「んっ…」  
薄暗い部屋で香穂子は意識を取り戻す。  
時計は4時前を指している。12月の日の短さはまだカーテンの奥から光を覗かせるには遠かった。  
横で寝ている月森の顔を見てまだ意識がはっきりしない頭を一生懸命回転させる。  
(頭いたい…どうしよう、寝ちゃったんだ私…)  
 
初めての2人で過ごすクリスマス。  
聞けば月森家は皆コンサートや仕事で不在だという。そこで月森家で2人で過ごす事にしたのだ。  
 
(えっと、2人でクリスマスコンサートに行って、それから帰ってご飯食べて、えっと)  
香穂子が気合いを入れて覚えてきた料理を振る舞い、ケーキも食べ…  
 
そう、そこで終われば美しいクリスマスだったのだ。  
…間違ったのは、冷蔵庫の中にあったスパークリングワインをシャンメリーだと思って一気に煽ってしまった事だった。  
お約束だが、香穂子は下戸である。それ以前に当然未成年である。  
グラス一杯でべろんべろんになり…それから先の記憶が曖昧だ。  
朧げな記憶を辿ると、そのまま抱きついて…  
(…どうしよう。記憶がない)  
そして今の状況に繋がる。  
2人でベッドにいる事を考えれば、そう言う事だろう。  
酔って吐いたりはしていないようだが、これは大失態だ。  
(…やっちゃった…)  
 
(…長い睫毛)  
優しい寝息を立て、横で寝る月森の横顔を見遣る。  
サラリとした猫っ毛を掬い、綺麗な頬を撫でると頬に口付けた。  
「…ん」  
(…やだっ、起きちゃった?)  
「かほ…」  
…そうだ、月森君は寝起きが凄く悪いんだった。  
寝言のように呟くところを見ると意識はまだないようだ。  
クスリと笑う香穂子を予想外の事態が襲った。  
「わっ、きゃっ、んんっ!?」  
すやすやと寝息を立てていた月森が香穂子の唇を奪う。  
(…月森君、寝ぼけてる!?)  
「あっ、ちょっと月森君っ…あっ…ね、寝ぼけてる?」  
唇から首筋へと口付ける。 寝ぼけているようには見えなかった。  
「横から蹴りが入って目が覚めた」  
「…ほんと、申し訳ない…」  
香穂子は改めて深くため息をつく。  
「君にされた分のお返しだ」  
「私、キスまでしちゃったの…?」  
香穂子は何をどこまでしたのかと青ざめる。  
そこで香穂子ははっと気付き自分の衣類を見るが、どうも何もした様子がない。  
「…意識がない状態の君と何かをする訳がないだろう」  
ここでも律儀な月森が愛しくてにクスリと笑う。  
「ごめんね」  
じゃあ改めて、と香穂子はぎゅっと抱きしめる。  
 
普段からは想像がつかない、食いつくような荒々しさすら感じるキス。舌が唇を割り、口の中に入る。  
「ん、ふあっ…んんっ…つき、もり…くっ」  
そのまま組み敷かれ、月森のシャツの釦を一つ一つ丁寧に解いていく。  
途中、月森の様子がおかしい事に気付く。  
「月森君?」  
「すまない…あまり離れると、はっきり見えないんだ」  
「…そっか。目、悪いんだっけ」  
香穂子もブラウスを脱がされると繊細なレースの下着が覗く。  
「でも、こうすれば見えるでしょ」  
背中に手を回し、顔を近づけると香穂子が笑う。  
「…ありがとう」  
まだ不慣れな手つきで背中のホックを外すと白い胸が覗いた。  
柔らかい胸の尖りを舌で弾かれると香穂子も甘い声を漏らす。  
「ひぁっ…んっ…あっ、ああんっ」  
スカートと下着を下ろすと蜜が糸を引いた。  
「寒くないか?」  
「大丈夫。…肌、あったかいから」  
そう笑い、唇をねだる香穂子が愛おしい。秘部に指を滑らせるとクチュリと水音が響いた。  
「ん…っ、あ、やっ…んんっ…気持ちいい…っ」  
芽を捻るとますます指を締めつけ、蜜が指を伝う。  
「ひあぁっ、んっ、あっ…う」  
息を乱し、肩で息をする香穂子は欲しいの、と囁く。  
 
月森が「ああ」と頷くと既に熱を帯びた昂りを香穂子の秘所に押し当てる。  
「…ああっ!んっ、や…っ」  
そう回数は多くはないが、身体を重ねる度に確実に香穂子は月森の身体を覚えていった。  
潤った秘所は抵抗もなく月森を受け入れる。  
押しては引く動きに香穂子はますます熱い蜜を溢れさせた。  
奥まで突かれると香穂子の花芯は離れたくないとでも言うかのように月森のものを締め付けた。  
「んっ…ひあっ、ああんっ!つき、もりくん…っ」  
快感が香穂子の意識を溶かす。  
「もうダメっ…やぁん…っ!」  
「香穂子…っ」  
 
 
 
 
意識を手放した香穂子が再び意識と取り戻すと、外はすっかり白んでいて、  
厚いカーテンを開けると香穂子は目を見開いた。  
「…すごい。外、雪降ってるよ」  
メリークリスマス、と満面の笑みを月森に向ける。  
「そうだ。…香穂子、まだプレゼント渡してないだろう」  
「あっ!私も」  
 
 
来年も、また2人で過ごせますように。  
 

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