「おらおらぁ、出すぞおおおっ!」
口の中で異物が膨張した。喉の奥にまで生臭く熱を持った液体が飛び散った。激しい嘔吐感に襲われる。
「ふっ…ぐうっ!ううううっ!」
すぐに口から吐き出そうとしたが、男は彼女の頭を掴みしっかりと無理矢理己の股間にあてがっている。
「だめだだめだ…たあんと味わってくれ。飲むんだよぉ」
涙を滲ませて彼女は首を振る。しかし手首を縛られ、背後からはいまだ副官に圧し掛かられ貫かれてい
る状態では、男の汚らわしい要求から逃れることなどできなかった。口の中にどんどん精液がたまっていく。
「飲めよ!」
躊躇する彼女に凄みのあるドスのきいた声で男が催促する。涙をぽたぽたと瞳からこぼしながら彼女
が喉をゴクッと鳴らした。異臭と吐き気に耐えながら必死で飲み干す。
「よおおおおし、いいコだ。姉ちゃん…」
満足げに彼女の頭を撫でながら男がようやく陰茎を口から抜き取った。
「ウエッ!…ウウッ…ぐほっ…」
彼女が激しく咳き込む。引き抜かれた陰茎は勢いを失いながらもまだ白い液体を放っていた。
彼女の白く美しい顔に生臭い液体がびちゃびちゃとかけられる。
「最高のローションだろお…なあ、姉ちゃん」
彼女の口を汚して昇天した男の言葉に居合わせた全員がゲラゲラと笑った。
「はぁ、はぁ…はぁ…ううう…!アアッ!アアアッ!」
ぐったりとした彼女に休む間を与えず副官が後ろから激しく突き立てた。
すでに彼女の肉の内壁をえぐり、擦りあげ、子宮の入り口まで凶悪な肉の棍棒が何度も到達している。
つながっている肉壷と肉棒には蜜が絡み付き、動くたびにヌチャヌチャと音を立てた。
「そろそろ…オレもイカせてもらうぜ、姉ちゃんよおっ!それっ!」
副官の掛け声とともに彼女の体がユサユサと揺れる。
背後から手を伸ばして揺れるふたつの豊かな乳房を乱暴に引き掴んだ。
「アッ!アアアッ!いやッ!いやいやッ!アァッン!」
「なあにいってやがる、ちっともイヤがっていないぞお、こんなにマン汁垂れ流しやがって…淫乱め!」
副官が彼女を容赦なく貶める。ギャラリーの野次もさらにひどくなる。
「発情したメス犬がぁ」
「おらおらもっとキャンキャン鳴きなよぉ」
「…もっと腰を振ってよがんなよぉ」
身も心もずたずたに引き裂かれた彼女に副官が腰を突き動かしながらとどめの一発となる言葉を発した。
「…あとで姉ちゃんにも天国のおクスリをご褒美にとらせてやるからなぁ」
彼女は目を見開く。
「いやああああああああああああーっ!!」
木立の隙間から光が差し込む。まだ日は高い…陵辱が始まってからどれくらいの時間が過ぎたのかは
フランソワーズには判断がつかなかった。ただ相手にした卑劣 で凶悪な男達の数は数えていた。吐き
気を催すアルカリ臭に耐えて欲望の精液を自分に撒き散らした獣の数だけは気丈にも数え上げていた。
…この地獄から解放されるには全員を自分の体に含ませるしかないのだから。
まだ相手にしていない獣の数が少なくなってきた。もうすこしだ、がんばるのよ
…自分を自分で必死に励ましながらも、彼女の心は強い憤りと虚しさで押しつぶされてしまいそうだった。
こうしている間も仲間の団員たちはバスの中で痴態を演じている。
ゲリラの男達に嬲りものにされ、弄ばれている。
…いや、“踊らされているのだ”。理不尽な催淫剤投与という卑怯な方法でみんなはおかしくされてし
まっている。悔しくてもう流し尽くしたはずの涙がまた溢れた。
「もーお、逃げたりしねぇな、姉ちゃん」
近づいた男がアーミーナイフを彼女にかざして見せる。日の光を集め刃先がギラリと輝く。
彼女は反応しない。笑いながら男は彼女を吊るしているロープを掻っ切った。
ぐったりとしていた彼女は勢いよく地面に崩れ落ちる。体をかばうこともなく、声もあげずそのまま両
膝の頭を地面に押し当てるとどうと前屈みに倒れこんだ。
「ひひひ、逃げたくても逃げられねーよな。仲間がバスん中にいるんだもんな」
男は彼女の髪の毛を引き掴んで、乱暴に上半身を引き起こす。それでも彼女は無反応だ。
開かれた瞳はすでに焦点が定まっていなかった。
「いいねえ、なすがままってかぁ」
男は笑いながら、彼女を抱きしめると地面に勢いよく倒れこむ。彼女を押し倒すと両脚を大きく押し広げた。
背中から突き倒されても、脚を開かせられても彼女は悲鳴を上げない。抵抗もしない。
中空をさまよっていてどこを見ているのかわからない虚ろな瞳から涙だけがただこぼれている。
「俺はここに突っ込ませてくれたらそれでいいのよぉ、へへへ」
男は大きく腰をグラインドさせると一気に挿入する。
「うううっ…!」
彼女がうめき声をあげた。男がはしゃぎながら彼女を貶める。
「なんだ!まだ感じてるじゃないか、どスケベ姉ちゃん!」
男の言葉には反応せず、彼女は必死で自分を励ます。
(あとすこし…もうすこしで終わりよ、しっかりして!)
フランソワーズの精液にまみれた頬に陽の光が当たっている。
大樹の生い茂る葉の隙間から差し込む日差しが随分柔らかくなった…
下品な野次の騒ぎもおさまった…終わった…。
茂みに裸身を仰向けに投げ出したまま彼女は四肢を動かすことができなかった。
耳が軍靴が近寄る音を聞きつける。視界を憎い男が遮った。
「ご苦労だったな、姉ちゃんよぉ」
ポケットにしまいこんだサングラスをかけながら不敵にボスが笑い彼女を見下ろす。
彼女は持てる力を振り絞って懸命に体を動かす。脚を閉じて片手で胸を覆った。
「…ウソつき!卑怯者…人でなしぃ…!」
涙をこぼしながら彼女はボスを鋭く睨んだ。
バスの中では彼女の仲間達がなおも数人の兵士達と肉欲の饗宴を続けている。
信じたくなかったが気絶させられていた男性の団員達も目覚めてからは喜んでこの饗宴に参加していた。
「最高の誉め言葉だ…姉ちゃん」
勝ち誇ってボスが笑った。副官が傍に駆け寄る。小さなケースを差し出す。ボスはうなずくとケースを開けた。
「!いやよ…いやっ!」
はじかれたように彼女は叫ぶと後ずさった。もう立ち上がる体力は残されていなかった。それでも彼
女は逃れようとする。取り出した坐薬のパッケージをボスが音を響かせて裂く。邪悪な視線で彼女を取
り囲む獣たちが色めきたった。くぐもった笑い声が周囲から漏れる。大股でボスが彼女に近寄った。す
ぐに彼女の腕を掴む。
「ご褒美だよ、姉ちゃん」
「いやあああああああああああっ!」
弱った瀕死の蝶はカマキリのカマに簡単に絡めとられた。
残された渾身の力で閉じた両脚も簡単にボスは両手を両膝の頭に置くと左右に押し開いてしまう。
「ああっ!いやっ!」
抵抗の意思を示す彼女の悲鳴も弱々しい。彼女の股間に頭を潜りこませてボスが笑った。
「姉ちゃんとはどーしてもまた楽しみたくてね…」
「やめてっ…やめてえぇっ!」
「…さあ、天国へ行っちまいな」
ボスは笑いながら坐薬を彼女の花芯の入り口にぐいとねじ込んだ。
冷たい異物を差し込まれて彼女は全身総毛立った。
「ああああああああああああ」
両足をばたつかせて暴れる彼女をものともせずボスはそのまま彼女のデルタ部分に手をあてがっている。
「そんなに動くなよ、クスリが飛び出してしまうじゃねぇか」
ボスの手を払いのけるほどの力は今のフランソワーズに残されていなかった。
「ほんのちょいとの辛抱だ…すぐに気持ちがよくなってくるぞお、体が熱くなってくるぞお…はははは」
「いや…ああ…いやっ…やめて…ああ…」
彼女は首を振り、ただうめき声を上げている。
「なんですかよ、またボスはおっぱじめる気ですかい」
「俺達ゲリラはここからアジトへ戻るだけだ…ちいともの足りねえな」
ボスの背後から部下達の不平不満の声が口々にあがる。ボスがすっくと立ち上がった。
「いいや。今日はこれで作戦終了だ。装備を再度確認しろ。出発して解散する…ご苦労だった」
「はっ…」
ゲリラとはいえ上官の言葉にはすぐに従う。男達がクモの子を散らすように四方へ散った。
副官の指示の声が飛ぶ。
「ウウウ…ハァ…アアァァ…」
ボスの足元でフランソワーズが喘いでいる。その声に気付くとボスは冷たく笑いながら彼女の側に振
り向き片膝をついた。森の茂みに腰を落とし全身を震わせながら彼女は前屈みにうずくまっていた。
「姉ちゃん、クスリがきいてきたろう…ああん?気分はどうだ?」
彼女の顎に手をかけると無理矢理に顔を上げさせる。
「ああっ!」
「痒いんだろう…ここが!」
ボスは乱暴に彼女の片方の豊満な胸の先端に位置するピンク色の突起を指で摘み上げる。
「アッ!ヒャアアッ!」
彼女は悲鳴を上げて背中を引くつかせる。…信じられないことに乳白色の液体が勢いよく噴出した。
「フフ…やっぱりな。姉ちゃん胸がでかいからなあ、乳腺が発達していやがった」
ボスは面白がってぐいぐいと乳首を引っ張りあげる。ピチョッ…また乳が固く屹立した乳首から噴出
した。その飛沫が音を立てて彼女の乳房にかかる。
「アアッ!アアア…イヤッ!イヤアァァ…」
瞳を潤ませ頬を紅潮させてフランソワーズは首を振る。
「ちょいと味見させてもらうぞ、姉ちゃん…」
ボスが舌なめずりをしながら、フランソワーズを抱きかかえ押し倒した。圧し掛かり馬乗りになると
すぐに乳のかかった乳房にむしゃぶりつく。音を立てて乳首に吸い付く。ベロベロと白い乳を舐め回し
て舌に掬い取りじっくり味わった。
「アアアッ!イヤッ…イヤアアアアアッ!アフゥゥゥンッ!」
体力を使い果たしたはずの彼女が懸命に悲鳴を上げる。構わずボスは口で捕らえていない片方の乳房
を引き掴むと乳首を指で挟み引っ張りあげた。また乳が勢いよく噴出す ボスが捕らえていた乳首から
口をはなすと大声で笑った。
「なんだ…姉ちゃんの胸はザーメンの匂いがするぜ。臭ぇなあ」
鼻を鳴らしてみせると今度はもう片方の乳房に唇を這わせて、いま噴出したばかりの乳を丹念に舌で
掬いまた味わった。
「イヤアアアーッ!」
流し尽くして枯れたはずの涙がまた滲んで溢れた。
「ああ、でも姉ちゃんの乳はうめぇよお。濃くってよぉ…オフクロのはこんな味だったのかな?
覚えているわけもねぇが」
ボスがようやく彼女の乳首を解放する。
「ううう…うう、はぁはぁはぁ…ああっ!」
うめき声をあげていた彼女が叫び体を引くつかせた。茂みを背が擦る。
ボスの指は、獣たちに弄ばれ尽くされた彼女の秘裂を乱暴に刺し貫いていた。
「ここも痒いだろう、ええ?姉ちゃんよぉ、まだまぁだウズウズしてんだろうがぁ!」
「イヤアーッ!」
弱々しく彼女は体を揺すってボスの言葉に否定の意思を示した。
「…イヤなもんか。こんなにマン汁垂れ流してるんだ。体が燃えて気持ちがよくってたまらねえんだろ?
ぶち込まれてよがりてぇクセにムリすんな」
ヌチャヌチャと音を立ててボスは指を膣の中でピストン運動させる。指には蜜のようにトロリとした
粘液が絡み付き、出し入れするたびに淫らな水の撥ねる音が彼女に『よく』聞こえた。その淫猥な音が
彼女をさらに打ちのめす。体が薬物で勝手に興奮しているのだ…。
「アアッ!…アアッンアァン…やめてェ、いやぁ…」
彼女は痙攣しているかのようにビクビクと全身を震わせる。
ボスは彼女の体の中に指をめり込ませたまま勝ち誇ってつぶやいた。
「もう姉ちゃんもアンタの仲間もオレ達の性奴隷だ。よろしくな」
「…バカなこといわないで!だ、誰があなたなんかの…ううっ!」
気丈にも彼女はボスを睨んで言葉を返す。その様子を楽しみながらボスはニヤリとする。
「アンタの仲間は知らねぇことをひとつ教えてやろう…姉ちゃん、アンタが含んだこの坐薬はなあ麻薬
みたいに常習性があるんだよ。今は天国にいるんだろうけどなぁ、そのぶん禁断症状は苦しいらしいぞぉ。…まさに地獄の苦しみだとよ」
フランソワーズはボスの言葉に弾かれたように体を反らせ身を固くした。
「アンタもアンタの仲間も…このクスリなしではもう生きていけないんだよ」
彼女の全身に鳥肌が立った。喉を振り絞り森の中に悲鳴をこだまさせる。
「いやああああああああああああああ!」
「ー準備完了です」
副官がボスに声をかけ敬礼した。
ボスはフランソワーズの体から指を引き抜くと立ち上がった。後ろに向きを変えうなずき返礼する。
「…バスの中の女達には全員装着させました」
ボスは満足げににうなずく。
「作戦は大成功だ。バレリーナとはいい商品だな。今日は大漁だ」
副官が差し出した道具を受け取る。大人のオモチャ…電動バイブだった。二体用意されていた。
男性のシンボルの部分がそれぞれどぎついピンクとグリーンの色で出来ている。
「さあ姉ちゃん、我が国の首都に今からご案内しますよ。道中こちらで気分を盛り上げてやってくれよなぁ」
ボスは振り向き彼女を見下ろすと淫靡な人工の造形物を彼女に示して見せた。彼女にとってふたつの
きわどい色をした凶悪で吐き気を催させる淫らな道具がなお木立からこぼれさす日の光を受けて怪しく輝く。
「…いや、いや…」
必死で上半身を起こし荒く肩で息を切らせながら、フランソワーズは首を振る。
クスリの影響なのか腰に力が入らずわなわなと震えて立ち上がることが出来ない。
逃げる体力は残されていない。もう彼女に出来る抵抗は拒否の返事だけだった。
彼女の両膝の頭は天に向かって上を向いている。くの字に曲げて投げ出している両足の股間からは洪水
のように粘液が森の茂みに流れ出ている。彼女の内股はてらてらと輝いている。
ボスが大声で笑い容赦なく彼女を貶める。
「ああん?マン汁垂れ流して欲しがってるじゃねえか…遠慮するなよ」
ボスは副官に顎をしゃくって見せた。副官はニヤリと笑い上官の後ろに付き従う。
カマキリが2匹がかりで羽を失ってすでに飛べなくなった蝶を押さえ込んだ。
「あああああああ!きゃああああああ!」
森の中に何度叫んだかわからないフランソワーズの絶叫が響いた。
「ははは…この振動がたまらねえだろう、なあ姉ちゃん」
部下が運転するジープの後部座席にどっかと座りボスが大声で笑う。
「…アアッ…アウゥゥンッ…アッ、アア…」
フランソワーズは全裸でボスの上に跨らされていた。両手首は後ろ手に縛られている。本来なら彼女
の力で縄を解くことは不可能ではない。しかし怪しい坐薬の効果で腕に力を込めることができなかった。
今の彼女はそれどころではない…体の奥が溶けるように熱を持ち局部が痒くてたまらない。乳首は固く
尖り疼きじんじんと痺れている。
軍のジープのサスは乗り心地など考慮してはいない。車の振動が電動バイブを挿し込まれたヴァギナ
とアヌスにモロに響く。バイブの振動とジープの振動で耐えず彼女はフラフラと不安定に揺れてしまう。
そのたびに彼女は声をあげた。豊かな胸が上下に揺れ髪の毛が背中に当たってバサバサと音を立てた。
「あっ…あああっ!あん、あぁんっ!」
「ほらよお、気持ちがいいってさ」
ボスがさらに大声を立てて笑った。
「畜生め!ずいぶん色っぽい声で鳴いてくれますねぇ…ああ、運転なんてクソくらえだぁっ」
ジープの運転席で部下が悔しそうに舌打ちをしてみせる。ボスは笑いが止まらない。
「お前よりバスを運転しているヤツのほうがもっと面白くないぞ。野郎の死体にファックしたがって悶
えてる野郎…それからバイブでよがってる女達を乗せているんだからな」
冷たく笑いながらボスは向かい合わせになって目の前に豊かに実っているフランソワーズの片方の乳
首を引っ張りあげた。また勢いよく乳が噴き出す。ボスはわざと顔を近づけて乳の飛沫を顔に浴びた。
「んんっ!やっ!いや…ううっ…うんっ!あはぁ…はああんっ」
「まだ出るのか…大きいことはいいことだってのはまさにこのことだ」
フランソワーズの細い腰を両腕で体側にがっちりと支えていたボスがニヤリとした。サングラスに乳
の飛沫が飛び散り垂れている。片腕を彼女の腰から放してサングラスを外した。ズチュウッ…音を立て
てサングラスにかかった乳を吸い上げる。
「クスリのおかげで全身性感帯になっちまってるんだ…この新薬は相当なものだ。
姉ちゃんも我が国の産業に感謝してくれよぉ」
「ああっ…いやっ!あっ…ああ…あふぅんっ…いやっ…いやああっ!」
体はクスリで支配されていても、精神に残された理性を、人間らしさを振り絞ってフランソワーズは
抵抗の意思を示す。必死に声を絞り出す。首を左右に振る。
「そんなになまめかしい声だしておいてよぉイヤもねえだろうがぁ!ははは…」
ボスがそんな彼女を嘲笑した。サングラスをシートの上に置くと彼女の胸の谷間に顔を埋めた。
彼女が仰け反る。喉を天井に向かって突き出す。
「アアッ!アアアッ!…イヤッ…イヤアアッ!アアアアーッ…ンンッ」
悲鳴を上げる彼女に構わずボスは片方の乳首に歯を立ててむしゃぶりつく。
ズッチャ…ズズゥッ、ズズーッ…音を立て盛り上がった胸を覆う白い肌に唇を吸い付かせる。
「チェッ…ボスちっとは静かにしてくださいよ。こっちがもたねェや」
「…オレは静かにしてる…うるさいのはこの淫乱姉ちゃんだ…」
ぼやく運転席の部下に一瞬彼女の乳房から顔を上げていやらしい笑みを投げかける。すぐにまた簡単
には手に入らない美味な獲物を口に含む。固く屹立した桜色の突起から噴きこぼれる乳を一滴でも漏ら
さぬようにきつく吸い上げる。
「あああっ!いやっ!いや…やめて、やめてぇ…はあっ…はああ!」
逃れることも出来ず彼女はただ体を揺らす。
「姉ちゃん、人間なんて弱いもんだろう…アンタの仲間の野郎どもを見てみなよ、のびてる間に注射し
といたら…目を覚ましたらもうビンビンにおっ立っちまって我慢できねえんだ。アンタの仲間同士はバ
スん中で喜んで乳繰り合ってたぜ」
ボスの唇はフランソワーズの二つの丘を自由に這いまわる。
「うっ…ううう…はあっ、あああ…」
苦しく喘ぎながら彼女の目と耳は後方に続くバスの中を捉えていた。肉欲にとらわれて淫らに仲間達
が痴態を晒している。電動バイブを体に含み団員のバレリーナが、仲間があられもない声をあげている。
男性は前に縛られた手をものともせずに自分で自分を慰めている…結局、アタシは皆を、仲間達を救う
ことが…できなかった…悲しくて悔しくて涙がこぼれる。憤りと憎悪の感情が体の奥でメラメラと燃え
る肉欲の炎をかろうじて抑えていた。
唇を這わせているボスが彼女を見上げた。目が合う。彼女は激情をたたえてギラリと睨む。ボスはに
んまりとした。
「…姉ちゃんもそんなに意地張るなよ。気持ちイイんだろう?なら素直によがれよ」
またボスは乳首を口に含む。彼女が喘いだ。
「ウウウッ…イヤアアァ…ウンウゥンッ!アハァッ…イヤッ!」
「はっはあ…その姉ちゃんはなかなか手ごわいっすね、ボス…ボスにしては苦戦してるんじゃないスか」
おどけて運転席の部下からからかいの野次が入った。ボスは笑いながら余裕たっぷりで返事をしてみせる。
「まだ最後の仕上げが待っているんだ…」
壁が白一色に統一された窓のない部屋…中央に置かれたベッドでフランソワーズは荒く息を弾ませて
いた。全身を襲う猛烈な激痛に耐えきれず体を震わせる。懸命に体をくねらせる。ベッドの柵につなが
れた手錠がガチャガチャと音を立てる。人工皮膚の細く白い彼女の手首は何度手錠に擦られても血は滲
まない。手錠を引き千切ろうにも力は入らない。…息が苦しい!体がズキズキ痛む!頭がガンガンする!
「うううーっ!くうううっ!あああああっ!ああああ…」
苦痛に満ちた悲鳴をあげながら一糸まとわぬ白い体をベッドの上でのたうちまわらせていた。
(くっ、苦しい…こ、これがクスリの…禁断症状…なの?
ここにつれてこられてもうずいぶん時間がたったのね…)
夜の闇にまぎれてジープとバスが首都に入った。
「各部屋バストイレ付きのゴージャスな設備だ。ゆっくり休んでくれ」
ボスは笑いながらフランソワーズをこの部屋に引っ張り込んだ。裸のまま車から降ろしエレベータと
廊下を引きずりまわす。銃を構えた兵士達とすれ違う度相手が下品な笑いを投げかけた。体の前と後ろ
の穴に異物を挿し込まれている彼女にとっては耐えがたい屈辱であった。
とある一室にボスは彼女を伴って入るなり勢いよく彼女をベッドに突き倒す。そのまま圧し掛かる。
「ここは軍の病院なんだ…入り口は電磁ロック…監禁病棟だよ。アンタ達は保菌者の疑いがあるんでな
ここで全員検査する」
「…ウッ…ウソばかり…ああっ!」
「バイブがえらくお気に入りのようだな…ごキゲンじゃないか」
ボスはアヌスに挿し込まれていたバイブを力任せに引き抜く。すぐに指をねじ込みゲラゲラと笑った。
彼女が苦悶の悲鳴を上げる。
「あああああーっ!」
「アナルセックスもバッチリだなあ…姉ちゃんは高く売れるぜ」
クヂャグチャと指で直腸を掻き回す。後ろ手に縛られて圧し掛かられた彼女はただ悲鳴を上げ顔を左
右に振ることしかできなかった。
「…売りに出す前にワシの息子に味見をさせてくれる約束だろう」
入り口にかっぷくのいい紳士と若い男が立っていた。フランソワーズを抑えこんだままボスが声の発
せられた入り口に顔を向ける。
「大統領…」
ボスの言葉にフランソワーズも驚いて目を見張る。
「ご苦労だったね。商品を大量に仕入れてきてくれて感謝する」
なんていうこと…アタシ達を招待してくれた大統領もグルだったの?この国は最初からバレエ団を…
彼女は戦慄した。二人の男がベッドの傍に近付く。
「…この女は東洋系ではないな。白人だ」
大統領と呼ばれた男がフランソワーズの全身を舐めるように見まわした。
「父上、私はちっとも構いませんよ…我が国の新薬でハイになっていればそれで」
大統領とよく似た顔立ちの肥満体の若い男がベロリと舌なめずりをして見せた。
「いやああああああああッ!」
男達の獰猛で好奇な視線に晒されてフランソワーズは絶叫した。
フランソワーズに圧し掛かっていたボスは悔しそうに舌打ちをして見せた。
「…じゃあな姉ちゃん。せいぜい頑張りな」
ボスがベッドから身を起こす。ボスを尻目に威張った態度を見せて入れ替わりに太った男が飛び乗った。
大統領の息子と呼ばれていたこの男…意外に動作がすばやい。彼女がつぶれないように注意しながら
器用に馬乗りになった。むんずと乱暴に乳房を引き掴む。ここにたどり着くまでにボスに吸い尽くされ
てしまったのか乳首から噴き出した白い液体の量はごくわずかであった。彼女はまた悲鳴を上げる。
「ああっ!いやっ!」
「胸が大きいですね…乳まで出るとは」
息子は勢いよく胸に顔を埋めるとすぐに舌でこぼれ出た乳を吸い取った。
「息子よ、ワシらは商談がある…ゆっくり楽しむがいい」
「ああ、父上もぬかりのないように…」
父親の顔も見ずに顔だけ上げて片手を振る。フランソワーズがボスを睨んだ。
面白くない表情をサングラスに隠してボスは大統領の後に続いて外に出て行く。
ドアが閉められた。彼女の耳は小さなロックの音すら聞き逃さない。
「薬効が継続している間は全身性感帯のはずだ…」
フランソワーズの地獄は首都に到着したところで終わりを迎えたわけではなかった。
体に含ませる相手が変わっただけなのだ。
「…これとはいぶん相性がよかったんだね…垂れ流しだ」
大統領の息子は優しい口調で話しかける。彼女の股間に挿し込まれていたバイブをずるりと引き抜いた。
バイブは透明な液体にまみれていた。ヌチュリと音を立て液体が空中で糸を引く。すかさず息子は腰を
浮かせて体をずらす。彼女の内股に手を差込み左右に押し広げる。
「ピンク色でキレイだね…」
彼女の肉の花弁はめくりあがっていた。赤い肉の洞窟は地下水がにじみ出ているかのように表面が湿
って輝いている。パックリと口をあけた洞窟の入り口が息子の目の前に晒されているというのに、彼女
は力を込めることが出来ず足を閉じることができなかった。体力を消耗しきっているからなのか薬効の
せいなのか…考えることすら彼女には煩わしいことだった。
「僕は重たいからなぁ、君がつぶれてしまったら大変だからね…乗っかりなよ」
大統領の息子がズボンのフロントを開放して“息子”を披露する。何の反応も示さない彼女を抱き起
こした。軽々と抱き上げる。向かい合わせの形になった。
「商品は時間どおりに移送できるだろうな…オークション会場の開催時間は変更できん」
「大丈夫です。我が国の開発薬品の性能を信じてください」
ボスは自信を持って大統領に返事をする。
「日本への広報はどうする…偽装は君に任せてあるんだぞ」
「ご安心ください。“事件”の発表はいつものように大統領閣下にお任せします」
廊下を歩きながらボスと大統領の会話のやり取りが聞こえてくる。…仕組まれた誘拐だったのだ。
…薬漬けにして人身売買!国家ぐるみの犯罪!聞きたくないのに団員達の悩ましげな喘ぎ声が聞こえて
くる…他の部屋でも今なお皆がアタシと同じ目にあっている。透視だけは絶対にしないわよっ!そんな
の見たくないっ!耳をふさぎたくても後ろ手に縛られていてはそれもかなわない。フランソワーズは心
の底から自分の能力が疎ましかった。
「うううっ…ううっ!アァ…アアアッ!」
苦痛に彼女が声をあげる。向かい合わせになった大統領の息子の飛び出た腹がつっかえている。突き
上げる動きは鈍く遅い。快感とは程遠いはずなのに蜜は肉壷から溢れかえっている。彼女はお世辞にも
逞しいとは表現できない分身を迎え入れてしまっている自分を心の中で罵倒していた。
(クスリに負けてしまうの?そんなのだめよっ!フランソワーズ!)
彼女の苦悩を知る由もない大統領の息子はハアハアと肩で息をしている。彼女を跨らせて下からぎこ
ちなく突き上げ続ける。
「君ってスゴイねえ。顔はカワイイし体はエッチだし」
胸の谷間に顔を埋め声をくぐもらせながら大統領の息子が彼女を見上げる。とろんとしただらしのな
い瞳を正視することが出来ず彼女は目を背けた。口元からこぼれた涎が乳房にびちゃびちゃと擦りつけ
られる。
フランソワーズは圧倒的な力で屈服させられる絶望感とは違うものを感じていた。
アタシはこの男のオモチャだ、弄ばれている…彼女は人間として扱われていないことに絶望していた。
クスリのせいでこんな男でも受け入れてしまう体が情けなくてたまらなかった。肉の内壁を突き上げ擦
りあげる男根に体の奥から粘液が溢れだし絡み付いている。男が動くたびにつながっている部分からは
絶え間なくヌチャヌチャと音が立つ。
「うううっ…!ああああっ…ああっ!いやっ!いやああ…あああっ!」
抵抗と拒否の声が鼻にかかって弱々しく掠れ甘えているのが自分でも悔しかった。
「君は歴代最高額でせり落とされるかもね。僕は父上に頼んで入札して欲しいくらいだよ。
でもそれはダメだな…それじゃあ我が国は儲からない」
大統領の息子がニヤリとして彼女とつながったまま後ろにドサリと倒れた。
「きゃああああっ!」
振動で彼女が身を震わせて叫ぶ。彼女が大統領の息子の上に馬乗りの格好になった。
「この国がもっと豊かになって、僕が大統領になれば君を買い戻したっていいよ…
なに選挙はあるけどね形だけさ。軍が味方だからいずれはこの僕が大統領さ」
腹の脂肪をぶるぶると震わせて男が精一杯突き上げのスピードを上げていく。フランソワーズの細く
引き締まった上体に息子のだぶついた下腹がぶつけられる。彼女の細い腰はがっちりと男の腕で引き掴
まれ逃れることなど出来ない。ぶらぶらと男の動きと同調して体を揺らしながら彼女は悲鳴を上げた。
「いやあああああああ!帰して…アタシを日本に帰してえええええーっ!」
「もう帰れないよ…なんでそんなに日本に帰りたいんだ…」
彼女を突き上げながら大統領の息子が冷たく笑った。
「いやっ…いやああっ!帰して…ああっ!」
喉を空に突き出して彼女は泣き叫ぶ。アタシだけではない…皆帰りたいのだ。誰が突然異国に売り飛
ばされてうれしいものか!この卑怯な獣を涙の溢れた目で睨み必死の抗議をする。呪詛の言葉を発しよ
うにもその体力すら残されていなかった。
彼女はただ喘ぐ。すすり泣きのように切ない喘ぎに獣はさらに発奮する。
「実にイイ声でさえずってくれるよねえ…素敵だよ」
「はぁ…はああ…ああっあああ…や…いやよぉ…」
(なに…なんなの…頭がすーっとする…)
彼女の感覚に異変が起きていた。大統領の息子に弄ばれながらフランソワーズの意識はしだいにはっ
きりとしてきた。霞のかかったようにぼうっとしていた頭が冴えてくる。しかし入れ替わるように割れ
るような激しい頭痛に襲われていた。
「どうしたんだい…ずいぶん湿りが悪くなったじゃないか」
体の上に彼女をのせたまま息子がいぶかしむ。それほど硬直していない男根が蜜が枯れ滑らかさを失
った肉壁の中では快感を得ることが出来ず彼は不愉快になっていた。
「ううう…」
彼女がうめき声をあげながら前屈みになる。
「うううっ…ぐはあっ!」
突然後ろ手に縛られているため頭を抱えることのできない彼女が上体をガクガクと揺すって暴れる。
「ひいいいい!あああああ!」
絶叫をあげる口からは泡を吹いていた。驚いた息子が大声をあげる。彼女とつながったままで上体を起こす。
「なんだ…副作用か!?誰か…誰か来てくれ!」
「ああああああ!うううううーっ!はあああああ!」
頭が重い金属製のヤットコかなにかでひき潰されるように痛い。フランソワーズはこらえきれず苦悶
の叫びをあげる。手錠でベッドにつながれた両手首を振りつづける。辺りにガチャガチャと響く虚しい
金属音を耳にしたくらいではすこしも痛みは和らがない。…体中が尖った針かなにかで刺されているよ
うだった。
(み、皆…どこへ…どこに連れて行かれるの…?)
彼女の視聴覚は別な部屋の様子を捉えてしまう。団員達はこの軍の施設だという監禁病棟に、同じよ
うな部屋に連れ込まれた。…フランソワーズ同様皆嬲り者にされ散々弄ばれた。しばらくすると全員体
を襲う激痛に苦しんでいる。彼女自身もそうだ。ところが…ひとりまたひとりとあの男…ボスとその部
下の来訪を受けると部屋から外へ連れ出されていく…。仲間がなにをされたかはすでに彼女にはわかっ
ている。
(ああ…もう、今は…アタシひとりだけ…そして今度はアタシの番なのね!)
痛みに耐えきれず体を揺すりフランソワーズは悲鳴を上げながら、ドアを睨みつけた。
カチャッ…間髪入れずドアが開けられた。
「やっぱりな、アンタがイチバンタフだなぁ!姉ちゃんよぉ…」
ボスが冷たく笑っている。
「いっいやっ!ちっ近寄らないでェッ…くううぅぅ」
全身を襲う痛みに懸命に耐えフランソワーズは体を揺すった。手錠が金属の触れ合う耳障りな音を立てる。
入り口にふんぞり返って立つボスを懸命に睨んだ。
「そのキツーイおめめがどーしても忘れられなくてね。あんな大統領のバカ息子のオモチャにされたま
までお別れしたくなかったよ。いやあ宮仕えはツライねえ。…でもよこうしてまた楽しめるんだ。
感動するね」
ボスは悔しそうに首を振って見せた後すぐにほくそえむ。
「クックク…クスリが切れると全身を猛烈な痛みが襲うんだよ。今はもう苦しくて苦しくて仕方がねぇ
んだろ。可哀想になぁ姉ちゃん」
ボスはつかつかと彼女のベッドに歩み寄る。手錠で逃げることの出来ない彼女の脇に立つと上半身を
かがめて唇を強引に奪った。
「んっんんんーっ」
彼女は必死で顔を背けるが逃れられない。カマキリは力強いカマで蝶を絡めとった。蝶はなすすべも
なくただ震えている。ボスは彼女の抵抗などお構いなしに舌を彼女の唇に滑り込ませて歯列と歯茎をベ
ロリとなぞる。唾液を思う存分に注ぎ込む。
「うぐうっ…くはあっ…」
しばらくしてボスが彼女の唇を解放する。彼女は勢いよくその忌まわしい唾液を吐き出した。
彼女のきめこまやかで美しい肌に包まれた顎が生臭いボスの唾液であっというまに覆われる。
「姉ちゃん、痛みより快感が得られたほうが人生楽しいぞぉ、ははは」
ボスが片腕を乳房に伸ばしてきた。
「いやあああっ!いっ痛いっ!」
全裸で両手を万歳の格好にさせられて、手錠でつながれているフランソワーズにはボスの腕を払いの
ける手段はなかった。ボスは乱暴に乳房を引き掴む。彼女は悲痛な苦悶に満ちた悲鳴を上げる。
「ああああああ…あああああっ!」
ボスはグリグリと白い乳房がうっ血して赤く染まるほどねじ上げた。
「…完全にヤク切れだな。乳が出ねェ…おい」
ボスは片手を挙げて入り口に立つ部下に声をかけた。
「はっ」
短く返事をして後方から部下が近付く。手のひらを開いてボスに例の坐薬を指し示した。フランソワ
ーズは恐怖で戦慄した。両足をバタバタと蹴り上げて必死に抵抗し叫ぶ。
「いやっ!いやいやっ!いやよおっ!」
「お手当てしてあげるんじゃねえか…すぐに楽になるぞぉ、取り押さえろ」
ボスの指示に部下は黙って頷く。彼女の足元のベッドの端から身を乗り出すと簡単に両足首をベッド
に抑えつけた。彼女の両足はMの字型に左右に開かされる。秘密であるはずの体の中心が圧倒的な力に
よって獣達の目の前で露になる。
「いや…いやああーっ!」
「すっかり乾いてるじゃねぇか…ま、すぐにごキゲンになるゼ」
部下からすでに受け取っていた悪魔の坐薬をボスは彼女を見下ろしながらかざして見せた。…昼間の
森の中での光景と同じだ。冷たく笑い逃げられない自分を見据えながらこの男は楽しんでいる…全身を
襲う激痛よりも恐怖が彼女の思考を支配していた。また望まない性交を受け入れる体になるというのか
…体の奥が火の付けられたように熱くなって、粘液を噴き出させて…乳をしたたらせるというのか!
「いやよっ…ジャンキーなんていやっ!やめて…やめてぇぇぇええっ!」
渾身の力で彼女は身を揺らせる。足を閉じようとする。しかし薬物に侵された体は…生身の人間より
は強いはずの体が自分の言うことをきかない。
「痛いの痛いのとんでけーだぁ…気持ちがよくなるぞーお」
ボスはベッドの脇から身を乗り出して彼女の股間を覗き込む。
「目標確認!装てん開始!」
ずちゅっ…かすかな音がした。冷たい異物を挿し込まれた感触に鳥肌が立つ。
フランソワーズの目が大きく見開かれる。部屋に悲鳴が轟いた。
「アアアアアアーッ!…アアァァァァ…」
「装てん完了…」
ボスがゲラゲラと下品な声を立てて部下と笑っている。彼女は肩で息を弾ませてぐったりとしている。
夜道を軍のトラックが進む。荷台の中で男女の性交が繰り広げられている。淫らな切ないすすり泣き
の声が幌で覆われたトラックの天井の中でこもる。
「オークション会場に到着したらお別れだ。姉ちゃんとも短い付き合いだったがな…皆達者でな。
ご主人様に可愛がってもらうんだぞお」
フランソワーズの乳房にしゃぶりつき乳を吸い尽くしたボスがニヤリとして彼女にウインクして見せた。
「達者もなにも…女どもは天国にいっちまってんですからいいんですよぉ、ボスゥ」
「そうだそうだ…クスリとセットで金持ちに見受けされるんだぁ」
それぞれ情交中の兵士達から声がかかった。
「アンタ達バレエ団は入国して行方不明になったんだ…発見されたバスには射殺された男ふたりの遺体
…ゲリラの仕業ということで大統領が深い憂慮と遺憾の意を示してくれるさ。もっとも探しはしねえよ。
フリだけするさ」
体を上下に揺すられながら彼女は無言だ。
「男達はあそこで新薬の生体実験の材料になるんだ。一生出られやしねぇ」
「うう…ア、アナタ達が…笑っていられるのはいまだけ…よ…」
ボスと向かい合わせに跨らされ、絶えず突き上げられながら突然彼女は笑って見せた。
余裕のある不敵な表情に一瞬ボスが顔を強張らせる。
「はははあ…ホントに気の強い姉ちゃんだよなあ!」
すぐに大声を出して彼女を嘲笑した。
(アタシには…日本にはこの国の悪事をたたきつぶせる“仲間”がいるんだから!)
彼女の確信はいずれ現実になるであろう…しかしその後彼女がたどった運命については誰もわからない。
お・わ・り