「ポップ、どうしたの?こんな所で」
ここはとある喫茶店。マァムは家計を助けるため、先週からこの店でウエイトレスとして
バイトをしていた。 んで、客として来ていたポップと偶然(?)出くわしたのだった。
しかし彼はなぜか怒っているご様子。
「どーしたのじゃねーよ、お前がニッポンバシの喫茶店でバイトしてるからって、
(実は三日前から変装して)来てみれば、こんな店でよ…」
「こんな店って、普通の喫茶店じゃない。みんな優しいし」
普通の…ね。その割には客はみんなニヤニヤした男ばかりだぞ。さり気にケータイやデジカメで、
ウエイトレスをこっそり写している奴もいる。そして何より、ウエイトレスが全員メイド服を
着ているのだ。
「お前な、ここはニッポンバシだぞ、しかもそんな格好させられて…だいたい特にお前のような、
ピンク髪で 童顔で巨乳の小娘はまさにアレなんだよ!」
メイドの格好をしたマァムの服は、妙に胸元が開いており、スカート丈は、膝上20…いや、
下手すると30センチはありそうだ。
「これは制服よ。それにここは時給はちょっと高いけど、働いてるのは昼間だもん」
マァムはポップがなぜ怒っているのかも分からず、キョトンと答える。
「おーい!お水くださーい」
「あ、ただいま」
マァムがポップにかまってられないという表情で、そそくさとメガネをかけた痩せた
若い男の客のもとへ向かう。
マァムが客に水を入れる。かがんだ彼女の胸元から、豊満な乳房が今にもぷるんっとこぼれ落ちそうである。
後方では、ムチムチの太ももから、下着が見えそうになっている。
「てめっ!今いやらしー顔でマァムの胸見てやがったろ!(俺もだけど…)」
ポップがいきなりその客に食いかかる。
「ちょっとやめてよ。……す、すみません」
マァムがポップを力づくで押さえ、客に頭を下げる。
「どーしたんですか、これは」
「あ、店長。この人は私の友達で…」
現れた店長らしきその男は、金持ちのインテリ風で、どうみてもあっちの人間に見える。
「あんた店長かよ、こんな店でマァムみたいな未成年の田舎娘騙して、恥ずかしくないのかよ」
「な、なんですか君は。私はそんなこと。マァム君、あなたは奥に行ってなさい」
そう言うと、その男は馴れ慣れしく、困惑したマァムの腰を抱く。
「てめ、やっぱそーいうことが目当てか!…て離せ、おめえら!」
どこからわいたのか、ポップは警備員達に取り押さえられてしまった。
「くそー!くらえ、メラゾーマ!!」
ポップがいきなり大呪文をぶちまけた。そして死人はでなかったものの、
店がめちゃくちゃになってしまった。
「マ、マァム君……君は、クビです〜」
「ルーラ!」
ごたごたから逃れようと、ポップはマァムの手を引いて、どこかに着地した。
「ねえ、ここ何処?あなたの知ってるとこ?」
そこは見渡す限りの大草原が広がる処だった。
「いいや、どこでもいいから誰もいない静かな処って考えてたからなあ。」
ポップは無愛想に芝生の上に寝転んだ。
「あきれた。……あ、私やっぱり帰らなきゃ。この格好だもん、それに店長に謝らないと、ねえポップ」
メイド服のままのマァムは、ポップに送ってくれるように頼んだ。
しかし彼は一向に聞き入れてくれない。ここが何処だか分からない彼女は、彼がいないと帰れないのだ。
「ねえ、ポップったら」
マァムが寝転がっているポップに覆いかぶさる。するとポップは彼女の腕を掴んで、逆に押し倒してしまう。
「な、何なの?」
マァムは困惑し始める。そしてポップの方は真剣に彼女を見つめる。「他の奴には見せんの嫌だけど、
今のお前見てすげードキドキして…」
ポップの台詞にマァムは真っ赤になる。そして彼の心臓の鼓動が大きくなっていくのが聞こえる。
「マァム、いつか言ってた前借り、今もらっていいか?」
「ど、どーしたのよ…て、ちょっと……ん」
マァムが反論する前に、彼女の口がふさがれる。
「(こいつの唇すっげえ甘いな…)」
やっとポップがマァムの口を解放してやる。そして彼の手は、彼女のはだけた胸元に伸びていく。
「わりい、マァム。もう止めらんねーんだ」
ポップはそう言うと、衣服のボタンを外し始めた。マァムの方は、初めて接吻されたことがショックなのか、
ずっと放心したままだ。
ボタンを全て外し終わったポップは、今度は窮屈そうなブラを外す。
すると、プルルンと豊かなおっぱいが、元気よく顔を出す。
「す、すげえ、お前の胸。むちゃくちゃ大きいし、きれいだな」
ずっと憧れて止まなかったマァムの乳房を真近で見て、ポップは感動する。その台詞に放心状態気味だったマァムも、
ドキドキする。 たまらず彼は、むにゅ…と二つのふくらみを手で包み込んだ。
「いや…」
マァムが声を出す。しかしポップは乳房の柔らかさと温かさに感激し、手を離してくれない。
次第に指に力が入り、強く揉み始めた。
「う…うぅん…」
ポップは両手で乳房を揉んだまま、次は先端の突起を口に含んだ。
「ひあ…っ」
マァムが喘ぎ声を出し始める。おそらくこんな経験はもちろん、自分でもこういうことをしたことがないので、
戸惑っているのだろう。ポップは口に含んでいるのとは別のもう片方の突起を転がすと、
「あ……あ、いや…んん」
ポップにとっては心地よい声が聞こえてくる。
「(全国のヲタ男どもめ、俺は今、メイド服のピンク髪で童顔で巨乳の女の子のおっぱいを吸ってんだぜ。
しかも意中の女だぜ。ハハハ、ざまーみろ!ざまーねーな、ヒュンケル!)」
ポップは勝ち誇った笑みを浮かべ、調子にのって、マァムの太ももの方へ手を伸ばす。そして入念に、撫で回す。
「(あ〜、最高。太ももだけでも充分オカズにできるな)」
徐々に彼の手は、短いスカートの中に入っていく。 そして、下着に手がかかったと思った瞬間―
「いやー!!だめー!」
ハッと我に返ったマァムの蹴りが、ポップの溝落ちに炸裂する。
「い、いてて…。てめえ、もっと手加減しろよ〜」
ポップがその場にうずくまる。
「だって、あんな処触ろうとするんだもん……て、ポップ大丈夫?」
マァムの心配をよそに、ポップはまだ起き上がらない。
すると、ポップがいきなりしゃがみこんでいる彼女の膝に頭を寄せ始めた。―いわゆる膝枕というやつだ。
「ポ、ポップどーしたの?まだ痛いの?」
「ああ、まだ痛い。だからもうちょっとこうしててくんない?」
マァムがコクンとうなずく。こういうときだけ、彼女の鈍さは便利だ…と彼はおもった。
「ねえ、ポップ…」
「ん〜?」
「私、もうあんなバイト辞めるね」
「そうか…」
ポップはホッとする。でもこのメイド姿が見れないのはちょっと残念だなあ…と思った。
「いい天気〜。今度はお弁当持ってここに来ようね」
三日後、マァムは「アキバ」とかいう街で、巫女衣装で怪しげな同人誌やグッズを売っていた。
「あいつ、やっぱ…なんもわかっちゃいねぇ」
おしまい