(ふぅ)  
マァムは、ほっと息をついた。  
どうやら高さにして2階程度落下したようだったが、傷らしい傷はほとんどなかったのだ。  
そして、辺りを見回すが部屋のなかには誰もいない。  
どうやら、別々の部屋に落下したようだが。  
「フローラさま!レオナ!メルル!」  
マァムは仲間に呼びかけてみるが、返事がない。  
(とにかく合流しなければ。  
現在位置がわからないけど階段を探してみましょう)  
そう考えると部屋を出ようとした。  
その時。  
(殺気!)  
部屋には4つの扉があり、そのどこからか殺気を感じたのだ。  
マァムは部屋の中央に移動すると、どこから敵が現れても良いように身構えた。  
 
バン!  
 
マァムの左斜め後ろのドアが開いた音がした。  
そちらからの襲撃に備え、マァムが体を向け終わるのとほぼ同時。  
先程のドアの音に呼応するかのように残り3カ所のドアが開いた。  
(囲まれた?!)マァムは素早く4隅のモンスターの戦力をチェックする。  
ざっと見たところ、戦力はどこもほぼ等しい。  
灰色の巨大スライムが1匹とオークやゴーレムが1匹。  
その後ろにはおおありくい、おおなめくじといった雑魚が数匹たむろしている。  
 
四方を囲まれると不利になるので、マァムは始めに部屋に入ってきたモンスターの群に狙いを絞った。  
マァムは駆けながらモンスターの値踏みをする。  
中で気になるのは、見たことのない2種類のスライムである。  
ピンクのスライムは、通常のサイズであるため、そう心配はない。  
問題は灰色の巨大スライムだ。  
一見、メタルキングに似ているが、あれは黒鉄色。こっちはつやなしの灰色。  
マァムにとって未知の敵である。  
囲まれないためには、素早く倒す必要がある。必殺技を出し惜しみする暇はない。  
「閃華烈光拳!」  
拳が当たった所はぽっかりとえぐれた。が、それだけだった。  
超魔生物の時のように「周囲の組織まで破壊する」といった効果がなかった。  
そして、モンスターはまったく弱った様子がない。  
マァムはなおも正拳突き、肘うち、膝蹴りなどを連発するが、ダメージを与えた様子はない。  
一方のマァムの拳、肘、膝にはセメントのような物体が付着していった。  
(な、何?)  
マァムはそのセメントのような物体を拭おうとしたが、皮膚にへばりついてとることができない。  
仕方なく、セメントがついたまま攻撃を続けるが、それはセメントをさらに分厚くすることとなった。  
20発あまりの攻撃を加えた段階で、マァムは攻撃を中断した。  
一つにはこれ以上攻撃しても、相手にダメージを与えられないことがわかったためであり、  
もう一つは手足にこびりついたセメントが重くて腕が上がらなくなったためである。  
すでに背後には、ほかの3つの扉から入ってきたモンスターの群れが迫ってきている。  
ピキィー  
「あっ!!」  
どうやら後ろからスライムに体当たりされたようだ。  
わずかな衝撃だったが、かろうじてたっていたマァムはバランスを崩して倒れてしまった。  
そして、立ち上がろうと四つんばいになったが、そこまでだった。  
もうマァムの体力では重たいセメントのついた腕を持ち上げることができなくなっていた。  
マァムはモンスターの群れの中、無力な四つんばいの姿勢で責めを待つこととなった。  
 
「ヒャッヒャッヒャッ。無様な姿じゃな」  
目の前の扉から、背の低い人物が入ってきた。  
「お、おま…むぐっ」  
マァムが口を開いた瞬間、ピンク色のスライムがマァムの口の中に飛び込んできた。  
マァムはあわてて口を閉じようとするが遅く、スライムはその身体の半分をマァムの口にねじ込んだ。  
「いくら洞窟とはいえ、パンティーを丸出しにしても平気とは、露出狂じゃね?  
それなら、もっと露出させてやろう…」  
おおありくいが2匹、マァムに近づいてきた。そして舌を伸ばすと膝の辺りまでショーツを引き下ろした。  
日々の鍛練で日に焼けた太ももとは対照的に、真っ白な尻があらわになった。  
「むぐぅ!!」  
マァムは尻を振り拒絶するが、はた目には誘っているかのようにも見える。  
「ヒャッヒャッヒャッ。そんなに触ってほしいのか。おい。おおありくいたち」  
おおありくいたちは、その長い舌でマァムの秘所とアナルを嘗め始めた。  
予想もしなかった所を責められたマァムは思わず悲鳴を上げた。  
「こんなのはまだ序の口じゃ。これぐらいで悲鳴を上げているようでは身体が持たんぞ。しかし、その衣が邪魔じゃな。おい、オークが」  
オークは法衣に直接が触れないようにしながら注意して、その持っている槍で、法衣を切り裂いていく。  
程なくして、法衣はただの布切れとなって床の上に落ち、マァムの豊かな双峰が露となった。  
次いで、男の指示でおおありくいたちは、露になったばかりのマァムの乳房を嘗め始めた。  
そして、空いている下半身には、別のピンクスライムが2匹取り付くと、その身体をマァムの胎内にいれようと蠢く。  
「ムグゥ!!ウグゥ!ウグゥ!!」  
まず、ピンクスライムが侵入できたのは膣である。液体に近い、その体の特性を生かして、糸のようになって侵入する。  
そして、一度入ると体を膨らませて通路を広げる。  
 
マァムは懸命に締め付けるがスライムの体は徐々に胎内へと入っていく。  
「ムグゥ!!」  
マァムは急にのけぞると、身体の力が抜けた。  
ピンクスライムの体の表面に赤い液が流れる。  
「ヒャッヒャッヒャッ。処女だったとはな。『初体験がスライム』とは、なかなか経験できるもんじゃないぞ。  
露出狂にはふさわしい経験かもしれないがな、ヒャッヒャッヒャッ」  
 
マァムが処女を喪失して気を抜いた瞬間。  
肛門に取り付いていたピンクスライムが直腸に侵入した。  
緊張の糸が切れたマァムはしばらくの間呆然としており、その間、2匹のピンクスライムは、マァムの体に20cmぐらいもぐりこんだ。  
次の瞬間。  
「ぐぉぅ!」  
マァムが奇妙な声を出した。  
2匹のピンクスライムが、マァムの胎内で蠢き始めたのだ。  
今しがたまで処女だったマァムは始めての感覚であったし、ましてや腸の内部から刺激されるなど想像もしていなかった。  
「どうかね、ワシ特性のピンクスライムの能力は。体が水に近いので、襞の1本1本にいたるまで刺激を加えることができるんじゃよ。  
当然、クリトリスやGスポットもいるわけじゃ。これに慣れると人間相手のセックスなど児戯に等しいぞ」  
そんな揶揄する声はマァムの耳には届かなかった。  
マァムの全神経はスライムによる刺激に支配されていた。  
ゴーレムらがマァムの手や足にこびりついているセメントを丁寧に取り除いた。  
しかし、マァムは反撃することはおろか、立ち上がることすらできない。  
 
「うぉぉぉぉ!!」  
マァムの口を覆っていたピンクスライムが、マァムの口から離れた。  
その瞬間、マァムの口から獣のような叫び声が上がった。  
腰をひっきりなしに上下させ、股間からは愛液が滴り落ちている。  
乳首はビンビンに立っており、全身からは玉のような汗が吹き出ている。  
叫び声は何度か途切れる。  
マァムが絶頂に達した瞬間である。  
しかし、すぐにまた叫び始める。  
一度絶頂に達しても、刺激により再びまた絶頂にいざなわれる。  
絶頂に次ぐ絶頂。  
あまりの刺激の強さに気を失うことすらできない。  
一般の人なら心臓がいかれてしまうが、幸か不幸かマァムは武闘家として訓練を受けていた。  
その分、耐えられる時間が長い。  
しかし、それでも限界がある。  
程なくして、マァムの全身の力が抜けた。  
力を使い果たしたマァムはもう自力では指一本動かす余力も無い。  
しかし、マァムの腰は、まるで自ら意思を持つかのように上下運動を繰り返していた。  
(マァム編・終)  

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