うちには家族がいるんだし」
と、ポップはその薬をゴミ箱に捨てようとしたそのとき―
「…じゃあ、明日からお父さんと温泉に行くからよろしくね」
バタッ…
「ポップ、どうしたんだい?前々から言ってあったでしょ?三連休を利用して、夫婦で温泉行くって…」
―チャ、チャンスができちまったよ〜、先生―
「どう、おいしい?」
両親が旅行に行ったその日の夜、ポップはマァムの作った夕食を食べていた。
「……まあ、まずくないんじゃないの?(意外と美味いかも)」
「……もう」
マァムがふくれてそっぽ向く。ポップはそのマァムを見て思った。
「(な、なんか、新婚みたいだよな俺達…)」
ポップがいやらしく鼻の下を伸ばし始める。
「(そ、そーだ!こうやってマァムの手料理食えるだけで俺は幸せじゃねえか!)」
そうやって自分に言い聞かせて、マァムとの二人きりの時間を大切にしようと思った。しかし―
「ポップ…、一緒に…お風呂入ろうか…」
いきなりマァムがバスタオル一枚で迫って来た。
「……は?……なっ!アホか…お前は!!」
ポップはハッとなり、わけがわからず自分の部屋に逃げる。そしてベッドの上に腰掛けた。
「ん?何か重みが…」
「えへ。ポップ、一緒に寝よう」
いつの間にかマァムが下着姿でポップのベッドに潜り込んでいた。
「ポップに…抱いて欲しいの……だめ…?」
マァムが上目遣いに可愛くおねだりする。それを見たポップの中で何かが動いた。
「だめじゃなーい!マァムうううう」
「何がだめじゃないの?」
夕食の片づけをしていたマァムがポップに近づく。
「(……そうか…また妄想してたのか)あ、ははは」
不思議そうに小首をかしげるマァム。そしてポップは決心した。
―今夜…決行してやる…
「私…なんだか眠くなっちゃった」
「そうか…じゃあもう休めよ」
成功だ!先程マァムの飲むお茶の中にこっそり薬を混入させたのだ。性格はアレだが、マトリフが作った薬は失敗したことがない。
マァムはふらふらと階段を上り、着替えを済ますと即効で床に付いた。居間でポップは悶々としている。
そして30分後、ポップはマァムの部屋のドアを開けた。
「マ、マァム…ちゃん……」
返事がないのを確認して、ポップは恐る恐る眠っているマァムに近づき始めた。そして脚の裏を少し刺激してみた。
ピク!
「わっ!!」
マァムの脚が少し動き、ついポップは声を上げてしまった。
しかしマァムは深い眠りに落ちたままだ。
「…ああ、びっくりした…」
胸を撫で下ろし、今度はマァムの顔に近づいてみた。
「スースー」
ポップの思いも知らず、彼女は無邪気に眠っている。
ごくり……ポップは息を飲んで、マァムの唇に指で触れてみた。
「マ、マァム…」
ポップは軽く彼女の名を呼び、自分の唇を合わせる。
「……ん…(や、やったー、ついにマァムと!)」
大きくガッツポーズをつけるポップ。マァムが合意ではないことはどうでもいいのだろうか…
マァムから唇を離し、今度は布団をめくってみた。
――マァムは青いカッターシャツのワンピースのようなネグリジェを着ている。寝相があまりよくないせいか、裾がめくれて、
右脚の太腿が丸見えになっている。そしてまず始めに、ポップはマァムの胸のボタンに手を掛けた。
「い、いよいよ…」
ポップは深呼吸して、胸のボタンをはずしかかった。
そして胸元を開こうとしたとき、誰かの声がした。
『おい、お前最低だな。やってること犯罪だぞ』
「………?」
いきなりポップの前に現れた小さな物体。白い羽を付け、頭の上に輪がある。どう見ても天使の格好をしている。
しかもこいつよく見ると自分と同じ顔をしている。
「な、なんだよ…おまえ…」
『バーカ、これもポップのためじゃねえか』
すると今度は自分の顔をした小悪魔が現れた。どうもよく漫画であるホワイトとブラックバージョンらしい。
「……そうだよな…俺もこんなことやったってマァムと恋人同士になれるわけじゃねえもんな」
ポップが溜息を付き、マァムの胸元から手を離す。
『あほか、てめー!おい、これを見ろ。』
「??」
そう言うと、いきなりブラックがマァムの胸元を開いた。
「うっ…」
そこには露になった、憧れのマァムの大きなおっぱいが。
『ほら見ろ、てめーはこのおっぱいを見て正気でいられるのか!……って、おいポップ?』
いつの間にか、ブラックの視界からポップが消えていた。
『…あそこにいるぞ』
ホワイトが呆れた顔で指をさす。ポップは棚の上のティッシュを取り、ズボンを下ろしていた。
『お前、胸だけでいったのかよ…』
「い、いや〜、健康な証拠よ。……さて、じゃあいただきますか」
もう一度深呼吸して、ポップはマァムの乳房に触れようとした。
『お前、やめろって言ってんだろ!!ぎゃっ!』
止めに入ったホワイトだったが、あっさりポップに蹴りをくらってしまった。
『ああ〜これはしばらく気絶したままだな。じゃあ、邪魔者はいなくなったわけだし、俺も退散するか。頑張れよ』
気絶したホワイトを放っぽいて、ブラックは景気よく去っていった。ポップの方は、ブラック達のことはすっかり忘れていた。
「マァムううう!!」
ガバッとポップはマァムの胸に顔を埋め、彼女に抱きついた。
「う、うわ〜、柔らけえ…女の身体ってこんなにいいもんだったのか…」
ポップはマァムの肌の感触を楽しみ、そっと顔を上げた。そしてマァムの豊かなふくらみを、両手で包み込んだ。
「ああ…マァムのおっぱいが、俺のもんに…」
ポップは感動しながら、ぐにゅ…むにゅ…っといやらしく揉み始めた。
ちゅっ…その感覚にたまらずポップはマァムの胸の突起に口付ける。すると―
「あっ…!」
眠っているはずのマァムが、喘ぎ声を出し始めた。
「わっ」
再びマァムから離れ、心臓を押さえるポップ。しかし彼女が目覚めないことを確認し、再び彼女に近づいた。
指で桃色の突起を転がし、もう片方の突起に吸い付く。
「ひ…あ、あん」
ちうぅぅぅ…と、いやらしい音を立て、もう夢中になって乳房を弄ぶと、ポップのモノが、また熱を帯びてきた。
「げ、また…出る」
ポップは慌ててティッシュを取り出そうとしたが、ふと考えた。
「マァムに、握ってもらおう」
ポップはニヤリとして、自分のモノをマァムに握らせた。
「う……マァムっ!…はあはあ…」
マァムの手が精液でべたべたになる。
「はあはあ……マァム…お前、すごいよ」
よくわからないことを呟き、今度は彼女のネグリジェの裾を捲り上げた。
「い、いよいよ」
何度目かの深呼吸をし、ポップはマァムの下着に手を掛けた。
足先に下着を通し、脚を開き、遂にマァムの秘所を目にする。
「こ、これが…女の…」
まだ誰にも見せたことはないであろう、マァムの一番恥ずかしい箇所。そしてポップも女のソレなど見たこともなかった。
「マァム…」
指を震わせながら、ポップはマァムの割れ目に指を入れた。そしてツツ―っと這わしてみた。すると
「ひゃあぁぁぁん!!」
今までで一番大きな喘ぎ声がマァムから聞こえ、ポップは慌てて指を抜いた。
「こいつ多分自分でもこういうことやったことないんだろうな。たっぷり教えてやらにゃならん」
理屈を付けて、ポップは偉そうになる。そしてもう一度指を割れ目に入れようとしたとき、
ガッ!!
誰かがポップの頭をぶん殴った。そいつは先程まで隣で眠っていた(気絶させられていた)ホワイトだった。
「て、てめ!…あ、あれれ…」
ポップは気を失い、バタッとその場に倒れこんでしまった。
「う〜ん、よく寝た」
次の日の朝、マァムは目を覚ました。
「え!7時半?嘘、6時半に目覚まし合わしておいたのに…」
マァムは慌てて台所にいると、ポップが朝食を作っていた。
「よ、よう…マァム」
「あ…私…寝過ごしちゃったみたいで…ごめん」
マァムが申し訳なさそうに言うと、
「いいんだよ、12時間は目覚めないんだし…あ、いやなんでもない」
妙なポップにマァムは小首をかしげ、制服に着替えようと部屋に戻った。すると
「きゃああああ!!」
突然マァムの部屋から悲鳴が上がった。
「あ、しまった…パンツ脱がしたままだった…」
実はポップはマァムの目覚まし時計で彼女より一時間早く起き、マァムに付いた精液や、ティッシュなどをキレイに片付けていたのだった。
そっとポケットからマァムの下着を取り出す。
「まあ、貰っとこう」
「あ…やぁぁん…あはん」
「…ね、眠れねぇ」
例の事件のあった日から、マァムに変化があった。どうやら彼女は眠っている間、ポップのせいで無意識にオ○ニーを覚えてしまったようだ。
隣の部屋で眠るポップはこれからこの喘ぎ声を毎夜聞かされ、(因みに両親の部屋は1階なので、聞こえない)更にマァムであんなことやこんなことを激しく
妄想する日々が続いたのであった。
おしまい