「雫はエロいよなぁ?」
ぼそりと耳元で囁かれた言葉が、及川雫の脳裏に溶け込む。
熱の籠った吐息が、徐々に乱れる。
「雫はエロいよなぁ?そんな豊満な……風船みたいな胸を揺らして、男たちを誘ってるんだよなぁ……?」
「ち……違います…」
「違わないだろう?……ほら、もうぐっしょり濡れてるじゃないか…?」
産毛の感触に頬を緩ませながら女陰を撫でる指先に、甘い声が漏れだす。
言葉に為らぬ単語を刻む姿に満足しながら、プロデューサーが笑む。
「舐めてくれるよな?雫の愛液にまみれた指だ…舐め取って、綺麗にしてくれるよな?」
有無を言わさずに雫の口腔に二本指を含ませる。
くちゅ、くちゅ、と唾液の音が、プロデューサーの部屋に奏でられる。
「雫は、牛の格好で夜の散歩をして、どうだった?」
「は………恥ずかし……」
「恥ずかしい?女子トイレで発情してオナった挙げ句、野外での種付けを懇願したような雫が、恥ずかしいだって?」
「〜〜〜〜〜ッッ!」
「母乳を垂れ流して、犬みたいに小便して、誰がいるかも解らない、誰に見られるかも解らないのにセックスを懇願するような淫乱が、か?」
プロデューサーの言葉に、強さはない。
ゆっくりと穏やかに諭すような強さで、彼女の心に染み入る。
だからこそ。
だからこそ、及川雫は堕ちたのだ。
アイドルとして活動しながら、恋焦がれた悪魔に牝にされてしまったのだ。
プロデューサーの言葉を聞いた彼女は、一度だけ、身を震わせた。
それは、牝牛が絶頂した証。
牝牛が発情してしまった合図。
「P、様……」
「言葉攻めされてイッたのか。対した淫乱だよ、真似出来ないぜ?」
「わた、わた……わたしを、牛さんみたいなお腹になるように、はら、孕ませて、くだ、さいぃ……」
「ダメな家畜には調教が必要だな?」
胸ほどではないにしろ肉付きのよい尻肉を叩くと、それだけで雫は絶頂する。
「だ、ダメな家畜に、ち、調教してくださいね……ご主人様ぁ……?」
誘うように四つん這いになった牝を見て、プロデューサーはにぃっと笑う。
彼女が望んだのとは別の穴への調教を始めようと、意地悪く考えていることに、哀れな家畜は未だに気付いていないのだった――
「やっぱりプロデューサーさんとのエッチって気持ちいいです〜!」
「いや、待てよ。毎回思うが、なんで俺悪役なんだよ?」
「わたしがM、だからですか?」
「俺に聞くなよ……」