桃尻姫 〜誕生編〜  
 
 昔昔あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。ある日のこと、おばあさんが川で  
洗濯をしていると、川上から大きな尻が、いや大きな桃が、どんぶらこ〜どんぶらこと流れてきました。  
「おおこれはなんという立派な尻じゃ、いや立派な桃じゃ」おばあさんの背丈ほどもあるそれは、  
白くてやわらかな産毛におおわれ、水の上にキラキラと光っていました。老体にムチを打ち、  
決死の思いでその尻を、いや桃を取り上げると、あたりにはなんともいえない甘い匂いが立ちこめました。  
 おばあさんが家に持ちかえったものを見て、おじいさんはたいそう驚きました。  
「おおこれはなんという立派な桃じゃ、いや立派な尻じゃ」  
「おじいさん、これは尻なんかじゃありません。桃ですよ」  
「なにを言うんじゃ、こんなに大きな桃があるか」おじいさんには、たわわに色づくそのふくらみは  
尻肉にしか見えませんでした。つれあいはとうの昔に枯れて、日々性欲をもてあましていたのです。  
「穴はどこじゃ、穴はどこじゃ」おじいさんが桃を無遠慮にいじくり回すと、やがて尻の谷間から  
ヌルヌルした汁があふれ出てきました。指の動きに合わせて汁音は大きくなり、たまらなく甘い  
汁臭がおじいさんをさらに奮わせました。  
 
 桃肌のえがくふくよかな曲線を手のひらで楽しみながら、おじいさんはゆっくりと、その谷間の  
奥へと鼻先を近づけました。奥のほうはもう果実がトロトロになっていて、むせかえるほどに  
濃厚なジュースがとめどなく垂れていました。  
「ああ、甘い、なんとうまい汁じゃ」下品な音を立てていくらすすっても尽きることがありません。  
「まあ、おじいさん!」横でおばあさんが声をあげました。おじいさんの男根が、モモヒキの  
上からでもはっきりとわかるほどに屹立していたのです。  
「よしよし、待ちきれんのじゃな。今こいつを入れてやるからの」  
「おじいさん、待ってください、相手は桃ですよ」  
「なにを言うんじゃ、こんなに男を誘うみだらな桃があるか」  
「でも」  
 おじいさんは構わずに、邪魔な衣服を脱ぎ捨て男根を猛らせました。心なしか桃の色が  
赤くなったように見えました。  
「お……おおぉお」けもののようなうなり声をあげながら、かたくなった肉棒を果肉の奥へと  
突き入れました。出し入れするとすぐにピンクの汁でドロドロになりました。  
「ああ、なんと具合の良い穴じゃ、おぉ、おおぉ」  
 穴の入口はゆるくなっていましたが、奥にいくほどに若くて新鮮な果肉が先端を締めつけてきます。  
ぐちっ、ぐちっ、という肉のぶつかる音が快感を増幅させ、もっと大きく怒張した男根が、  
くぐもった音を立ててさらにやわ肉をえぐってゆきます。桃自身が悦楽の声をあげているかのように……。  
 
 おじいさんは両手をいっぱいに広げて桃を抱きしめ、奥にこすりつけるように腰を動かし  
はじめました。持てる情欲のありったけをその中に放とうとしているのです。  
「ああ、最高じゃ、最高じゃ、もうたまらんぞ、今までのどの女より最高じゃ」  
 おばあさんは、かつて自分を貫いた彼のたくましい姿を茫然と見ていることしかできませんでした。  
「んっ、なんじゃ、中に……」いよいよ爆発しようかというその時、おじいさんの先端が  
なにかに当たる感触がありました。まわりの果肉とは違う、もうすこししっかりしたものが  
穴をえぐった先にあるようでした。  
「種ですか?」おばあさんが声をかけました。  
「これが桃なら種かもしれん。じゃがこれは尻だからのう」  
「まだ言ってるんですか」  
「いや、しかし、これはこれで……」  
 おじいさんが腰を前後させると、中のものがコツコツ亀頭を刺激してきます。こちらの  
ノックに応じて押したり引いたり、まるで生きているように巧みなタッチで男根を操り、  
その頂きへ導いてゆくのです。  
 中にもうひとりのみだらな女がいる、おじいさんは本能的にそう感じました。  
「おふっ……う!」  
 ヌトヌトした小さな手に亀頭をぎゅうっと包まれる感覚があって、おじいさんは辛抱たまらず  
射精してしまいました。会陰を大きく脈動させて、溜まりに溜まったものを果肉の奥へと  
吐きだしてゆきます。一脈、また一脈と、白く濁った果汁が穴からあふれ出てもその活動は  
おさまりません。永遠とも思える絶頂の波がすこしひいた時、おじいさんはすっかり疲れてしまって、  
腰を動かしてようよう男根を引き抜くとその場にへたりこみました。  
 その時でした。ぽっかり開いた桃尻の穴をさらに広げるようにして、穴の中から赤んぼうの  
頭が出てきたのです。ふたりがたいそう驚いてよく見ると、それはたしかに人間の赤んぼうでした。  
 桃汁と精液にまみれて甘臭い匂いを放つ、人間の女の子でした。  
 
(つづく)  
 

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