「ジョー、貴方に、あなたにだけは話しておきたいことがあるの。」
幾多の戦場をともに戦い抜いたジョーとフランソワーズの間に芽生えた小さな愛。
大いなる敵を前にして、彼女を求める男を制し、彼女は言葉を続けた。
「私は・・・、私には皆が知らない秘密があるの。」
躊躇いなく戦闘服、そして下着に手をかけ、一糸まとわぬ姿をジョーの前に晒す。
「美しい・・・。フランソワーズ。」
抱き寄せようとする男の手を制し、彼女は続ける。
「おかしいと思ったことは無い?ジョー。9人の中で私の身体に与えられた能力について。」
「君の能力は聴力と視力・・・、違うのかい?」
フランソワーズは寂しげな表情で、語り始めた
「ブラックゴーストが必要としていたのは、戦闘用のサイボーグ。一人で軍隊に匹敵するような。
私たち00ナンバーはその実験体で、その集大成が009、貴方・・・。」
「でもね、ブラックゴーストはもう一つ、別の目的で人体改造の研究をしていた・・・」
フランソワーズはジョーの服のスナップに手を伸ばした。
「なんだって?そんな話はギルモア博士からも聞いたことがない。」
とまどいながらも、彼女になされるがままにジョーの服が床に落ちる
「博士は知らないの。博士が携わったのは、私の感覚強化だけ・・・」
そっとジョーの手を取り、ベッドへ横たわるよう誘導する。
「博士に手術を受ける前・・・、私の身体は別の機能を与えられていたの。」
仰向けになったジョーの上に、女神のような裸身が覆い被さる。
瞬間、ジョーには何が起きたのか解からなかった。
彼女の手が股間に触れた瞬間、目の前がフラッシュし、脳内がスパークした。
えもいわれぬ快感の連続。
それがどれくらいの時間だったのかもわからない。
フランソワーズの指だけで、ジョーは絶頂に達してしまった。
「私の超感覚、視力も聴力も、すべてこのため・・・男性に快感を与える為に付けられたの。
ありとあらゆる男性をとりこにするための機能が与えられた・・・」
彼女の指が触れると、先刻絶頂に達したジョーの分身がたちまち力を取り戻す。
細くしなやかな指が、繊細に、そして絶妙に刺激を与える。
視力、聴力の全てを使い、男の体の反応を探り絶頂へと導く。
どんな男も彼女に反応を隠す事は出来ない。
鼓動の揺らぎや呼吸の乱れすら彼女は捉えてしまうだろう。
「まだよ、ジョー。」
フランソワーズはジョーの手を取り、自らの秘唇へと導いた。
「うっ!」
指が彼女の秘唇に触れただけで、信じられないような快感が走り、おもわず声が漏れた。
秘唇自体が蠢き、指を這うように舐め、包み快感が走る。
いや、指でこれだけの快感を得られるということは・・・
ジョーの激しい鼓動、荒い息遣い、そして唾を飲み下す音。
男の興奮がさらに高まるのが手に取るように判る。
忌まわしい記憶とともに封印してきた能力の全てを今、彼に捧げる時が来た。
彼女が触れる度、男の体が跳ね、声が漏れる。
しなやかの肢体すべてを使い、男に至上の歓びを与えていく。
「ま、待ってくれフランソワーズ。」
息も絶え絶えのジョーの手が、フランソワーズの手首をがしと掴む。
「どうしたの、ジョー?」
さらに高みへといざなう行為を中断され、きょとんとした顔で彼女は問う。
男はかぶりを振った。
「キミは・・・君はわかっていない。俺は・・・俺は!」
ジョーの口元が煌き、フランソワーズは投げ出されるような感覚に襲われた。
「君の能力も俺の能力も必要無いんだ・・・今は・・・。」
気が付けば、ジョーがフランソワーズを横抱きに抱え、ベッドサイドに立っていた。