(…目ヲ覚マセ)  
(ーはっ)  
突然の声にアタシはかっと目を見開いた。こうこうと照らされる天井のライトが眩しい。 
周囲は窓のない何も飾りのない白い壁。 
ふらつく頭を押さえ混乱し怯えながらもアタシはゆっくりと上半身を起こす。  
(ここは…?)  
 
辺りをきょろきょろ見回しながらアタシは自分の姿に気付き声をあっとあげた。  
(なんで…アタシ裸なの?ここはどこ?)  
アタシは一糸まとわぬ姿で柵のない手術台のようなベッドにシーツをかけられ横になっていたのだ。 
枕もない。ベッドのマットはビニールのようなものでコーティングされ触れ合っていた背中や足が汗を 
かいている。動かすとねっとりとまとわりつくような感触に襲われた。  
あわててシーツを胸までたぐり寄せるともう一度部屋の中を見回した。 
どうしたのだろう…懸命に記憶の糸をたどる。  
(…そうだわ!アタシは駅に兄さんを迎えに行こうとして寝坊したから急いでいて 
…そうよ二人組みの薄気味悪い男に声をかけられて…!)  
がくがくと全身が震えてきた。また声が聞こえた。  
(逃ゲテ、ハヤク!ソコカラ出ルンダ)  
彼女は体をビクンと震わせ大声を出した。  
(誰、誰なの?)  
さきほどと同じ声。小さな子どもの声?  
(君ニハ僕達ガ見エルハズダ。ハヤク逃ゲテ…耳ト目ヲ意識シテ澄マシテ)  
取り乱していたアタシははっとした。  
(なんなの…なんで見えているの?どうして足音が聞こえるのよっ!)  
窓のない白一色の長い廊下を不気味な髑髏(ドクロ)の覆面をつけた男がマントを翻しつかつかとブー 
ツの音を響かせ歩いていた。全身黒装束だ。さらによく見るとこの仮面の男は右手で赤い産着をつけた 
赤ん坊の首を掴んでいた。 
シーツを片手で胸の前で押さえたままただアタシはどうしていいか判断がつかずただ呆然としていた。  
(イイカラ逃ゲテ…ハヤク!)  
 
(逃げろって…どこへ逃げるの?それもこんな格好で!)  
ようやくアタシはシーツで体を包みベッドから飛び降りた。急いでただひとつしかない扉へと向かう。 
また声が聞こえた。弱々しい声だった。  
(ゴメンネ…助ケテアゲラレナイヨ)  
(どういうこと?あっー!)  
(ガーッハハハハ!!どうしたぁ…もう目が覚めたのかぁっっ!!)  
扉が開き見えていた仮面の男の高笑いが部屋中に響く。アタシは思わず悲鳴をあげた。  
(きゃああああ!)  
黒装束の男はマントを大きく後ろに翻した。 
大きな蝙蝠が両の翼を広げアタシの前に立ちはだかっているようになる。 
その異様な光景に恐怖し思わず後ずさりする。 
男は赤ん坊の首を掴んだままだ。  
(ギルモアはすでに次の実験材料の改造手術にとりかかっておる 
…ナンバースリーは女性だと聞いたが…中々の上玉だ)  
この男の言っている  
アタシはジリジリと壁まで追い詰められた。震えながらそれでもこの男に恐る恐る尋ねてみた。  
(あ…あなたは一体誰です?ここはどこ…キャアッ!)  
突然仮面の男はアタシが身にまとっていたシーツに手をかけると引き剥がした。  
(いやっ!)  
シーツは宙をゆっくりと弧を描いて床に落ちていく。アタシは胸を両手で隠しその場にしゃがみこんだ。 
仁王立ちになって仮面の男が見下ろしている。また大きな笑い声を立てる。笑いながら男は光沢を持つ 
手袋を外し床に投げ捨てた。  
(ギルモアの改造人間の技術…いかばかりのものか私自身が試してみようっ!)  
男がアタシの腕をグイと掴み無理やり立ち上がらせた。飛び上がるほどの強い力。 
必死に払いのけようとアタシはもがいた。  
(いやっ!やめて!はなしてっ!)  
 
男は嫌がるアタシの腕を取り壁から部屋の中央へと引っ張っていく。  
(いっ痛い!いやですっ!はなしてっ!アタシを家に返して!兄さん!)  
アタシは思わずこの世で唯一の肉親兄のジャンに助けを求めていた。 
今アタシは裸で知らない場所で明るい部屋の中。 
見ず知らずの不気味な仮面をつけた男と赤ん坊と一緒…他人にこんな恥ずかしい姿を見られるなんて!  
(ああっ!)  
男はアタシを後ろ手にねじ掴むとベッドにうつ伏せに上半身を押し付けた。  
両手に手枷のようなものをはめる。冷たい金属の感触が手首に当たる。  
(はあっはははは!常人よりは力があるが私の腕力にはかなわないようだな。  
この電磁式ロックの手錠はいくら改造人間のお前でもはずせまい!)  
改造人間…なんのこと?  
(いやああああ!やめてえぇぇぇ!)  
男はアタシを片手で抱き上げると今度はベッドの上に無理やり仰向けにのせた。  
けんめいに両足をばたつかせて抵抗したがなんなく押さえ込まれてしまった。  
(いや…いや…)  
アタシは目を疑った。あの赤ん坊が宙に浮かんでいる! 
男はアタシの両肩を自由になった両腕でしっかり押さえつけ体の上にのしかかっている。  
抵抗しても全く身動きが出来なかった。 
手錠で自由の利かない両手首がベッドと背中に押さえつけられて痛い。  
(ほうううう…見た目は生身の娘と変わらようだな)  
フルフェイスの仮面で男の表情はわからない。アタシはただ哀願するしかなかった。  
(お願いです…もうやめてください…アタシを家に返して…!んんッ! ああッ!)  
アタシは激痛に体を仰け反らせた。男が胸を鷲掴みにしたのだ。  
(どこまで生身の人間に感触が近いか…楽しみだ)  
(ああッ!痛いッ!やめてッ!いやッ!)  
 
あまりの気持ち悪さに全身に鳥肌が立つ。アタシは首を激しく振った。  
(ほほお、吸い付くようだ。生身の女の柔肌とかわらんな。実によくできておる)  
この男はさっきからなにをいっているのかさっぱりわからない。  
(ああっ!もうやめて…いた!いたいッ!)  
アタシはさらに大きな悲鳴をあげた。男は強引に両の乳首を引っ張りあげたのだ。  
(なぁにぃ…痛いだとぉおお?こんなに乳首を立たせてそれはないだろう)  
アタシは言葉を失った。そうだ…生まれて初めてアタシは異性から知らない男にアタシは裸を見られ胸を触られて乳首を固くさせている…屈辱感と羞恥心でこの現実に吐き気までした。  
(おわっ?)  
男が突然アタシの胸から手をがばと放し万歳をした格好になった。  
(これは…念動力だとぉおおおお!ふざけるなナンバーワン!)  
男は上を見上げ凄まじい怒りの声をあげた。  
 
アタシにのしかかったまま男は片手をぐいと伸ばした。宙に浮かんでいた  
赤ん坊は逃げようとしたが長い産着の裾を掴まれ男の腕の中に抱えられてしまった。  
(私に逆らいおって…首の骨を折られたいのかっ!)  
赤ん坊になんて恐ろしいことを…アタシは背筋が寒くなった。  
(よぉおおおおおしぃ…罪滅ぼしのチャンスをお前に与えよう。ナンバーワン!  
お前の力を見せよ!首をへし折られたくなければこの女をソノ気にさせろ!)  
なにいったいなんなのよ?  
(精神波を使え!さっさとせんか!本当に首根っこをへし折るぞ!)  
(ゴメンネ、許シテふらんそわーず…)  
この声は!さっきからの声はこの…どうしてアタシの名前を知ってるの?  
赤ん坊の両目が光る。  
 
(?あっ…あああああ…ああっ…ああっんっ)  
アタシは電流に触れたようにピクリと体を一瞬こわばらせた。頭の中がじーんと痺れてくらくらする。 
両膝をがくがくと震わせて地団駄を踏むように両足をゴソゴソ動かした。 
なんなのこれは…息が荒くなり頬を紅潮させてしまっている。  
(んんんっんんん…はぁぁぁんっはぁ…)  
口からせわしげな声を出し腰を左右に振る。 
体の奥が熱くなりなにか生暖かいものが溶け出してくるような感触に襲われた。 
太腿の付け根が体の中心にある自分でも触れることのないデリケートな場所が湿り気を帯びヌルヌルしてきた。  
(どうしたのかしらアタシは…!ああっ!)  
男は無防備になって力の抜けたアタシの両膝を抱えて左右に押し開いた。  
 
(いや…そんなところ見ないでェェ!いやああああーっ!)  
アタシは渾身の力で体を揺すって抵抗した。 
しかし男は微動だに動くことなくアタシの両足を押し開き足首を押さえつけている。  
(はあっははは…すっかり刺激を受けて欲情しておるではないか。それぇ)  
(だっだめぇ!そんなところ触らないで!いやあああ!ああっ!)  
涙が溢れてきた。アタシは泣き叫んでいやいやと首を激しく振った。 
男は指でアタシの下の唇をめくる。ひとしきり撫で回して透明な液体にまみれた指をアタシの目の前に 
示すとアタシのお腹にその指を拭き取らせるかのように擦りつけた。男は赤ん坊を宙へ放り投げた。  
(ご苦労。これ以上の介入は許さんぞナンバーワン。お前もいい社会勉強になるだろう… 
そこでよく見ておけぃい!)  
(いや…いや…)  
これから自分の身に加えられることにただ怯えうわ言のようにアタシは拒否の言葉を繰り返す。  
(…どうやらまだ男を知らんようだな。それでもこれだけ想像して興奮しているとは相当な淫売だ。 
実験台にはピッタリのようだ)  
男はマントをバサリと脱ぎ捨てた。ベルトを緩める。  
(いや…い…や)  
 
(“お前達”開発ナンバーの改造人間はいずれ増える…計画どおり全員揃えば  
洗脳してそれぞれ実験材料として我が組織の発展のために働いてもらうぞ!)  
この男の発言はなにをいっているのかさっぱりわからない。 
アタシは目を潤ませながら男を見た!アタシは恐怖に絶叫した。  
(きゃあああああ!化け物!)  
仮面をかぶったこの男の素顔でなくアタシにはさらに仮面に覆われた部分が見えていた。  
頭の中には機械がどうしてそんな…人間ではないの? 
信じられない光景を目にしアタシは狼狽しわめきつづけた。  
(ほほう…この私が化け物だとぉ?断っておくがまだ私は改造中だ。お前達の  
研究データによっていずれは数倍優れたカラダを持つことになる)  
(ひぃぃぃぃぃ…いやぁぁぁぁぁ)  
アタシは取り乱し懸命に暴れる。  
(なぁらば私も聞く…私のカラダを透視してしまうお前はなんだ… 
やはり化け物ではないのかああああっ!)  
アタシは体をすくませた…アタシも化け物!?  
(視聴覚を強化された開発ナンバー003! 
その索敵能力でスパイ用偵察目的のために大人になるがよいっ!)  
アタシを押し倒し両肩を掴むと仮面の男がさらに大きな笑い声を立てる。  
 
(まだ自分の与えられた能力の使い方もわからぬネンネのようだが。 
まあ目覚めたばかりだから仕方がない。 
習うより慣れろ…すぐにコントロールできるようになるであろうっ)  
男の言葉も耳に入らないほど驚きアタシは自分の目を疑った。 
初めて目にした男性の屹立したソレに全身が震えた。 
女友達との話でしか聞いていなかった男女間の行為… 
いやよ!アタシはこんな機械が頭に入った見知らぬ男が初体験の相手なんていや!いやよっ!  
(心配しなくともよい…お互い生殖器は生身だからな)  
(いやああああ!)  
アタシの絶叫に構わず男はカラダの中心にそそり立つ肉の棒をアタシの両足の間に割り込ませる。 
ビニールコーティングのベッドには粘度を持つ透明な液体がすでにこぼれていた。 
男はその液体が滴り落ちている場所を左右に指で押し開きぴったりとあてがう。  
 
男にのしかかられ後ろ手に手錠をはめられ全く体の自由はきかない。 
それでもアタシは体と首を揺すり懸命にもがき続けた。そんなアタシの抵抗を男はあざ笑う。  
(ははははは!無駄な足掻きはあきらめるがよいっ!素直に感じたほうが身のためだぞぉぉぉぉ)  
ぬめりを帯びたアタシの体の中心にあてがわれた肉の棒がヌルリッと音を立てついに奥への侵入を開始した。  
(キャァァァァァァァァァァァァァッ!)  
アタシは激痛をこらえきれず悲鳴をあげ泣き叫んだ。体の内側から裂かれるような痛みが広がる。 
男の硬直した異物がさらに膨らみ硬度を増してさらに奥へと容赦なく進む。  
(いっ痛いッ!やめて…やめてえぇぇぇぇッ!)  
のたうちまわるアタシに構わず男はアタシの腰を引き寄せる。 
前後に腰を揺すってさらに深く己の凶悪な分身をアタシの体に沈めていく。  
…ピリッ…  
かすかになにかが裂けるような音をアタシは耳にした。…幻聴?  
(むふう…欲情しているとはいえさすがにキツイな。 
しかぁしどうやらお前はセックス技術開発分野には欠かせない実験台になりそうだ。 
ダッチワイフ目的の改造人間もヒット商品になるであろう)  
男の発言の意味は理解できぬままただアタシは痛みに泣き叫ぶ。  
(イッ!いたあッ!やめ!やめてッ!)  
(なぁにを言う…すでにお前は私を己の体に受け入れてしまったのだぞぉぉぉお!)  
仮面の男は腰を激しく動かし何度も奥まで突き入れてくる。  
 
(あああッ…ああッ!いや!いやあっ!)  
男が突き上げてくる度にアタシは体を仰け反らせた。その度に激痛が体の奥に響いた。  
(いや…いやああ!)  
涙でアタシの顔はぐっしょりと濡れている。汗で髪の毛も額にべっとりと張り付いている。 
必死の叫びの声も掠れて弱くなってきた…。  
(…そろそろ他の体位も試させてもらうぞ)  
(…あっ…)  
男はアタシの両肩を掴むとアタシを上へ抱き上げた。 
アタシとつながっていた部分から男の忌まわしい分身が引き抜かれた。 
まだ硬直し勢いを持続したソレに全身総毛立つ。こんなものが今の今までアタシの中に…!  
(いやあああああああああああ!)  
そしてさらにアタシは絶叫した。アタシの体から鮮血がベッドにこぼれ落ちたのだ。 
ビニールの材質のため染込むこともなく小さな点々となって付着している。  
(まごうことなき処女だったということか…お前の年齢ならすこし奥手な気もするが)  
動転し暴れるアタシをものともせず男は今度は自分が仰向けにどうと音を立て勢いよく倒れこむ。 
ぎいっとベッドが軋んだ。  
(さあ今度はお前が私を犯すがよい…淫売め)  
(いや!いや!いやっ!)  
両肩から両腕を滑らせて男はアタシの腰をがっちりと掴む。 
男の両足の付け根にはアタシの粘液で輝いた分身が塔のようにそびえていた。  
 
信じられない腕力で男はアタシを引き寄せ抱えあげる。男の分身の先端にアタシの体の中心が当たるか当 
たらないかギリギリのところまで無理矢理にアタシを運んできた。懸命に力を込めてアタシは足を閉じた。  
(ふっ…無駄なことを)  
また表情のわからない男がアタシを冷たくあざ笑った。  
(ヒイイイイイイイイイイイイッ!)  
男は勢いよく両手で掴んでいたアタシの腰を突き落とすように下に向かって引き落とした。 
男のそそり立った分身を一気に体に含んでしまう。 
肉を擦りあげる痛みが体の奥まで突き刺さりアタシは喉が破れんばかりに悲鳴をあげた。 
体の内側から脳天まで激痛が駆け上っていった。  
 
「ヒイイイイイイイイイイイイッ!」  
アタシは激しい痛みに絶叫していた。この痛みは夢ではない…これは現実。  
はっと気付き下を見おろすと…アタシはジェロニモの上につながったまま馬乗りに跨っていた。  
 
 
 
 

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