部屋中に雄の匂いが充満している。吐き気を覚える強い精液の匂い。  
不自然に広いベッドの上で不自然な動きで白い体が揺れている。  
荒い息を吐く獣に挟み込まれ上下に揺れる一人の少女……。世界を救った勇者達の一人、マァムだ。  
ふわふわとした桃色の髪や柔らかい肌は、男達の出した精液と吸い付かれた唾液と汗でドロドロに汚れ  
細い腕には抵抗の名残である痛々しい痣が見て取れた。  
武道家の服装からいつも覗いていた健康的な足は白い粘液で汚れ、乾いた血の跡が張り付いていた。  
処女の証である赤い鮮血の跡を足に遺して、少女は黙々と男達が望むままに全身を使って奉仕する。  
 
『人々を救った慈愛の使途』  
本来なら敬うべき清らかな存在を犯すことが出来る。――男達にとって、マァムの肩書きは陵辱心を  
高める材料でしかない。普段なら絶対敵うはずの無い少女を、自分の意のままに征服できる満足感。  
いくら出しても熱の覚めない男の肉棒を咥えながら、別の男に乳房や膣内を嬲られていく。  
何度も『死にたい』と思った、その屈辱的な行為に耐えながら、マァムは硬く目を閉じて肉棒にしゃぶりつく。  
 
「んっ……んぐっ……んっん」  
「さすが世界を救った『慈愛の使途』さま。随分と物覚えが……っいいじゃねぇか。  
 ほら、もっと舌使っていやらしい顔見せろよ。……言う事聞かないと大切な仲間を殺しちゃうよ?」  
桃色の髪を掴み肉棒を口内に押し込めながら、茶化すように男がそう言うと刺すような殺気が溢れ出す。  
一つは陵辱している少女から。あと二つは部屋の隅で目隠しをされ両手足を縛られている二人の男から。  
大魔王と対峙した勇者達の覇気に男が気圧されると、マァムの秘穴を突いていたもう一人の男が  
楽しそうに笑った。  
 
「へぇ。生意気に殺気なんて出しちゃって可愛いねぇ。大体あんたが望んで俺達に犯されたんだろう?  
 あんたが俺達に『私を好きにして良いから、二人を助けて!!』ってお願いしたんじゃねぇか……なぁ!?」  
「あっ!!!――――ぅんっ!くっ!!!!」  
語尾を強めるのと同時に、男は傷ついた膣の中をぐちゃぐちゃと激しい動きでかき回していく。  
男の腰が激しく動く度、赤と白が混ざり合った体液が、彼女の中から零れ落ちて卑猥な水の音を立てた。  
パンパンと肉をぶつけながら、マァムの口内を犯している男に目で合図する。二人でいやらしい笑みを  
口に浮かべ、挟んだ白い体を激しく上下に動かし始めた。  
 
「まだそんな顔をする余裕があるなら、もうしばらく遊んで大丈夫だろう?もっと深くまで咥えろよ!!!」  
「――――っっ!!ん、ちゅ…ん、んんっっ!!!!」  
「あんたが『二人』に気ぃ使って、悲鳴も喘ぎもださねぇのは立派だけどよ。あんたの体から出てる音と  
 俺達の話し声で何されてるか分かってると思うぜ……。まぁ気持ちよければどっちでも良いけどっっ!  
 ほら、もっと腰上げろよ!『また』たっぷり上と下の口に同時に出してやるからよぉ!!!!!」  
「やっ!!ぁ―――――っっっ!!!!!」  
 
恐怖と嫌悪に耐え切れず、悲鳴を上げようとした口は肉棒で塞がれ、喉の奥で途切れた。  
声を出せなかったその事に、妙な安堵感が体覆う。二人には絶対に聞かれたくは無い声。  
こんな風に自分が惨めに嬲られている事実より、その事実を二人に伝わるのが耐えれなかった。  
それが『二人を守る為』なのか、『自分を守る』為なのか、マァムにも分からない。部屋の隅から縛られた  
二人の苦しみが流れてくる。自ら命を絶ちたいだろうに、彼らはマァムの約束を必死に守っている。  
 
彼らが傷を負わないように、罪の意識に苛まれないように、彼女は必死に声を喉の奥で閉じ込め殺した。  
自らが選んだ穢れの道………。それがマァムに出来る唯一の抵抗だった。  
陵辱している少女のか弱い抵抗の意図を感じ取った男達が、声を上げて笑い更に興奮して  
腰を揺らしはじめる。  
 
「はははっっ!!!すっげぇ、普通の女ならとっくに壊れてんのに、まだ仲間の為に頑張るんだな!!!  
 出るぞ、出るぞ、お前の中に俺の精液が出るぞっっ!――――ぅぐっっ!!!!」  
「っ、俺も…。へへっ、その奇麗事ばっかり言ってた口で……また出すぞ!!今度こそ全部飲めよっっ!!」  
「ん―――!!!!!んっっ!!!!ぐっ、んんっっっ〜〜〜〜〜!!!!!」  
 
好き勝手に卑猥な言葉を男達は口ずさんで、マァムの口と膣内に大量の白濁液を吐き出していく。  
ドクンと体内に入った肉棒が脈打ったのと同時に、流れ込んでいく汚らわしい体液………。  
自然と吐き出そうとする口を押さえつけて、男は飲むことを強要してくる。髪を乱暴に掴んで  
『仲間を助けたいんだろう?』と呟かれれば、従うしかなかった。  
下半身を覆う不快な熱に涙を零しながら、喉の奥にこびり付く苦くてドロリとした体液を飲み込んでいく。  
コクコクと鳴らして飲み干した事を確信し、舌で綺麗にするように指示をした後、やっとマァムを開放した。  
支えを無くし、ドサリとベットに倒れこむマァムに男達は耳元で囁く。  
 
「あと一回ずつ俺達を満足させたら、お前達を解放してやるよ。正気のままよく頑張ったじゃねぇか……」  
「そうそう。だから気絶してる暇なんてねぇぜっっ!」  
「あっ――ぅっっ!!!」  
グィッと強く髪を引かれ、強引に現実に引き戻される。飽きる事無く自分の上にかぶさってくる男達を  
ぼやけた目で映しながら、男達が告げた『開放』という言葉に希望を託した。  
 
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油断はあった。魔王軍と戦った3人がいれば敵う人間なんていないだろうという驕りもあった。  
珍しい組み合わせ(気まずいとも言う)で旅をしている最中に迷い込んだ名も無い森。  
その森で巣食っている山賊襲われても、痛くも痒くも無いと思っていた。三人の心の中にあった  
余裕は、やがて取り返しの付かない事態に発展する。  
 
まず気づいたのは魔法が使えない事だった。森が発する不思議な力が魔法の効力を無効にする。  
それに気づいたとき、逃げるべきだった。驕りと自分の力に対する自信が、彼らの判断を麻痺させる。  
次に気づいたのは、山賊に拳や剣を打ち付けてもまったくダメージが与えられない事だった。  
一撃で簡単に倒せるはずの相手なのに苦戦する。こちらの攻撃は効かず、相手の攻撃は体に響く。  
 
―――フレイザードが使った氷炎結界呪法と同じ効果が働いている。  
そう、気づいた時には遅かった。捕らえることに慣れた山賊の掌の上で踊らされ、あっけなく捕まった。  
アジトと称したボロ小屋に押し込められ、身包みを剥そうする男の腕から、彼女は必死に暴れた。  
『身包みを剥される』……それだけで、終わる訳が無い。男達の興味は当然彼女の体に向けられる。  
男達の意図を察したとき、彼女は死のうと考えた。人を嬲ることに長けた山賊は卑猥な笑みを向けて  
暴れて抵抗する少女に向かって一つの提案をする。  
 
(あんたの体をくれるのなら、残りの二人は無事に助けてやろう)  
その短い言葉は確実に少女の心を抉り取った。山賊が旅人に良く使うセリフだったが  
『慈愛の使途』である彼女にとって、その言葉は何よりも効果的に彼女の自由を奪う。  
 
(男は身包みを剥したら死ぬだけ。あんたは犯して…後はあんた次第だな。どうせ死ぬなら  
 仲間の命を助けるために使いたいと思うだろう?我慢すれば3人仲良く森を出れる……)  
彼女の胸にジワリと間違った感情が広がっていく。その言葉が正しい事のように思えてくる……。  
 
少女が動揺するのと同時に、共に旅をしていた仲間がその言葉を許さなかった。  
自らが恋している少女を穢してまで生きたい命などない、と……二人の心は決まっていた。  
森さえ抜ければ簡単に倒せる相手だ。何とか話を引き伸ばしながら油断を誘い、逃げれば良い。  
自分達が無理でも少女だけ逃げれたらいい。この少女を汚すことだけは許さない。  
世界は平和になった。この少女を一人の男として守れるのなら命など惜しくない―――。  
 
自分達が捕らえられると言った、ありえない状況が三人の思考を麻痺させていた。  
三人力を合わせれば、決して逃げれない相手では無いのに、山賊の言葉に惑い冷静さを失っていく。  
彼らの決意が彼女にとって逆効果である事。また彼女が選択しようとしている道が正しくないことを  
動揺している彼らは察することが出来ない。思考はただ間違った方向に転がり落ちていく。  
抵抗を止めて、男達に脱がされるままになったマァムを見て、二人は覚悟を決めた。  
舌を噛み切って死のうとした二人を見つめた後、彼女は自分と引き換えに三つの願いを山賊に告げた。  
 
一つは、彼らを決して傷つけずに森から外へ出すこと。  
一つは、彼らが自ら命を絶たぬように口を縛り、彼らの視界を閉ざすように目隠しをすること。  
一つは、少しだけの時間で良いから彼らと話をしたいということ。  
 
断ることも出来たが、純粋に彼らだけの身を願う少女の願いが、山賊は可笑しくて仕方が無かった。  
その無垢な願いがどれだけ男達の心に傷をつけているのか、少女は分かっていない。  
山賊が頷き、その願いを聞き入れると、少女は部屋の隅で縛られている二人に向かって歩き出した。  
 
"バカなことをやめろ"、"そんな事をされても嬉しくない"と、二人の口や目が彼女に告げる。  
そんな二人に、優しくでも少し困ったような表情で微笑み、自らの手で彼らの口と目を布で覆った。  
山賊たちに暴行された傷を癒してあげたいと思っても、魔法が使えない場所では何も出来ない。  
 
せめてもと、切れた二人の唇を指で拭って………少しだけ迷った後、そっと唇を寄せた。  
異性として、精一杯の愛情を注いでくれた二人に対しての感謝と、いつか愛するかもしれない  
男性としての二人に想いを込めて。  
せめてはじめての口付けくらいは、きちんとした男性と行いたいという願いを含み、彼女は  
優しく、傷を癒すように二人の唇に触れた。  
 
(目を、閉じて。意識を逸らして……なるべく声が届かないようにするから)  
これから陵辱されるとは思えないほど穏やかな声で彼女は二人の髪を撫でながら優しく囁く。  
あなた達の事がとても好き。と、聞こえない声で彼女は呟き、決意を込めて山賊の方を向いた。  
 
清らかな少女の表情から、戦いに挑む表情に変わったその姿を見つめながら、山賊は喜んでいた。  
ただの売女も、泣き叫ぶ村娘も犯すのには飽きていた。そんな中で手に入れた珍しいタイプの女。  
相手を気遣うことしか頭に無い女が、壊れるときはどんな顔をするのだろう―――。  
想像しただけで快感が背中を這い回る。自らの足で近づいてきた女をベッドに押し倒し、服を脱がす。  
胸に隠れた青い石を見て、男達は歓喜の声を上げた。誰でも知っている世界を救った勇者の証。  
 
(なるほど。どうりで奇麗事ばかり言うわけだ。じゃあ、あんたは噂の『慈愛の使途』さまかい。  
後ろに転がっているヤツらも正義の使途って訳だ……こんな汚い山賊に犯されてさぞ屈辱だろう)  
両腕を押さえられ、乱暴に体を弄りながら嬲るように告げられる言葉に、彼女は一切応えない。  
ただ相手を睨みつけて、口をグッと引き結んでいるだけだった。それを見て山賊は更に笑う。  
この女をボロボロに壊したい―――。下卑た計画を頭で考えながら、自分の下で乱れる  
白い肌に体を埋めた。  
 
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「んっ……ぁ、あ………」  
ぐちゃぐちゃと下半身から気持ちの悪い音がする。全身が引き裂かれたように痛い。  
痛みと共にジワリと体を這う不愉快な熱。『防衛本能』の為に、分泌されてた刺激と体液だと  
分かっていても、浅ましい反応を示しはじめる体はマァムの心に決して消えない傷を残す。  
 
(もう、少し………。あと一度)  
あと少し我慢すれば、皆で元の世界に帰れる。心の中で祈るように何度もその言葉を呟いた。  
この苦しみから逃れたくて、考えるより先に彼女の体が自然と動いた。言われるままに後ろを向いて  
二つの穴を舐められ、大きな肉棒で突かれている。これで終わりだと言い聞かせて、彼女は耐えていた。  
声を漏らさないように強くシーツを握りながら歯を食いしばる。男の体の上で腰を振っている自分は  
きっと汚らわしく、卑猥で淫らだろう……。そんな事を閉ざされた視界の中で考えていた。  
 
――頑張ったご褒美に、俺達の顔を見ないで済むように目隠しをしてやるよ。  
惚れた男に抱かれてると思って、最後くらいは感じてくれよ。そう笑って男はマァムの目を覆った。  
 
閉じた視界に怯えるマァムに伸ばされる4本の手。……それは今までとは別人のように優しく動いた。  
乱暴に弄るのではなく、丁寧にマァムの体を解しながらゆっくりと体を溶かしていく。  
それまで卑猥な言葉を投げかけていた声は止み、ただ優しく触れられる動きに体は錯覚する。  
『乱暴』されている現実から、『愛しい人に抱かれている』と言う甘い幻想に逃げていく。  
一度間違えてしまうと、転がっていくのは早い。今までに無い反応と、声が彼女の体をジワリと蝕んでいく。  
自分の体内で蠢く、二本の熱い猛り……。視界を閉ざし、声が消えた世界で麻痺した心と体は錯覚する。  
ジワリと熱くなる体を抑えるように、マァムは腰を揺らして男達の射精を待っていた。  
 
「いやらしい動きを覚えて……。随分と気持ちよさそうじゃねぇか」  
「っあ………ん、んぁ……は、っ……ぁ」  
乱暴な言葉とは違う、耳元で甘く囁いてくる声に惑う。声の色も口調も『違う』のに、その違いを認識出来ない。  
グチャリと卑猥な音が、自分の中でまた大きくなっていく。素直に感じ始めた体………。  
嫌悪すれば嫌悪するほど、その快楽はマァムの中で大きく膨らんでいった。  
小刻みに震える尻を掴みながら、後ろ穴に入れた男が更に激しくマァムの腰を揺らし始める。  
 
「うわっ、すげぇ締まる。あんたイきそうだろう……?」  
「あ…っっ!!んっ、んん―――!!!」  
「我慢しないでイけよ。気持ちいいんだろ?」  
「や、ぁ!!……んっ、ぁん……あっ!!!」  
 
にゅるりと口の中に入ってくる舌を絡ませながら、男達はそれぞれに今までとは違う優しい言葉で囁く。  
違うのに錯覚する。現実から逃げたくて、弱りきった心は、決して想像してはいけない相手と勘違いしてしまう。  
下半身から更に激しい音が漏れる。肉と肉が絡み合う音。重なりあった唇からトロリと唾液が零れた。  
それは汗と共にマァムの豊かな乳房を通り、彼女が跨っている男の胸元に落ちていく。  
硬くとがった桃色の乳首が、体に擦り合わす度にコリコリと刺激する。男はニヤリと笑い、後ろの男に合図した。  
その笑みの意図を受け取って、男は笑い一瞬だけ視線を逸らす。再び視線を戻した後、白い尻を  
ガッチリと掴み、今までと同じ動きに戻ったように、乱暴な動きでマァムの後ろ穴を激しくかき回した。  
勘違いしていた体は急に戻った動きに対応できず、今まで堪えていた悲鳴ががマァムの口から漏れた。  
 
「あっ!い、や………!!や、ぁ!!!」  
「ほら、イクぞっ!最後にお前の穴に流してやる―――っっ!!っぐ、ぁ!!!」  
「イヤァ!!!止めてっっ!!んん、ん〜〜〜〜〜!!!!」  
ドクリと直腸に吐き出される瞬間、マァムの悲痛な叫びがはじめて部屋に響いた。  
必死に耐えてきた声を漏らしてしまった後悔と、この声をあの二人に聞かれてしまったという羞恥が  
彼女の体を覆っていく。ポロポロと涙を零しながら、注ぎ込まれるおぞましい感覚に身を震わせた。  
 
「いやぁ……ごちそうさん。あ〜、久しぶりにスッキリした」  
まるで食事を取ったような軽い口調で言いながら、男は満足したようにマァムの体から肉棒を引き抜いた。  
一度声を出した事で、張り詰めていた神経の糸がプチリと切れる音がする。  
嗚咽を上げ始めるマァムを休ませる事無く、今度は下からもう一人の男が突き上げはじめた。  
 
「あ!!!ぅっ、うぁ!!!い……や、いやぁ………!!!」  
「よく言う……ケツの穴に出されてイきそうだったくせに!!ほら、しっかり『見てもらえ』よ!!!」  
「あぅっ!!!!」  
 
激しく下から突かれる刺激に、彼女は男の言葉を聞き取る事ができなかった。  
ドロドロに汚れた髪を強引に引っ張られて、彼女の体が宙に浮いた。ベッドから引きずり下ろされ  
固い床の上で四つんばいの格好をさせられる。  
慌てて逃げようとした体を無理やり押さえつけられ、精液で溢れかえった膣内にまた挿入された。  
自分が今向いている位置―――。すぐ側で『二人』の気配を感じる。大切な、大切な………。  
弱っていた心を奮い立たせて、彼女はギュッと唇を噛み締め、再び声を殺す。  
これ以上惨めな声を二人に聞かせれたくは無かった。  
そんな彼女の膣肉を後ろから味わいながら、男は面白いものを見るように口笛を吹いて、笑う。  
 
「ははっ!!こっから更に声を我慢できるのかい、大した精神力だよあんた。気が変わった。  
 いい体してるし、帰すのが惜しいから俺達がずっと飼ってやるよ。帰すのは二人だけだ」  
「――っ、ぐっ!!ん―――!!!!」  
あざ笑う声の主に、声を殺したマァムが殺気を向ける。布に隠れた瞳は涙と敵意で濡れているだろう。  
その視線を想像して笑いながら、男はきゅうっと締め付ける膣肉の味を堪能する。  
 
「約束を破った。って怒るか?」  
「………ぐっ、ん………!!!ん、んんっ」  
「あんた達、やっぱり甘いねぇ……さすが勇者達は心が清い。『約束』なんてとっくに破ってるよ」  
「―――――え」  
 
男がそう呟くのと同時に、もう一人の男がマァムの目隠しを強引に引き下げる。  
いやらしく下衆な笑いを浮かべる男の先に見えるのは、手足を縛られて口を抑えられている二人の姿。  
ベッドから引き摺り下ろされ、手を伸ばせば届く距離に二人の姿が目に映った。  
 
散々犯されてボロボロで、後ろから突かれている自分を悔しそうに見つめている姿――――。見つめている。  
 
「嘘。め……かくし…は……」  
「そんなの、あんたが目隠しされたと同時に取り外してるさ」  
「……………え?」  
「俺達に犯されてよがってる姿も、『誰かと勘違いして』喘いでいる表情も、全部見られてんだよ」  
呆然と呟くマァムに、男は淡々と何気ない口調で答える。二人に視線を向けると苦しそうに目を細めた。  
全部、見られていた。穢される姿も、声を上げる様子も表情も……。一番見られたくない人たちに。  
プチン、と切れる音がマァムの中で静かに響いた。  
その変化を感じた男達は、すばやい動きでマァムの手足を押さえつけて、止めていた動きを再開させる。  
激しく上下に揺れ始める体に、二人の視線が突き刺さる。汚れた体を見られている、犯されている姿を……。  
 
「イヤァァァ!!!見ないで!!!いやっ………っいやぁぁl!!!!」  
今まで耐えていた声を吐き出すように、マァムは泣きじゃくりながら叫んだ。  
そんな女の扱いに慣れた男達は、まるで雑談するような口調で話しながらマァムの体を蹂躙していく。  
 
自分が想っていた相手が、無理やり手足を押さえられて手の届く位置で犯されている―――。  
想像を絶する残酷な光景に、二人の体は殺意でガタガタと震ていた。  
犯している男達にとって三人が感じる屈辱や怒りは耐え難い喜びとして、体を覆う。  
 
「そうそう、コレコレ。大人しいのも良いけど、やっぱり壊れてくれないとなぁ」  
「いやぁ!お願いっ………!!!見ないでっっ!見ないで!!!!!!」  
「何いってんだよ、俺に尻の穴突かれて喜んでる所まで見られてるのに今更…。  
 ほぉら、もっとよがってる顔ちゃんと見せてやれよ、今度は目の前でもう一回してやるからよ」  
「もういやだぁ!!イヤァァァァァ!!!―――あ、あぁ!!ぁぁああああ!!!!」  
 
―― 痛々しい彼女の声を心地よい歌にして、男達は約束を守る事無く彼女の体を再び貪り始めた。  
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
 
それから数日後、両手を縛られた二人は森の外に開放された。  
森から出れば一瞬で山賊を殺すことが出来る、二人の男……。  
 
「ほらよ。ウチの女が『二人だけは帰してあげて』って泣くからよ、その約束は守ってやるよ」  
「……ああ、ありがてぇこった。このままあの場所にいたら気が狂う所だった」  
「………………」  
軽口を叩く男と、無言で見つめる男。そのどちら共から感じるのは深い怨祖の感情と殺意。  
すぐにでも殺したい相手が目の前にいるのに動かないのは、それが彼女との『約束』だったから。  
壊れてもなお彼女は、自分達の開放を願った。自分は残るからどうか二人だけは助けて欲しいと  
彼女は命を掛けて懇願した。それに報いるために、彼女を助け出すために二人は屈辱の生を選んだ。  
 
「いつか……この森ごとあんた達を殺すよ」  
森に帰っていく男にはその声は届かない。消えていく後姿を静かに見つめて、緑の衣服に身を包んだ  
大魔道師は殺気に満ちた声でもう一度同じ言葉を呟いた。  
 
 
【終】  
 

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