「う〜、トイレトイレ」
僕は突然の便意に襲われてこのデパートにやってきた。
初めて入るのでトイレの場所がわからない。ふと見るとインフォメーションのお姉さんと
目が合ったのでちょっと恥ずかしいけど聞いてみた。
「あのーすいません」
「いらっしゃいませ」
お姉さんがにっこりと笑う。
「あのー、トイレどこですか」
「えっと……。忘れちゃいましたわ」
僕は耳を疑った。忘れた?自分が勤める店のトイレの場所を忘れたって?
怒鳴りつけてやろうかと思ったがとにかく今は大物が肛門をノックしている。
「どこだったかしら……」
首をかしげるお姉さんを尻目に自力で探すことにしたら、すぐ見つかった。二階だ。
あるじゃねーか、なんなんだあいつは!と怒りながらもエスカレーターを駆け上がり
空いていた個室に飛び込む。
……なんとかパンツを汚さずにすんだ。
一命を取り留めた思いでホッと一息ついてると、
「どこじゃー!子供ー!どこじゃー!!」
と突然誰かの怒鳴り声がトイレの静寂を引き裂いた。ひどいダミ声だ。
「子供ー!おるかー!子供ー!!」
どうやらおばさんが子供を探してるみたいだ、僕の個室のドアを猛烈にノックしてくる。
「い、いません!子供いません!」
ドアを壊されそうな勢いだ。僕はあわてて答えた。
おばさんはしばらく怒鳴っていたが、やがてあきらめたらしくトイレを出て行った。
やれやれ、きっとインフォメーションがあんなだから、迷子も続発してるんだろう。
あきれながらトイレを出て一階に下りると、今度は信じられない光景が目に飛び込んできた。
玄関ホールに牛が歩いている。
見紛う事なき乳牛だ。モーって鳴いてるし。デパートの玄関にリアル牛が
当たり前のような顔をして歩いてる。まさか売り物なのか?生鮮にもほどがあるだろう。
まったく、なんなんだこのデパートは?
あまりに常識はずれのことが起こりすぎで頭が痛くなってきた。
さっさと出て行こう……と思ったが、その前にあのお姉さんに一言いっておかなきゃ
気が済まない。僕はロビーに向かった。
「いらっしゃいませ」
お姉さんがまたにっこり笑った。
「――というわけでですね、まあまあイヤな思いをしたわけです」
僕ができるだけ穏やかに苦情を言うと、お姉さんは大変申し訳なさそうな顔をして、
「それは大変申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
「あのう、やっぱりトイレの場所ぐらいはね。ちゃんと覚えといたほうが」
「はい、お客様のおっしゃる通りですわ」
「ああ、うん。わかってもらえたらいいんですけど」
素直に応じるお姉さんは、あらためて見ると抜群に美しかった。
ウエーブのかかったつややかな黒髪が腰あたりまで伸びていて、青を基調とした制服に
美しく映えている。切れ長のりりしい目に薄い唇、だけど笑顔はどこか人なつっこくて、
上品な中にも可愛らしさがある。
できれば今すぐカウンターを飛び越えて匂いを嗅ぎたい、そんな女性だ。
胸は制服の上からでもわかるくらい豊かで、窮屈そうにしている。
その服の上の名札に、アイとあった。
「じゃ、じゃあ、僕はこれで」
なんだかそれ以上悪く言う気もなくなって、そそくさと帰ろうとした僕を、アイさんが
「お客様、少々お待ち下さい」と引き止めた。
「本日は誠に申し訳ございませんでした、お詫びに、どうぞこちらにいらして下さい」
「こちら? って、どちら?」
「こちらですわ、カウンターのこちら」
僕は彼女に言われるままに、長いカウンターの脇を回って彼女の横に来た。
「こちらへどうぞ」
そう言って彼女は手のひらでカウンターの下を指し示した。大きなカウンターの下には、
人ひとりが十分入れるぐらいのスペースがある。
「下にもぐれってこと?」
「はい」
ぽかんとする僕にアイさんが笑いかける。
なんでこんなことしてるんだろうと疑問に思いながらも、アイさんの笑顔には男を操る
不思議な力がある。僕は膝を折ってカウンターの下に入った。
「あのう――」
僕は彼女を見上げようとしてハッとなった。アイさんのタイトなミニスカートが僕の
目の前に位置していたのだ。
目のやり場に困る僕を見下ろして、アイさんが笑った。
「お詫びに、どうぞご自由にいじって下さいませ」
僕は耳を疑った。
「い、いじる?」
「ほかのお客様に見えない範囲でお願いします」
僕はしばらく固まってしまったが、そのお詫びの意味するところを理解して、ごくりと
唾を飲んだ。
薄暗いカウンターの下で、パンストに包まれたアイさんの両脚が僕を誘っていた。
おそるおそる、ふとももに手を伸ばしてみる。パンストはすべすべしていて、だけど
その中のむっちりしたお肉のやわらかさも伝えてくれる。
「お客様、どうぞ、ご遠慮なさらずに……」
そう言ったアイさんの声は、脚にさわる前よりずっと色っぽくなっていて、僕は心臓が
高鳴るのを抑えることができなかった。
「ア……アイさんっっ」
たまらずパンストふとももにホッペタをこすりつける。香水の匂いが鼻をくすぐる。
このかぐわしい匂いはそれとも、僕の額の上すぐそばにあるアイさんの股間の
濃密な女の香りだろうか。
ふと下に目をやると、アイさんはいつのまにかヒールを脱いでいた。
僕はすっかり息を乱しながら、はいつくばるようにして彼女の右足を舐めた。
細く揃った指の一本一本に丁寧に舌を這わせる。アイさんの汗の味がパンストの爪先に
ほんのり染みている。指の股に舌を押し付けると、くすぐったそうに指がぴくぴく動いた。
「いらっしゃいませー……」
アイさんはバランスも崩さず立ちっぱなしで、通る客にあいさつしている。
その客たちから見えないカウンターの下では僕に足を舐められている。顔では平静を
装いながら、下半身は僕と変態的な行為をしてる。
僕は股間が痛いほどに勃起するのを感じていた。
足の甲、くるぶしと丹念に愛撫して、ふくらはぎの弾力を甘噛みで味わっているうち、
僕の頭に堪えがたい衝動が湧き上がってくる。
――この黒い薄皮をひん剥きたい! 膜を破って中の実をしゃぶり尽くしたい!
でも、それはさすがにやりすぎなんじゃないかと自重する自分もいる。
「あのう、パンスト……破ってもいいですか?」
僕は思い切って聞いてみた。
アイさんは黙ってカウンターの引き出しを指さした。そこには、履き替え用とおぼしき
パンストと、小さなハサミが置いてあった。
なるほど、それも折り込み済みなわけか。
「……いいんですね?」
あえて質問を重ねる。見上げると、彼女の顔は明らかに上気していた。
僕はいよいよアイさんの青いスカートの裾に手をかけた。
好きでこんなミニサイズを選んでるんだろうか?彼女のスカートはとても窮屈そうで、
ふともものボリュームを一層際立たせている。
丈も短くて、ちょっとつまんでめくったらもう中身が見えてしまいそうだ。
そんな危険な領域に僕の息遣いを感じたのか、アイさんがぞくっと身をふるわせた。
僕は裾を少しだけ手前に引いて、下から覗き込んでみた。
少年のようにドキドキしながら中を覗くと……狭いそこはやはりパンストの黒一色で、
その薄皮の下に、逆三角形の下着のシルエットがあった。
妖しい逆三角形に導かれるように、その部分に鼻先を突っ込む。
「んんっ!」
さすがのアイさんもここを刺激されるとたまらないらしい。思わず声が出た。
「お客様、もう少し……やさしく……」
かわいい声を聞くと、彼女のお願いを聞いてあげたくなるし、無視したくもなる。
今は無視することにした。
顔を股間に押し付けたまま激しく頭を振る。
「んんっ、んっ、……っ、お客さ……っんんっ」
「お詫びなんでしょ?もっと誠意みせてくれなきゃ……」
「は、はい……っ、ん、ふうぅ」
濃厚なアイさんの匂いがシェイクされて頭がくらくらする。
「そんないやらしい声出して……他の人にバレちゃいますよ?」
「だ、出してませんわ。いやらしい声など出してっ、だ、あんんっ」
香水と汗とオシッコのまじった女の匂いにぼーっとしながら、僕は横のハサミを手にとった。
パンストを引っぱり切れ目を入れて、あとは力任せに引き裂く。
はちきれるように現れた肌は、息をのむほど白かった。
彼女の生肌の香りを鼻いっぱいに吸い込んでから、内ももに唇を寄せる。
「んう……!」
キスして肌を軽く吸っただけで彼女の脚にぎゅっと力がこもる。
「感じやすいんですね……だからパンストはいてたんですか?」
「んっ……お客様が、お上手だから……ですわ」
それが見え見えのお世辞でも僕は俄然うれしくなって、さらに熱く舌先を進ませた。
「あ……い、いらっしゃいませっ」
その時、アイさんが深々と頭を下げた。
カウンターのすぐ向こうに人の気配がある。僕は緊張した。
「すいません、家電売り場は何階ですか?」
頭の上を男の声が通る。アイさんはしどろもどろになって、
「あ、あの、えーと……何階だったかしら……」
僕はハッとした。
このアイさんの反応は、僕がトイレの場所を聞いた時とまるで同じじゃないか。
まさか、あの時……あの時もしていたのか?
誰かにお詫びをしていたのかっ?
僕がマヌケ面でウンコ我慢してるその時、カウンターの下で!僕じゃない誰かに!
僕の心に激情が炎のごとく燃え上がった。
嫉妬と言えばいいのかよくわからないが、わけのわからない感情が突発したのだ。
僕は猛然と彼女の下着を引きずり下ろした。
「きゃっ!?」
肌に残るパンストやふくらんだ尻に下着がひっかかるのもお構いなしに、ちぎるように
膝上あたりまでもっていく。
黒々としたアイさんの陰毛が僕の目の前にあらわれた。
強烈な女の匂いがカウンターの陰にこもる。すぐ後ろにいるはずのマヌケ面した男に
これが届いたらどんなことになるだろうと考えるとゾクゾクしてくる。
おいマヌケ、そのお姉さんはカウンターの向こうでオマンコ丸出しにしてんだぜ。
「あの、どうかしました? 大丈夫?」
「だっ、大丈夫ですわ。えっと、家電、家電売り場は……」
頭の上で会話が交わされる。
だけどアイさんはまともに物が考えられる状態じゃない。脚がぶるぶる震えて、
膣口もひくひくうごめいて、淫汁を内ももに垂らしてしまってるんだから。
僕はその汁を舐め上げると、そのまま茂みの中に口を突っ込ませた。
彼女の汁でヌルヌルになった唇を、彼女の淫唇に合わせる。
すでに濃いピンクに充血している淫核に舌を押しつけ強く吸い上げる。
「はぁあ……っ!!」
アイさんがのけぞって喜びの声をあげた。
「はっ、八階? 八階ですか?」
「はあ、ハイ、はぢかいっ、っですわぁあ」
「ど、どうも」
男はアイさんの様子を不気味がったのか、さっさと行ってしまった。
「お、お客様あ……っ」
アイさんが顔を下に向けて僕を見た。
やりすぎた僕を非難するような、だけど泣きそうな、切なげな目だった。
「よかったですね、バレなくて」
僕がそう言って笑いかけると、彼女もあいまいに口もとを上げた。
「それとも、バレたほうがよかったのかな?」
彼女がただ熱く息をつくだけで返事しないので、また淫核を吸い上げる。
ざらざらの舌の腹を使って根元からこすってあげると、それ自体が生きてるみたいに
びくんびくん僕の口の中でおどる。
またとろとろの白濁が淫唇の端から垂れてくる。
「んう、んんっ、んああんっ」
こらえようとしてもこらえられずにかわいい声が押し出される。
彼女の両手が僕の後頭部に回された。頭が離れないようにぐっとホールドしてくる。
僕は彼女の淫穴からあふれる液に指をからめて、そのままヌルリと挿入させた。
「っは……!」
アイさんのそこはもう十分に潤っていて、もっと入れてとせがむように僕の中指を
うねうね締め付けた。
すぐにもうひとつ指を増やして満足させてやる。
「い、あ……はいって、っ、入ってきますわぁあ……!」
赤くやわらかな肉を分け入って、二本目がアイさんにうずまっていく。
抑えたあえぎ声と淫汁の音がまじってカウンター下の狭い空間に反響している。
「いっぱい……いっぱいに、入っ……あ、ふああ」
「ほら、気持ちいいのもいいけど、お客さんにあいさつはどうしたの?」
「あ、いらっ、いらっしゃあせ……えうぅうっ!」
通る客はみんな怪訝な顔つきで彼女を見てることだろう。
そんな視線にさらされて、彼女の感度がさらに上がっていく。
肉豆を吸いながら中を指でかき回してやると、彼女の指先に一層の力がこもるのを感じる。
指を激しく上下にピストンさせるとすぐ、膝をガクガク震わせ始めた。
「あ、だ、だめ、いっちゃ、いっちゃひ、います、」
「みんなに見られてるのに?」
僕は最後の意地悪を言った。
「はいっい、見られてるのにぃ、いぃっっちゃあぅぅっ……!!」
アイさんが膝を折る。ついに立っていられないほどガクガクがひどくなってしまった。
あわてて脚を支えてあげる。
「んは、はああ、はあ――――」
カウンターに突っ伏して大きく息をつくアイさんはやっぱり美しい。
その呼吸に合わせて、指を抜いたばかりの淫穴が閉じたり開いたりしている。
けれどアイさんは懸命に、またすぐ姿勢を戻して、
「いらっしゃいませー」と頭を下げ始めた。
「……あのー、デパートって大変なんですね」
僕がマヌケなことを言うと、アイさんはにっこり笑った。
「これもお仕事ですわ」
……また、来よう。 <終わり>