充分ぬめって、ぐちょぐちょと音をたてる秘裂をなぞっても、なかなか  
ピュンマは挿入しようとはしない。  
淫核を刺激され、それなりの気持ちよさはある、けれど足りない。  
空洞が埋められないもどかしさが却って強くなる。  
 
(もうだめ何も考えられない…満たして欲しい…アタシの足りないトコロ…  
 …アタシ、ジョーを裏切ってる…の?…  
―――ああっ…我慢できない…埋めて欲しい…  
……いいえ…違う…アタシが愛してるのはジョーなの…  
…そう…これは、変な薬草とか言ってた薬とかのせいで…  
……アタシが望んでるコトじゃないんだワ……  
…ただ体が…そう、体が欲してるだけ…決して決して、  
愛の行為なんかじゃ…ない……それに村人を救う為の…救済の…  
…ええと、なんだったかしら…儀式?…儀式を完結させるため……  
 
…それに協力するだけでいいの…体の足りない部分を埋めてもらうだけ…  
…ただそれだけのコトなんだワ…  
……埋めて…もらうだけ…アレを埋めて…あのおおきい…の…  
…ああっ…あれが…アタシの開いている穴を塞いでくれる…  
…硬くて、黒くて大きいの……  
―――欲しい!もう…だめ…早く…早くっ!!入れて!  
…お…ちんちん…欲しい…いれて…アタシの…お…おまんこにぃっ!!!)  
 
そしてとうとうフランソワーズは心の声をそのまま口に出して叫んだ。  
「してっ!入れてっ!…フランソワーズのおまんこにっ!」  
 
「よしっ!よく言えた、いくぞっ!」  
ピュンマは言うが早いか巨砲に手を添えて、待ち焦がれて白い潤滑汁が  
溢れているフランソワーズの女穴に挿入した。  
 
――――――ぐぼっ!  
下品な音を立てて太いペニスが突き入れられた。  
 
フランソワーズの呼吸が止まる程の太さだった。  
「がっ!ひぃぃぃ!!」  
一瞬遅れて叫び声が上がった。  
自分の性器が裂けてしまったのではないかと思う位の強烈さだった。  
が、不思議と痛みは感じなかった。  
鰓の張った亀頭が入口に潜った。  
「むぁん!んふぅ…」  
フランソワーズは大きく息を吐いてその大きさをうけいれようと、  
体の力を抜いて、両足を更に広げた。  
 
「そう、いいぞ…最初はゆっくり行くぞ…」  
ピュンマは小刻みに挿入を続ける。  
「はっ…はっ…は…ん…んっ…」  
知らず知らずに挿入のそくどに呼吸使いで合わせるフランソワーズ。  
じゅぶ…じゅぶ…と黒い皮膚に血管を浮き立たせた、禍々しい肉棒が  
フランソワーズの淫華の中心に飲み込まれて行った。  
「はぁぁぁぁっ…」  
深い溜息をつき、フランソワーズのふくよかな胸がせり上がっていった。  
その頂の桃色の乳首は硬く硬くしこっていた。  
「ああっ!とうとうキミの中に入った!」  
ピュンマが感動したように叫んだ。  
 
「僕は今、フランソワーズとやってるんだ…」  
膣が自分のペニスに馴染むのを待ちながら、  
腕を突っ張り結合部を覗き込んで改めて実感していた。  
(ああぁ…やぁ…お・おっき…い…こんなに大きいなんて…  
…お・奥に届いてる…  
長大なピュンマのペニスは子宮口に届いてもまだ少しあまっている。  
「ひうっ!」  
性器の中から下腹部を斜め上方に突かれ、フランソワーズは思わず震えた。  
(すご…い…こん…な…)  
到底入りきらないと思われた巨根が自分の性器に納まるとは信じ難かった。  
フランソワーズは自身のキャパに驚いた。  
(し、信次られない…アタシの…ココ…今までの中で一番大きいの…  
呑み込んだ……の?・・・初めてのおちんちん…で…上書きされたみたいに…  
キオクしちゃった?…いけない…ワ…)  
 
ピュンマとてこんな清楚で儚げな白人美女のフランソワーズの性器がこんなにも  
名器だとは思っていなかった。  
新たな刺激で益々興奮してきた。  
「いいか…も、ういくぞ…動くぞ」  
言いながらゆっくりとピストン運動を始めた。  
「あん、あ、あ…あっ…あっ…」  
抽挿に合わせてフランソワーズの口から吐息が漏れる。  
じゅぶじゅぶと卑猥な音を聞きながらフランソワーズは快感に酔っていた。  
 
体が軽くなり宙に浮き、満点の星空に吸い込まれて宇宙で交わっているような気がしていた。  
 
深く突いて、抜くときはさっと抜き去り、挿入は再びゆっくりと。  
 
その黒肉を白と紅色の織り成す淫門の肉を巻き込むように。抽挿を繰り返す。  
すでにフランソワーズの膣は竿に馴染んで、不随意筋である膣内の筋肉は  
徐々に締め上げるように活動を開始した。  
鰓の張った亀頭が突き進み、後退する度に快感のパルスを伝え  
フランソワーズを高みにおしあげる。  
(……あぁっ…凄すぎる…こんなのって…初めて…どうして…  
   …アタシの体…いけないコトで感じちゃうの?…おちんちんが…  
おちんちんが大きいから?…でも…兄さんも大きなおちんちんだったけど、  
こんなに感じたことなかった…アタシのあそこ…書き換えられちゃった……)  
 
その肉棒を迎え入れるために後退していた膣内の襞がやがて、  
侵入者をみとめたのか、慣れだすとじょじょに我を取り戻してきた。  
 
「あおおぉう…動いて…る…キミの…なか…」  
フランソワーズの膣道がさわさわとわななき始めたのだった。  
肉筒の周り中に纏わりつく感触にピュンマのペニスがビクンと跳ねた。  
「おおうっ!いいっ!ちんぽが溶けそうだっ!」  
抽挿を繰り返しながらピュンマが呻くように言う。  
フランソワーズも大波と細波に翻弄され、いつしか動くようになった両手を  
ピュンマの背中に廻し、抱きしめていた。  
「んっ…はっ…ふっ…あんっ…あっ…ああん…」  
喘ぎ声がピュンマの突き入れのリズムに合わせて漏れてしまう。  
ピュンマが深く突き入れればしなやかな体が弓なりに反り、抜きにかかると  
それを追いかけるように腰を突き出す。  
 
フランソワーズは最早完全に行為の虜になって行った。  
うっすらと目を閉じて両手をピュンマの背中に廻し、喘いでいる。  
ピュンマはその様子を見て取り、フランソワーズの両手を腰から剥がし、  
片手で纏め上げて固定した。  
フランソワーズの脇下が露にされた。  
 
するとやはり金色の脇毛が篝火を受けてキラキラと光っていた。  
 
 
迷わずピュンマは金の腋毛に顔をつけて舐め始めた。  
フランソワーズの微かな体臭が甘く鼻腔をくすぐる。  
フランソワーズは性感帯でもあるのか、より一層喘ぎを洩らす。  
「あ、あ、あ、ああん…そんな…トコロ…あふ…ん…」  
両の腋窪を唾で濡らすと、顔を上げて囁いた。  
「フランス人の女は脇を処理しない人が多いって聞いたが、好都合だ」  
 
ピュンマは言い放ったかと思うとまたも腋毛を毟った。  
「ひゃんっ!!」  
フランソワーズは一瞬悲鳴を上げたが、いまや軽い痛みでさえも快感に  
変わってしまう。  
金色の腋毛を高く掲げてまた宙に撒いた。  
また呪文のテンポが変わった。  
 
呪文のテンポにあわせるようにピュンマの腰使いが早くなって来た。  
ガシガシと突き始めた。  
「あっ、あっ、あっ、あっ、はっ、はっ、」  
それに連れてフランソワーズの喘ぎも早くなり、いつしか動くようになった  
両脚はピュンマの腰を抱え込んでいた。  
ピュンマの野太いペニスがフランソワーズの女の器官をメリメリと掻き広げて、  
進入と後退を繰り返す。  
 
ジュブッ ジュブッとヒワイな音が響き、フランソワーズの股間からは白濁した液が滴っていた。  
「ああっ…いいのっ、これ…凄いっ!」  
完全に儀式の虜となったフランソワーズには最早『行為』が現在の自分の全てであった。  
恥ずかしさも、自責の念も何処かに消し飛んでしまっていた。  
勿論、ジョーのことでさえも。  
いつの間にか両手はピュンマの背を掻き抱き、両足は相変わらず男の尻を抱えこんで、全身で褐色の筋肉にしがみついていた。  
 
「おおう!スゴい締め付けだ!そんなにいいのか?フランソワーズ!」  
「あああ、いいっ!」  
「どうだい?僕のは」  
またしてもピュンマが意地悪く聞いた。  
「いいわっ!アナタの…おちんちん…硬くて、大きくてスゴくいいっ―」  
官能の渦に飲み込まれたフランソワーズは思ったままを言葉にしてしまう。  
 
「そうか、なら、そろそろ仕上げにかかろう」  
ニヤリと笑ってピュンマは野太いペニスをぞろりと引き抜いた。  
「あっ、ああん…」  
不満気にフランソワーズの腰が追いかけようとする。  
黒く光るペニスを追いかけてせりあがった腰を抱えてピュンマはフランソワーズの体を簡単に裏返すと  
さらに、腰を高く引き上げて四つん這いにする。  
「あン…い…いゃぁ…」  
自らの秘部を後ろから凝視されるのに気付き羞恥心を覚えて、弱々しく  
腰を揺らし抗ったが、却ってそれは男を誘っているように見えた。  
 
金色の縮毛を纏った淫猥な裂け目がピュンマの目前でゆらゆらと蠢いている。  
やや開き気味の膣口からは白濁した液が滴って、淫核を伝わり、床を濡らし始めた。  
ピュンマのペニスは下腹に貼り付けたように反り返っている。  
バネ仕掛けの道具ように見える黒砲を押し下げてピュンマは狙いを定めた。  
「入れるぞ、フランソワーズ自分で拡げて!」 「い、いやぁ…そんな…」  
頬を染めながら小さな声で抗議の台詞を口ごもるが、  
「さァやるんだっ!!」  
とピュンマに急かされると片手を前から回して秘穴を露にしてしまう。  
 
「よし…行くぞ」  
ズニィッ!っと亀頭が、充血して厚みを増した淫唇を掻き分けて這いずり込んだ。  
「ひっ!ああぁぁ…」  
四つん這いのままフランソワーズはのけ反って歓喜の声を上げた。  
後背位で犯され、ピュンマのペニスがより深く挿入されると、深い官能にフランソワーズは狂う。  
「あっ…!あっ……っ!いいぃぃ………っ!」  
後ろから突かれる度に たゆん たゆん と豊かな乳房が揺れる。  
それを両手で鷲掴みにしながらピュンマが貝殻のようなフランソワーズの耳朶をぞろっと舐める。  
「いいのか?気持ちいいのか?フランソワーズ!」  
「いいっ!いいのっ!気持ちいいっ!」  
「何処だ?誰の何処がいいのか言ってくれっ!」  
深く浅く、肉凶器で膣内を蹂躙しながらピュンマが吠えるように訊いた。  
「アタシの…あ…あそこ…が、いいっ!」  
「はっきり言えっ!黒チンポで行きたかったら言えっ!言うんだっ!」  
 
「あぁぁ…アタシの…フランソワーズの…おまんこが気持ちいいの…っ!」  
金色に輝く髪を振り乱しながら答える。  
「そこで黒チンポを食べてるんだな?ええっ?」  
「あああ……そうよ…アタシのおまんこ黒チンポ食べてる!美味しいってぐちゅぐちゅ言ってるぅ…」  
パンパンと肉が肉を叩く音が呪文に乗って響き、大きな陰嚢がビタンビタンと淫核を叩く。  
捲れ上がった小陰唇を巻き込んで押し込む度に、ぐちゃぐちゃと恥ずかしい音が出る。  
抜き差しする度に、チョコレートに白いヨーグルトをまぶした様なペニスがぐぼっ!っという音を出している。  
卑猥な音に包まれて二人の声も大きくなっていった。  
 
フランソワーズは突かれる度に頭を振る。  
突かれる度に尻が浮き上がるような気がした。  
まるで黒い剛直に持ち上げられるように。  
綺麗な金髪がバサバサと振り乱れ、呪文を唱える長老達の目には、  
そのまま金色の鬣を振って咆喉するライオンに映っていた。  
 
獣のような体位で犯され、ますます激しくなるスラストのリズムに合わせて二人の吐息が重なり、  
その間隔が次第に速くなって行った。  
「おおぅっ!い、行くぞっ!」  
「ああぁぁ―っ!アタシも…イクッ!イクッ!あぁ…おまんこ…いっちゃう―っ!」  
ピュンマは己の肉茎の余って外に出たままの部分までも容赦なく膣奥にねじ込んだ。  
すると、子宮口を割って子宮内部に亀頭がめり込んだ。  
 
ピュンマは己の肉茎の余りの部分までをも容赦無く膣奥にねじ込んだのだった。  
「ひゃうっっ!あ―‐!」  
フランソワーズの悲鳴が上がった。 黒い肉槍が子宮口を割って子宮内部に亀頭が嵌り込んだ。  
 
ピュンマの長大なペニスが最後の蹂躙に備えフランソワーズの肉体と精神の最奥まで侵入したのだ。  
「あ――――っ!!!」  
フランソワーズにとって子宮の中まで犯されるのは初めての経験であった、そして初めて味わう絶頂でもあった。  
「だめぇ―――――っ!おまんこがッ!アタシのおまんこ壊れちゃうっっ!」  
 
ピュンマも自分の下半身がフランソワーズの膣内に吸い込まれるような感覚でもうこれ以上持たない所まで来ていた。  
「あああっ!だめだっ!行くぞっ!」  
最後の一突きをフランソワーズの陰部を突き破るように見舞い、白い礫を射出した。  
「あがうっ―――――!!!!」  
フランソワーズの絶頂の叫びは、まるで獣の咆喉のように聞こえた。  
それほど凄まじいよがり声だった。  
それからスローモーションのようにゆっくり崩れ落ちていった。  
そこで二人の結合部は解かれたがピュンマのペニスはそのまま射精を続け、  
フランソワーズの尻から背中更には金髪にまで掛っていった。  
それはまるで、遥か彼方のキリマンジャロの山頂に降るという雪のように白く白く降り注いでいた。  
 
射精の間中ピュンマは叫び、やがて呪文の終焉とともに彼女の上に崩れ落ちて行った。  
これが屈服の証なのだろうか、完全に逝かされ、落とされ、蹂躙された、ただのメスでしかなかった。  
 
フランソワーズは意識を失った。  
 
******************************************  
 
……−−−ラ…ン…フ…   …ラ……ン…  
フランソワーズの耳に微かに声が聞こえて来た。  
「…ン…ワ……ズ…かり…だい…ぶか…」  
ぼんやりと人影も見えてきた。徐々に焦点が合って来るのと同時に、  
はっきりと声が聞こえて来た。  
「フランっ!フランっ!しっかりするんだ!ボクだ、ジョーだ!」  
ジョーの姿が確認されるとフランソワーズは青ざめた。  
(いやぁっ!見ないでぇっ!こんな姿をみないでっ…)  
 
まだ儀式の祭壇にいると思い、こんな姿を見られてしまったと  
後頭部をハンマーで殴られたような気がした。  
あわてて体を隠そうとして両手で胸を掻き抱いた。  
そこには毛布の感触があり、更には服や下着の感触もあった。  
少し落ち着いてあたりを見回すと個室のベッドの上らしかった。  
戦闘服のピュンマも覗き込むようにこちらを見ている。  
(ああ…夢?…だった…の…ね)  
安堵して深い溜息をつくと一気に涙が溢れてきた。  
 
「ああっ!ジョー!ジョー!よかった!……無事…だった…の…ね」  
両手を差し出すとジョーが抱きしめてきた。  
「フランこそ…大丈夫かい?」  
「…え、ええ…アタシは…大…丈夫…」  
自分に言い聞かせるように呟いた。  
 
「それより、ジョーと連絡途切れて…心配だったの…」  
「ゴメン…心配かけて…でも、あのライオンのアジトも正体も突き止めたんだ」  
彼女の意識が戻った安堵とミッションの目鼻がついた喜びでジョーの瞳は輝いている。  
「よ、よかった…よかったワ……」  
(よかった…何も問題ないワ…)  
「だからもう少し時間をおいてから総攻撃をかけようと思うんだ」  
弾んだ声でジョーが言うと後ろでピュンマも頷いている。  
「ア、アタシも…」  
当然作戦に加わるつもりでフランソワーズがそう言いながら起きかける。  
直ぐにジョーが止めた。  
 
「体調が戻るまでキミはここで…」  
心配そうにフランソワーズの瞳を覗き込みながら優しく諭そうとする。  
すると、フランソワーズが抗議をしようとする前に、  
「いや、さっき薬草を長老が飲ませたから、あと1時間もすれば戦闘も可能だと思う」  
とピュンマが言った。  
「しかしそれは…」  
ジョーは事態がよく解らないまま彼女を戦闘に加えるべきではないと主張した。  
 
「ああ、それなら大丈夫だと思うよ、003は僕の両親の葬儀中に気分が悪くなっただけだ」  
ピュンマが落ち着いた声で説明し始めた。  
「多分『儀式』の途中で香りの強い薬草で燻したのが効いたんだろう。あれはちょっとクセがあって、  
 初めて嗅ぐと強烈なんだ、匂いで気持悪くなる人が多いんだが…副作用とかはないから安心して  
だいじょうぶだ」  
説明を聞いてジョーは少しばかり安心したようだった。  
しかし、もっと安心したのはフランソワーズの方だった。  
 
(やっぱりそうだったのね…ああよかった!……だったら、是非一緒に行くワ)  
「ジョー、心配してくれてありがとう…でも、アタシもサイボーグ戦士よ。置いてけぼりはゴメンだワ」  
「でも……」  
言いよどむジョーにまたしてもピュンマがフランソワーズの加勢をした。  
「009…キミの気持ちも解るが、アイツのアジトのある地区は地形的に見通しも悪いし、  
世界樹のある平原は逆に遮蔽物もなく、狙われやすい…003の能力が無いと…」  
 
そのやり取りの間に自分の身なりを点検してみた。  
この地に着いた時のサファリスーツのままで、違和感はなかった。  
いよいよ安心して立ち上がってキッパリと言い放った。  
「置いて行くって言ってもアタシは勝手に行くワ!ジョー!いいでしょ!」  
そんな彼女に気圧されてジョーもしぶしぶ同意した。  
 
「OK、じゃあ着替えて1時間後に戦闘開始だ」  
ピュンマが片目を瞑ってフランソワーズに言った。  
ジョーは肩を竦めて、ピュンマと部屋を出て行った。  
 
フランソワーズも意気揚々と戦闘服に着替え始めた。  
下着を替えようとショーツを脱ぐと、蓋を取り去ったジャムの壜のように股間から  
体液が内腿を伝って垂れて来た。  
「!……!!」  
声にならない様に悲鳴を飲み込んだ。  
(あああああこ、これはっ!)  
慌てて指先で触ってみると少し濁った葛湯のようだった。  
(せ、せ…精液?……)  
そっと性器に指を入れてみる。指を伝ってくるのは薄くなってはいるが、  
まごうことなく、男の精液であった。  
その場にへたり込み両手でわが身を掻き抱き、震えた。  
(なんて事!…夢なんか…じゃ…現実だった!)  
(ア…アタシ…どう…どうしたら?)  
先ほどの安堵感が消し飛び、焦燥感と不安が襲ってきた。  
 
確かに考えてみれば、下腹部には違和感と不思議な充足感があるようだった。  
 
「――儀式………」  
一言つぶやきながら、ノロノロと戦闘服に着替えていった。  
 
 
金のライオンのアジトへ向かいながら、足取りの重そうなフランソワーズを見て、  
ジョーがピュンマに問いかけた。  
「008…その…薬草って…」  
ジョーにしてみれば彼女の体について不安はあるものの、ピュンマの部族の  
しきたりなどをあからさまに言うわけにもいかず口が重かった。が、少し詳しく知りたいのも  
また事実だった。  
ピュンマも先刻の彼女の様子と明らかに今は違うと承知していたため、答えに躊躇した。  
(彼女は気付いてるだろう……しかし二人に理解しろって言っても無理だろう…)  
しかしなんとか答えなければ、よけいに事態は悪くなりそうだった。  
「すまない…009…昨日の『儀式』なんだが…」  
 
たとえ村を救えず、ジョーと戦い、敗れたとしても仕方の無い事だと腹を括って言い始めた。  
「ごめんなさい!ジョー…アタシここに、アフリカに来るのに疲れちゃって…それに…  
 肉親を亡くした008を見てたら…兄さんの…事思い出して…気分が悪くなって…  
倒れちゃったの…それはアタシの…弱さだったって思うの…だから…だからもっと、もっと  
強くならなくちゃって考えてたの……心配かけてごめんなさい、でも、もう大丈夫!  
安心してジョー。もう、吹っ切れたから…」  
ピュンマを遮ってフランソワーズが一気に吐き出すように言った。  
本当の事を告白して謝罪しなければと思っていたのは彼女も同じだった。  
 
(でも、純粋なジョー…子供っぽいジョー…あなたには…それに仲間同士の争いは…)  
そんな想いが彼女の口に封をさせてしまった。  
そしてそれを聞いたピュンマの口にも。  
思いつめた表情の彼女の言葉にジョーは溜息を一つ吐いて、足を止めて呟いた。  
 
「そう…か…二人とも肉親を失った…んだ…。そうだね…ボクには……  
いや…ゴメン…悪いのはボクのほうだ…感情が…解らなかった…許してくれ…」  
 
「いや!いいんだ」「いいえ!いいのよ」  
 
ピュンマとフランソワーズが同時に答えた。  
「よしっ!作戦続行だっ!いいね!さあいくぞっ!」  
気を取り直して三人は独立運動員を置き去りにするような速さでミッションに戻っていった。  
 
やがて世界樹の処で金ライオンに遭遇し、計画通りに洞窟にライオンを封じ込める事に  
成功し、ミッションを終えた。  
 
 
 
もっと滞在して欲しいと独立運動の戦士達や村人の懇願を丁寧に断って、ジョーと  
フランソワーズはパリに帰ることにした。  
 
 
 
アフリカの草原を渡る風を受けながら、三人の乗ったジープは大地を駆ける。  
帰路特有の気だるさが漂う中、フランソワーズが流れ去る風景を眺めながら、  
ポツリとつぶやいた。  
「アフリカって他の国にはない、色々な顔があるのネ……」  
ジョーもつられてフランソワーズ側の風景を見やる。  
「ウン、そうだね…文明都市とジャングル、草原、動物達、色んな部族の人々」  
「そう……そして様々な因習……とかもある…ワ」  
「ああ、そしてそれら文化がどう変わり、どう残って行くのか…」  
二人、後部座席でボソボソと喋っていた。  
「違うっ!違うんだっ!」  
二人の会話に突然ピュンマが割って入り、大声で言い放った。  
驚いて二人とも運転席のピュンマを見詰めた。  
「違うんだ…ここにあるのは…無知がもたらす悲劇なんだ」  
「悲劇?」声を揃えて二人が鸚鵡返しに聞く。  
「ああ……ここには忌まわしき文化しか存在しない…」  
またもピュンマは吐き捨てるように言った。  
 
「忌まわしき…文化…って?」  
ジョーが不思議そうにルームミラー越しにピュンマに問いかける。  
「無知が生み出した遺産だ、それこそが呪われた文化そのものさ…  
…恐れと欲望が支配する…そんなの文化なんかじゃないさ……」  
自分に言い聞かせでもするようにピュンマが言うと、  
暫く車の中は静寂が支配した。  
 
「……でも…ネ」フランソワーズがその静寂を崩した。  
未だ風景を眺めたまま、続ける。  
「ピュンマの言うそれは…『伝統』とも言えるんじゃないかしら?  
人間の欲望や恐怖は生まれながらにして皆持ってるワ……そして長い年月を経て、  
その文化としての培った知恵を生かして『伝統』として守ろうとするんだと思う…ワ」  
「『伝統』?…」 今度はジョーとピュンマが鸚鵡返しに聞いた。  
 
「そうよ、アタシは結果が好ければそれは残されて行くモノがあると思うし、それなりに  
残されてきたモノには意味があって、代々受け継がれて行くうちに『伝統』となり、文化となって  
そして、『誇り』になるって思う…ワ」  
そういい終わるとサイドミラー越しにピュンマにウィンクした。  
車はやがて空港に着いた。  
飛行機に乗り込むまでピュンマは複雑な表情をしていた。  
そうして別れて、二人はパリへ向かう機内で、ピュンマは森の考える人になってしまうのでは、と  
軽口を交わして眠りに落ちていった。  
 
 
パリのアパルトマンに一通のエアメイルが届いた。  
 
 
ソファーに掛けていたフランソワーズにジョーが手紙を渡す。  
「フラン、ピュンマからだよ、読んで聞かせてよ」  
ジョーはフランソワーズの後ろに体をねじ込んで、彼女の体を抱きかかえる。  
そしてイタズラっぽく笑いながら肩越しに手紙を覗き込んだ。  
「アラッ!あの後どうなったのかしらね?」  
目を輝かせて開封するフランソワーズの金色の髪に顔をうずめて、鼻先で  
カチューシャを悪戯しながら読んでくれるのを待っている。  
「早く読んでよ……」  
促しながら今度はブラウスの上から両乳房を愛撫し、金髪を掻き分けて耳朶を  
甘噛みし始めてフランソワーズを困らせる。  
 
「ああ…ン…ジョー…ったら…これじゃ読めない…ワ……」  
「さァ…いいからボクに構わず読んでよ…フラン…」  
なおも悪戯の手を休めず、ブラウスのボタンを外してピンクのレースをあしらったブラの中に  
差し入れて、指の間に乳首を挟み、刺激し始めた。  
 
「もう…ジョーったら…」  
少しずつ感じて来たフランソワーズはそれ以上咎めずに手紙を読み始めた。  
 
まず、独立運動の成果が出始めた事、それにジョーへの感謝の言葉が連ねてあった。  
 
「良かったわね…ピュンマの喜んでる顔が目に浮かぶワ…ね、ジョー……」  
「ああ、そうだね…」  
短く答えてジョーは愛撫の手を休めず、白いうなじにキスしたり、耳を舐めたり  
関心はもっぱらフランソワーズにしか向いていないようだった。  
ブラウスは完全に肌蹴られ、ピンクのレースが美しいブラも前開きのため外され、  
乳房はとうに露出していた。  
 
「あん……あのライオンのことが書いてあるわ、いい?続きを読むわよ…」  
 
”改めてありがとう。感謝している。  
 さて、件のライオンですが、あの洞窟に行って見ますとジョーの言った通り  
ライオンはやはり死んでいましたし、世界樹も枯れてしまいました。―――――  
 
―――――村人は大いに喜び、『伝統』に則り、盛大な勝利の『儀式』を  
行いました………”  
 
「ああン…だめ…よ…ジョー…ったら…」  
激しさを増すジョーの愛撫を鼻に掛かった声でフランソワーズが諌める。  
が、嫌がっている口調ではなかった。  
「フラン…キミの…ココは…ダメって言ってない気がするけど?」  
 
ジョーに指摘されるまでもなく、『儀式』のキーワードで秘唇を夥しく濡らしているのは、  
フランソワーズが一番よく解っている事だった。  
捲り上げられたワンピースの裾から手を入れてブラとお揃いのピンクのレースショーツの  
クロッチの部分をずらして、細いジョーの指が金色の陰毛の間から出入している。  
クチュクチュと水音にも似た淫猥な音が部屋に響いている。  
「ホラ、こんなになってる…フランのココびちょびちょに……」  
「イヤぁ……そんな…イヤらしい事…言わないで…」  
 
フランソワーズはジョーに抱きついて肩に顔を乗せて続けて言った。  
「ねぇ…またアフリカの…ピュンマの村に行ってみない?」  
ジョーの耳に口をつけて小さな声で、言った。  
―――まるで、ジョーに表情を見られないようにしているようだった。  
 
 
” また是非アフリカに来てください。  
  文明と伝統の『儀式』。それと知恵に溢れた、  
  新しいアフリカに……  
 
最後にフランソワーズにもお礼を言わせてください。  
 【文頭】であるようにキミに感謝しています。ありがとう。  
 
  まだアフリカには未開な処も残っています。  
  ただ最近はそれらも全て受入れようと思います。  
  きっと少しは成長してるんだと思います。  
  みんなも少しずつ変わっていくでしょう。  
  ともかく、そう思う事が大事なんだろう。  
  おかげで偏見も無くなって来たようです。  
  まあここは二人に有難うと言っておきます。  
  ん-っ!少し悔しいけれどそれも本音でもあります。  
  これも持つべきものは仲間って事かな。  
  しばらく旅の疲れを取って、また来てください。  
  たしかにアフリカは疲れる所かもしれないがね。  
  いつでも草原やジャングルもキミ等を待ってる。         
 
PS    今度の件における【伝統の儀式】が良い結果に  
      結びついていた事をパリの空に向けて心から願う。  
 
                      ピュンマ       ”  
 
 
最後まで読み終えると、フランソワーズの手からエアメイルが  
ハラリと床に舞い落ちた。  
隠されたピュンマのメッセージがあの日を思い起させた。  
 
ジョーはソファーの正面に廻り、フランソワーズの脚の間に顔をうずめて  
金色の叢を掻き分けて舌を使っている。  
フランソワーズは体を背凭れに預けて、ジョーの愛撫に身を任せて  
沸き起こってきている快感に実を任せている。  
 
やがて快感の波に翻弄され始めたフランソワーズは目を閉じる。  
すると、官能がより一層強く襲って来た。  
体が火照り、汗ばんでくると瞼の裏でパリの柔らかな光が強くなり、  
揺れて、炎のように明滅し始める。  
 
 
…………………そして………………  
耳の奥で……あの呪文が聞こえて来る……  
 
 
…………………(また…………儀式が………始まる…………………)  
 
 
 
******** PU  Fine ******  
 
 

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